茅ヶ崎・寒川版【9月20日(金)号】
エアコン設置のイメージ

茅ヶ崎市 中学校体育館に空調整備 今年度中、全13校に

 茅ヶ崎市は今年度中に、市立中学校全13校の体育館や特別教室にエアコンを設置することを決めた。熱中症を予防し生徒にとって学びやすい環境を整えるとともに、災害時の避難所機能の強化も狙う。市では「かつてない規模の事業となるが、さまざまな意味で待ったなしの状況と判断した」とする。

 茅ヶ崎市は2018年度に市立中学校全校の普通教室(小学校は翌19年度)にエアコンを設置している。ただ、体育館や特別教室(理科室や美術室、相談室など)への導入は遅れていた。

 しかし、温暖化が進んだことで熱中症への不安が保護者や地域住民からも聞かれるようになっていたという。

 また、大規模災害が頻発するなか、内閣府が昨年7月に「避難所に指定されている施設に空調設備の設置」を呼びかけるなど、災害時に避難所として使用される体育館などの熱中症対策も喫緊の課題となっていた。

 こうした状況を受けて市は今年度、全市立中学校の体育館、特別教室へのエアコン設置を決定し、当初予算に関連予算を計上した。

 同様の事業の場合、数校ずつ数年に分けて行うことも多いが、13校同時に設置するため、事業の総額は約27億5000万円に上る。財源として国の緊急防災・減災事業債を活用することで、市の実質的な負担は3割程度で済むという。

 工事は夏休みなどを中心に始まっており、来年3月末までには終了する予定。市教育施設課では「卒業式や入学式には影響がないようにしたい」とする。また、来年度は小学校全校の体育館などにもエアコンを導入する予定で準備を進めている。同課担当者は「学校は学ぶだけの用途ではなくなっている。地域住民の安心・安全のためにも速やかに進めていきたい」としている。

制作された市広報番組「ちがさきのおいしい給食」

市広報番組で給食PR 「食育・中学校開始」テーマに

 茅ヶ崎市は小学校給食の食育・中学校給食の開始をテーマに広報番組を制作した。14日にケーブルテレビで放送され、17日からは市公式ユーチューブチャンネルで配信、市役所本庁舎でも放映されている。

 広報番組「ハーモニアスちがさき」は市の取り組みなどを取り上げる15分間番組で、年に2本制作している。

 今回は市内6つの中学校で10月から先行して給食が始まるなど注目が集まることから、市内の給食事情を広く周知するため、「ちがさきのおいしい給食」と題して制作。市立小中学校の児童・生徒をはじめ、給食にかかわる現場で集めたさまざまな声をもとに、その魅力について迫っている。

 番組は主に2つのコンテンツで展開。1つ目は、「地産地消の献立を通じた食育」。地場野菜を栽培し、朝採れで収穫する農業従事者やそれを給食室で調理する人々、また、総合学習の一環として米作りや醤油作りに取り組む児童らにインタビュー。小学校給食を取り巻く現状を紹介する。

 2つ目は、「中学校給食の10月開始に期待の声」。市役所コミュニティホールで8月に行われた試食会の模様を中心に、温かいごはんなどを楽しみにする生徒たちや、栄養バランスの配慮に感謝を示す保護者などの声を届ける。

 市担当者は「農作業に励む児童たちの笑顔や、試食会で彩りや味付けの工夫に驚く姿などを紹介し魅力あふれる給食を目指したい」と話した。

 番組はケーブルテレビ・ジェイコム湘南11CHで9、10月は土日祝祭日の午後8時から放送。市役所本庁舎1階市民ふれあいプラザの大型モニター、各公共施設でも順次配信される。市ユーチューブチャンネルは左記二次元コードから。

