川崎区・幸区版【9月12日(金)号】
小林さん(右から4人目)を中心に読み合わせを行う出演者ら

地元ゆかり俳優メガホン 幸区舞台の映画製作中 今秋撮影開始

 幸区を舞台にした映画の製作が進行中だ。監督兼主演を務めるのは、同区出身で現在は川崎区に住む俳優の小林真樹さん(51)。20代の頃に下北沢の小劇場などを中心に俳優活動をスタートし、出産・育児の休止期間を経て、現在も演技を続けている。

 今回の作品『これが私のお気に入り〜This is My cup of tea〜』は、幸区在住の蔵重智さん(59)を脚本に迎えた喜劇。失恋を繰り返す主人公・みぃ(小林さん)が、自称恋愛研究家のはぁちゃんとともに、とあるバーで過去の恋愛を振り返り、本当に望んでいる愛に目覚めるというストーリーだ。

 9月2日には最初の稽古が行われ、小林さんをはじめとする20〜50代の出演者ら計11人が台本の読み合わせを行った。小林さんによると、映画の撮影前に事前の稽古をするのは珍しいという。「出演者全員でストーリーの流れすべてを確認するために、あえて行った」と意図を語った。

 出演者らは台本に沿ってセリフを読み上げ、自らの役を確認。途中小林さんからは、それぞれの役に合わせて「セリフを途切らせないように」「大きな声で」などとアドバイスの声が飛んだ。一通り台本を読み終えると、全員で振り返りを実施。役の個性をかみ砕きながら、セリフの発し方などで意見を交わし合った。はぁちゃん役の出演者には、「独り語りしてしまう人物だから、エンジニアのような喋り方がいいんじゃないか」といった助言が出て、出演者全員で役のイメージを膨らませていった。

 同作は11月26日にクランクイン予定。撮影は幸区都町の「CafeDenim」で行う。完成は2026末〜27年、劇場公開と配信は28〜29年頃。小林さんは「生まれ育った川崎を舞台にした映画で、全国・世界を目指すと同時に、観た人が自分の現状を笑い飛ばせるような映画にできれば」と意気込みを語った。

 同作ではクラウドファンディングで映画の製作費を募っている(目標額100万円)。詳細は公式Ⅹアカウント(@drinktea2025)、メール:koregawatashinookiniiri@gmail.com。
川崎市とKTPが示した新しい計画の見直し案=KTP提供

等々力緑地 再編整備計画を見直し 立体駐車場中止など発表

 川崎市と川崎とどろきパーク(株)(KTP)は8月29日、中原区の等々力緑地再編整備事業の計画見直し案を発表した。29日、30日にU等々力で説明会を開き、工事費等の高騰、市民要望を踏まえ、これまで計画していた立体駐車場2カ所を平面駐車場に変更するなどの計画見直し方針について市民に説明を行った。今後、設計や環境評価などを踏まえ、詳細が決まる見込みだ。

 等々力緑地は、競技場をはじめとした大型スポーツ施設と豊かな緑と水を融合する、川崎市を代表する総合公園。一方で、施設の老朽化や防災対策、社会環境の変化への対応などが課題となっていた。

 これまでに示された再編整備計画では、現在の陸上競技場を球技専用スタジアムにし、新たに陸上競技場を整備。テニスコートを移設し12面に増設。市民ミュージアム跡地に、新とどろきアリーナを新設し、スポーツセンターやプールを併設。雨水や公園外からの溢水を集水する機能と水と親しめる「レインガーデン」や多摩川との連絡橋を新設。既存駐車場に加えて立体駐車場を設け、カフェなどが入る18棟の自由提案施設も設けるなどが挙げられた。総事業費は、当初の約633億円から資材や工事費等の高騰により、1232億円の増額になる見込みだった。

 今回の計画見直しでは、立体駐車場2カ所を平面駐車場に変更し、自由提案施設を18棟から10棟に変更。北側の多摩川連絡橋の整備中止、レインガーデンの設置を取りやめ、当初から計画していた「みんなのはらっぱ」を拡充し、現在のアリーナの場所に「こもれびの森」を新設するなど、広場やみどりの環境を見直し、釣池の管理棟の移動などが示された。これらの変更について、市の担当者は「工事費等の高騰、市民意見を反映した結果」だと話し、「まだ設計、環境アセスメントの前だが、約40億円削減できる方向」と工事費についても言及した。

