神奈川区版【4月3日(木)号】
昨年度の総合学習ではブロッコリーのレシピ本を作成した羽沢小児童

菅田中羽沢小菅田の丘小 独自教科を導入 「自分づくり科」4月から

 神奈川区の菅田中学校ブロック(菅田中、羽沢小、菅田の丘小)3校が、2025年度から独自教科「自分づくり科」を導入する。社会情動的コンピテンシー(自分自身や他の人と上手く関わるために必要な能力)の育成を目的とし、地域との関わりやキャリア教育などを通じて自ら考え、行動する能力を養う。

 横浜市教育委員会では義務教育9年間の連続性ある学びを目的に、市内の公立小中学校を地域ごとにブロック分けしている。中でも地域の特性を生かした「併設型小・中学校ブロック」を7つ設けており、菅田中ブロックはそのひとつ。

 市教委では併設型ブロックでの先進的な取り組みとして独自教科の導入を進めており、今回の「自分づくり科」開設はその一環となる。菅田中ブロックでは2024年度の試行期間を経て、今年度から正式実施となる。

よりよい生き方拓く

 「自分づくり科」で目指すのは「自分の力でよりよい生き方を切り拓いていく子」の育成。

 身近な人やまちと豊かに関わりながら、人の生き方に学び、持続可能な地域社会の形成を目指して、自分で考え行動していくための資質・能力を培っていくことを目標としていく。

 生活科や総合学習、キャリア教育の時間など、従来から実施している授業の一部を独自教科に充てるため、トータルでの授業コマ数はこれまでと変わらない。

地域と関わる学びを

 小中一貫教育を主管する市教委の教育課程推進室では「学校だけでなく地域との関わりや街への参画を通じて、一般の学校ではできないような地域の特色を生かした学校ならではの取り組みを目指してほしい」と独自教科の成果に期待する。

 実際に羽沢小学校では総合学習にあたる「はざわの時間」で昨年度、地域の農家や菅田の丘小の栄養教諭が協力した羽沢で育ったブロッコリーのレシピ本作成や、フォトスタジオを経営する保護者から写真の撮り方を学んで地域の魅力を伝える写真展を開催するなど、地域の人々と関わることでの独自の学習を進めてきた。

 同校の川村智子校長は「『人との関わり』をさらに大事に考え、地域の多様な人々と深く関わることで、『自分の力でよりよい生き方を切り拓いていく子』を育てていきたい」と語る。

 独自教科は今年度、併設型7ブロックの小中学校のほか義務教育学校3校で実施される。

ステッカーを貼る委託事業者

市立公園 全面禁煙に 受動喫煙対策として

 横浜市は受動喫煙対策の一環として、4月1日から市内全ての市立公園を禁煙とした。横浜市公園条例によるもの。多世代の憩いの場である公園を誰もが安心して利用できる環境に整え、市民の健康増進などを図る。

 市内には2724カ所(2024年3月末時点)の市立公園がある。市は公園での喫煙に関するアンケート調査を23年夏に実施。「喫煙で迷惑と感じたことがあるか」の問いに対し、「よくある」「たまにある」と答えた人は全体の約6割だった。

 この結果を受け、市は23年10月14日から11月19日にかけて市内5カ所の公園で禁煙を試行。試行前と試行中のある2日間の公園の喫煙者数を比較し、天王町駅前公園=保土ケ谷区=では、30人から2人に減少するなどの効果が見られた。その後も公園の禁煙化を望む市民の声が多かったことから、市公園条例の禁止行為に「喫煙をすること」の項目を追加し、市立公園を全面禁煙とした。

約250カ所を巡回

 条例では、たばこ事業法上の製造たばこ(紙巻たばこや加熱式たばこ)が禁止の対象。公園での喫煙は5万円以下の過料となる。市は「禁煙にご理解いただければ、その場で過料を徴収することはない」と方針を示す。

 市民や土木事務所職員の意見をもとに、喫煙が多く見られる約250カ所の公園を巡回の対象に。市の委託業者が2人1組の4班に分かれて巡回し、繁華街などの人通りの多い地域にある公園を重点的に行う。公園周辺での喫煙について、市は「喫煙を控えるようにお願いをする」という。

 公園の禁煙化に否定的な市民の声もある。市内在勤の男性(47)は「喫煙場所が限られる中、公園まで全面禁煙になるのは困る」と肩を落とす。市の担当者は「健康増進法などを踏まえ、受動喫煙対策を進める必要がある。誰もが安心・安全に公園を使えるようご理解いただきたい」と話す。