全国中学校放送コンテスト出場の生徒2人を入賞に導いた 原田 和子さん 旭が丘在住 61歳

生徒の力 引き出し自信に

 ○...「美しく豊かな日本語を大切にする心情を育て、話す力、表現する力を高める」等を目的に開催されているNHK杯全国中学校放送コンテストで今年、教え子を朗読とアナウンスの各部門で同時入賞に導いた。「2人とも自分の持ち味をしっかり出してくれた」とまなじりを下げる。

 ○...浜須賀小・中から湘南高校、東京大学教育学部を経て教員の道に。放送コンテストに関わるようになったのは26年前。市内で唯一、放送部が残っていた赤羽根中に赴任し顧問になったことがきっかけだ。「子どもの頃から『声が良い』と言われることが多く、大学卒業後の進路もアナウンサーと迷ったこともあった」と振り返る。生徒と二人三脚の挑戦を始めると、持ち前の負けず嫌いに火が付いた。大会に足を運び「傾向と対策」を分析し練習に生かした。こうして、これまでに全国入賞に導いた生徒は10人近くにのぼる。「朗読やアナウンスは『自分でない自分』になれる。すると子どもたちの表現も変わってくる。成功体験が自信につながれば」

 ○...一昨年、第一中で初の女性校長に。「知らない人の話は耳に入ってこない」と生徒と関わるよう努め、テロップを作るなど聞いてもらう仕組みも工夫した。感想を書いてもらった際には「毎回楽しみだった」「考え方に救われた」などの意見があり「素直にうれしかった」とにこり。

 ○...今年役職定年し、現在は拠点校指導教員として新任教諭の指導などを担当する。そのかたわら、「海外で日本語を教えたい」と在外教育施設シニア派遣教師に応募。結果は年末に発表される。「合格したら、海外から放送コンテストに挑戦したい」。バイタリティはまだまだ衰えそうにない。

現・新3氏の争いか 衆院神奈川15区

 自民党総裁選が行われた後、新たな首相のもと早期に解散総選挙が行われる可能性が高まっている。神奈川15区(茅ヶ崎、平塚、大磯)では、現職の河野太郎氏(61)に社民党の佐々木克己氏(69)、参政党の藤田修一氏(58)の新人2氏が挑む構図となりそうだ。(9月17日起稿)

 河野氏は1996年の初出馬から連続9回当選。2022年からは岸田政権で、デジタル大臣としてマイナンバーカードの普及・利活用の拡大やマイナ保険証への移行に取り組んできた。

 そのほか、安倍政権で防衛大臣、外務大臣など主要閣僚を歴任、菅政権では新型コロナワクチンの接種も進めた。9月27日投開票の自民党総裁選に立候補している。

 佐々木氏は55年生まれ、寒川町出身。東京大学を卒業後、茅ケ崎北陵高校などで数学教諭として勤務した。

 今年5月、社民党県連などが次期衆院選での擁立を決定。現在は支持者を集めた集会や街頭活動で政策の浸透を図る。

 河野氏がデジタル相として進めるマイナ保険証への移行に「国民の反対が多いなかで強行することに反対」などとした。

 藤田氏は66年、富山県生まれ。現在は茅ヶ崎市在住。

 慶應義塾大学大学院で経営学修士号を取得し、大手コンサル会社やIT企業で研究員や経営企画を担当した。昨年、参政党の次期衆院選における公認候補予定者に決定した。

 国内での食糧生産の増加や人口増加策の推進、産業や技術の海外流出の防止などを掲げる。

 15区では2022年に区割りが変更され、大磯町は15区に、二宮町は17区に編入された。実施されれば、区割り後初の総選挙となる。

パラボディビル初開催 部位別審査 全国先駆け

 (一社)神奈川県ボディビル・フィットネス連盟(松浦勝彦理事)主催の関東ボディビル選手権大会が8月31日に茅ヶ崎市民文化会館で開催された。その中で、初の試みとして神奈川オープン・パラボディビル大会が実施された=写真。

 車いすボディビル大会は今まで各地での開催実績があったが、同連盟は「車いす以外の障害の人たちにも開かれた大会を」と、開催に至った。トレーニングできる部位別の比較審査を行い、胸、背、腕、腹、足、筋肉量の6部門を設け、さまざまな障害のある5人が参加した。