 2日間行われた住民説明会には、延べ300人が参加。市やKTPの担当者の計画についての説明に耳を傾けた。

 幸区から訪れた男性は「市民のことを考えたよりよい施設になりそう。工事費があがってしまうのは致し方ないが、税金なのでしっかり計画してほしい」と話した。

 また市民団体によるアスベスト(石綿)や土壌汚染を環境評価書に盛り込むことへの要望については、市の担当者は「法令に基づいて対処していく」と話した。

 今年10月に市民ミュージアムの解体工事着手から順次着工し、29年度末に再編整備の完成を予定している。

川崎アゼリア株式会社の代表取締役社長として経営の舵を取る 浅岡 浩さん 川崎区在勤 61歳

現場主義の通奏低音

 ○…連日多くの人でにぎわう川崎駅東口の地下街・川崎アゼリア。その運営会社の社長に就任して3カ月が経ち、会社への理解も進んだ。「まずやるべきは、業務の整理。なんとなくやっている仕事を減らして効率を上げ、アゼリアの価値を高めたい」。約40人の社員をまとめ上げる新社長はそう意気込みつつ、柔和な笑みをたたえる。

 ○…来年で40周年を迎えるアゼリアは、多数のショップやレストランを抱えると同時に、川崎市都市計画通路に指定されており、公的な役割も担う。地下街は構造上地震に強く、暖を取るにも適しているため、東日本大震災の際には約2600人の帰宅困難者が避難。一時滞在施設として場所を提供した。だが一方でそうした都合上、テナントは全体面積の2割程度しか入れることができないでいる。「株式会社としての利益追求と公的な役割。どちらも追い求める必要がある」と、仕事の難しさと同時におもしろさを語る。

 ○…前職の川崎信用金庫には37年勤め、営業マンから支店長、本部での経営企画まで、多岐にわたる業務を経験。「川崎という、自分の育ったまちの人の手助けができるのが魅力だった」と振り返る。培った現場主義は社長となった今も健在で、かえって社員にお節介を言ってしまうことも。「社長らしくない」と謙遜しつつも、そこには現場を知った上で全体の舵を取りたいという考えが透徹している。

 ○…キャンピングカーでの家族旅行が趣味で、車は年に1万キロを優に走る。沖縄以外の都道府県はすべて走破し、「北海道は10周くらいしている」と豪語。「その時の気分で、自由気ままに好きな場所に行けるのが魅力」と語り、温泉と地物の食事を目当てに、車を走らせる。

多くのペット愛好家が参列 =昨年

一霊1000円 申し込み受付中 ペットを供養 10月26日、午後2時から石橋斎場

 石橋斎場(川崎区池田・石橋隆志代表取締役)で年に一度開催する「ペットの供養式」が10月26日(日)、同社斎場本館で開催される。自宅から持参したペットの写真やお骨、位牌などを祭壇に飾り、住職が読経し、供養する。

 「ペットが亡くなった時に供養ができなかったことが心残り」といった声を受け、2023年から実施。「愛犬、愛猫などは大切な時間を共に過ごした家族。『たくさんの思い出をありがとう』との思いを込めて、ご供養のお手伝いをさせていただきます」と石橋社長は語る。

 開催当日は午後1時15分から受付開始。供養式は2時から実施。

 事前予約制。参加費は一霊1000円で供花付き。申し込み、問い合わせは同社【フリーダイヤル】0120・60・7676。受付時間は午前9時から午後5時。締め切りは10月15日(水)。

異色の経歴の山酔亭熊王さん

かながわ喜楽寄席 渾身の話芸披露 9月27日 川崎区本町で

 県内在住・在勤の寄席演芸愛好家集団「かながわ楽笑会」による定例公演「第39回かながわ喜楽寄席」が9月27日(土)、東海道かわさき宿交流館4階集会室(川崎区本町)で開かれる。

 今回は、落語4席、講談1席、マジックが披露される。トリを務める落語の山酔亭熊王さんは大手ゼネコンに勤務し、一級建築士の資格を持つ異色の経歴。現在、北陸金沢に単身赴任中で、同公演のためだけに川崎へ戻り、渾身の芸を披露する。全国の支店を回り「安全落語」を推進するなど、仕事と芸を両立させている。

 入場無料で、事前予約は不要。定員は先着100人、整理券の配布は行わない。午後2時開演(1時30分開場)。

 問い合わせは、事務局の池田さん【電話】080・5883・3280。

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めんそーれ川崎競馬場!「川崎・沖縄オリオン祭2025」開催 9月13日~15日
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株式会社よみうりランドは9月13日(土)から15日(月・祝)までの3日間、川崎競馬場で「川崎・沖縄オリオン祭2025」を開催する。沖縄の伝統芸能やグルメ、物産展... (続きを読む)
女子学校対抗で優勝した選手ら

