「あの人、いくつになっても元気で素敵ね」と感じる人が、あなたの周りにもいないだろうか。健康で好きな事を楽しんでいる人は、誰から見てもいきいきと輝いている。趣味のマラソンをきっかけに、毎年中国へ語学留学に行っている村田厚子さん(68・東田原)に話を聞いた。
初めて中国に行ったのは2008年。万里の長城で行われるマラソン大会に参加した時、言葉も通じない村田さんに優しく接してくれた民宿の夫婦の温かさが、強く心に染みた。帰国後「来年の大会でもまた会いたい」と一念発起。還暦を迎えてから中国語の勉強を始めた。しかし、翌年も翌々年も、再会した夫婦とはほとんど会話が成り立たなかった。
日中の架け橋目指し留学へ
「留学しかない」。語学力を身に付け日中交流の役に立ちたいという思いを胸に、2012年、中国東北部に位置する大連市の大学に留学した。期間は半年間。文法やヒアリングの勉強、授業の合間には習字や刺繍など中国文化にも触れた。
その後も、インターネットや仲間から情報を得て受け入れ先を探し、毎年半年間の留学へ。中国最南端のリゾート地としても知られる海南島、標高約2000mでありながら常春で花が溢れる昆明市、水墨画の世界のようなカルスト地形が有名な金木犀が街中に植わる桂林市。帰国後は地元の中国語サークルで体験談を話すため、紹介ポスターにまとめている。写真は数えきれないほど。それぞれの場所の思い出が溢れかえっている。
多くの大学では留学生の受け入れの上限を65歳としているため、今年はなかなか留学先が見つからなかった。そこで、以前の留学先の教諭にメールで直談判し、無事海南大学に行くことができた。「若者の中に混じっていたので記憶に残っていたのかしら。真面目な生徒だったしね」と笑った。
留学中も、趣味のマラソンや授業前の早朝水泳などは欠かさない。休日は地域のハイキングクラブに参加し、現地の人たちと中国の豊かな自然を巡るのが楽しみとなっていた。仲良くなったメンバーが日本に会いに来た時は、大山観光や夫の満さん(67)が秦野市内で営む居酒屋でもてなすなど、日本も楽しんでもらったという。
目標は東京五輪でボランティア
村田さんには今、目標がある。2020年開催の東京オリンピックで、中国選手団の語学ボランティアをすることだ。リオオリンピックを見て、選手たちの「4年後を目指す」という言葉が励みになったという。
村田さんの心にはいつも2つの言葉がある。「有志者事竟成(意志があれば達成できる)」「老当益壮(老いてますます盛んであること)」。これからも、目を輝かせて前進していく。
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田原ふるさと公園野菜直売研究所0463-84-1281/そば処東雲0463-84-1282 https://www.kankou-hadano.org/pointinformation/pointinformationguide/point_tawarafurusatokouen.html |
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