 初回王者は足以外の全部門で1位となった三浦浩選手。右手首欠損の障害の富田誠選手(茅ヶ崎在住/スポーツマインド寒川)も出場し、入賞した。

 参加者からは「選手の障害が度合いも含め違うので、部位別は公平性においてとても良かった」「私が大会に出ても良いのか悩んだが、ジム仲間の後押しと叱咤激励があり参加した」「出場したくてもハンデゆえ出られないジレンマを打破し、ハードルを下げて受け入れてくれて感謝しかない」「今後も続いていき参加者が増えるよう手伝いたい」などの声があがっていた。

 (公社)日本ボディビル・フィットネス連盟の青田正順会長(スポーツマインド寒川代表)は「障害のある人たちが積極的に体作りや健康管理に興味を持ち、その一つとしてウェイトトレーニングを選んでくれることはうれしい。初めて行った方法が、全国に広がってほしい」と話した。

決勝に臨む川名さん=本人提供

けん玉ワールドカップで決勝進出 茅ヶ崎市在住・川名優佑さん

 茅ヶ崎市東海岸南在住の川名優佑(ゆうすけ)さん(16)が、7月27日と28日に広島県廿日市市で開催された「けん玉ワールドカップ廿日市2024」に出場し、自身2回目となる決勝進出を果たした。

 同大会はけん玉世界一を決定しようと、2014年から同市で開催されており、今年は16の国と地域から700人を超える選手が出場した。

 19年以降、毎回出場している川名さん。「事前にいい練習ができた」と予選では100点満点中96点をマークし、シード選手を含めても全体5位の好成績で、2日目の決勝への進出を決めた。

 40人で争われる決勝は3分間で事前に申請した技(最大30)を披露し、技のレベルごとに与えられたポイントを加点して争う。確実性の高い技ばかりでは点数が伸びず、レベルの高い技は失敗のリスクもあるため「どのような演技構成にするかも重要」という。

 川名さんは「全て決めれば5〜6位に入る」という攻めた構成で臨んだ。実は前日の練習で使い慣れたけん玉を破損し、決勝では新しい用具で臨むことに。途中までは順調だったが、次第に細かいミスが出るようになったという。最後に用意した大技もその前段となる技を決められず、23位で大会を終えた。「守りに入ることなく、自分がやりたい構成で出た結果なので後悔はしていない」と大会を振り返る。

目指すは世界

 川名さんがけん玉を始めたのは小学3年の夏休み。翌年、けん玉ワールドカップを特集したテレビ番組を見て同大会を目指すようになった。

 近年、けん玉が世界的な人気を博していることもあり、これまでにアメリカやイスラエル、韓国、台湾などさまざまな国の選手との交流が生まれた。そのため「英語を身に付けたい」と、夏休みにはフィリピンへの短期留学も経験した。

 「言葉を超えて『すごい』と分かってもらえるのがけん玉の良さ。憧れのニック・ギャラガー選手(アメリカ)のように、世界に知られる選手になって、茅ヶ崎からもっと魅力を発信したい」と話している。

笑顔で報告をした畠山選手(左)と木村町長

パリBMX五輪代表・畠山紗英選手 寒川町出身 町長を表敬訪問「ロス目指す」

 女子BMXレーシングでパリオリンピックに出場した畠山紗英選手(25・寒川町出身)が9月6日、木村俊雄町長を表敬訪問した。

 木村町長が「お疲れ様でした」と声を掛けると、畠山選手は試合を振り返りながら現地での様子を伝えていた。

 東京に続いて2大会連続で五輪出場を果たした畠山選手。今大会は準決勝へ進出し、落車というアクシデントに見舞われながらも全体16位で大会を終えた。畠山選手は、「一歩一歩ステップアップしている。次はロス五輪。練習時間は長くあるようで一瞬で過ぎていくと思うので、しっかりと準備したい」と4年後への決意を新たにした。

