さがみはら南区版【4月10日(木)号】
要望活動の様子(写真は県弁護士会相模原支部提供)

横浜地裁へ署名を提出 合議制裁判の早期実現求め

 合議制裁判の実現は市民全体の願い――。横浜地裁相模原支部での合議制裁判と労働審判の導入を求め、47団体で組織される協議会が3月11日、同地裁(横浜市中区)に対して要望書を提出した。7742筆の署名を携え、市民が早期実現を切実に求めていると訴えた。

県内で唯一未実施

 3人の裁判官が事件を審理する「合議制裁判」は、1人の裁判官が審理する「単独制」に比べて「慎重かつ迅速な審理が受けられる」とされる。相模原市と座間市を管轄する横浜地方裁判所相模原支部(中央区富士見)では1994年の設立以来「単独制」が採用されている。そのため、医療過誤や建築紛争などの判断の難しい民事訴訟事件や重大な刑事事件などは横浜市内の同地裁で審理することになる。時間的・金銭的に負担が大きく、同支部での審理中に合議制での審理が必要だと判断された場合には裁判が長引くケースもある。

 市と県弁護士会相模原支部はこれまで20年以上にわたり合議制の実施に向けて活動してきたが、実現には至っておらず、2006年に開始した労働者と雇用主のトラブルを解決する労働審判も実施されていない。

 県内4支部のうち合議制が行われていないのは相模原のみで、全国の政令指定都市の中でも相模原のみ。県弁護士会相模原支部の齋藤守支部長は「誰もがトラブルに巻き込まれる可能性はある。いざというとき他の地域と同等のサービスが受けられないことは市民にとって不利益」と主張する。

署名7742筆

 こうした中、23年に行政と各士業団体や経済団体、住民団体、奉仕団体など47の団体で構成される協議会が発足。早期実現への機運を高めるため、昨年7月に座間市内でシンポジウムを開催するなど周知活動を展開してきた。昨年3月からの約1年間で7742筆(2月末時点)の署名を集めた。

 今回の要望活動には相模原市と座間市の両市長をはじめとする協議会員約20人が参加し、署名と要望書を提出した。要望書では、「管内の人口と取扱件数ともに相模原支部よりも少ない支部で合議制が実施されているにもかかわらず実施されていない」と指摘。「1年余りで多くの賛同を得られたことは本管内の市民が早期実現を切実に求めていることの現れ」と訴え、改めて早期実現を強く要望した。

 齋藤支部長によると同地裁の大竹昭彦所長は当日欠席し、代行人が対応した。大竹所長の欠席理由や現在の検討状況に関する質問に対しては「最高裁へ伝える」「内部のことで返答できない」とされ、未実施の理由については「現時点では合議制に適した人的物的体制になっていない」というものだったという。

 同協議会は今後、最高裁への署名の提出と要望活動を予定しているほか、地域団体への声掛けや市民への周知活動を進めていくとしている。

※『生成AI』とは、テキスト、画像、音声などを自律的に生成できるAI技術の総称

県内市町村 生成AI 約6割が利用 本紙調査 「業務の時短に効果」

 人工知能(AI)を用いて文章や画像を作成する生成AIが世界的に普及する中、業務に導入する自治体が増えてきている。神奈川県内33市町村のうち、導入済が12市町村で実証実験中を合わせ6割近い19市町村が生成AIを利用していることが、タウンニュース社の独自アンケート調査で明らかになった。

 同調査では1月1日現在の生成AIの導入状況や活用事例、効果、課題などについて県内の33市町村に聞いた。導入済と回答したのは36・3%にあたる12市町村。実証実験中を合わせると19市町村(57・5%)が生成AIを利用していた。

議事録要約などに活用

 利用するすべての自治体が「効果があった」と回答。具体的には「業務の時間短縮」をほぼすべての自治体があげた。

 活用事例として多かったのは「あいさつ文案の作成」「議事録の要約」「企画文書の作成」「アイデア出し」など。さらに、「市長の動画・音声生成AIを使い『市長アバター』を作成し、英語で行政情報や観光情報を発信する」(横須賀市)、「ビッグデータを使った数値予測や行動最適化」(横浜市)、「Excel関数、VBAなどのコードの生成」(平塚市)などもあった。

