茶道サークル「おやじの茶道」で会長を務める 宮腰 義明さん 鶴巻在住 71歳
何でもやる 何でも楽しむ
○…男性ばかりの個性的な茶道サークルをまとめる。初心者から始めた茶道も今年で７年目。立ち上げ時から会長として「おやじ」たちと共に和気あいあいと活動してきた。冗談や駄洒落が飛び交う練習の場も、集中する時はキリリと背筋が伸びる。面白さと緊張感、それが魅了された理由だ。「まだ深く身につけてはいないが、気兼ねなく楽しんでいる」と顔がほころんだ。
○…自他共に認める多趣味の人。パークゴルフにスポーツ吹矢、絵手紙にそば打ち…。書き出してみると11個もあった。そのうち５個では会長などグループのまとめ役をこなし、面倒見の良さが表れている。趣味に目覚めたのは退職後。「何でもやろう」と外へ出るようになった。会社員時代よりスケジュールが埋まっているらしく、「忙しくしている方がいい」といきいきとした表情を見せた。12個目の趣味ともいえる漢字の書き取りも、毎日２時間程続けている。以前は字が下手だったが、始めてから上手くなった。「中国人に上手と言われたことがある。漢字の本場の人に褒められて嬉しかった」と笑った。
○…子どもの頃から多趣味というわけではない。なぜこれだけ多くのことに挑戦するようになったのか、「考えてみると、あれかな」と挙げたのは40代で患った病気。胆管癌だった。47歳で手術を受けたが、その時は病名を知らなかったという。10年以上経ってから弟が同じ病にかかり、そこで初めて自分が大病と闘っていたことを知った。余命わずかで回復は奇跡的だったと聞かされた。「できることをしよう」。その時から余生を楽しもうと、新たな生き方を心に決めた。
○…周りの人には「元気になり過ぎ」と言われることもある。だが趣味の話は尽きることがない。民生委員や社会福祉協議会でも活動している。家では飼い犬２匹と一緒の布団で寝ている愛犬家の一面も。充実した第２の人生。まだまだ趣味は増えていきそうだ。
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