戸塚区・泉区版【11月14日(木)号】
山中市長も駆けつけた(上)/あいさつする馬場さん(下)

泉区連会・馬場会長 地域のため「力尽くしたい」 叙勲受章祝賀会に200人

 泉区連合自治会町内会長会の会長を務める馬場勝己さん(82)の旭日単光章受章祝賀会が11月9日、市内のホテルで開かれ、山中竹春市長や地元選出議員をはじめ、約200人が出席した。馬場さんは感謝を口にしならがら「よりよい地域のため、力を尽くしたい」と思いを語った。

 馬場さんは地元のひなた山第二自治会で2006年から18年にわたり会長を務め、また同自治会を含む上飯田連合自治会、泉区連合自治会町内会長会の会長も長年兼務。さらに今年4月からは横浜市町内会連合会の会長を兼ねるなど、泉区や横浜市を「より良い地域に」と尽力してきた。

 そんな長年の功労にこれまでも総務大臣表彰などを受けてきたが、今年の春の叙勲で旭日単光章を受章。泉区連会をはじめ地元の関係者らが発起人となって今回の祝賀会が開かれた。

「率先垂範」を体現

 祝賀会は山中市長らも出席する中だったが、地元の人も多く、和やかな雰囲気に。発起人代表の清水隆男さんは「みなさんの協力あってこそなのはもちろんだが、泉区を活気ある街にと馬場さんを中心にやってきたといえるのでは」と称えた。

 山中市長も「いつも相談させていただいている市にとって欠かせない人。多くの役割を担いながら、地域の最前線でも活躍する姿はまさに率先垂範」とあいさつした。

 馬場さんは受章について「これまで大勢に支えられてきた。みなさんのおかげ」と感謝を述べた。さらに「3月にはもう辞めようかとも思っていた。けれど、こんな賞をもらっちゃったからにはもっと頑張らないと。死ぬまで力を尽くしたい」と話した。

横浜薬科大の都築学長(左)と県立がんセンターの古瀬純司総長

横浜薬科大学 がんセンターと共同研究 「漢方薬」の分野で協力

 横浜薬科大学(戸塚区俣野町)がこのほど、県立がんセンター(旭区)と漢方薬の共同研究体制を構築した。両者は基礎研究と臨床研究を検証して国内外に発信することなどを通じ、医薬の発展に貢献したい考えだ。

 横浜薬科大と県立がんセンターは、5年前の2019年に共同研究に関する協定を締結。コロナ禍で当初予定より遅れつつも、昨年12月に覚書を交わすことができ、今回の共同研究体制構築の実現に至ったという。

副作用の緩和に

 今回の共同研究の対象は「漢方薬」。同センター薬剤科長でがん専門薬剤師の櫻井学さんは「がん治療の中で抗がん剤の副作用に苦しむ患者さんは少なくない。西洋薬でうまく和らがない時に、漢方薬が効果的なことがある」という。

 そんな中、神奈川県立がんセンターは伝統医学の専門科として東洋医学科を常設しており、一方の横浜薬科大も開学当初から漢方薬学科を備えているため、今回の共同研究が実現した。

 同大はこれにあわせ、漢方薬のうち「煎じ薬」も同センター内で処方することができるよう設備を整えたという。

人材育成と地域医療向上

 両者の連携は、がん治療と漢方薬知識を融合することで、医療人材の育成と地域医療の向上を図ることが目的。

 具体的には、同大教員が研究員としてセンターの医療スタッフとがんを含む難病治療に取り組み、そこで得られた臨床結果を基礎研究の視点から分析することなどが想定されている。さらに同大の学部生の研修や大学院生の研究支援なども盛り込まれている。

 10月29日には同センターで、横浜薬科大からの認定証交付式が行われた。同大の都築明寿香学長は「現代医療における漢方薬の重要性は高まっており、今回の取り組みはそうした知識を備えた薬剤師の育成につながる。検証成果を広く発信し、医薬の発展に貢献したい」と期待を込めた。

