市議として秦野市で初めて総務大臣から感謝状を授与された 横溝泰世(やすよ)さん 西田原在住 62歳
「人は皆寄り添い生きる」
○…「初めて聞いたときは、私が?と思いました。でも、秦野市でも初めてということを聞き、大変光栄に感じています」。驚きとともにうれしさがこみ上げてきた。市議会議員として9期目の任期中。正副議長などを歴任し、これまで35年以上に渡って議員の立場から地方自治の発展に尽くしてきた。
○…もともとはサラリーマンとして1979年に立候補し、初当選を果たした。その後会社を辞め、1988年に障害者の福祉作業所「うぐいすの家」を立ち上げた。その資金は自らの退職金。「当時は何とかなるかと思って、割と気軽に始めたけれど…」と振り返るものの、開設当初を知る知人には「あの時は厳しい顔つきだったよ」と言われてしまうとか。「自分ではそんなに感じていなかったけどね」と懐かしむ。市議に立候補したとき、『福祉に愛を』というスローガンを掲げた。議員になってからも福祉の充実を訴え続ける。自ら飛び込んだ福祉の現場では、実践を心がけ、当初は仕事を請け負うために、自ら地域の企業を回って交渉した経験も。
○…現在は社会福祉法人鶯会の理事長。「人は誰でも皆、誰かに寄り添って生きています。作業所でも障害者たちが互いに助け合って仕事をする。上から目線ではなく、同じ人間として、どう支援していくのかが大切」と力を込める。「障害がある人も含めて、市民が安心して暮らせるまちにしなくては」と話す瞳に決意が宿る。
○…2年前に建て替えた作業所は、住宅地の中にたたずむ。「地域の人たちから理解をいただき本当に感謝しています」と謙虚に話す。散歩の途中で近くの人が気軽に立ち寄れるような、オープンな場にするのが夢。仕事に議会活動に多忙な毎日。「本当は釣りが好きなんだけど最近ほとんど行っていないな…」とこぼすのは、充実した日々の暮らしの裏返し。活躍の日々はまだまだ続きそうだ。
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