秦野市内で、今年に入り振り込め詐欺が急増していることが分かった。秦野警察署(横山俊二署長)によると、4月27日までの発生件数は14件で、すでに昨年1年間の被害件数を1件上回った。被害額は約3800万円で、昨年より約100万円増加している。
秦野署管内では、オレオレ詐欺9件、還付金詐欺3件、架空請求2件の合計14件が発生(うち1件は検挙)しており、この数字は県下54署あるうちの7番目になるという。県西部地区の警察署では最多となっていることから、同署では高齢者や関係機関向けに講話の実施や、市の防災無線、緊急情報メールなどを利用しながら対策強化に取り組んでいる。
架空請求は、30代と40代の男性が被害にあったが、それ以外は全て60代から90代の女性が被害者となった。市内全域に電話がかかっているといい、同署では「ご近所付き合いの中で話題にしてほしい」と地域内での情報共有の重要性も訴えている。
巧妙化する手口
同署によると、手口の大半は息子や孫を名乗る者から「会社の小切手や重要書類が入った鞄をなくした」といった仕事上のミスに付け込んで金銭を要求する典型的な内容や、「数時間以内に金が必要」と他者に相談する時間を与えないものだという。最近は金融機関での声掛けが強化されていることから、現金を直接手渡すよう指示するケースも増えているという。
横山署長は「秦野が狙われていると思っていい。身内以外には絶対にお金を渡してはいけない。被害にあわないためにも絶対守ってほしい」と呼びかけている。
神奈川県内の今年の振り込め詐欺被害は272件、被害額は約8億9000万円(3月31日現在)。4月以降も断続的に発生しており、被害額は10億円を超えている。
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