 市は公園内に禁煙を呼び掛けるステッカーを設置。ステッカーには、公園の利用ルールなどに関する相談を受け付ける専用窓口の電話番号などが記載されている。

Jリーグ試合時も

 市はスポーツ興行など大規模イベントでは必要に応じて主催者による仮設の喫煙所の設置を認めているが、新横浜公園内の日産スタジアムや三ツ沢公園内にあるニッパツ三ツ沢球技場で試合を行うJリーグの横浜F・マリノス、横浜FCは3月末に相次いで「ホームゲーム全面禁煙化のお知らせ」を発表。条例の施行に伴い、これまで試合開催日に設置していた喫煙所や灰皿を撤去することを周知した。

三ツ沢地区社会福祉協議会会長などを務め地域の課題に取り組む 谷内(たにうち) 徹さん 三ツ沢中町在住 73歳

極意は「ムダを楽しむ」

 ○…横浜市職員時代は戸塚区長や市民局長を歴任。退職後は市福祉サービス協会の理事長を担い、現在は自宅のある三ツ沢地区の社会福祉協議会会長や三ツ沢中町の町内会長として活動する。地区社協の会長としては5年を迎える。「『みんなの意見を聞く』というのが三ツ沢地区社協の伝統。地域活動の主体でなく、情報交換や応援の組織」と役割を表現する。

 ○…就任当初に行ったのが、地域福祉の指針となる地区の地域福祉保健計画第4期の策定。各町内へのヒアリングを行い、外国人居住者への地域ルールの周知や子育てへの不安など地域の課題を抽出。それまで高齢者向けだった内容を、「多世代の多様な人たちがゆるやかにつながって一人ひとりが自分らしく暮らせるまち三ツ沢」と、多様性を取り入れた内容に変革した。

 ○…戸塚区長を務めたのは戸塚駅前の再開発施設「トツカーナ」開業の頃。地元商店街と行政を取り持つ立場として骨を折ったが、持ち前のフランクさで「結構いろんな人が本音をしゃべってくれた」と振り返る。福祉サービス協会の理事長時代は、「ヘルパー不足」という業界の状況を知り、研修を受けて自ら資格を取得。3年間ヘルパーとして活動した。「嫁さんが寝たきりになっても大丈夫なつもりで資格を取ったんだけど、これがなかなか元気で」と笑う。

 ○…地域の担い手を発掘しようと地域で実施したアンケートでは、のべ150人近くがホームページの作成や防災拠点の運営などに手を挙げた。地域活動の極意を「ムダを楽しむ」ことと挙げる。「『タイパ』を求めてムダだというより、やってみなきゃ分からないとワイワイ楽しむ人が、地域活動を長く続けられるんじゃないかな」

春到来、サクラサク 区内名所にも花見客

 横浜地方気象台は3月25日、横浜市で桜の開花を観測したと発表した。3月後半の気温上昇に伴い神奈川区内の桜の名所でも満開が近づき、訪れた人を楽しませている。

 幸ケ谷公園では先週27日、ソメイヨシノはまだまだ蕾の状態の木が目立ったものの、幹が細いジンダイアケボノの花はほぼ満開状態。園内ではレジャーシートを敷き花見をする姿も見受けられた=写真。

 同じく花見スポットとして知られる三ツ沢公園では、桜山を中心に先月末時点でほぼ満開に。天気も回復した日曜30日は、宴会で盛り上がるグループや散策中にスマートフォンのカメラで撮影する人もいた。

山下所長(右)と村山さん(中央)

ハマロード・サポーター 市民団体が新規認証 区役所や反町公園で活動

 市民団体「花の小径(こみち) 反町花壇」が3月28日、ハマロード・サポーターに新規認定された。

 ハマロード・サポーターは、地域の身近な道路を対象に市民や行政が協働して美化や清掃等を実施して、道路の維持管理に取り組む制度。横浜市内では593団体(2024年10月31日時点)が活動している。神奈川区内では、同団体を含めて22団体、約660人が登録されている。