 課題は、セキュリティー面や生成AIが作成した内容の正確性などに対する懸念のほか、生成AIを使いこなす人材育成や技術習得など、「使う側」の問題が多くあがった。

 未導入の自治体で「検討中」と回答したのは8自治体で、うち3自治体は導入を予定していた。

 実証実験はしたものの導入には至らなかったのは2自治体。そのうちの1つ大磯町は、「有効なものだとは思っているが、一般的なリスクを鑑みた。事業者の提案をもらいつつ、検討は継続していく」とした。

4自治体「予定なし」

 残る4自治体が検討も導入予定もなかった。

 未導入の自治体はいずれも「業務効率があがる便利な技術」という認識はある一方で、「導入費用」「セキュリティー」「技術面」「利用規約の策定」「専門知識を持つ職員がいない」などをハードルと捉えていた。

相模原市では

 導入について実証実験中の相模原市では、「議会想定問答文案の作成、文書の校正、アイデア出し」に効果があったと市DX推進課が回答。業務の時間短縮が見られた一方で、「コストに見合う使用方法、業務範囲の拡大、職員の活用力の育成」を課題にあげた。今後、用途を広げる計画があるかという問いに対しては「現在検討中」と回答した。

3ⅹ3(スリーエックススリー)アジア杯に日本代表選手として出場した 井後 健矢さん 南区在住 30歳

「挑戦」する度、大きく開花

 ○…初の日本代表選出となった今大会で、優勝国・豪州に予選で大金星を挙げる快挙を達成した。「3ⅹ3の仲間や子どもたちに夢を与える試合ができたんじゃないかな」と手応えを語る。一方で「メダルをゲットできなかったことは悔しい」と率直な思いも。「ワールド杯やオリンピックの道が開けた。新たに目標設定して頑張らないと」と新たなステージに挑む。

 ○…大阪府出身。バスケを始めたのは小学6年生だが、実は遅咲き。中学時代は補欠でもない「応援団長」だった。それでも恩師に頼み込み、高校は高知県の有名なバスケ強豪校へ。練習量とレベルの高さに「超後悔した」が、厳しい環境が自身を成長させた。入部以来、先輩のプレーを見て、真似ることを徹底。その技術を言語化しノートに書くほど研究した。「ある日、急に同じプレーができるようになった」とその感覚は忘れない。3年生で初レギュラーを獲得。チームを県大会準優勝に導いた。

 ○…「唯一みんなとゆっくり話せる時間」と食事を大切にしている。スペイン留学中やアジア杯大会期間中も、自ら選手やスタッフに声をかけ食卓を囲んだ。「仲間として戦うのか、仕事として戦うのか。ビッグゲームを勝ち切るにはチームワークが絶対必要」が持論。アジア杯では男女代表選手が互いに応援し合う光景があったという。

 ○…世界に挑戦するため相模原プロセスに所属して1年。年間数十カ国の海外遠征をこなす。「日本人の礼儀の良さ、文化の素晴らしさに気がつき、誇りが芽生えた」と語る。クラブの目標は世界最高峰の大会である「マスターズの優勝」。「チームからさらに新たな代表選手が生まれるように、経験を伝えていきたい」と力強く語った。

大会会場での記念撮影の様子=同校提供

麻溝台高校 チア部、全国4位 13人団結で好成績

 県立麻溝台高校(南区北里)のチアダンス部が3月末、幕張メッセ(千葉県)で開催されたチアリーディングの全国大会に出場し、出場部門で入賞となる4位の好成績を収めた。

 同部が出場したのは、全日本チアリーディング&ダンス選手権大会「USASchool&College Nationals 2025」の高等学校編成 Song/Pom部門(スモールC)。2月の地区大会を勝ち抜き臨んだ今大会はコーチが作ったミックス曲にあわせアラセゴンターン、トータッチジャンプ、トリプルターンなどを披露した。

 部員は13人。高校に入ってからチアを始めた初心者がほとんど。普段の練習は体育館ではなく「屋外」というハンデがありながらも、表情やフォーメーションに工夫を凝らしチーム力を高めてきた。

 同部によるとこれまで全国への出場歴は豊富にあるが「入賞は初めて」とのこと。部長の大隩音寧さんは「壁ばかりでしたが、団結力で乗り切ることができました」と全員でつかんだ努力の成果を喜んだ。

