秦野市立上公民館(菖蒲1587の16)で1月10日から、上地区に伝わる昔ながらの小正月の伝統行事「オンベ竹とセエト焼き団子飾り」が1階ロビーに再現され、来館者の目を楽しませた。
初日の10日には、市立上幼稚園(市川知代園長)の園児8人が来館。はじめに、郷土史研究家の前場芳雄さん(88・三廻部)が「役目が終わったダルマや正月の松飾りなどで舟形に飾ったものがオンベ竹だよ」と、子どもたちに分かりやすい言葉で飾りの説明を行った。その後園児たちは、前場さんや地域住民らが朝から準備した、ピンクや黄色、黄緑など色とりどりの団子をコナラの枝に飾り付け、オンベ竹の仕上げをした。
この行事のために毎年用意されるコナラの枝は、柳川在住の熊澤米良さん(81)が制作している。十数mある木を切り倒し、先端に近い枝を団子飾り用に使い、幹は斧で薪割りのように割っていくという。割り終えたものは束にされ、団子飾りの土台として使用される。
同館では、熊澤さんの年齢を考慮して簡易な土台作りを提案したというが、「それでは味がないだろう」と返答があったといい、今年も味わい深い飾りが出来上がった。
飾りは14日(土)の午前中まで展示され、午後から上地区のどんど焼きで焼かれ、無病息災などが祈願される。
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