工藤節子さん(68・秦野市菩提)がこのほど、「第23回ユザワヤ創作大賞展」で銀賞を受賞。東京交通会館で10月18、19日に展覧会が開かれ、来場者の注目を集めた。同展では全国からプロ・アマ問わず5千点以上の応募があり、銅賞以上の上位入選は95点だった。
工藤さんは同展の洋裁・和裁部門で、10年ぶり5度目の応募。過去4回も全て金賞等を受賞している。今回は、祖母から母へ、そして自身へと大切に受け継がれた大島紬などを22枚つなぎ合わせて制作したコートドレスを「母の思い出」と名付けて出品した。
普段、洋装のオーダーメイドを手掛ける工藤さん。この作品は、同展のためではなく、オーダーの見本として制作したため「入選は難しいかも」と感じていた中で銀賞受賞の一報。「嬉しかった。もっと縫いたいという気持ちが大きくなった」と手元に戻った作品を愛おしそうに見つめた。
制作期間は約20日間。デザイン画を何枚も描き、イメージを徐々に形にしていく。ボタンやベルト等、全ての小物にこだわり、その都度専門店に買い付けに出かけた。一着一着に手間がかかるため思い入れは強く、全ての作品が「娘」なのだという。
北海道北見市で幼少期を過ごした工藤さん。体が大きく既製品が合わなかったため、洋服は全て母の手作りやオーダーだったという。おしゃれに興味を持ち始めた高校時代に「自分で作れたら楽しいのに」と思い、上京し文化服装学院(東京都)に入学。同学院で4年かけてファッションの全てを学んだ後は、そのまま独立。地元や転居先で精力的にファッション展を開き、多くの顧客に恵まれた。
秦野市に住まいを構えたのは2007年。仕事で何度か訪れたことがあり、自然豊かな環境を気に入り転居したという。現在は、「布工房浜木綿(はまゆう)」を自宅に構え創作活動をしている。
先日、約30年前に服を購入した顧客と会う機会があり、当時の服が傷むことなく手入れされた状態を見て涙が出たという。「私の娘は何て良いところに嫁いだのだろうって嬉しかった。更に頑張らないとね」と満面の笑みを浮かべた。
工藤さんは11月22日(土)から27日(木)、古民家多目的スペース一期一会(鎌倉市小町1の5の12)で「きものリメイク展」を予定している。
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田原ふるさと公園野菜直売研究所0463-84-1281/そば処東雲0463-84-1282 https://www.kankou-hadano.org/pointinformation/pointinformationguide/point_tawarafurusatokouen.html |
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