真鶴町がドローンを使った地域振興を探っている。岩地区などに広がる広大な本小松石の採石場を練習場にし、愛好家などを町に呼びこむ構想で、19日に開いた体験会やレースには、県内外から約50人が集まった。
撮影してもらい、石をPR
町有地の旧採石場と民間の採石場の2会場に、国内外メーカーのドローン数機が持ち込まれていた。地方創生の交付金を活用して町が企画したイベントの本旨は「本小松石のPR」。トラックが出入りしない休日の採石場を活用し、愛好家を呼び込む事ができるかどうかを探ると同時に、壮大な採石場を空から撮影してもらう事で地元名産の発信につなげる狙いもある。
操縦の説明は沖縄県のドローン訓練施設のスタッフが担当し、高齢者や子どもが次々とコントローラーを握った。平塚市から訪れた会社員、峯良さん(48)は「趣味の写真に関連しているので来ました。360度の視界ですね」。空に浮かぶ白い機体の価格は6万円ほどで、高度150m、半径約2Kmまで飛ぶ。バッテリーが減ると自動で戻ってくる優れものだ。
市街地飛行は国交省が規制
ドローンは真鶴半島のお林のPRをはじめ、箱根のブライダルイベントの演出、大涌谷の火口調査でも活用され始めている。しかし個人が自由に飛ばせるわけではなく、人口密集地や一定の高度以上の飛行であれば国の許可が、民地上空であればその許諾も要る。今回の採石場はイベント限定で開放されたものの、普段町内のどこに飛んでいるのかについては、町役場でも把握が難しいのが現状だ。
県内にドローン操縦スクールも設立される一方、安心して飛ばせる場所は限られている。愛機を持ち込んだ鈴木健司さん(46)は「地元の浜松から新幹線で横浜のドローン専用施設まで行った事もあります。ここは自然の地形が多くていいですね」と話していた。
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