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真鶴豊漁豊作祭・盆踊りの「宿浜ストリートライブ」で歌っていた絵描き 山田 将志さん 真鶴町在住 32歳

公開:2018年8月24日

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愛しい町、全霊で描き出す

 ○…盆踊り会場近くの道端、青年はアコギを抱えて溶けるような声を響かせていた。普段は琴ヶ浜で、彼方の湘南を眺めながら声を出している。昨年、向こう側から真鶴に移住してきた。アートイベントに出品したのを機に町に魅了されたという。「あの頃は仕事中も『週末は真鶴に行ける』と頭がいっぱいでした」。2ヵ月後には港を望む物件に出会い、憧れの暮らしが始まった。

 ○…横浜市の団地のサラリーマン家庭育ち。幼稚園の頃にクレヨンで「ドラゴンボール」を描き、褒められた事はある。高校時代にバンドを結成、チラシの絵を描くなどして26歳から本腰を入れ始めた。モチーフは商店街で働く人や神輿、刺身、パンなど、ささやかな日常だ。人物の服のたるみや笑窪の小さな陰影も徹底的に、時間すら塗り込める。写実画とも違う。「描きたい対象がエネルギーを持っているというか。それを愛って言うのは恥ずかしい」。

 ○…雑誌のイラストや結婚式のウェルカムボードの作画なども手掛け、最近は老人ホームに通い始めた。昭和レトロをテーマに1・5畳ほどのキャンバスに描く様子を見てもらうのが目的だが、完成予定は見当もつかない。普段は熱海の宿泊施設でフロントとして働き、たまに港近くの酒屋でワンカップを開ける。店を訪れる知人と過ごすのが至福のひと時だ。

 ○…4月に開いた個展のタイトルは「生活をあきらめるな」。作画に没頭するあまり風呂に入る間を惜しんで食事はカップ麺に、そして見事に体調を崩した事がある。「小さな『面倒くさい』『まあいいや』が諦めです。絵と生活を両立させねば。どんなに眠くても起きる時は起きる」。自分に喝を入れようとするストイックさは作風どおり。求道の人である。

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