 活動範囲は、六角橋314線の神奈川区役所から反町公園周辺まで。4月1日から毎月第一火曜日に、花壇の整備や美化活動を行う。同団体は、よこはま緑の推進団体神奈川区連絡会の「GSクラブ」として7年前から区役所周辺の花壇整備を行っていたメンバー10人が中心となって活動している。GSクラブは年々活動員が増えており「せっかくなら区役所回りだけでなく、公園までのエリアでも活動しようと思って」と代表の村山多磨子さんは話す。

 月1回の活動を通して、季節に合わせた花で地域を彩る。4月からは、パンジーやビオラ、区の花でもあるチューリップなどを植栽する予定。村山さんは「区役所や公園に来るときには、季節の花を楽しんでほしい」と笑顔を見せる。

 当日は、神奈川土木事務所で認定式を開催された。認定証を手渡した山下隆幸所長は、「春から区民になる方にとっては玄関口ともなるエリア。きれいな街で迎えられるよう、私たちも協力していきたい」と話した。

迫力あふれるステージ

演奏で「おぎゃー献金」 県産科婦人科医会が主催

 「第19回おぎゃー献金愛のコンサート」が3月22日、みなとみらいのクイーンズスクエアで開かれた。

 おぎゃー献金は心や身体に障害のある子どもを助ける全国の産婦人科医の運動。同コンサートは、(一社)神奈川県産科婦人科医会が約20年前から主催してきた。

 横浜を中心に活動し、神奈川区内でもゴスペルサークルを運営するグループ「YCCゴスペル・ラヴァーズ」は、同コンサートの初回から出演してきた。今回も魂のこもった迫力あふれる歌声で会場を沸かせた。

 また、同医会の中野眞佐男会長が率いる「Dr.中野&The Band」も登場し、華やかな演奏を魅せた。52歳からテナーサックスをはじめたという中野会長。「これからも献金を通じて少しでもお手伝いできれば幸せ」と話した。

 会場では出演者のCDを販売し、その一部を献金として寄付した。ホームページ(https://www.ogyaa.or.jp/)でも随時、献金を受け付けている。

※『生成AI』とは、テキスト、画像、音声などを自律的に生成できるAI技術の総称

県内市町村 生成AI 約6割が利用 本紙調査 「業務の時短に効果」

 文章や画像を作成する人工知能「生成AI」が世界的に普及する中、業務に導入する自治体も増えてきている。神奈川県内33市町村のうち、導入済が12市町村で実証実験中を合わせ6割近い19市町村が生成AIを利用していることが、タウンニュース社の独自アンケート調査で明らかになった。

 同調査では1月1日現在の生成AIの導入状況や活用事例、効果、課題などについて県内の33市町村に聞いた。導入済と回答したのは36・3%にあたる12市町村。実証実験中を合わせると19市町村(57・5%)が生成AIを利用していた。

議事録要約などに活用

 利用するすべての自治体が「効果があった」と回答。具体的には「業務の時間短縮」をほぼすべての自治体があげた。

 活用事例として多かったのは「あいさつ文案の作成」「議事録の要約」「企画文書の作成」「アイデア出し」「翻訳」など。さらに、「市長の動画・音声生成AIを使い『市長アバター』を作成し、英語で行政情報や観光情報を発信する」(横須賀市)、「Excel関数、VBAなどのコードの生成」(平塚市)などもあった。横浜市はそのほか、「議会想定問答文案の作成」や「数値予測や行動最適化」もあげた。「今後も研修や活用事例の発信を随時行うとともに、課題解決に向けた検討・調査を行い、より効果的な活用と利用の定着に向けた取組を進めたい」としている。

 課題は、セキュリティー面や生成AIが作成した内容の正確性などに対する懸念のほか、生成AIを使いこなす人材育成や技術習得など、「使う側」の問題が多くあがった。

 未導入の自治体で「検討中」と回答したのは8自治体で、うち3自治体は導入を予定していた。実証実験はしたものの導入には至らなかったのは2自治体。そのうちの1つ大磯町は、「有効なものだとは思っているが、一般的なリスクを鑑みた。事業者の提案をもらいつつ、検討は継続していく」とした。

4自治体「予定なし」

 残る4自治体が検討も導入予定もなかった。

 未導入の自治体はいずれも「業務効率があがる便利な技術」という認識はある一方で、「導入費用」「セキュリティー」「技術面」「利用規約の策定」「専門知識を持つ職員がいない」などをハードルと捉えていた。