 町立小谷小学校、旭が丘中学校を卒業した畠山選手。当時の担任らが在籍している教育委員会を訪問し、恩師がサプライズで花束を渡す場面もあった。また、町議会も訪れた。

 最後に畠山選手は、子どもたちに向けて夢を叶える秘訣として「厳しく指導されることもあるかもしれない。それでも負けず、自分で楽しむ方法を探して続けることが1番」と話した。

ケルンの少年と国際交流 10月13日〜16日 参加募集

 茅ヶ崎のスポーツ活動を支援する団体・(一社)ちがさきスポーツサポーターズフェラインが、ドイツのサッカークラブを招いた国際交流事業を10月13日(日)から16日(水)にかけて行う。茅ヶ崎市ほか後援。参加者を募集している。

 茅ヶ崎を訪れるのは、ドイツのケルン市にあるサッカークラブ・DJKズードウエストの少年たち。同事業は、小中学生の子どもたちが多様性や国際理解を深める機会にしてもらおうと同団体が企画した。イベントを通じて、互いの国の文化を知ることや、言葉の壁を超えてスポーツを楽しむことを目的としている。

 具体的なスケジュールは、13日に室田小学校で交流イベント、日本文化の体験、14日は食体験や言葉遊び、アルバック社グラウンドでスポーツ交流、15日は松浪中学校でサッカーイベント、最終日の16日はパーティーが開催される。

 参加条件は【1】茅ヶ崎市・寒川町在住で小学6年・中学1年の児童生徒、【2】サッカーが好きであること、【3】国際交流に興味があること、【4】全日程に参加できること(プログラムの詳細は子どもたちで検討)。

 参加は無料だが、昼食代がかかる場合あり。定員は先着25人。希望者は長谷川さん【メール】hasegawa.chigasaki.ssv@gmail.comへ申し込みを。締め切りは9月28日(土)。9月29日(日)に事前説明会、10月6日(日)に研修会が行われる。

萩桜会 恒例の「萩まつり」 23日、向田緑地で

 「第11回ふるさとふれあい萩まつり」が9月23日(月・祝)、萩園向田緑地(小出川萩園橋下流50m付近)で開催される。午前10時から午後2時まで。雨天中止。

 これは「50年先の子どもたちに豊かな桜並木や自然を引き継ごう」と、小出川や公園での草刈りや桜・萩の植樹といった自然保護活動を行っているNPO法人萩桜会(小島勝己理事長)が、萩の花の見ごろに合わせて開催しているもの。

 会場ではフランクフルトや野菜、だんご、ミニトマト、ラムネなどが販売されるほか、キッチンカーが出店。まつり囃子、カラオケ、子どもエアロビック、民謡、踊りなどの披露も行われる。

 主催者は「駐車場はないので徒歩やバスで来場してください」と呼びかけている。

 問い合わせは小島さん【携帯電話】090・2424・9895へ。

ペットグループのロゴマーク

ペット避難所リーダー育成 受講者を募集中

 茅ヶ崎市海岸地区まちぢから協議会が10月19日(土)、「ペット避難所管理リーダー 第1期育成講座」を開催する。現在受講者を募集中。

 災害発生時の避難所におけるペット受け入れ体制の整備等を円滑に進めることのできるリーダーの育成が目的。「必要な知識と経験、段階を踏み修得」したと認められる人材に対し、同協議会が承認する。

