金沢区・磯子区版【2月20日(木)号】
「あおぞら広場をつくる会」の関係者=同会提供

あおぞら谷津保育園 地域とつなぐ広場整備へ まち普請で助成対象に

 金沢区の「あおぞら谷津保育園」に園と地域をつなぐ場を整備する「あおぞら広場をつくる会」の提案が、1月26日に行われたヨコハマ市民まち普請事業の2次コンテストで助成対象に選ばれた。市の認可保育園が選定されたのは初めて。少子高齢化が進む中、園の敷地の一部を活用し、誰もが立ち寄れる場づくりを目指す。

 同園は「あおぞらふれあいまつり in 谷津」をはじめ、周辺地域の団体や住民らと連携しながら「子育て支援と地域交流」を目指した取り組みを行ってきた。日常的に子どもと地域の人たちとの「顔の見える関係性」が、災害時などのネットワークの構築や日常生活における孤独感の解消にもつながるのではと、園庭に約68平方メートルの広場をつくろうと企画。同園の関係者や卒園児の保護者、地域住民ら19人で構成する「あおぞら広場をつくる会」を中心に検討を重ねてきた。また、関東学院大学酒谷研究室の学生が企画・運営するワークショップで広場の利活用を考えてきた。

 広場には地域のシンボルになる鉄製の棚「パーゴラ」や、備蓄倉庫としても利用できるベンチを設置。園児と地域の人が交流できるカウンターなども整備する予定だ。

災害時にも活用

 2次コンテストの発表者の一人の小田切光一さんは消防団にも所属。同園に隣接する谷津染井公園が地域の「いっとき避難場所」になっていることから「非常時にはあおぞら広場を物質支援を行う災害時の本部として活用したい」と話す。芳尾寛子園長は「フェンスで囲われた保育園や子育ての活動を外に開く『園開き』や『子育て開き』の試みとしてモデルになれば。広場をきっかけに人と人がつながり、地域が元気になる将来像を描いていきたい」と語った。広場は11月の同まつりでの披露を目指し、6月頃から着工する予定。

 まち普請事業は市民が主体となって行う地域の課題解決・魅力向上のための施設整備の提案に対し、市が支援や最大500万円の助成を行う。今年度は最終的に5件が選ばれた。

横浜市教委 いじめ対策部を新設 専門部署で迅速支援へ

 横浜市教育委員会は、不登校やいじめ対策を強化するため、専門部署「不登校支援・いじめ対策部」を新たに設置する。情報共有を強化し、いじめの未然防止と児童生徒に対する迅速な対応、支援につなげることが主な狙い。

 横浜市の「いじめの状況調査結果」によると、2023年度のいじめ認知件数は小学校で1万3261件で、19年度の3倍超、中学校も2913件で、19年度と比較し2・3倍に増加している。昨年には、20年にいじめを理由に自殺した中学生の事案に関する第三者検証で、学校が基本調査の段階で、いじめを認知していなかったことなどが明るみになった。

 市教委ではこれまで、いじめに関する対応は、人権健康教育部人権教育・児童生徒課が担当していたが、多様な情報を一元化し、迅速な支援につなげるため組織を再編。専門部署を設けることにした。

 新設の「対策部」では、「いじめ対応情報管理システム」を導入。これまで学校現場がエクセルベースで入力していた「いじめ認知報告書」をシステムで一元管理し、いじめの未然防止や早期発見・対応につなげる。市教委の担当課長は「現場の教職員の業務負担軽減にもつながるはず。児童生徒と向き合う時間増につなげたい」と話す。

ソフト・ハードで不登校支援を強化

 不登校支援では、昨年9月から全中学校に拡充している校内ハートフル事業を通年運用とするほか、スクールソーシャルワーカーをチーム制とし、各区や民間のフリースクール、児童相談所などとの連携を強化する。さらに港南区の「ゆめおおおかオフィスタワー」に支援拠点を新設。リアル、オンライン、バーチャルの3層を活用した学びの空間を用意するなど、「安心できる居場所と学びの機会」を確保する。

 市教委では「対策部」の他に学校現場や市教委事務局に対し、客観的に助言指導を行う「法務ガバナンス室」も新設。担当課は「学校現場でのリスクを軽減し、教育の質の向上が狙い」と話す。

