神奈川県全域・東京多摩地域の地域情報紙

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11日に大平台で「姫まつり」を開催する観光協会の会長を務める 安藤 高光さん 箱根町大平台在住 72歳

公開:2018年8月3日

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もう自分たちしかいない

 ○…姫太鼓やソーランなど、箱根町の魅力が結集する姫まつりの夕べ。普段は静かな温泉街に地域住民や子どもたちの声が響く。昨年から主催する協会長を任された。朗らかな笑顔にも悩みの種がある。運営メンバーに高齢者が多い点だ。他の地域と異なり大平台には賑わいの核になる大型ホテルはない。「自分たちがリタイアしたら祭が終わる」。気合を入れるように両手で顔をこすった。

 ○…普段は大平台名物の日帰り温泉「姫の湯」の事務所で働いている。地域住民が力を合わせて、戦後間もない昭和26年に設立。その歴史は自分の人生にほぼ重なり、愛着もひとしおだ。自宅にも温泉を引いており、家に帰っても毎日温泉。「男のくせに肌は綺麗」と歯を見せた。最近は外国人観光客が多いという。おもてなしの一環として指差し英語ガイドを片手に案内することも。

 ○…実家はこけしやお盆などを製作する工房。少年時代はおもちゃとして手作りのコマを手渡された。当時の大平台は旅館数も今の約3倍あり、芸妓置屋まであった。箱根明星中を卒業後は国立沼津高専に進学。寮生活を経て、横浜のビル設備企業に就職。オイルショックの時は暖房の燃料が一斉に油からガスに替わり、多忙な日々が続いた。付き合い酒もあり、よく午前様になった。「典型的なサラリーマンでしたね」と飾らない。

 ○…故郷への思いは人一倍。戦前に消滅した青年会も中心となって復活させた。思い出すのは一職人だった父・祐由さん。熱心な子ども太鼓の指導者で、その後姿が今も目に焼きついている。地域で育てた大切な苗床も、次に託さねばならない。「子どもが減ってね」「何とか今の形を維持したい」。先々を語り、何度もふりだしに戻される。何か名案はないものか―。

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