神奈川歴史散歩 緑豊かな都筑を巡る 4月26日(土)、参加募集中

 NPO法人神奈川区いまむかしガイドの会は4月26日(土)、神奈川歴史散歩を開催する。現在、参加者を募集中。

 今回のコースは「都筑の公園」。豊かな自然に恵まれた公園や花、古刹・城址を訪ねる約4・5キロの行程。午前9時に市営地下鉄「仲町台駅」改札口に集合、午後0時半に市営地下鉄「センター南駅」で解散。

 募集人数は120人程度(抽選)。参加費は500円。申し込みは往復はがきかHP(「いまむかしガイドの会」で検索)へ。開催日・コース名「都筑の公園」、名前・住所・電話番号(同伴者も同様)を記入し、〒221の0824神奈川区広台太田町3の8神奈川区役所本館5階神奈川区区民活動支援センターかめ太郎BOX「中-20」神奈川区いまむかしガイドの会へ。申し込み締め切りは4月11日(金)必着。

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多くの地域住民が来場

マルシェで境内が盛況 岡地建工社が企画

 株式会社岡地建工社(岡地俊明代表)は3月23日、「神社deマルシェ」を開催した。

 松見町西寺尾八幡神社の境内を会場にしたマルシェの開催は5回目。春の陽気に包まれた当日は、快晴の青空の下たくさんの地域住民が来場した。飲食やアクセサリーの販売のほか、子ども向けのコーナーなども用意され、たくさんの笑顔の輪が広がった。

プラごみ 神奈川区も4月から変更 プラ製品も資源に

 横浜市では昨年10月から、温室効果ガスの排出削減を目的に、市内9区で先行して、プラスチックごみの出し方を変更してきた。この4月からは神奈川区も含め、全市で実施されることになる。

 横浜市は、2003年に「横浜G30プラン」を策定して分別収集品目を拡大。ごみの減量やリサイクルを推進してきた。現在はプラスチックごみをできる限り出さない取組に重点を置いた「ヨコハマプラ5・3(ごみ)計画」を策定。横浜市役所の事業活動で排出される温室効果ガスのうち、ごみ処理によるものが約4割を占めており、燃やしているごみの中にプラスチックが多く含まれていることから、ルール変更に踏み切った形だ。

 変更後は、プラスチックのみでできている製品がプラスチック資源として出せるようになる。ただ、広げると50cm以上になるものや、厚みがあって固いまな板などは対象外になっているので注意が必要だ。これは、プラスチック資源をリサイクルする過程で使用する機械が故障する原因になる可能性があるからだという。汚れが付いたプラスチックは、固形物が残らない程度に水で軽くすすぐなどすれば、プラスチック資源として出すことができる。

 出し方に迷った場合は「横浜市 プラスチック資源 出し方」で検索を。

横長のビジョンが特長の横浜BUNTAI(C)B-CORSAIRS

横浜BC 4・5月のホーム戦で優待 BUNTAIでの4試合

 プロバスケットボールB1リーグの横浜ビー・コルセアーズ(横浜BC)は、中区の横浜BUNTAIで行うホーム戦でタウンニュース読者向けの優待を実施する。

 対象試合は4月19日(土)・20日(日)の名古屋ダイヤモンドドルフィンズ戦、23日(水)の三遠ネオフェニックス戦、5月3日(土)のファイティングイーグルス名古屋戦の4試合。席種は3階サイド(指定席)。通常より2000円安い大人3500円、小学生以下1500円で観戦できる。各試合抽選で20組40人。

 申し込みは専用フォームから。締め切りは4月開催分が4月10日(木)まで、5月開催分は21日(月)まで。締め切り後、当選者へチケット購入専用URLが送付される。

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山中市長(左)に宣誓を行う職員

新職員746人が新たな一歩 横浜市採用式

 4月から横浜市の職員となった人の「採用式」が1日に関内ホール=中区=で行われた。

 採用されたのは事務職、技術職、医療技術職、技能職の計746人。式では4人の代表が山中竹春市長から辞令を受け取った。

 代表で宣誓を行った女性職員は「横浜市民の奉仕者であることを認識し、誠実かつ公正に良心に従って職務を執行することを誓います」と述べた。山中市長は「これから皆さんと働けることにワクワクしている」と期待を込めたメッセージを送った。

横浜市会議事堂(資料写真)