 当日は午後1時に東海岸小学校に集合。避難所入所体験訓練、ペット避難所の確認、保健所による現状解説などを行い、3時40分に終了予定。

 対象は茅ヶ崎市民。定員は10人程度。参加無料。申し込み締め切りは10月10日(木)。当日のペット同伴は不可。

 希望者は、同地区ペットグループの阿部さん【携帯電話】090・2466・3120または山田さん【携帯電話】090・3236・6285へ。

祖父江さん(左)の指導でナイスショットの小学生

プロの指導でゴルフ体験 小学生向け体験イベント

 誰でも簡単にゴルフを楽しめるように開発された「スナッグゴルフ」を体験するイベントが8月26日、スリーハンドレッドクラブ(茅ヶ崎市甘沼)で開催された。

 これは茅ヶ崎市在住のプロゴルファー祖父江歩さんら、県内出身の女性プロが中心となって発足したプロジェクトMASTゴルフが昨年に続いて主催したもの。市内の小学生40人が参加した。

 当日は祖父江さんのほか、西山ゆかりさんら6人のプロが講師を務め、冒頭では「リスペクト、チャレンジ、エンジョイ」などスポーツマンシップについて話した後、班にわかれて、練習や実際のコースに出てゲームを楽しんだ。

 小学4年生の女子児童は「去年参加した時よりもうまく打てたので楽しかった」と笑顔を見せた。祖父江さんは「イベントを入り口に、ゴルフを楽しむ人をもっと増やしていきたい」と話していた。

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平和フェスinさむかわ 9月28日 入場無料

 シンコースポーツ寒川アリーナ(寒川総合体育館)3階会議室で9月28日(土)、「第11回平和フェスティバルinさむかわ」が5年ぶりに開催される。午後1時(開場)から4時。入場無料。

 当日は、音域の広いソフトな歌声が魅力な、きたがわてつさんのコンサート(2時から3時)や、画家で絵本作家のいわさきちひろさんの作品パネルを17枚展示する。

 「世界では戦争で多くの命が失われています。今だからこそ平和で暮らせることの大切さを感じとってほしい」と主催者。(問)吉田さん【携帯電話】080・4959・5450

映画会のポスターを手に参加を呼び掛ける石川さん

映画会で「つながり」作り 27日、浜見平団地で

 「第1回浜見平みんなの映画会」が9月27日(金)、コンフォール茅ヶ崎浜見平中央集会所で開催される。午後5時30分から8時まで。入場無料。浜見平団地のほか、湘南地区の住民が対象。

 これは慶應義塾大学看護医療学部専任講師の石川志麻さんが企画したもの(URコミュニティ、認定NPO法人まちづくりスポット茅ヶ崎の共催)。「地域で関わりを持ちたいと思っている人が気軽に参加できる機会になれば」と話す。

孤立対策で企画

 以前から社会的な孤立の予防活動に取り組んでいる石川さん。浜見平団地でもコロナ禍前から研究を進めてきた。

 同団地は1964年に茅ヶ崎市で初めての大規模団地として誕生した。ただ、老朽化などによる建て替えが10年ほど前から進んだことで、住民の転入出が進み、関係が希薄化しているという。「地域で活動するサークルや高齢者サロンもたくさんあるけれど、新規加入は停滞している」と石川さんは話す。

 そこで、既存のコミュニティとのつながりが薄い住民が気軽に参加できる機会を計画。「昔行っていた地域の映画会がなつかしい。また行きたい」といった市民の声などを参考に今回のイベントが決まった。「会話が苦手な人や、障害を持つ人、転入者や高齢者などにも是非きてほしい」と呼びかける。

カンヌ受賞作を上映

 第1回目となる映画会で上映されるのは、主演の役所広司さんがカンヌ国際映画祭で最優秀男優賞を受賞したことでも話題となった「パーフェクト・デイズ」。東京の渋谷でトイレ清掃員として働く男が日々1人で過ごしている姿が描かれている作品で、石川さんは「1人を好むことと孤立は違うということを伝えたい」と話す。

 映画会は全3回を予定。「毎回時間や曜日、環境を変えていろいろな人が参加しやすいようにしたい」と語る。

 また映画会の参加者へのアンケートも実施する予定。「以前、中学校の吹奏楽部の生演奏が聞きたいという声があった。地域の交流のためにも実現出来たら」と石川さんは話している。