楽しい種まき 5月24日

 「ひまわりの種まきと春のここももの森」が5月24日(土)、ここももの森(大野台8の8)で行われる。主催は木もれびの森の花と木々を守る会(ここももの会)。

 森を散歩しながら、春に咲く植物を観察し、ひまわりの種をまく。

 時間は午前9時30分から11時30分。小雨決行。雨天中止は当日午前6時にホームページを確認。参加費は1人300円。小学3年生以下は保護者1人の同伴が必要。持ち物は飲み物や筆記用具、色鉛筆、スマートフォン(アプリ バイオーム使用)。事前予約制。先着20人。4月15日(火)から受付。参加者全員の名前(ふりがな)や住所、電話番号、メールアドレス、年齢(学年)を記入し、公式ホームページから申し込みを。

認証の盾を持つ芳賀さん

「さがみはらSDGs認証企業」を紹介 地域貢献がもとに 芳賀建設工業株式会社

 SDGsの理念に基づいて環境や社会に配慮しながら地域貢献活動に取り組む市内の企業を「さがみはらSDGs推進企業」として市が認証を行っている。このコーナーでは2024年度に認証された南区の企業を紹介する。

 公共工事から家のリフォームまでを行う芳賀建設工業株式会社(下溝)。1975年に創業し、今年で50年を迎えた。

 同社がまず取り組んだのは環境省が策定したガイドラインに基づく「環境経営」を実施する「エコアクション21」。認証取得にあたり、「自然と人に優しい品質で豊かな暮らしに貢献したい」という方針を掲げた。認証は取り組みを「環境経営レポート」として出す必要があった。毎日会社で出るごみの量を測ったり、節電をしたりするなど地道に行い、19年に認証を取得した。

 23年にさがみはらSDGsパートナーに登録。「エコアクション21」での取り組みがSDGsにもつながることを知った。「大きい会社だけがやることだと思っていた。でも自分たちでできることを継続していきたい」と代表取締役の芳賀錠二さんは笑う。

地元と人が大事

 また、同社が特に力を入れているのが地域貢献だ。月に2回、原当麻駅から麻溝公民館までの清掃を社員で行っている。以前は子どもたちを対象にまつりや餅つきなどのイベントを開催していたが、コロナ禍で機会が減った。今回の認証にあたり、災害時の避難テントの購入や障害者の雇用などを目指す。「50年支えてもらったので、イベントという形じゃなくても地域貢献したい」と芳賀さんは意気込む。

童謡・唱歌を歌おう 4月19日 杜のホールはしもと

 心に響く童謡や唱歌を歌い継ぐイベント「みんなで歌おうイン相模原」が4月19日(土)、杜のホールはしもと8階多目的室で開催される。午後2時45分開場、3時開始。主催は、童謡唱歌を歌う会レモン。

 指導は大沢洋子さん(玉川大学芸術学科ピアノ専攻卒)、伴奏は大貫眞里さん(武蔵野音楽大学ピアノ科卒)。会費は1千円(会場費/当日払い)。「必要な方はマスクをお持ちください。体調がすぐれない場合は、参加をお控えください」と話している。申込み・問合せは同会【携帯電話】090・9396・7295。

桜を前に交流を深める学生と小学生

雨でも笑顔満開に 女子美でスケッチ大会

 女子美術大学相模原キャンパス(麻溝台)で3月29日、市内の小中学生を対象とした「桜のスケッチ大会」が開催され、児童・生徒85人が参加した。

 桜に囲まれた同大学のグラウンドは満開時に「圧巻」の光景が見られるが、一般公開されていなかった。今年創立125周年を迎える同大学を知ってもらおうと普段立ち入りができないエリアで桜を描く同イベントが企画された。

 当日はあいにくの雨により、参加者は教室内で剪定した桜の枝をスケッチ。また同大学の学生ボランティアが講師となり絵の具の使い方や技法までアドバイスを行った。

 参加した児童の一人は画用紙2枚目に突入していた。絵の具を塗った部分にティッシュを被せ、「色が不思議に変わる方法が面白い」と話し、熱心に手を動かしていた。指導したヴィジュアルデザイン専攻の学生は「それぞれの作品に対して、どんな思いがあるのかを聞くのが面白い」と笑っていた。