 同センター東洋医学科部長の板倉英俊さんは「漢方はニーズがあるものの、エビデンスや認知が十分でない面がある。共同研究がよりよい医療のための大きなきっかけになれば」と話した。

助産師として市内小中学校の児童生徒を中心に性教育の授業を続ける 高野 しのぶさん 舞岡町在住 45歳

性を知り、命の大切さを

 ○…戸塚区や港南区の小中学校を中心に、児童や生徒だけでなく、教員や保護者向けにも「性教育」の授業を続ける。「性教育=性交渉のことと思う人が多いけど、テーマはもっと広い」。助産師としての経験を生かし、その明るいキャラクターもあって講演は好評を得ている。「身体を知ることは大事なのに、性のことは誰も教えてくれないから」。子どもたちを守りたい--。その思いで学校を巡る。

 ○…きっかけは助産師として出会った中学3年生の出産。妊娠に気付いた時にはすでに中絶もできない週数。そんな子たちが口にするのは「だって知らなかったんだもん」--。「性被害を含め、『望まない出産』をなくすには、知識が必要。そもそも日本はこれまで性教育が不十分すぎた」。悲劇をひとつでも減らせればと5年前から活動を続けている。

 ○…栄区出身。港南台高校(当時)に通っていた時に、南部病院で出産に立ち会う経験をした。その時の「かっこよさ」に憧れて、助産師を志した。3児の母でもあり、性教育の授業は子どもたちが通っていた舞岡小・中の校長、養護教諭に相談してスタート。評判とともに少しずつ依頼も広がり、今年度は3月までに50件以上の授業を控える。今年4月に活動を事業化したものの、今なお産婦人科の夜勤でも働きながらの日々だ。

 ○…子どもたちへの性教育は時に「寝た子を起こすな」などの批判を受けがちだ。それゆえ誰もが納得できるものをと、講演内容は学校ごとにしっかり打ち合わせた上で組み立てている。「私が授業を1度やればいいわけじゃない。やっぱり身近な先生や保護者のかかわりが大切」。一人一人の命は尊いもの--。自分を、友を大切にしてほしいと声を大にする。

出来立てのちゃんこをよそう大岩戸さん(左)

ツクイ横浜中田 元力士とちゃんこ作り 出来立てに笑顔あふれる

 泉区のツクイ横浜中田で10月15日、ちゃんこ鍋作りが行われた。同イベントには、(株)ツクイと業務提携している(株)SOYOKAZE運営の、サービス付き高齢者住宅「クラシック・コミュニティ横浜」(戸塚区戸塚町)の入居者が、調理ボランティアとして協力した。

 さらに元力士の大岩戸さん(本名・上林義之さん)が同所を訪れ、本格的なちゃんこ鍋のレシピを伝授。調理ボランティアと一緒に大きな鍋でたくさんの野菜を煮込み、ツクイの利用者などに出来立てのちゃんこがふるまわれた。

 調理に参加したボランティアの女性は「普段の料理の延長のように、自分のできることが生かせてよかった」と話した。

「相撲文化普及の一つに」

 大岩戸さんは2018年の引退以降、相撲の動きを取り入れた体操や、子ども向けの相撲指導などを実施。相撲文化の普及に取り組んでいる。

 今回のちゃんこ作りもその一環。大岩戸さんは「相撲は見るけど、体験はなかなかない。こういう機会で身近に感じてもらいたい」と話した。

同センターの福本理事(中央左)と感謝状を受けとる川邊会長(中央右)

戸塚区在住・川邊重男さん 被害者支援啓発に感謝状 「困っている人のために」

 戸塚被害者支援連絡協議会の川邊重男会長がこのほど、(公社)神奈川被害者支援センター(永野弘幸所長)から感謝状を受けた。川邊会長は長年、被害者支援の重要性や必要性を訴える啓発活動に取り組み、さらに今回、同センターへ寄付を送った。

