今泉あらい湧水公園周辺地区が、「第16回住まいのまちなみコンクール」で最優秀となる国土交通大臣賞を受賞した。諏訪町自治会(石塚俊彦会長)を中心に地域住民が一体となって清掃活動を行い、湧水公園の資源を大切にしながら環境を育てている点が評価のポイントとなった。
地域の特性を活かし、魅力的な「住まいのまちなみ」を育む維持管理・運営等の活動に実績を上げている住民組織を、まちづくりのモデルとして表彰する同コンクール。大学教授や、まちづくりプランナー、作家、国交省職員など有識者によって審査が行われる。
国土交通大臣表彰を受けた今泉あらい湧水公園周辺地区は、秦野駅南部(今泉荒井)土地区画整理事業として開発された。秦野市秦野駅南部(今泉荒井)土地区画整理組合が中心となり湧水公園を含めた街並みの形成が行われ、新たな居住区「フォレストガーデン秦野」は諏訪町自治会に組み入れられた。
ホタル舞う公園に
竣工後、区画整理組合の理事長を務めた三杉克篤さんは「今泉あらい湧水公園」を新旧の住民を繋ぐ場と捉え、清掃ボランティアを行う「今泉あらい湧水公園の会」を有志17人と設立。湧水や埋蔵文化財発掘調査で見つかった遺構、レッドリストに登録されているホトケドジョウ、江戸時代から続く水神講(祠)と荒井用水を残し、伝えていくことも目的とした。
同会では市の公園里親制度を活用し、年5〜6回の清掃活動を実施。活動の周知やボランティアを集めるため、三杉さんが「ゆうすい公園だより」を発行している。
昨年、自治会が母体の「諏訪町公園愛護会」を創設し、同会をその下部組織に再編。清掃には家族連れから高齢者まで180人が参加した。また、公園は幼稚園・小学校の野外活動や自治会の催しの場、住民・近隣介護施設の散歩コースになるなど親しまれている。
こうした自然環境・歴史文化的環境にもとづく場所性を活かし、湧水公園を拠点に生物・農地・歴史文化等の資源を大切にしながら新旧住民が共に環境を育てている点が評価された。「入賞できればと思ったが、まさか一番いい賞をもらえるとは」と話す石塚会長と三杉さん。愛護会としては今後、ホタルが舞う公園環境を目指していく。
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