 問い合わせは【メール】danchi.keio@gmail.comへ。

賞状と楯を手にする青山さん(左)と堀切さん

第一中学 全国放送大会でW入賞 青山紗千さん・堀切藍さん

 「第41回NHK杯全国中学校放送コンテスト」の決勝が8月20日、千代田放送会館(東京都)で開催され、茅ヶ崎市立第一中学校3年の青山紗千さんと堀切藍さんが入賞した。

情景浮かぶ朗読

 青山さんが出場した朗読部門は、指定図書の中から1冊を選び、その一部を2分以内に朗読する。実質朗読できる文量は15行程度。演劇部に所属し主役も務めるなど活躍する青山さんだが、「演劇すぎてもだめ。地の文を大切に読まないと」と苦労を語る。1年から出場しており、「今回は全国で賞が獲りたかったし、自信があった」と振り返る。選択したのは原田マハの青春小説「生きるぼくら」。認知症を患った祖母がふいに主人公の名を思い出し呼びかける一節を、滑舌よく朗読し、2位から4位にあたる優秀賞に輝いた。講評では、「間の取り方がうまく、情景が浮かぶ」と評された。

思い伝わるアナウンス

 アナウンス部門では、堀切さんが5位から10位にあたる優良賞に。同部門では、「校内放送で話す内容」を原稿用紙1枚分作成し、弁論にならないように読む。

 自身3回目の出場で「ネタに困った」と振り返る堀切さん。「あなたの大切なものは何ですか」で始まり、家族や友人と過ごす日々を大切しようと呼びかける原稿を読み上げた。

 「ひと言目がすっと心に入る、作っていない自然な思いの伝わるアナウンス」との講評に「驚きとうれしさでいっぱい。全国入賞したことで、自分に自信が持てる」と笑顔を見せた。

 現在は同校や松林中で拠点校指導員を務め、これまで多くの生徒を全国大会に送り出してきた原田和子さん=人物風土記に関連記事=は、「2人とも声が良かったので『一本釣り』して参加してもらった。よく頑張ってくれた」と労った。

 なお今大会は録音審査だったが、最後の大会となる神奈川県中学放送コンテスト(11月3日決勝)は実演審査で実施。2人は最優秀賞を目指し、練習に励んでいる。

イベントのポスター

寒川駅前で「どまんなか祭り」 10月6日開催 こども職業体験も

 寒川町商工会青年部(梶山直樹部長・会員25人)が主催する「神奈川のどまんなか祭り」が、寒川駅前公園を会場に10月6日(日)に開催される。時間は午前10時から午後3時。雨天中止。

 同祭りは、青年部という多業種が集まる団体である強みを生かし、子どもたちにさまざまな職業を体験してもらうなど、地域参加型をコンセプトとする。地域とのつながりを深め、「更なる地域振興の架け橋になろう」と企画した。

 体験イベントでは、のこぎり、星座占い、トランポリン、塗装などを予定。キッチンカーの出店もあり。

 ステージ詳細は以下の通り。▽午前10時〜開会式▽10時30分〜旭が丘中学校吹奏楽部▽11時30分〜関川ゆうり(歌)▽午後0時20分〜田中大工店(大工パフォーマンス)▽1時〜平沼広行(歌)▽1時45分〜湘南宝島ダンススタジオ▽2時50分〜閉会式。

(問)同青年部【電話】0467・75・0185

野外劇が行われるアーチ門と出演者=提供

音貞オッペケ祭 貞奴版「サロメ」を上映  9月29日、松下政経塾で

 茅ヶ崎ゆかりの川上貞奴をテーマにした「音貞オッペケ祭〜ヤッコブームと巨匠たち〜」が29日(日)、松下政経塾(茅ヶ崎市汐見台5の25)アーチ門外側で開催される。午後3時から4時45分まで(2時40分から受付開始)。先着100人で、チケット2000円。