 同センターの堀本久美子副理事長は「法律相談やカウンセリングといった被害者支援はもちろん、ボランティアの方の活動資金にも活用させていただく」と感謝を述べた。

相談件数は増加傾向

 戸塚被害者支援連絡協議会は、犯罪や事故などの被害者やその家族の心身・経済の負担などに寄り添い、区内行政や他の団体と協力して支援活動を推進している。

 永野所長によると、近年法整備が進んだ影響などもあって、犯罪被害の相談件数は増加傾向にあるという。

 また、被害を受けただけでなく交通事故を目撃してしまった人の精神面のケアなど、同センターが独自に支援する場合も。永野所長は「さまざまな状況に応じた支援の体制が必要」と語った。

 川邊会長は、戸塚交通安全協会の会長も務めており、長年、区内の事故防止や啓発活動にも尽力してきた。そんな中、不慮の事故で亡くなる身近な人の存在や、悲惨な事故について聞くたびに、心を痛めてきたという。「今、困っている人のために、自分にできることで少しでも役に立てれば」と話した。

毎回、活発な意見がされるシンポ

医療、災害…… 戸塚の課題解決みんなで考える 12月7日 区庁舎

 戸塚区の地域課題解決に向け活動する「とつかリビングラボ」が12月7日(土)、シンポジウム「とつか未来会議」を戸塚区総合庁舎3階多目的スぺースで開催する。午前9時30分開場、午後3時閉会。参加無料。申込み締め切りは11月29日(金)。

 当日は、「医療」「介護」「子育て」「障がい」「災害」という誰にとっても重要なテーマについて参加者間で意見を出し合いながら考えていく。

 同団体は、住民や企業、NPO、社会福祉法人、大学、医療機関などで構成。主催者は「どなたでも、途中からでも参加できる催し。気軽にお越しください」と呼びかけている。

 下記二次元コードから申し込める。問合せは事務局【電話】045・851・1311へ。

深谷の空の広さを体感 11月23日にイベント

 深谷通信所跡地中央広場で11月23日(土)、同広場の活用イベント「はらっぱで空の広さを体感しよう!」が開かれる。午前10時から午後2時まで(雨天中止)。無料。

 防災〇×クイズや起震車体験などの防災コーナーのほか、スポーツ体験コーナーなど、広場の広さを感じながら楽しめるこのイベント。駐車場はないため、会場へは公共交通機関を。

朝礼台前まで車いすを押す児童=提供

東俣野 小学校×特別支援 手と手取り合う運動会 共に競技・ダンス・応援

 戸塚区の東俣野小学校と東俣野特別支援学校。両校は扉一枚を隔て、廊下でつながっている「一体型の校舎」であることをご存じだろうか。

 普段から活発に交流する両校は10月26日、合同で「スポーツフェスティバル」(運動会)を開催した。

 一部の競技・パフォーマンスには両校の児童・生徒が一緒に参加。小さな紅白玉を箱に入れて大玉送りへとつなぐシーンや、手をつないだり旗を振ったりしながら踊る場面では、子どもたちが笑顔で秋の一大イベントを楽しむ姿が見られた。

再開、そして協同の一年

 特支の吉田良直校長は「コロナ禍を受け交流を中断していた分、今年は再開の一年」と話す。特に運動会は従来の形を取り戻すのではなく、子どもたち主体の「新たな開催方法」を探ってきた。

 小学校の幸保陽子校長は「どうしたら、特支のお友達も参加できるかを児童たちが考えてくれた」と振り返った。

 手足が不自由でも応援に使えるグッズ・うちわを一緒に作ったり、手話による競技説明を練習したり、児童の意見から端を発して、新たに実施したことも多かった。

「理解と経験が未来つくる」

 さらに、休み時間に相互に行き来できる仕組みや一部の学年による「ペアクラス交流」など、普段の学校生活でも、コロナ禍以前の様子が戻りつつある。

 幸保校長は「特支の子ではなく『○○ちゃん』と意識できるようになると、その子のことを思っていろんなアイデアが出るようになる」と話す。

 普段の交流の中で吉田校長は「小学校の子たちは素直で障害を『いつ治るの?』と聞いてくることもある」という。子どもの質問を叱るのではなく「きちんと知ってもらうことが大事。理解と経験の両方を得た子たちが、将来のインクルーシブな社会づくりにつながっていく」。

