7月〜9月期の概況
全業種総合の業況判断D.I.は▲1・8を示し、前回調査(2017年4〜6月期)に比べ6・0ポイント悪化した。
これは建設関連における受注の増勢にやや一服感がみられたことに加え、人手不足による人件費や外注費の負担増、天候不順などの影響による客足の鈍化、建設工事の工期遅れが足かせとなった。これらの要因により、売上額・収益D.I.が悪化したことから景況感は一進一退の動きが続いている。
10月〜12月期の見通し
来期の業況判断予想は5・5ポイント改善の3・7。売上額D.I.は6・0ポイント改善の10・6、収益D.I.は7・5ポイント改善の7・5の予想となり、小売・飲食業以外の5業種で改善の見込みとなっている。
製造業
業況判断D.I.は前回調査比7・9ポイント改善の19・6で4期連続の改善となった。輸出の持ち直しに加え、自動車業界の回復基調や、一部企業での価格交渉で人件費・原材料価格の上昇分を販売価格へ転嫁したことから収益が改善された。また、深刻な人手不足の中、今後の施策として機械化の推進を挙げる企業が増加していることから生産性向上に向け戦略的に取り組む動きも見られる。
なお、来期の業況判断は3・5ポイント改善の23・1と予想されている。
卸売業
業況判断D.I.は▲20・0で、前回調査比から47・0ポイント悪化と大きく後退した。建設業における受注の一服感や天候不順の影響を受け、建材卸を中心に売り上げの減少と、同業者間の競争激化の中、事業縮小に伴う取引先の減少を危惧する企業も見受けられたことから悪化に至ったと思われる。
なお、全国では1・2ポイントの小幅改善、神奈川県は4・2ポイント改善となっている。
来期の業況判断は32・0ポイント改善の12・0と予想されている。
小売・飲食業
業況判断D.I.は▲11・1で、前回調査から4・8ポイント改善された。新規顧客獲得に向けた店舗リニューアルを実施する動きが見られたものの、天候不順などの影響に伴う客足の鈍化や生鮮食品を中心とした仕入価格の高止まり、人件費の増加などが足かせとなり、利幅の縮小を懸念する企業が増加していることから景況感は小幅改善となった。
来期の業況判断は6・4ポイント悪化の▲17・5と予想されている。
サービス業
業況判断D.I.は▲5・8で前回調査から5・8ポイント悪化した。一部の運送業や医療・介護事業では売上増加が見られた。しかし、約4割の企業は前回調査に比べ売り上げ・収益が「普通」と回答し、実体はほぼ横這い。また、競合他社や代替サービスの台頭で料金価格への転嫁に苦慮する様子も見られ景況感は悪化に至ったと思われる。一部では、人材確保などに向け労働条件の改善を今後の課題とする企業も見受けられる。
来期の業況判断は7・8ポイント改善の2・0と予想されている。
建設業
業況判断D.I.は▲11・9で前回調査から16・9ポイント悪化した。一部では都心に近い地域を中心とした大型の民間工事や公共工事の獲得により、受注を確保する企業が見受けられた。しかし、受注の増勢にやや一服感が見られる他、約2割の企業が天候不順を経営上の問題点として挙げ、工期の遅れに伴う資金繰りの悪化が足かせとなり、景況感は3期連続の悪化に至ったと思われる。人手不足、若手の技術者不足から生じる技能継承問題が今後の課題。
来期の業況判断は5・1ポイント改善の▲6・8と予想されている。
不動産業
業況判断D.I.は▲5・1で前回調査から13・0ポイント悪化した。県央・湘南エリアを中心に商品物件の売却が見られる中、約4割の企業が利幅の縮小を挙げた。採算性や今後の需給動向を踏まえた物件の確保の課題から3期ぶりに悪化したと思われる。一部企業では、一定エリアに営業人員を増やし販売強化を図る動きが見受けられる。
来期の業況判断は10・2ポイント改善の5・1と予想されている。
【調査概要】
■調査時期/2017年9月上旬
■調査地域/秦野市、伊勢原市、平塚市、厚木市、開成町
■調査企業数/346社
■回答企業数/331社
D.I.値とは、ディフュージョン・インデックス(Diffusion Index)の略で、「良い」「やや良い」と回答した企業の割合から、「悪い」「やや悪い」と回答した企業の割合を引いた値。値が小さいほど業況判断は悪いということを表す。
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田原ふるさと公園野菜直売研究所0463-84-1281/そば処東雲0463-84-1282 https://www.kankou-hadano.org/pointinformation/pointinformationguide/point_tawarafurusatokouen.html |
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