 貞奴が主演で、作曲家・山田耕筰が音楽を担当したオスカーワイルド原作の戯曲『サロメ』を復刻上映する。99年前の台本と山田耕筰の直筆符をアレンジした劇中音楽を使用。大正期の舞台道具も登場する。

 アルバックグループの協力で、観劇をサポートする字幕付き。

 会場では松下政経塾の見学会も併せて開催する予定。

 予約・問い合わせは実行委員会(事務局)【携帯電話】080・6729・8008または下記の二次元コードから確認を。

甲子園ソング「ずっと好きだから」 注目のバンド「ねぐせ。」 MV撮影地は寒川高校

 今夏の高校野球応援ソング/「熱闘甲子園」テーマソングに起用され、球児たちの熱戦を盛り上げた注目の若手バンド「ねぐせ。」の楽曲「ずっと好きだから」。同曲のミュージックビデオの撮影地は、実は寒川高校だった。

 115万回以上再生され、現在も再生数が伸び続けている同曲。映像は校舎から始まり、教室や音楽室、屋上などが歌詞とともに楽曲に彩りを添えている。

 同校は、「ロケーションイメージにぴったりでとても素敵な学校だった」と撮影地に選ばれた。撮影が行われた7月28日は、気温が35度を超える猛暑日だったが、スムーズに撮影は完了。制作者は「まち全体がすごくいい雰囲気でした。撮影に立ち会ってくれた町役場の皆さんもすごく素敵な方々でしたし、また撮影で伺えたら」と話していた。また、「ぜひミュージックビデオをご覧ください。これをきっかけに『ねぐせ。』の応援もよろしくお願いします」とコメントした。

 同バンドの詳細は公式サイトで確認を。

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以前のステージの様子

文化、芸術の秋告げる祭典 10月5日開幕「寒川町文化祭」

 寒川町の文化、芸術の秋を告げる祭典「第55回寒川町文化祭」が10月5日(土)から11月4日(月・祝)にかけて、町民センターなどで開催される。今年のキャッチコピーは「見て触れて 心が躍動 文化祭」。245人297点の応募作品の中から決定した。

 イベントスケジュールの詳細は以下の通り。

 ▽式典/ヤング・ダンス・フェスタ=10月5日(土)の午後1時20分〜3時、▽祭ばやし=10月5日(土)の午後0時40分〜1時10分・1時40分〜2時10分、11月3日(日)(時間未定・町役場中庭広場)、▽町文化祭の歴史=10月5日(土)の午前9時〜午後4時、▽郷土展=10月5日(土)・6日(日)の午前9時30分〜午後3時(最終日1時)、▽手工芸展=10月5日(土)・6日(日)の午前9時30分〜午後4時(実習は5日の午前10時〜午後2時)、▽華道展=10月5日(土)・6日(日)の午前9時30分〜午後4時、▽美術展=10月8日(火)〜13日(日)の午前9時〜午後4時、▽婦人会作品展=10月10日(木)〜13日(日)の午前10時〜午後4時、▽婦人会体験教室(フラワーアレンジメント)=10月12日(土)の午後1時〜、▽書道展=10月15日(火)〜20日(日)の午前10時〜午後4時(初日午後1時〜、最終日3時まで)、▽歌謡連盟発表会=10月19日(土)の午前11時〜午後5時、▽さつき秋季展=10月19日(土)・20日(日)の午前9時〜午後5時(最終日4時)、▽囲碁大会=10月20日(日)の午前9時〜午後4時(南部文化福祉会館)、▽芸能舞踊大会=10月20日(日)の正午〜午後4時、▽写真展=10月22日(火)〜27日(日)の午前9時〜午後5時(初日午後1時〜、最終日4時まで)、▽寒川音楽祭=10月26日(土)の午後1時〜3時40分、27日(日)の午前10時〜正午・午後1時〜4時、▽色紙短冊展(俳句)=10月28日(月)〜11月3日(日)の午前9時30分〜午後4時(初日午後1時30分〜、最終日午後3時まで)、▽菊花展=10月31日(木)〜11月4日(月)の午前9時〜午後4時(初日午前1時〜、最終日午後1時まで)、▽盆栽展=11月2日(土)・3日(日)の午前9時〜午後4時(最終日3時30分まで)、▽呈茶席(茶道)=11月3日(日)の午前10時〜午後2時30分(お菓子がなくなり次第終了)、▽婦人会模擬店=11月3日(日)の午前11時〜午後2時(町役場中庭広場)、▽俳句大会=11月3日(日)の午後1時〜3時。

