丹沢そば製造元が種まき講座 珍しい「春そば」の作付始まる
(有)石庄丹沢そば茶屋本舗は4月16日、市内三廻部の臨時店舗「庄太郎三廻部店」のわきにある自社農園で一般の人にそばの栽培を体験してもらおうと、春そばの種まきを行った。
秦野のそば栽培は、かつてタバコ栽培の裏作として行われてきた歴史があるため、秋に収穫する「秋そば」が主流だった。ところが同店店主の石井勝孝社長は、夏の一番そばを食べたいときに、旬の新そばを味わってもらおうと、8年前から春そばの栽培を開始。石井さんによると「そば栽培の連作(2期作)は県内では初めて。全国でも珍しいのでは」と説明する。
同店は春と秋の年2回、希望者に対して3000坪ある自社農園のうち20坪の土地を貸し出し、農園オーナーとしてそばを育てる講座を開いている。参加者は石井さんの指導のもと収穫まで世話をし、種から食べるまで全ての流れを自分たちで体験できる仕組みだ。
「そばの種まきから収穫まで 究極の虎の穴の指導」と名づけられた今回の春そばの栽培には、合計で50人以上が参加。東京都など県外からも集まり、同店の人気の高さが伺えた。この日は参加者に、石井さんやスタッフがそばの種まきを説明。参加者は足で畑をならしながら移動し、少しずつ種をまいた。この日まいた種は約2kg。6月末には収穫できる予定で、順調に育てば約3〜4kgほどになるという。
石井さんは「種まきからそば打ちまでプロの技を一般の人が学べる貴重な機会で、他のそば屋ではなかなか出来ない取り組み。秋そばの季節にも農園オーナーを募集するので、ぜひ体験してもらいたい」と話す。
川崎市から来た女性は「畑作業は初めてで緊張したけれど、楽しかった。収穫が楽しみ」と話した。
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