木下卓球アカデミー高校生 インターハイで4冠達成

 川崎区に本拠地を置く木下卓球アカデミー所属の高校生6人が、7月31日〜8月4日まで山口県で開催された全国高等学校総合体育大会卓球競技大会に、星槎国際高校横浜(横浜市)として出場し、6種目のうち4種目で優勝した。

 出場したのは、牧野美玲さん(2年)、櫻井花さん(同)、倉嶋杏奈さん(同)、藤本和花さん(1年)、川上流星さん(同)、伊藤佑太さん(同)の6人。団体戦の女子学校対抗のほか、男子シングルスで川上さん(準優勝は伊藤さん)、男子ダブルスで川上さん・伊藤さんペア、女子ダブルスで牧野さん・櫻井さんペアが、それぞれ栄光を掴んだ。

 女子団体のキャプテンを務めた牧野さんは「日々の練習で磨いた戦術や守備力が結果に結びついた。来年1月の全日本選手権や来年のインターハイに向けて、さらに成長できるよう練習に励みたい」とさらなる飛躍を誓った。

中国、ベトナムを知る 9月20日、市役所南庁舎で

 中国とべトナム文化を紹介する多文化コミュニティひろばが9月20日(土)、市役所南庁舎2階・かわさき多文化共生プラザコミュニティスペースで開かれる。

 同ひろばスタッフの佐々木爽さんは中国の漢字遊びと中国琵琶の演奏・体験を行う。同じくスタッフのタティ・トウハさんは日本とベトナムの生活習慣や考え方の違いなどをプレゼンテーションする。

 午後2時から4時。申し込み、問い合わせは、同ひろばウェブサイト内専用フォームから。

昨年の同キャンペーンの風景

アゼリアで秋を体感 10月31日まで

 川崎駅東口の地下街・アゼリアで、10月31日(金)までの期間、「ちかミチ、よりミチ。アゼリアオータム」と題した秋のキャンペーンが開催されている。

 目玉は9月15日(月・祝)までの3日間実施される「アゼリア カラダチャレンジ」。健康をテーマにした参加型の企画で、プロ選手から指導を受けられるポータブルスカッシュ体験や、AIによる姿勢分析、パーソナルカラー診断など、様々な催しが行われる(一部有料)。

 川崎が舞台のアニメ「ガールズバンドクライ」とのコラボレーション企画として、対象店舗で税込1000円以上の購入ごとに、同アニメキャラクターが描かれたポストカードが1枚プレゼントされる。

 詳細は同所公式ウェブサイト。

のど自慢大会=前回、提供

川崎駅西口 幸区の魅力満載2日間 9月26日・27日

 今年で3回目となる「さいわいにぎわいフェス」が9月26日(金)と27日(土)、川崎駅西口周辺で開催される。雨天決行。一部有料。主催はさいわいにぎわいプロジェクト実行委員会と幸区役所。

 西口周辺の企業や町内会、行政が力を合わせて地域を盛り上げる。JR川崎タワー2階のデルタプラザと西口通り歩道では、地元の飲食店を中心に屋台が登場。区内農家の新鮮野菜や川崎ならではのまぐろバーガー、クラフトビールなどを販売する。ウサギやモルモットといった小動物とふれあえるブースが出店するほか、ジャズや二胡、オカリナの演奏で来場者を楽しませる。

 ミューザ川崎では、格闘技の動きを取り入れた青空アクティブレッスン体験やヨガ体験、子どもたちが医者や警察官、消防団の制服を着て写真撮影できるブースなどが展開される。

 2023年にオープンしたSUPERNOVA KAWASAKIでは、プロ仕様のステージで、予選を突破した歌自慢10組によるのど自慢大会も開催。

 26日(金)が正午から午後10時、27日(土)が午前10時から午後5時。詳細はウェブサイト(さいわいにぎわいフェス2025 検索)。

カワサキ文化公園 開園記念でイベント

 新たなアーバンスポーツの拠点「カワサキ文化公園」が9月21日(日)にオープンする。開園に合わせて、オープニングイベント「Perfect Days KAWASAKI」が開催され、イベントへの参加を呼び掛けている。オープニングイベントは午後1時から6時。