横浜市長選立候補表明の高橋徳美市議が自民会派離団

 横浜市長選挙(7月20日告示、8月3日投開票)への立候補を表明した金沢区選出の高橋徳美市議が3月31日付で自由民主党横浜市会議員団を離団したことが発表された。

 また、同日付で港南区選出の山田桂一郎市議が日本維新の会横浜市会議員団・無所属の会を離団し、保土ケ谷区選出の関嵩史市議とともに新しい会派「地域政党よこはま」を結成したことも発表された。

 これらの動きに伴う横浜市会の会派構成は次の通り。▽自由民主党33▽公明党15▽立憲民主党12▽日本維新の会・無所属の会7▽日本共産党5▽民主フォーラム5▽地域政党よこはま2▽無所属7

政治の場「男女平等と感じる」1割 市民意識調査で明らかに

 横浜市が実施した男女共同参画に関する市民意識調査の結果が3月28日に発表され、政治の場で男女の地位が「平等」と感じている人の割合が1割にとどまることなどが明らかになった。

 調査は市内の18歳以上を対象に昨年9月から10月にかけて実施し、1667人から回答を得た。

 男女の地位の平等感について、▽家庭生活▽就職活動▽職場▽学校教育▽地域活動▽政治▽法律・制度▽社会通念・習慣・しきたり―の8項目を聞いたところ、学校教育では「完全に平等になっている」と「ほぼ平等になっている」と回答した人が合わせて53・3%で最も高かった。それに対し、政治では10・1%と最も低く、「男性の方が優遇されている」と「どちらかといえば男性の方が優遇されている」を合わせた回答は75・6%だった。

「らしさ」期待 女性6割

 日常生活での男女の役割期待に関する質問では、回答者全体の7割以上が「『女/男らしさ』を言われたり期待されたりした経験がある」と回答した。この経験に対し、女性の62・8%、男性の40・5%が不都合さや不快感、生きづらさを感じるとしている。

家事分担 理想と現実乖離

 家事・育児・介護の分担割合の理想については、男女ともに回答者の約5割が「あなたと配偶者等が同じ割合」と回答した。しかし、実際の分担割合は、女性の39・0%が「自分が8〜9割」を担っていると回答。対照的に男性は最多が「自分が1〜2割」の40・2%で、理想と現実の間に大きな乖離があることが明らかになった。

 共働き世帯の平日の家事・育児・介護に費やす時間も、夫の平均時間が2時間26分であるのに対し、妻の平均時間は5時間25分と、妻の方が約3時間長い。

 男女共同参画社会の実現に向けて、市が取り組むべきことを聞いたところ、「保育所や小学生の放課後の居場所などの整備」、「離職した女性の再就職を支援する取組」、「柔軟な働き方や仕事と育児・介護の両立支援に向けた企業への働きかけ」がともに6割を超えた。

警察官になりきって記念撮影を行う親子

メモワール 結婚式場で子ども向けイベント

 冠婚葬祭業などを手掛ける株式会社メモワール=本社・南区高砂町=が運営する結婚式場「ソシア21」=港北区岸根町=で3月29日、「メモワールグループ春のキッズイベント」が行われた。

 同社が地域への感謝の思いを伝えるために実施したもの。事前に神奈川区や港北区内の幼稚園などに呼びかけを行ったこともあり、多くの家族連れが来場した。射的や輪投げなどの縁日やキーホルダーなどの工作コーナーが設けられたほか、警察官やパティシエの衣装を着て記念撮影ができる企画もあり、にぎわいを見せた。

 3歳、5歳、6歳の男児とともに参加した母親は「子どもが大きな声を出しても大丈夫なので、こうしたイベントはうれしい」と話した。別の家族連れの父親は「初めて来たが、とてもきれいな場所で、子どもも喜んでいた」と笑顔で話した。

 同社は横浜市と災害時の帰宅困難者の受け入れに関する協定を結ぶなど、地域貢献活動を続けており、今後も今回のような地域向けイベントを行っていく方針だ。

横浜市長選 7月20日告示、8月3日投開票

 任期満了に伴う横浜市長選挙の日程が7月20日告示、8月3日投開票に決定した。3月28日の市選挙管理委員会で決まった。

 公職選挙法により、任期満了日の前日から30日以内に選挙を行う必要があり、投票日は期間中の日曜日の8月3日、10日、17日、24日の中で検討されていた。お盆の時期と重なることや8月20日〜22日にアフリカ開発会議が市内で開かれることなどを考慮し、日程を決めた。