金沢区佛教会 花まつりの稚児を募集 4月5日、六浦で

 釈迦の誕生を祝い、子どもたちの健やかな成長を祈る「第79回花まつり」が4月5日(土)に六浦地区で開催される。主催は金沢区佛教会と金沢区釈尊奉讃会。現在、花まつりに参加する「お稚児さん」を募集している。

 対象は3歳から小学校低学年位まで。参加費1人8千円(稚児衣装、持ち花、菓子、記念写真、賞状)。募集人数は40人程度。当日は午前10時30分に光傳寺を出発。法要は11時から長生寺で行われる。法要後には、和太鼓の演奏パフォーマンスも。希望者は3月23日(日)までに最寄りの区内の寺院へ参加費を添えて申し込みを。

 問い合わせは千光寺【電話】045・781・4652。

自己流の墨絵。楽しむが基本スタンス

俳優の石丸さん「ネバー・トゥー・レイト」の精神 好奇心に駆られるままに

 ウインドサーフィン、登山、スキー、自転車、ピアノ、墨絵...と多趣味で知られる俳優の石丸謙二郎さん。中にはプロ並みの腕前のものもあり、多才ぶりに驚かされる。そんな石丸さんを突き動かすのは好奇心。「興味が湧いたらまずやってみる」のスタンスが人生をより豊かに、楽しくしてくれるのだとか。"石丸流"の人生100年時代を生きるヒントを聞いた。

 ――熱中できる楽しみをたくさんお持ちです。

 「ベースとなるのは『海と山』。風が吹いたらウインドサーフィンを楽しんでいるが、毎回コンディションが整うとは限らない。のんびり風待ちをして過ごす人もいるが、性格的にぼーっとできないのでそんな時は自転車を漕いだり、山に出向いてクライミングをしたり。欲張ってあれもこれも楽しんでいる。よく動いて、よく食べて、よく寝る。遊びが心身の健康維持に欠かせない」

 ――37歳まで趣味を封印していたそうですね。

 「役者という仕事柄、怪我をすることができない。日焼けもご法度。自分の立ち位置を確立しなければならないという思いもあり、あえて遠ざけていた。余裕を持てるようになって、一人で楽しめるものはと考えてウインドサーフィンにチャレンジしたが、簡単にはいかない。その悔しさがのめり込むきっかけとなった。上達の早道は実戦だと教えられ、レースにも参加。10年でアマチュアのトップレベルになり、61歳の時に73・71Kmという当時の日本第2位のスピード記録を出すことができた」

 ――スキーも60歳になってからです。

 「スノーシューを履いて雪山を歩いていた時、スキーならもっと楽に動けることに気付いて。これも夢中になって練習して1日にリフト80本乗った日もあった。上達すると世界が広がって、もっと楽しくなる。今シーズンはスノーボードにも初挑戦する。5年周期くらいで自分を突き動かす何かとの出会いがある。いつも心を開いているからこそ、新たな価値観を受け入れられる」

 ――ピアノもその一つですか?

 「ウインド仲間にジャズピアニストがいて、教えてもらった。1曲だけに絞って練習を重ね、駅にあるストリートピアノをこっそり弾いたことも。指先を通して身体と音が一体化する感覚が新鮮で、ピアノの魅力を理解できた。自分とは無縁の世界だと思っていたが、やってみることが大切。年齢は関係ない。『ネバー・トゥー・レイト』の言葉通りだ」

 ――登山家なら誰もが憧れるマッターホルン登攀(とうはん)に成功しました。

 「成功率は五分五分と言われていて、体力的にも厳しいものがあったが、挑戦してよかった。実は登山から派生した趣味に墨絵がある。訪れた先で感じたことを揮毫する野筆セットをアウトドアメーカーから渡されたが使い方を勘違いし、スケッチブックを山に持ち込んで絵を描いていた。恥ずかしい思いをしたが、それが今では個展を開くまでに。うん、これはこれで楽しい」

《石丸謙二郎(71)/俳優でナレーター。登山をテーマにしたラジオ番組『山カフェ』が人気》
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『会いたい』から35年澤田知可子さん 人生のヒント

 オリコンシングルチャートで100位以内87週ランクインなど、1990年代を代表する名曲『会いたい』で知られる歌手の澤田知可子さん(61)。現在も精力的に活動する澤田さんのパワーの源は、生涯現役という目標と、人生を楽しむ前向きな考え方にある。澤田さんに、日々の暮らしの中で大切にしていることを聞いた。

