秦野版 掲載号:2015年1月29日号
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老舗陣屋に灯る行燈 河原町・佐藤慎司さんが製作

社会

佐藤さん(左)が納めた組子細工の行燈と宮崎社長
佐藤さん(左)が納めた組子細工の行燈と宮崎社長
 1918(大正7)年創業の老舗旅館・陣屋(宮崎富夫社長・秦野市鶴巻北2の8の24)で、昨年11月から伝統工芸「組子細工」の行燈(あんどん)が宿泊客の目を楽しませている。製作者は、佐藤建具工房・佐藤慎司さん(49・河原町在住)。全国でも高く評価される組子細工の職人だ。

 佐藤さんは、1級建具製作技能士として扉や引き戸などの木製建具と並行して、10年ほど前から組子細工の作品を製作している。

 組子細工とは、木を組み合わせて様々な模様を作り出す技法。佐藤さんの精巧な作品は、「全国建具展示会」で2年連続入賞。前回大会では、「秦野産杉 地球儀型 行燈」で開催地の長野県知事賞を受賞している。

 佐藤さんと宮崎社長の出会いは昨年10月。数十年使い続けてきた客室の照明の傘が壊れ修理先を探していたが、「部品が無い」「買い替えた方が安い」などと断られ続けてしまったという。そんな折、修理を引き受けたのが佐藤さんだった。

 修理期間中の10月下旬、佐藤さんの「地球儀型行燈」が秦野の魅力を全国に発信しようという「はだのブランド みっけもん秦野」の第3回認証品に選ばれた。宮崎社長は、そこで初めて佐藤さんが組子細工を製作していることを知ったという。

 数日後、持ち込まれた行燈を見た宮崎社長は「和の伝統的なデザインで長く使える良いもの」と、20ある客室すべてと廊下、玄関ロビー用に注文を即決。通常の仕事と並行すると1カ月で製作できるのは1〜2個程度で、完成したものから順次設置されている。客室用は高さ34cmで「七宝」「松皮とんぼ」「桜亀甲」など7種のデザインがあり、都心や外国からも多い宿泊客に好評だ。ほかに吊り下げ型照明の傘も組子細工になるという。

 さらに、茶室を改修して来夏オープン予定の貴賓室「狩鞍庵(かりくらあん)」では、照明器具だけでなく欄間や襖なども佐藤さんが手掛ける予定だ。

 宮崎社長は「地元秦野の職人さんが地元の木材で作っているなど、お客様に語れる物語がある。お土産に欲しいという人も出てくるのでは」と笑顔を見せる。

 佐藤さんは「歴史ある陣屋さんに、自分の作品を使っていただけるのは光栄なこと」と控えめに話した。

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