秦野市は1月8日、2020年の救急出動件数と火災発生件数の速報値を公表した。救急出動件数は前年より683件少ない7716件、火災発生件数は前年より9件増の35件だった。
秦野市消防署によると、救急出動件数は過去5年間で増加傾向にあったが、2020年は減少した。1日あたりの平均件数は21・1件で、68分に1回の割合で出動している。
内訳は腹痛や発熱などの急病が5225件、自転車を含む交通事故が359件、転倒などの一般負傷が1229件、その他が903件だった。7716件のうち、搬送人数は7145人で、19年の7934人より789人少ない。
減少した要因として、同署消防管理課はコロナ禍で外出する機会が減って交通事故が減少したこと、手洗いやうがいなどの徹底で病気になるリスクが減ったこと、病院での感染リスクをさけるために救急車の要請を控える心理が働いたことの3点を挙げて推測する。
救急受診アプリ活用も
緊急事態宣言の再発令を受けて同課は「持病などのリスクを持つ方は、適切な治療を受けるために医療機関の受診を。緊急性のあるときは、救急車を呼んで欲しい」と話す。
また症状の緊急度を判定し、救急車を呼ぶ目安が分かるスマートフォン用の全国版救急受診アプリ「Q助」の活用も呼びかけている。
火災件数は例年並み
一方、火災件数は消防本部が発足した1965年以降の過去最少件数(24件)を昨年10月まで下回っていたが、11月に7件、12月に6件火災が発生して35件となった。過去5年間の平均発生件数39件は下回った。
市消防本部予防課によると、2020年に発生した住宅火災は9件。「9件のうち、住宅用火災警報器が設置されていなかったために発見と通報が遅れ、多大な損害に繋がったケースがあった。全国的にも同じ傾向にある」と指摘する。
住警器設置の義務化から10年を迎え、その当時に住警器を設置した住宅は交換推奨時期に入る。同課は「冬季は暖房器具を使用する機会も多くなり、空気も乾燥していて火災が増える傾向にある。すでに設置している場合も定期的な点検と清掃をして正常に作動するか確認を」と話す。
手指消毒時も火災に注意
またコロナ禍で手指消毒などで使われる消毒用アルコールの取り扱いにも注意が必要だ。消毒用アルコールの使用直後は可燃性の液体が付着している状態になるという。
同課は「すぐにライターなどの火気を使用すると、手などに着火する恐れがある。火気周辺での使用を避けるなど、取り扱いには十分注意して」と呼びかけている。
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