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箱根町で「朝粥の会」を開いている 折橋 大貴さん 宮ノ下在住 29歳

公開:2018年6月22日

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その敷居、もっと低く

 ○…月に1回宮ノ下の寺院で「朝粥の会」を開く箱根出身の若手僧。参加者は旅館で働く従業員や檀家、ヨガの講師など様々で、祈祷や法話の後に同じ粥を囲む。元々父が檀家を中心に20年以上前から続けていたが、少子高齢化の波をうけ、参加者が減りつつあった。2年前、思い切って一般向けに敷居を下げた。「箱根は観光地ですが、地元で働く人たちの交流の機会が少ない」と感じたのも理由の一つだった。

 〇…今はなき旧・温泉小・箱根明星中出身。ごく普通の子どもだったが、実家が曹洞宗の寺という事もあり小学3年で得度(僧侶となる節目)を迎え、丸坊主に。「同級生にぺたぺた触られて泣きました」。多くの同級生が進学や就職で町から出たように、高校は山口県で寮生活を送り、その後駒沢大を卒業。すぐに鶴見の総持寺で約3年の修行生活に入ったため、青春時代の大部分は郷里を留守にしていた。

 〇…修行中は「老師」の付き人として料理などを担当。暑い日の献立は少し塩味を濃くしたり、時折洋食を織り交ぜるなど工夫がひらめき「命はひとつ、野菜もひとつ」と、食材を使いきった。厳しい修行ではよく怒られ、へこんだ。「今も人付き合いが苦手で、第一印象が悪そう」と頭をかく。20歳ほど年上で元板前の修行僧に相談すると、こう返ってきた。「1年前の今日の悩みは何だった?思い出せなければ今の悩みも忘れる程度の事さ」。

 〇…箱根の実家に戻った後に調理師免許をとり、今では地元宿泊施設の料理人や精進料理の講師など、様々な横顔の持ち主。この人が描くお寺は今よりも自由な場だ。「祭りや相談の場、集落のコミュニティにしたい。色んな職業の人が集うイベントが開けたら」。歩く道は幅広く、四方八方に開けている。

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