 詳細は、寒川町公式ホームページ「寒川町文化祭」で検索を。

講座のポスター

寒川町 町民センターで健康講座 10月6日開催 参加受付中

 寒川町民センター(寒川町宮山165)視聴覚室で10月6日(日)、健康講座「悩まず、楽しく今を生きよう」が開催される。参加無料。時間は午前10時から11時30分。対象は寒川町内在住、在勤の申し込み先着30人。

 当日は、ヒューマンライフ研究所代表の原田啓二さんが講師を務め、【1】人生を振り返る、【2】永遠には生きられない、【3】悩まず、楽しく今を生きようの3項目をテーマに講演する。「泣いて暮らすも一生。笑って暮らすも一生。人生最後まで悩まず、楽しく生きるための考え方と、気持ちの持ち方をお話します」と主催者。

 申し込みは、同センターに直接または【電話】0467・74・2333へ。

 

さくらみちで秋祭り開催 9月23日、午後4時から

 JR茅ケ崎駅から辻堂駅へ向かうバス通り「桜道」周辺の商店が加盟する商店会「さくらみちブラボーズ」が、9月23日(月・祝)に「ブラボーズこども秋祭り」を開催する。会場はオーガニック七菜と福祉用具の明(出口町12の68)前の駐車場で、午後4時から7時まで。参加無料、雨天中止。

 当日は、めだかすくいやくじびき、ゲームなどが楽しめるほか、ソーセージや唐揚げ、ポテト、カットフルーツなどを販売(内容変更の可能性あり)。子どもから大人まで幅広く楽しめる。

 また、椀と箸を持参すれば流しそうめんにも参加できる。人数制限有り、整理券発行予定。

 「来場者には商店会に所属する店舗で使用できるサービス券をプレゼントします。ぜひ遊びに来てください」と主催者。

 問い合わせは同商店会会長・長谷川勝さん(美容室アオーレ)【電話】0467・89・4744へ。

 

山田耕筰直筆の書簡

学芸員のイチ推し! -連載 Vol.23-

「赤とんぼ」を作曲した山田耕筰の直筆書簡

 夕方のチャイムで馴染み深い「赤とんぼ」は、茅ヶ崎で作られたことをご存じでしょうか。大正15年(1926)の秋から6年ほど茅ヶ崎に住んでいた山田耕筰は、「赤とんぼ」の曲想を職場がある新橋までの列車内で練り、昭和2年(1927)1月29日に完成させたといいます。そんな耕筰直筆の書簡が、夏の特別展「海と音楽の近代史〜「湘南サウンド」前夜〜」において展示されています。

 この書簡は、耕筰の指導を受けたテノール歌手の石山卓氏に宛てられたもので、昭和30年(1955)に開催された石山氏の独唱会に向けて送られたと考えられます。

 石山氏は、耕筰が作った日本初のオペラ「黒船」初演に出演していた人物です。耕筰は、石山氏の張りのあるテノールを病中の楽しみにしており、会の開催を喜んでいました。石山氏に日本人の歌手として「日本語で歌唱する」意義を強く意識していくべきだと望み、一層の活躍を期待するのでした。添え書きには、「知らぬ間にいいパパになったねえ」と書かれ、親密な関係であったことが伺えます。

 また、博物館の市民交流スペースでは、特別展と同じ10月14日(月・祝)まで特集展示「写真とことばで知る茅ヶ崎の関東大震災」を開催しています。