秦野ささら踊り保存会の4代目会長 泉田 悦子さん 戸川在住 63歳
ささら踊りの”歴史”紡ぐ
○…秦野ささら踊り保存会の会長として、第35回相模ささら踊り大会の会場長を務める。保存会への入会と会長就任は、母親が2代目会長を務めていたことをきっかけに声をかけられた。「先代会長直々に、伝統を守るためと頼まれたら断れないわよね」と笑う。「母が活動していた時は全然興味なかったのに、不思議」と振り返る。「盛り上げるのは得意。自分の考えを述べて、周りにも聞く。会を活性化させたい」とにっこり。
○…戸川出身。会長職で発揮される社交性は、横浜のデパート勤務経験の賜物。若い頃は近所付き合いなど田舎への苦手意識が強かったというが「今はここから離れたくない気持ちでいっぱい。田舎最高!よね」と、クーラーいらず、窓を開ければ山からの涼風が流れる室内を見渡す。「秦野は本当にいいところ。横浜で暮らす娘家族、息子夫婦にもいつか戻ってきてほしい」とぽつり。
○…ささら踊りは「地域で繰り返し重ねられてきた伝統、地域の”歴史”そのもの」と語る。学生時代歴史は苦手だったが、ささら踊りをきっかけに、歴史の楽しさと大切さに気付いた。今では「夫婦で歴史番組ばっかり見ている」と笑う。最近は韓流ドラマと朝鮮王朝にはまっている。「しっかり勉強して次は韓国旅行ね」と話すように、大の旅行好き。夫が定年を迎えてからは一緒に旅行に行っている。「旅行の話をすると周りから仲良いのねと言われる」と照れた表情。
○…楽器担当として太鼓を演奏。「自分がずれると周りもずれてしまう」点が会長職と似ているのだという。今後は「ささらの歴史と伝統を継いでくれる若手を探すことが会長の役目であり課題」。同会は地元小学校の運動会種目でささら踊りを指導しており「その中の1、2人でも将来参加してくれれば」と思いを託す。ささら踊り9年目。「これからもささら踊りの伝統と歴史を守りたい」と、最高の笑顔を見せた。
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