 小中学生が描いた作品は女子美アートミュージアムで4月12日(土)から28日(月)まで展示される。

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カプセルトイを楽しむ子どもたち

まつりで魅力再発見 フォトコン表彰式も

 「第30回新磯桜まつり」が3月29日、新磯公民館で開催された。当日はあいにくの雨だったが、多くの親子連れや相模原市マスコットキャラクターのさがみんが訪れた。

 新磯観光協会による写真コンテストの表彰式も行われた。最優秀賞に輝いたのは宮原理絵さんの「鏡」。遊歩道から相模川を撮影した作品で「新磯の素晴らしい景色を残していければ」と受賞の喜びを語った。

 館内には消防服の撮影コーナーやカプセルトイがあり、来場者を楽しませていた。

オーストラリア戦で歓喜する井後選手と日本代表チーム=同チーム関係者提供

3X3(スリーエックススリー)アジア杯 「連携に手応え」日本4位 区内在住、井後選手が出場

 シンガポールで開催された3人制バスケットボールのアジア頂点を決める「FIBA3Ⅹ3アジアカップ2025」(3月26日から30日)に区内在住の井後健矢選手(30)=人物風土記で紹介=が日本代表選手として出場。日本は4位となった。

 予選プールCでは強豪オーストラリア、イランを下し予選1位で通過した日本。決勝トーナメントでは準決勝で中国に敗退。続く3位決定戦でニュージーランドに3点差で惜敗し、メダル獲得とならなかった。

 一方でイラン戦では⼩澤崚選手が20得点を挙げ、FIBAが主催する大会の1試合最⾼得点新記録を樹⽴するなど日本のレベルの高さを世界に印象づけた。

 今大会、井後選手は日本代表初選出。「海外の選手は身体能力が高く体がでかいが、日本の戦術やチームワークが通用した。今大会で優勝したオーストラリアに唯一黒星をつけたのが日本。日本の3人制バスケを世界に見せることができた」と手応えを語った。

「夏大会で優勝を目指す」と同クラブのメンバー=同クラブ提供

相陽クラブが全国3位 夏で雪辱誓う

 3月22日から26日にかけて岡山県で開催された第16回全日本少年春季軟式野球大会ENEOSトーナメントに、神奈川代表として相陽クラブ出場し、3位となった。

 大会の結果を受けて荒井楓人主将は「悔しいというのが本音。春夏連覇を目指してきたので、それが達成できなくなった瞬間に一気に悔しさが込み上げてきた」と率直な思いを語る。表彰式では悔し涙する選手もいたという。

 ハイライトは準々決勝、CLOVERS MIYAZAKI(宮崎県)戦。終盤まで0対0の投手戦で迎えた6回裏、相手側の攻撃。ワンアウト三塁で相手打者が犠牲フライを打ち、三塁ランナーがホームへ。そこにセンターの高橋礼選手が鮮やかなストライク送球(レーザービーム)でタッチアウト。このプレーで流れをつかんだ。

延長戦で大曽根結真選手が犠牲フライを打ち、2対1で接戦を制した。

「再びマスカット」合言葉に  

 開会式が行われたマスカットスタジアムは大会の決勝戦、準決勝戦が行われるメイン球場となる。同クラブでは今大会「マスカットスタジアムに戻って来る」が合言葉になったという。

 内藤博洋監督は「準決勝で敗退したが、マスカットスタジアムで強豪校と試合ができた。この経験は夏に必ず生きる」と語る。荒井主将は「日本一とは目に見える差がある。まずはそれを認め、どのようにすれば日本一のチームを超えることができるのかを考え続け練習していく」と決意を新たにした。

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宇宙が身近に 5月6日、グリーンホールで

 「宇宙科学講演会2025」が5月6日(祝)、相模女子大学グリーンホール(相模大野4の4の1)で開催される。主催はJAXA宇宙科学研究所。

 「はやぶさ」の故郷である相模原で宇宙を身近に感じる講演会が行われる。最新の宇宙科学に触れられる機会として、毎年開催。講師は同所研究者らが務める。

 時間は午後1時から4時を予定。正午開場。入場無料。要事前申し込み。当日受付にて予約完了メール画面か印刷したものを提示する必要がある。申し込みは4月14日(月)正午より、JAXA宇宙科学研究所の公式ホームページで受付開始。定員1000人。先着順。問い合わせは同所科学推進部広報【メール】isas-kouho@ml.jaxa.jp。