住宅用火災警報器(例)

泉消防署 住警器の抽選配布を実施 高齢世帯対象に受付中

 泉消防署は現在、区内の70歳以上の住民がいる世帯を対象に、住宅用火災警報器の抽選配布を受け付けている。

 煙や熱を感知して火災発生を知らせる住警器。住宅火災の死亡原因で多い逃げ遅れを防ぎ、近隣に異常を知らせる効果がある。

 市営・県営住宅、UR賃貸住宅の世帯と、2021年度から23年度の当選者は応募対象外。配布は100世帯。応募多数の場合は抽選。

 希望者は11月30日(土)までに【1】電子申請【2】FAX・郵送・メール【3】直接窓口のいずれかで応募を。応募時は郵便番号、住所、氏名(ふりがな)、年齢、電話番号を明記し、〒245─0024 泉区和泉中央北5の1の1『泉消防署総務・予防課 住宅用火災警報器配布担当』または【FAX】045・801・0119、【メール】sy-izumi-yobo@city.yokohama.lg.jp宛まで。問合せは同署【電話】045・801・0119へ。
白熱した試合=提供

戸塚区柔道会 声援と熱気迫力の大会 幅広い世代が技競う

 戸塚区柔道会(小川武樹会長)主催の「第45回戸塚区民柔道大会」が先ごろ、戸塚高校柔道場で開催された。

 今年は小学1年生から50歳以上の社会人まで、男女198人が参加。全10部門で予選リーグと決勝トーナメントが行われそれぞれ優勝を争った。

 選手たちの迫力ある試合と応援に駆け付けた保護者の声援で会場は熱気にあふれた。大きな技や勝敗が決まると、拍手が送られた。

 小川会長は「大会出場者から、将来の日本を背負ってくれる柔道選手が生まれることを望みます。これからも継続してより良い大会にしていきたい」と語った。

戸塚駅東西で祭り 11月16日 縁日やステージ

東口・こんぴら市

 とつか宿駅前商店会が主催する「とつか宿こんぴら市」が11月16日(土)、開催される。午前11時から午後3時まで。

 会場は戸塚駅東口入口交差点から線路に向かう道沿い。縁日やキッチンカー、能登半島地震と東日本大震災の復興支援ブースなどが並ぶ。

 また、特設ステージでは、ダンスやバンド演奏などが披露され、会場を盛り上げる。

西口・ほのぼのフェスタ

 同日、戸塚宿ほのぼの商和会主催の「ほのぼのフェスタ」も開催。戸塚小学校を会場に、午前10時半から午後4時まで。

 ステージでは戸塚ゆかりのアーティストによる音楽などが披露される。魚釣りゲームや輪投げなどの縁日、食事券などが当たる福引(なくなり次第終了)などに参加できる。さらにワークショップやスポーツの体験型企画も多数。

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上矢部小5年4組 ケアプラで漫才披露 「高齢者を笑顔に」

 上矢部小学校5年4組の児童たちが10月17日、18日の2日間、上矢部地域ケアプラザを訪れ、デイサービス利用者の前で漫才を披露した。

 総合の授業の一環で、ケアプラザに通う高齢者を笑顔にしたいと児童たちが企画したもの。この日までに子どもたちは、ネタの内容から声の大きさ、かけあいの「間」なども工夫して練習してきたという。

 当日の「お笑い大会」では児童たちは元気よくコンビやトリオでネタを披露。運動会をテーマにしたものなど、身近なものを題材にして笑いを誘った。

 会場の高齢者も温かいまなざしで子どもたちを見守り、「よく勉強していてすごくよかった。もっとやってほしい」と笑顔で語った。

駐停車が減った戸塚駅西口

戸塚駅西口駐停車禁止 規制半年、効果を発揮 取り締まりで確認

 5月8日から駐停車禁止に指定され、施行から約半年が経過した戸塚駅西口の駅前道路の一部区間。戸塚区の要請を受け、戸塚署が10月31日に取り締まりを行った。

 浸透度が高まったのか、当日、午後1時半〜2時半までの取締りの間、停車した車は数台。警官から注意を受けると早々に発車していた。区担当者は「効果が出ている。経過観察を続ける」と語る。