 告示の7月20日は参議院選挙の投票日になる可能性がある。異なる選挙の投開票と告示が同日になるのは法的には問題はないが、その場合、投票所入口から半径300m以内では選挙カーによる街頭演説を行えないなどの制限がある。

にぎわう会場

交流物産展で東北・北関東の魅力を発信 横浜市庁舎にぎわう

 横浜市と再生可能エネルギー(再エネ)の創出や利用拡大などを目的とした連携協定を締結している東北・北関東の自治体の名産品を販売する交流物産展が3月13、14日に横浜市役所1階アトリウムで行われた。

 市は脱炭素社会の実現に向けた取り組みの一環として、2019年2月に再エネ資源を豊富に有する東北12市町村と連携協定を締結。その後に茨城県神栖市と締結して東北地方から裾野を広げ、現在17市町村と協定を結んでいる。

 横浜市内では、現在約130事業者が連携協定で得られた再エネを活用。電気代の一部を地域活性化資金として連携先の自治体に還元している。自治体間の交流促進を図ろうと、昨年初めて交流物産展を実施。好評を博し、今年も開催する運びとなった。

 今年の交流物産展には青森、岩手、秋田、福島、茨城の12市町村が参加。野菜やワインのほか、岩手県九戸村の非公認マスコットキャラクター・キングオブチキンの関連グッズなどが販売された。市内在住の40代女性は「独自性のある商品ばかりで楽しかった」と感想を述べた。

 

パーティーで市長選への意欲を語る高橋氏

横浜市長選 市議の高橋徳美氏が出馬へ 市会議長の鈴木氏も意欲示す

 任期満了に伴う今夏の横浜市長選挙に横浜市会議員の高橋徳美氏(56)が立候補する意向を表明した。3月27日に行われた自身の政治資金パーティーで明らかにした。高橋氏は25日に自民党市議団に離団届を提出。6月中旬に市議を辞職し、市長選には無所属で出馬する方向。金沢区では市議補欠選挙が行われる見通し。

 高橋氏は出馬を決めた理由に山中竹春市長の市政運営への不満や閉塞感を挙げ、2026年度から中学校で始まる全員給食について「安全で温かい食事を与えたい」と述べ、一部の学校は自校で調理する方式にすべきだと主張した。また、27年の国際園芸博覧会を契機に「50年後の横浜をつくりたい」と語った。

 高橋氏は会社員、参議院議員秘書を経て、2011年に金沢区選挙区で初当選。現在4期目。市会運営委員会の委員長などを務める。

 市長選への立候補表明は(株)つま正会長の小山正武氏(76)に続いて2人目。山中市長は態度を明確にしていない。

 同日、市会議長の鈴木太郎氏(58)が記者向けの定例会報告の場で「市長選に意欲を持っている。そのことは自民党に伝えてある」と述べ、今後、党の対応を踏まえて立候補を判断する意向を示した。

認知症について語る蝶野さん(中央左)と中島さん(同右)

プロレスラー・蝶野正洋さんが認知症啓発イベント参加「相手を思いやる気持ちを」

 認知症について考えてもらうための横浜市によるイベントが3月26日、市役所1階アトリウムで行われ、プロレスラーの蝶野正洋さんらが参加した。

 蝶野さんは市が作成した認知症に関する動画に出演している。この日は動画で若年性認知症の当事者として紹介されている中島輔(たすく)さんと蝶野さんらの対談が行われ、約300人が熱心に耳を傾けた。

「症状、状況は人それぞれ」

 対談に先立ち、中島さんは普段通っているデイサービスの仲間と行っているバンド活動の成果として歌を披露。これを見た蝶野さんは「今までは認知症と聞くと、徘徊などのイメージが先行していたが、症状や状況は人それぞれ違うということが分かった」と述べた。さらに、「プロレスラーの先輩には、自分の言いたいことばかり話して、会話のキャッチボールが成り立たない人もいる」とユーモアを交えて会場を沸かせた後、「認知症に関する正しい情報を得て、相手を思いやる気持ちを大切にしたい」と語った。

 中島さんが通う若年性認知症の支援に特化した介護サービス事業所を運営するGrASP株式会社の山崎健一さんは「認知症の方が活躍でき、周りの人に支えられる環境を作りたい」と述べ、そのためには社会全体の正しい理解が不可欠だと訴えた。

 蝶野さんらが出演する啓発動画は今後、公開される予定。