秦野市には現在、外国籍児童が300人ほど暮らしている。また、日本国籍であっても保護者が外国語を母国語とする場合には日本語指導が必要な子どもたちもおり、その学習支援が課題となっている。
秦野市立南公民館では週2日、放課後に、日本語指導を必要とする子どもたちが無料で学習支援を受けられる「にこティー教室」が開かれ、市内や伊勢原市から小学生〜高校生が通っている。東海大学の学生らが組織する国際ボランティアプロジェクトTICCのメンバーが開いているもので、子育てや教育現場の経験者の団体「ゆう」がアドバイザーとして協力している。
4月28日の教室では、子どもたちが学校の授業での不明点などを質問したり、苦手な勉強を教わったりしたほか、小学校低学年の児童のために紙芝居の読み聞かせも行われた。中学時代からここへ通っているという高校1年生の女子生徒は「分かるまで質問できるので、勉強の苦手も減りました。違う学校の友達もできて、人見知りもなくなったと思います」と話す。
教室が始まったのは2014年。活動を見守ってきた同大の田口香奈恵博士は「当初は子どもたちが一人も来ない日もあったが、学生たちが忍耐強く待つうちに子どもたちの居場所になってきた」と振り返る。受験制度や日本の学習習慣について、学生らが保護者に説明することもあるという。
学生リーダーの内山真緒さん(2年)は「テストで10点や20点だった中学3年生の子が、1年間で70点代を取れるようになり、私もとても嬉しかったです。学習以外の面でも悩みごとを聞いたりしてサポートしていけたら」と話した。
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