60周年を迎えた秦野伊勢原食品衛生協会の会長を務める 川口 浩太さん 新町在住 75歳
楽しみは自分で作る
○…「平成最後の年に60周年を迎え、記憶に残るものになったと思う」。秦野伊勢原食品衛生協会で、2009年から会長を務めて10年目。研修会を開き、各会員に自分の店で食中毒が出ないよう呼びかけたり、一般の人向けに街頭で呼びかけるなどの活動をしている。同協会の他にも、秦野飲食店組合の組合長や神奈川県食品衛生協会の副会長、神奈川県飲食業生活衛生同業組合の副理事長なども務め、地域に貢献する活動に精を出す。
○…秦野市新町で「手打ちそば砂場」を営む。愛知県から15歳で単身上京し、13年間住み込みで修業した。20杯の蕎麦を階段で10階のお客さんまで運ぶ出前や、煙突の掃除など、他の弟子たちが嫌がるような仕事にも率先して取り組んだ。そんな一生懸命さから、人間関係で悩むことも。「先輩から『良く見られたいんだろ』と言われることも。そんなことまで言われなきゃいけないのかということもあり、故郷に帰りたいと思うこともあった」と昔を振り返る。それでも仕事自体が嫌だと思うことはなかったという。「修行の身だったし、仕事も楽しくやろうと思えば嫌ということはなかった」
○…実家は渥美半島にあるタバコ屋。幼い頃、家にある倉庫が近所の子どもたちの溜まり場になっていた。近くの海に泳ぎに行ったり、将棋をしたりと遊んでいたという。「海まで走ると5分。パンツ一枚で泳いだり、当時は砂を掘ればあさりもいっぱい出てきて潮干狩りしたり。いたずら坊主で元気に遊んでいた」と懐かしむ。
○…最近の楽しみは4人の兄弟とその妻たちで行く「兄弟会」。「姉2人が亡くなって寂しいからやろうかと始まった」と、年に1回旅行に行く。「自分で何か楽しみを作っていれば、一生懸命頑張れる」と笑顔が溢れた。
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