 一方、課題となっているのが、規制に合わせ新たに敷地を取得するなどし拡幅した第2バスセンターの利用車両数。駅へ送迎が出来なくなった車両の停車スペースとして設置したが、駅から距離があることが主な理由となり、活用が思うように進んでいない。また、区役所裏の通りは駐停車が依然多い。この道を駐停車禁止にするかは現在も検討されている。

 区は平日の11月5日に路上駐停車実態調査などを実施。休日にもう一回行い、規制後の道路状況を把握する方針だ。

学習ダッシュボードの使用風景

児童生徒26万人のビッグデータから心の変化を捉え、ケアにつなげる「横浜モデル」始動 小中学校で不調を可視化

 横浜市は11月7日、全国最大規模となる児童生徒約26万人の教育ビッグデータを活用し、子どもの心の変化を捉え、不調をケアする取り組み「横浜モデル」を開始すると発表した。

 科学的根拠に基づく学びの実現や教育内容の充実を図ろうと、2024年6月に導入した学習ダッシュボード「横浜St☆dy Navi」を活用する。

毎朝「心の様子」を5段階評価

 児童生徒は毎朝の登校時、心の様子を「よい」「すこしよい」「ふつう」「すこしわるい」「わるい」の5段階評価で入力する。収集されたデータは学校側に伝えられるほか、市と共同研究契約を結ぶ横浜市立大学の研究チームにも共有され、医療の専門的知見からケアや診察の必要性などを分析する。

 市内の小中学校483校で9月、10月に収集した約500万件のデータでは、「よい」と「すこしよい」の回答は合わせて63.4%で、「すこしわるい」と「わるい」は合わせて7.3%だった。

モデル校で新機能追加

 市は11月22日から小学校1校、中学校1校のモデル校を設置し、「横浜St☆dy Navi」をアップデートする。新たに実装する「こころの温度計」に毎日の心の状態を0〜100の数値で示してもらい、よりきめ細かく、継続的に子どもの心の状態を把握する。

 さらに、月1回「こころの定期健診」として、20問程度のアンケートを実施。幸福度や抑うつ状態を把握し、データとして可視化していく。「横浜St☆dy Navi」を使ったAIチャット相談、メタバース空間内でのバーチャル相談なども行い、状態に応じてケアする。

 市は11月21日に教職員、横浜国立大学、横浜市立大学、民間企業などが参加する「第2回横浜教育データサイエンス・ラボ」を開き、「横浜モデル」の期待や課題について議論する予定だ。

配布されるステッカー

「脱炭素取組宣言」を応援 横浜市がステッカー配布 中小企業に呼びかけ

 横浜市は中小企業の脱炭素化を進めようと、今年6月に「脱炭素取組宣言」を開始し、このほど、宣言をした店舗などに掲示できるステッカーとシールを作成して配布を始めた。

1900事業者参加

 脱炭素取組宣言は、市内に事業所や拠点を持つ事業者が脱炭素化への取り組みを宣言する制度。11月中旬までに約190事業者が宣言を行っている。市は市内企業の99・6%を占める中小企業の脱炭素化をさらに後押ししようと、ステッカーなどを作成した。

 ステッカーは直径11cmの円形で、1事業者につき2枚まで。シールはA4サイズで1事業者に1枚配布。ロゴマークとともに「脱炭素取組宣言」「脱炭素化の取組をしています」などと書かれている。

 宣言は市のサイトにある専用フォームから行うことができ、所要時間は約5分。事業所や施設単位での宣言も可能。宣言をした事業者は、温室効果ガス排出量の見える化などに取り組むことで、「横浜市中小企業融資制度」の融資を受ける際に、信用保証料の一部助成を受けられる。また、省エネ診断の受診費用補助などの利点もある。