 ―『会いたい』が昨年、日本作曲家協会音楽祭でロングヒット賞を受賞しました。

 「35年目の楽曲が改めて評価されたことは、大事に歌い続けたご褒美のよう。私には『生涯現役』という目標があるので、これからもステージに立ち続ける勇気ももらいました」

 ―今も活発に活動されていますが、日々大切にしていることは。

 「シンプルに夫婦仲よく(※夫はピアニストの小野澤篤さん)。プロ同士の小さな衝突はあっても向いている方向は一緒なので、歩み寄る力やその時々の距離感が大事だと思っています」

 ―これまで挫折などはありましたか。

 「長く歌っていると表現に迷いも出てきますが、中越地震の復興コンサート(2004年)で『会いたい』を歌った時、傷ついている人たちを癒していると実感しました。挫折というより気づきによって私自身が復興できました。今でもその場所でコンサートを行い、花火大会では私の楽曲を使ってもらっています。自分がやるべきことを丁寧に積み重ねることの大切さを学びました」

 ―人生100年と言われる時代、大切にしたい考えなどは。

 「人生は飽きたらつまらない。途中でリセットできないんだから楽しまないと。私は夫や友人とコミュニケーションをとりながら笑ってゴールまで向かいたいと思っています。悔いのないよう過ごせたら素敵ですよね」

月例会でミュージックベルの演奏を楽しむ会員=同クラブ提供

関ヶ谷クラブ 金沢区初の「活動賞」

 金沢区釜利谷西地区の関ヶ谷クラブ(海老根武子会長)は、同地区の関ヶ谷自治会の会員が所属するシニアクラブ。健康維持・増進や親睦などを目的に活動し、昨年は全国老人クラブ連合会から優れた活動を行っている団体に贈られる「活動賞」を受賞した。金沢区では初めての受賞で、表彰理由には「会員の豊かな創造性とたゆまぬ努力」が挙げられた。

 現在は99人の会員が所属。活動は毎月の定例会でのイベントのほか、納涼大会など地域の催しへも積極的に参加するだけでなく、俳句やカラオケ、月に一度手作り弁当を提供するグループなどもある。海老根会長は「素晴らしい多くの仲間と日々の努力の結果です」と喜びを語った。

提案を行う参加者

神奈川県 この指とまれで課題解決 人生100歳ネットワーク

 神奈川県は市町村やNPO、民間企業等と連携し「かながわ人生100歳時代ネットワーク」を2017年に発足。個人が生涯輝き続けることのできる学びの場・活動の場づくりや、県民一人ひとりがコミュニティに参加しやすい環境づくりをめざしている。今年2月5日時点で218団体が参画し、オンラインや対面での定例意見交換会を行っている。

 中でも2019年度から始まった「この指とまれプロジェクト」は、メンバーが提案したプログラムに興味を持った別の団体がノウハウや場所の提供などで連携し、実現を目指す取り組み。これまでにスマホ教室やイベントの協業など25事業が実施に至った。

 2月の意見交換会では「仕事と介護の両立を目指すプロジェクト」として、介護や終活相談などの事業を行う3者が共同でプレゼン。参加者から具体的な活動内容についての質問が挙がった。

公式アンバサダーの二階堂ふみさん(2月6日の記者発表会)

フランス映画祭 オープニングイベントと上映会に市民招待 3月20日、二階堂ふみさんら参加

 国内最大級のフランス映画の祭典、「横浜フランス映画祭 2025」が3月20日(祝)から23日(日)まで横浜みなとみらい21地区で行われるのにあたり、横浜市が初日のオープニング・レッドカーペットイベントとオープニング上映会にそれぞれ、抽選で市民を招待する。

 レッドカーペットイベントは、横浜市役所アトリウムで午後3時30分から5時頃まで開催。フランス人の監督や俳優のほか、公式アンバサダーを務める二階堂ふみさんがレッドカーペットに登場。二階堂さんが開幕宣言を行う予定。

 上映会は横浜ブルク13で午後6時10分から。 オープニング作品「The Count of Monte-Cristo」の上映に先立ち、二階堂さんらによる舞台あいさつがある。

 両イベントとも横浜市在住・在勤・在学者が対象。定員はレッドカーペットイベントが60人、上映会は20人。応募は市電子申請システムで3月5日(水)まで。応募多数の場合は抽選。問い合わせは、市にぎわいスポーツ文化局文化振興課【電話】045・671・3714。

