秦野市が発行する「広報はだの」(毎月1日・15日発行)が2014年県広報コンクールで、「広報紙・市部」部門と「広報写真(組み写真)」の2部門で最優秀賞を受賞した。広報紙・市部部門では16年ぶり6度目、組み写真では18年ぶり4度目の最優秀賞となる。
狙ってとった栄誉
広報紙・市部部門の最優秀賞に選ばれたのは9月1日号の「市民力」にフォーカスをあてた紙面。
審査員からは1冊を通して「中身が一貫。抽象的な『市民力』を市民の行動や発言を大切にする視点からまとめ、写真の選択にも好感が持てる。伝えたいポイントをしっかり絞った『見せる』広報紙」との講評を得た。
市民の自発的な活動に照準を定め、様々な分野で活動する市民を取材し、5ページに渡り特集した。通常、企画から発行まで約1カ月で行うが、同号は5月の連休明けから企画が始動し3カ月かけて製作。通常業務、9月までに発行する毎月の広報紙の編集も並行して行ったという。
入賞を「狙った」と話すのは市広報課広報紙担当・瀧川和彦さんだ。例年9月1日号は時間をかけて企画、取材した特集を組むという。コンクールを視野に入れながらも、まずは市民に親しまれる紙面にするため、アイデアを出し、練り、発行前には編集作業が終電近くに及ぶこともあった。
肝になるのは写真と文章。市民や読者の興味が引けるよう、表紙、特集ページ内にも市民の活動写真を大きくレイアウトし、親しみやすい紙面を目指した。また、子どもの夏休み明けの時期である9月。裏表紙には「夏の思い出」と題した夏休みの子どもたちの楽しげな姿を象徴的に収めている。同課が総力を挙げて丁寧に取材した市民の声を多用することで、活動者の思いや考えが伝わりやすい構成を心掛けたという。
瀧川さんは「受賞は素直に嬉しい。コンクール入賞が本来の目的ではなく、市の広報紙として秦野の魅力を市内外の方に知ってもらう媒体を発行しているという使命感を持ち、努力するので、今後も広報はだのにご期待下さい」と話した。
「表情」にシャッターを切る
広報写真(組み写真)部門では、6月1日号の表紙で、茶葉の収穫から湯のみに注ぐ過程を生産者の表情を交えながらの組み写真で表現し最優秀賞となった。
撮影者で、組み写真のレイアウトを考えたのは同課上村彰吾さん。「現場の生産者はとても表情豊かで、それが伝わるようにしたかった」と話す。茶葉の生産に密着し、写真には生産者の真剣な表情、摘み取り、出荷を待つ清々しい色の茶葉が生き生きと描かれている。
審査員からも「お茶になるまでのストーリーがとてもわかりやすい。写真に、物、人、景色がありシンプルで好感が持てる」と高く評価された。
上村さんは「評価して頂き嬉しい。人の表情は一瞬。その表情を捉えるためなら惜しみなくシャッターを切り、いい紙面を作っていきたい」と話した。
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