 市経済局は「ロゴマークは脱炭素化への意識の高い事業者の目印」としており、宣言への参加を呼びかける。問い合わせは同局【電話】️045・671・4236。

10月28日から11月3日の区別の定点当たりの患者報告数

インフルエンザ 横浜市内で流行期に 衛生研究所はワクチン接種呼び掛け

 横浜市内でインフルエンザの流行が始まっている。11月7日に発表された「横浜市インフルエンザ流行情報2号」によると、市内153カ所の定点医療機関から報告された2024年第44週(10月28日〜11月3日)の定点あたりの患者報告数は、横浜市全体で1.12となり、流行開始の目安となる1.00を上回った。

 市内の定点あたりの患者報告数は、8月下旬以降、緩やかな増加傾向が続いていて、第43週(10月21日〜27日)に1.07と、流行開始の目安を超えたため、横浜市衛生研究所が「インフルエンザ流行情報1号」を発表していた。

既に学級閉鎖も A型が約98%占める

 年齢別では15歳未満の報告が全体の48.7%で、学級閉鎖などを行っているのは小学校8校。

 迅速診断キットの結果は、A型97.6%、B型2.2%、A型・B型ともに陽性0.2%で、A型が多く検出されている。

適度な換気、湿度50〜60%の確保を

 同研究所の担当者は「咳エチケットや正しい手洗いなどの基本対策のほか、免疫がつくまでの期間を考えると、流行ピークが予想される前の12月中旬までにワクチンを接種するのが理想」と話す。「寒い季節ですが、適度に換気すること、室内の湿度を保つことも感染予防になります」とし、厚生労働省が推奨する50〜60%の湿度を保てるよう、エアコンや加湿器を上手に利用してほしいと呼び掛けている。

マイスターまつりのポスター

横浜マイスター会 匠の技、祭りで体感 11月10日 技能文化会館

 市からマイスター称号を授与された横浜マイスターの会による「第27回横浜マイスターまつり」が11月10日(日)、市技能文化会館で開催される。入場無料。午前10時から午後4時まで。

 当日は銅板アートや印章彫刻の実演・販売などが行われるほか、フカヒレ丼やソーセージセットなどの販売も行われる。  詳細は事務局【電話】045・232・4922まで。

「仏垂般涅槃略説教誡経(仏遺教経) 伝道元筆」の巻頭(提供:宗教法人大本山總持寺)

總持寺の写経などが横浜市指定文化財に

 横浜市は宗教法人大本山總持寺(そうじじ)=鶴見区=が所有する宗祖である道元(1200〜1253)の直筆とされる写経など3件を市指定文化財に指定することを11月7日に発表した。

 指定が決まったのは、總持寺の「仏垂般涅槃略説教誡経(ぶっすいはつねはんりゃくせっきょうかいきょう)(仏遺教経(ぶつゆいぎょうきょう))伝道元筆(でんどうげんひつ)」と東漸寺(とうぜんじ)=磯子区=の「木造釈迦如来(もくぞうしゃかにょらい)および右脇侍像(みぎきょうじぞう)」、西教寺(さいきょうじ)=南区=の「西教寺本堂(さいきょうじほんどう)」の3件。

道元の貴重な直筆

 「仏垂般涅槃略説教誡経」は、道元の自筆写経と伝承されている。總持寺が600年以上大切に保管してきた貴重な資料で、道元の自筆本が少ない中、高い価値があると評価された。

中世彫刻の特徴的形式

 「木造釈迦如来および右脇侍像」は、神奈川県指定重要文化財の「釈迦堂」が建築されたと考えられる1301年に近い時期に作られた。鎌倉周辺地域の中世彫刻の特徴的な形式が見られるなど、市の美術史、文化史にとって貴重な作品とされた。

近代的な鉄筋コンクリート造り

 「西教寺本堂」は、関東大震災の復興事業で1931年に再建された建物。鉄筋コンクリート造りながら、伝統的な浄土真宗本堂の意匠が取り入れられており、近代的な寺院建築の貴重な実例として評価された。