完成した茶碗を持ち喜ぶ子どもたち=亜月工房提供

「上手にできたよ」

 昨年末に市立市民健康文化センター(南区麻溝台)で開催された、親子向けの陶芸教室の作品が完成し、参加者の手に渡った。

 当日成形した粘土を相模大野の陶芸教室「亜月工房」の窯で焼成した。同工房の三上洋司さんは「子どもたちの笑顔もあふれて、僕も楽しくレッスンできました」と話した。

航空写真を見ながら相模原の歴史を学ぶ参加者

歴史講座に50人 調べて理解深めて

 南区麻溝台の市立市民健康文化センター(けんぶん)で3月24日、相模原の歴史について学ぶ講座「ドローン?が見ていた80年前の相模原!!」が行われた。

 講師を務めたのは、御園在住で郷土史研究家の山田真也さん。当日は終戦直後に米軍により撮影された相模原全域の航空写真が用意され、山田さんが「車がほとんど通っていない」「駅前で野球ができた」などと説明。そのような状況から戦後初の政令市となるまでの相模原の変遷を写真とともに解説した。

 また、相武台の地名、相模原がロケ地となった映画、相模原と相模野の違いについてなどの話題でも盛り上がった。山田さんは「ぜひもう一度、自分で調べていただきたい。知識がぐっと深まります」とおよそ50人の参加者にメッセージを送った。

 なお、山田さんは4月26日(土)、同様の講座をユニコムプラザさがみら(相模大野)で開催する。主催は相武歴史研究会。聴講料500円。問い合わせは山田さん【携帯電話】090・4709・5585。

相模原市の延焼シミュレーターで延焼阻止線を設置した場合の出火後12時間の予想(市提供)

相模原市、全国初の延焼シミュレーター整備 3D都市モデルでよりリアルな予測可能に

 相模原市は3月の市長の定例記者会見で、新たな延焼シミュレーターを整備したことを発表した。このシミュレーターは市街地と山間部をシームレスにつないだ延焼の予測を可能にするもので、市によると「全国の自治体としては初」という。運用開始は2025年8月頃の予定で、将来的には全国の自治体でも使えるようにできるという。

 市ではこれまで2D(平面)でのシミュレーションは行っていたが、今回新たに整備されたシミュレーターは、国土交通省が主導するプロジェクト「PLATEAU(プラトー)」の3D都市モデルを活用したもの。地形、建物の高さ、構造などの情報を基に仮想空間上で立体的に街を再現したモデルデータに、植生や天候、風向きなどの情報を追加することで、より現実に即した延焼予測を可能にする。

消防隊配置や避難経路の確保を効率的に

 具体例として提供された資料では、火災の拡大を防ぐために設ける延焼阻止線(消防隊のホースラインのこと)を設定した場合としない場合の延焼シミュレーションの結果が示されている。それによると、延焼阻止線を設定しない場合、火災発生から12時間後には広範囲に延焼することが予測されているが、延焼阻止線を設定することで、延焼を食い止めることが可能になることが提示されている。

 どこに、どの程度の延焼阻止線を配置すればいいのかを予測できるようになることで、災害時には被害予測や必要な部隊数の決定、住民の避難経路確保などに役立ち、より効果的な災害活動につなげることが可能になる。また、市民が参加する自主防災訓練などでの指導にも活用される予定だ。

相模原市観光ガイドブックがリニューアル キャンプ、サイクリング情報、エリア別観光プランも

 相模原市観光ガイドブックが今春リニューアルされ、市民および観光客向けの新たな情報源として発行された。このガイドブックは相模原市の魅力を余すところなく伝えることを目指し、観光の楽しみ方を一冊にまとめたものである。

 今回のリニューアルでは「キャンプ」や「サイクリング」といった、相模原市が誇るアウトドアアクティビティに焦点を当てた特集ページを拡充。緑区、中央区、南区のエリア別に構成し直したため、テーマ別だけでなく各エリアの魅力を知ることができる。

 掲載内容も充実しており、「グルメ」「お土産」「キャンプ」「スポーツ」など、おすすめのコンテンツが計8つ紹介されている。地図ページも拡充され、各施設の所在地が視覚的に把握しやすくなった。

 仕様はA5判、フルカラー全44ページ(表紙、裏表紙含む)。発行部数2万部。市役所、各区役所、まちづくりセンター、観光協会などで配布されているほか、ホテルやキャンプ場などの宿泊施設、一部の掲載店舗、市内鉄道駅での配布も予定されている。

 PDF形式の電子版ガイドブックも用意されており、相模原市公式ホームページからダウンロードが可能。問い合わせは市観光政策課【電話】042-769-8236。