秦野市社会福祉協議会(藤村和静会長/秦野市保健福祉センター1階)がこのほど全国社会福祉協議会会長表彰・社会福祉協議会優良活動を受賞した。
これは実績が顕著な社協活動に対しておくられるもので、今年度は全国で39団体が受賞した。
表彰の対象となった活動は、秦野市社会福祉協議会が設置しているはだの地域福祉総合相談センター『きゃっち。』における総合相談事業及び「はだの地域公益事業基金」の取り組み。社協は2015年、それまで縦割りで実施していた事業や個別での相談事を、窓口を一本化することで総合的な支援につなげるため、生活困窮者等に支援を行う総合窓口、はだの地域福祉総合相談センター『きゃっち。』を設置した。
同時に、センターで受け止めた制度の狭間にある事案にも対応するため、社会福祉法人やNPO法人に協力を募り、加入法人による資金を財源とした「はだの地域公益事業基金」を創設した。現在は23法人が加入し、運用されている。
生活困窮の支援に
同センターの主な支援内容は自立相談、就労相談、家計の立て直しを行う家計支援、離職などで住居を失った人などへの住居確保給付金支援、生活困窮世帯の子どもの就学支援などが挙げられる。「働きたくても働けない、家賃が払えない、家族の悩みなど、困りごとについて相談員が一緒に考え、解決の手伝いをしています。どこに相談していいかわからないことを話してほしい」と相談員。相談事に応じて様々な機関や制度につなぐほか、既存の制度や給付金などで支援できない場合については「はだの地域公益事業基金」を活用。この基金は使途の自由度が高く、相談員が相談者の抱える問題に応じて、基金を活用して現物による給付や食材の提供などを行っている。
今回の受賞はこうした社協による総合的支援の仕組み、それを支える基金、基金の原資となる社会福祉法人等の連携と協働の取り組みが評価された。「普段は形に残らない仕事なので、受賞は職員のモチベーションにつながった」と相談員。藤村会長は「制度があっても、使わなければ意味がない。今回の受賞は相談員が一生懸命に動いてきた結果。これをきっかけに多くの方に知ってもらい、困っている方はSOSを発信してほしい。また、身近に困っている人がいたら紹介してもらえれば」と話した。
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