神奈川建築コンクールで最優秀賞を受賞した(株)村上建設の代表取締役を務める 村上 敬さん 戸川在住 55歳
「気持ちのいい木の家」に誇りを
○…「地元秦野に本当の木をふんだんに使った家を増やしたい。会社の方針として、その思いはずっとあります」。コミュニケーションを密に、スタッフ一人ひとりが施工主のこだわりを形にする仕事を積み上げてきたことが、今回の受賞にもつながった。
○…高校卒業時、やりたいことがまだなく「とりあえず」父の会社を手伝おうと建築の専門学校へ。卒業後、5年間外部で経験を積み、地元に戻ってきた。当時はバブル経済の真っ只中で、仕事の大半が公共事業。「その中で基礎を作ったり、現場で職人的な仕事をしていました」と振り返る。仕事に楽しさを見出したのは顧客との会話から。「お客さんと打ち合わせを重ね、建てた家に喜んで住んでもらえることが嬉しい。人の基本となる場所を作る仕事をしたいと思うようになりました」。バブルも長く続かないだろうという予想から住宅建築へシフト。以来、「人が求めている必要なものが木には凝縮されている」と、自然の木にこだわった家づくりを続けている。
○…妻と娘たちと、現在も生まれ育った戸川に住む。2003年、自宅を新築した際には、お祝いで貰った山野草と運命的な出合いを果たした。本紙で不定期連載中のご存知『山野草に魅せられて』の作者で、山野草家としての側面も持つ。年に数回個展も行っているが「今は悩みの時期」。新しい視点を得るため方法を模索中だ。
○…今の目標は「その土地に似合う最適な暮らしができる家づくりを続けていくこと」。父が立ち上げた会社の後を継ぎ、今は自身が代表として舵取りをする日々。「こんなに気持ちのいい木を使った家づくりをしている会社があるか」。常に自分のプライドに問いかけている。
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