天台宗医王山東光寺(秦野市南矢名366)薬師堂が5月に解体され、新築される。同建物は老朽化が進み、耐震性の問題などから倒壊などの危険性が指摘され、新たに建てられることが決まっていた。
現在の東光寺薬師堂は徳川家康が征夷大将軍となり江戸幕府を開いた1603年(慶長8年)に建立されたとされる。1892年(明治25年)、地元大根地区や伊勢原、平塚など近隣住民の浄財により、大改修が行われたという。元々は茅葺屋根だったが、傷みが進んだため、現在は茅葺の上から金属の板をかぶせた姿となっている。屋根以外にも明治の大改修以降、度々修復されてきたものの全体的に老朽化が著しく、茅葺屋根の重さもあり、倒壊の危険性が指摘されてきた。
現在の姿を生かしたまま大規模な改修を行った場合、費用が莫大になることから、同寺では新築を決断した。ゴールデンウイーク明けから解体工事が始まるという。解体後、7月ごろから新たな薬師堂の基礎工事が開始され、来年10月の完成をめざす。工事は日本伝統建築技術保存会理事で、文化財建造物木工主任技能者主任の堂宮大工棟梁の内田幸夫さんが営む、有限会社内田工務店に依頼した。
本尊を安置するための須弥壇(しゅみだん)と呼ばれる場所の部材は新しい薬師堂に使われる。中には秦野市の重要文化財に指定され、12年に一度、寅年にだけ御開帳される「木造薬師如来立像」を始め、「木造聖観音菩薩立像」「毘沙門天立像」など、東大寺大仏の造営を勧進した行基の作と伝えられる貴重な像が安置されていたが、すでに移設されている。
東光寺薬師堂は、正面から見ると柱が6本ある「五間堂」と呼ばれる様式。1774年(安永3年)に建立されたとされる、金剛力士像が収められた仁王門と揃っている所は県内でも珍しく、寺としての格式の高さを表しているという。同寺では「歴史のある貴重な建物を自分の時代で建て直すことに対して本当に悩みましたが、決断しました。新しい薬師堂がまた新たな歴史を刻み、地域に愛されるような存在にしたい」と話した。
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