「バター香る爽やかキウイタルト」

関東学院大学栄養学部生がカフェスイーツメニューを考案 「Cafeオンディーヌ」で2月28日まで提供

 金沢区の関東学院大学栄養学部の学生が、県民共済プラザビル4階「Cafeオンディーヌ」=中区=で提供するカフェスイーツメニューを考案した。同大学と神奈川県民共済生活協同組合との初の連携企画。

 同学部・細山田洋子教授のゼミナール生が同店の視察を行い、約2カ月間かけて考案したスイーツメニューの中から「バター香る爽やかキウイタルト」(税込800円)と「とろけるプリンもち」(税込650円)の2品が提供商品として選ばれた。

 タルトは生地にバターを使用し、2種のキウイで彩りを意識。キウイのうちの一つはJA横浜の「石川果樹園」=横浜市瀬谷区=で生産されたものを使用した。プリンもちには和菓子要素を取り入れ、カラメルソースを中と外に使用し、プリンの味をより感じやすいよう工夫されている。同ゼミナールの学生は「食材の特性など、さまざまなことを理解し検討する必要があった。商品開発の難しさや面白さを体験でき、勉強になった」と話した。

 考案した2品は同店で2月28日(金)まで提供される予定。

横山だいすけさん

横浜開港記念式典・記念コンサート 「歌のお兄さん」横山だいすけさん出演 6月2日、市が1千人招待

 横浜市は6月2日(月)に横浜みなとみらいホールで行う開港記念式典・記念コンサートに市内在住者ら1千人を抽選で招待することを発表した。

「おかあさんといっしょ」歴代最長の9年間

 式典の後に行われる記念コンサートには、NHK Eテレ「おかあさんといっしょ」で番組歴代最長となる9年間「歌のお兄さん」を務めた横山だいすけさんと、横浜少年少女合唱団が出演する。横山さんは、国立音楽大学を卒業後、劇団四季で活躍し、現在はドラマや声優など、幅広く活動している。横浜少年少女合唱団は1965年に創立され、日本郵船氷川丸船内を拠点に活動を続けており、2017年にはNHK地域放送文化賞と横浜文化賞を受賞している。

 開式は午後2時、終了予定は4時。応募は電子申請・届出システム、FAX、往復はがきなどで4月1日(火)まで。問い合わせは式典受付窓口(平日午前10時から午後6時)【電話】045・263・6926。

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「御庁舎印」第一弾、2月19日から再販へ

 横浜市が市役所と6区役所で2月10日から販売していた、各庁舎をモチーフとした御朱印の庁舎版「御庁舎印」が早くも完売した。市役所と中、南、金沢、神奈川、港南、栄区役所いずれも開始3日後に完売。

 再販は2月19日(水)から開始する。市役所に200部、各区役所に50部ずつが追加される予定。

 

ポニーに乗る園児

上中里幼稚園で移動動物園 83匹が来園、乗馬体験も

 磯子区の上中里幼稚園(駒野美穂園長)で2月5日、移動動物園が開催された。ポニーやヤギ、ヒヨコ、ウサギ、アヒルなど、福田牧場=川崎市=から8種83匹の動物が集結。180人の在園児と85組の未就園児親子がエサをあげたり、抱きかかえたりして思い思いに動物たちと触れ合った。  

 今年度で創設から50周年を迎え、地域と共に成長してきたという同園。移動動物園は約5年前から年に2回実施している。駒野園長は、「動物との触れ合いを通して、子どもたちに命を慈しむ心を育んでほしい」とにこやかに語った。

横浜市会の議会棟(資料写真)

横浜市会 国民民主が交渉会派に 「民主フォーラム」、補選当選で5人に

 2月9日に投開票された南区の市会議員補欠選挙で国民民主党の熊本千尋氏が当選し、10日付で同党の市会会派「民主フォーラム」に入った。これにより、民主フォーラムは所属議員が5人となり、「交渉会派」になった。交渉会派になると、市会運営委員会に委員を出せるほか、予算代表質疑を行えるようになる。

 現在の会派などの人数は次の通り。▽自由民主党34▽公明党15▽立憲民主党12▽日本維新の会・無所属の会8▽日本共産党5▽民主フォーラム5▽無所属7