神奈川県内では今年に入り交通死亡事故が多発し、1月7日から4月22日までの統計で全国ワーストを記録した。新型コロナの外出自粛の影響で多少減ったものの、6月末時点で全国で2番目に多くなっている。一方で秦野市では昨年8月に発生した交通死亡事故以降、死亡者はゼロを更新(7月6日現在)してはいるが、交通事故そのものは後を絶たず、いつ重大事故につながるかわからない状況にあるという。
神奈川県内の6月末時点の交通事故発生件数(速報値)は9334件。負傷者数1万844人、死者数71人となっている。前年度同時期に比べ事故件数は2054件減っているものの、死者数が4人増。この数字から、重大事故につながるケースが増えているとみられる。
秦野警察署交通課の城取康弘課長によると、秦野警察署管内の人身交通事故発生件数(速報値)は6月末までに139件。1日平均0・8件の交通事故が発生している計算となる。負傷者数163人に対し、死者数はゼロとなっているものの、負傷者のうち5人が重傷者で「いつ交通死亡事故が起こってもおかしくない」状況だという。
事故の4割が高齢者
年齢別でみると、秦野市では高齢者が関係する件数が多く、全体の38・8%を占めている。被害者・加害者ともに高齢者の割合が増えており、特に横断歩道付近での事故が増えている。
城取課長は「運転者は『横断歩道は歩行者優先』というルールをしっかり守り、安全運転を心がけてほしい。また、歩行者も『ルールを守った正しい横断』をしてください。横断歩道が近いから大丈夫だろうと少し手前を渡ってしまったり、斜め横断は運転者に気付かれにくく、大変危険です」と話す。
人身事故 3割が二輪
人身交通事故の発生状態別では歩行者が13・7%、自転車が12・9%、二輪車が関係する事故が最も多く30・9%で前年比11件増となっている。追突や右左折時が多く、全体の半数以上を占めており、特に注意が必要だ。
市内の事故発生現場としては国道246号が18・7%と最も多く、県道62号平塚秦野線と県道613号曽屋鶴巻線と交通量が多い路線が続く。この他、市道など細かい道では軽微な事故が多発する傾向にある。
速度が出やすい幹線道路は重大事故が起こりやすく、「運転者は最高速度の厳守をお願いします」と城取課長。また、二輪車も死因で最も多かった頭部殴打に並び、近年では胸部殴打による死亡事故も増えているため、ヘルメットだけでなく、胸を守るプロテクターやグローブの着用も推奨している。
外出したまま帰らぬ人に悲惨な死亡事故の撲滅へ
秦野市では、4月の「春の全国交通安全運動」、7月の「夏の交通事故防止運動」、9月の「秋の全国交通安全運動」、12月の「年末の交通事故防止運動」の年4回のキャンペーンにあわせて、啓発活動を実施している。このほか、県下一斉で5日間にわたって行われる交通事故防止対策にも参加し、運転者や歩行者に交通安全を呼び掛ける。
秦野警察署では国道246号などで二輪車を対象にした引込検問や、高齢者への安全教育、講習などを実施し、交通安全に対する啓発を行っている。「『行ってきます』と出ていった人が帰ってこない。そんな交通死亡事故は本当に不幸しか生まないものです。交通ルールを守る、身を守る道具を身に着ける、これを徹底してほしい」と話した。
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田原ふるさと公園野菜直売研究所0463-84-1281/そば処東雲0463-84-1282 https://www.kankou-hadano.org/pointinformation/pointinformationguide/point_tawarafurusatokouen.html |
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