大山道石仏を再建 90年ぶり不動明王像設置
江戸時代、大山詣のため多くの人が通ったとされる富士・大山道。秦野市堀山下に残る道標の石仏が90年ぶりに再建され、石仏再建委員会(仲戸川賛治会長)により3月29日、落慶式が行われた。
この道標は1751年に、堀山下村の住民らが参拝者の安全のため、現在の日立製作所敷地内に設置したもの。しかし1923年に起きた関東大震災で上部の石仏が崩壊。富士山信仰遺跡群の世界遺産登録を機に、市有地へ移転するとともに新たに不動明王を作った。場所は同社と市文化会館の間の通り、日立南バス停そば。
当時の石仏がわかる資料は残っておらず、同委員会は市内外の道標を調査し、参考にしたという。また地震対策としてステンレス製のパイプを通した。不動明王は悪魔や煩悩を断ち切り、道を外れても正しい方向へ導いてくれるという意味が込められている。同委員会の大木さんは「地域の安全を願う先輩たちの意思を受け継ぎ、子どもや孫に伝えていきたい」と話した。
当日は落慶、安全祈願の後、まほら秦野みちしるべの会の武勝美さんによる記念講演も行われた。
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