 決定は横浜市文化財保護審議会の答申を受けたもの。3件が正式に指定されるのは11月25日。市歴史博物館=都筑区=では来年2月8日から3月16日まで、「横浜市指定・登録文化財展」を開催予定。

ライトアップされた市庁舎(11月8日撮影)

ベイスターズ日本一で市庁舎などブルーにライトアップ

 横浜DeNAベイスターズが26年ぶりに日本シリーズを制して日本一になったことを受け、市内の施設がチームカラーのブルーでライトアップし、祝福している。

 市庁舎は11月10日までの午後5時から10時まで実施。ほかにも、横浜マリンタワーや日産スタジアムなども10日までライトアップを行っている。

日本一決定後、大喜びする横浜スタジアムの外に集まったファン(11月3日)

ベイスターズ日本一パレード 横浜市「話せる内容ない」 一部で11月30日開催報道

 プロ野球の横浜DeNAベイスターズが11月3日に日本シリーズを制し、26年ぶりの日本一になったことを受け、今後、パレードの開催に注目が集まる中、横浜市は7日の市長会見で「現時点で話せる内容はない」との認識を示した。一部報道で球団側が30日にパレードを実施する方向で調整していることが伝えられ、記者から山中竹春市長に質問があり、にぎわいスポーツ文化局の担当者が答えたもの。担当者は「今後、チームから発表があると思う」と述べるにとどまった。

市庁舎をブルーにライトアップ

 市は8日から10日の午後5時から10時まで、市庁舎をベイスターズのチームカラーであるブルーにライトアップする。

ランドマークタワーの「SPARK TREE」の前に立つ尾上松也さん©Disney ©Disney/Pixar ©MARVEL © & ™ Lucasfilm Ltd.

みなとみらいのツリー点灯式に尾上松也さん、パリ五輪金メダル・吉沢恋選手 ランドマークタワーとマークイズ

 横浜ランドマークタワーとMARK IS(マークイズ)みなとみらいで11月6日、クリスマスツリーの点灯式が開催された。ランドマークタワーには歌舞伎俳優の尾上松也さん、マークイズにはスケートボードのパリ五輪金メダリスト・吉沢恋(ここ)選手が登場し、会場を盛り上げた。

ディズニーなど4つの世界

 同日から始まったホリデーイベント「YOKOHAMA MINATOMIRAI WINTER HOLIDAY 2024-2025」では、ディズニー、ピクサー、マーベル、スター・ウォーズの4つの世界を音と光で表現したツリーが施設を彩る。

 ランドマークタワー1階に設けられた「SPARK TREE」の点灯式に参加した尾上さんは、12月6日公開のディズニー・アニメーション映画「モアナと伝説の海2」でマウイ役の声優を務める。映画について「家族や友人と見てほしい」と語り、高さ約12mのツリーが点灯すると「とても美しい」と笑顔を見せた。ツリー点灯は午前7時から午前0時まで。映像に合わせてツリーが輝く光のショーもある。

「アナ雪」をイメージ

 マークイズでは「アナと雪の女王」をイメージした「FROZEN CRYSTAL TREE」が1階に登場した。吉沢選手は白を基調にしたストリートファッションで登場。スケートボードの魅力について聞かれると「スポーツとしてだけではなく、みんな一緒に仲間として滑っていて、高め合っていけるのが良いところ」と話した。ディズニーのキャラクターではラプンツェルが好きだといい、「自分の道を悔いのないように進んでいく点が共感できる」と力強く語った。子どもたちと一緒にツリーの点灯ボタンを押し、ライティングショーを見終えると、「音楽もあってめちゃめちゃ楽しめました」と喜んでいた。ライティングショーは午後4時から11時までの毎時00分と30分。

 マークイズ前のグランモール公園のイルミネーションには、「アナと雪の女王」のキャラクターオーナメントが装飾されている。イベントの詳細は公式サイト(https://yokohama-minatomirai-christmas2024.com/)で。