須賀神社(秦野市堀西1118)の境内に、毎年祭りで人々を楽しませてきた大きな山車(だし)がある。緻密な彫刻が施された高さ約3mの山車は市内でも珍しいが、収納場所となっている黒木欠畑(くろきがけばた)自治会館の建て直しに伴い地元では一部から「解体もやむなし」との声も出ており、意見が分かれている。
高さ3m、精巧な彫刻
山車は檜造りで、唐風の屋根。前後左右に青龍、朱雀、白虎、玄武などの彫刻が施され、一つの木材から鳥籠と中の鳥が彫られているなど緻密な細工も多い。ただ、山車の歴史的価値を証拠づける「棟札」が見当たらない事などから、現時点では文化財として登録はされていない。例大祭で神輿を担ぐ須佐王会(35人)の桐生徹代表は「製作年代や誰がどのようにして作ったのかは不明だが、父が幼い頃から使われていたので100年は経過していると思う」と話す。
毎年7月の例大祭では子どもや大人が山車に上がり太鼓を奏でる。今年の例大祭は7月22日(日)。欠畑自治会の山口道夫会長は「21日(土)から山車は外に置かれるのでどなたでも来て見て頂ければ」と話している。また、祭りまでの土日、月・水曜日の夕方5時から、須佐王会の太鼓練習中に自治会館内部を見学できる。
山車が保管される倉庫の高さは約4m。昔、堀山下地区にあった尋常小学校を須賀神社境内へ移築し、黒木欠畑自治会館として利用してきた。耐震補強の必要性から地元では10年ほど前から建て替え工事の話があがっているが、現在の高さの天井で建て替えが可能なほど資金が集まっておらず、黒木・欠畑両自治会では話し合いを続けている。
市内で文化財の修復等を行っている秦野歴史おこしの会の小泉孝理事長は「市内の神社でもこのように貴重な山車を所有しているところはあまり聞かない。多くの人に見て頂くべき」という。桐生代表は「地元の子ども達から若者、90代のばあちゃんまで、山車や自治会館に思い入れがある人は多い。何とか残せないか」と気をもんでいる。
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