 当日は、ブレイキン、ダブルダッチのトッププレーヤーによるスペシャルショーケースのほか、川崎ブレイブサンダースの篠山竜青選手が出演する。

 無料体験コーナーでは、ダブルダッチ、スケートボードなどを体験可能。3on3バスケットボール大会も開催され、優勝チームには川崎ブレイブサンダースの開幕戦チケットなどを贈呈。バスケやブレイキンの体験会への参加は事前申し込み制で、市ウェブサイトの専用申し込みフォームから応募できる。期間は9月15日(月・祝)まで。入場無料。

活動を伝える那須野市議

小児医療費助成拡大に賛意 那須野市議が市政報告

 幸区選出の那須野純花市議(維新)は9月6日、ルリエ新川崎(幸区新塚越)で市政報告会を開いた。

 那須野氏はこれまでの2年間の取り組みを紹介。来年9月から対象が18歳まで拡大となる小児医療費助成制度について、賛成の旨を示した。

 報告会の後には、約30人の参加者とワークショップを実施。「こども達が安心安全に過ごせる地元になるには?」というテーマで、グループごとにディスカッションを行った。参加者からは「不審者対策」などの意見が上がり、那須野氏は「今後の議会に反映していきたい」と述べた。

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交通安全パレード=前回

ラゾーナ川崎等 交通安全呼びかけ エフヨコDJ・光邦さん迎え

 「秋の全国交通安全運動」(9月21日〜30日までの10日間)が実施されるのに伴い、幸区では22日(月)、「秋の交通安全キャンペーン」がラゾーナ川崎平面駐車場西などで開催される。午後1時〜4時。主催は幸区交通安全対策協議会、幸警察署、幸区役所などの計6団体。

 当日は1日警察署長に、FMヨコハマでお馴染みのDJ・光邦さんを迎え、トークショーや交通安全パレードを実施。パレードは午後1時30分から2時まで。場所は南河原銀座商店会(ハッピーロード)。光邦さんをはじめ、1日警察官2人、関係団体、白バイ、消防音楽隊が列をなし、交通安全を呼びかける。

 また同平面駐車場では、災害時に活躍する車両などを展示。降雨の場合は縮小、荒天中止。詳細は同区役所危機管理担当【電話】044・556・6605。

東京で受けた空襲の記憶を辿る曽武川さん

戦後80年 戦禍の記憶【11】 麻生区王禅寺西在住 曽武川(そぶかわ) 重春さん(94) 積まれては運ばれる遺体 まひした恐怖心

 東京都文京区、東京大学赤門の並びの長屋で、5人きょうだいの末っ子として生まれた。10歳のときに真珠湾攻撃が起き、開戦。「いつも日本が勝っていると聞いていたから、戦争がそんなに恐ろしいものと最初は思わなかった」

 だが戦局が悪化すると状況は一変。東京大空襲の半月ほど前、板金工を営む父の工場がある下谷地区(現在の台東区)が空襲を受けた。数日後、父と共に現地へ行くと橋から見下ろした隅田川は遺体で埋め尽くされていた。「あの広い隅田川が人の死体でいっぱいだった。水なんか見えやしない」

 そして3月10日未明、米軍爆撃機B29の空襲で東京・下町は死者約10万人、負傷者4万人という大被害を受けた。焼夷弾による火の海の中、夜中にもかかわらず戦闘機を操縦する米兵の顔は「はっきりと見えた」。近くの東大に逃げ込むと、幸いにも焼夷弾は落ちてこなかった。「もし別の方向に逃げていたら、今、生きていない」

 東京が焼け野原になり茨城県へ一時避難。ひと月ほどして東京・青山へ転居した。青山でも空襲を受け青山霊園へ逃げた。空襲後、辺りに火がくすぶる中、表参道へ行くと石灯籠付近にどこからともなく遺体が運ばれてきた。トラックで運び出されるとまた次の遺体が山となる。その様子を繰り返し見た。「真っ黒に焦げていた。人の形のまま」。感覚がまひして恐怖心がない。ただ赤ん坊を抱えたまま真っ黒になった母親の遺体を見て「可哀そう」と思った。

 赤坂御所の脇道を歩いていたとき。止まっている黒焦げの車の横を通り過ぎようとして何かを踏みそうになった。下敷きになった人の頭だった。「危うく踏んでしまうところだった。ぞっとした」

 玉音放送は家で母と聞いた。「負けたというのはよくわからない。でも、戦争が終わったんだと思った」。戦後も食料難は続いた。あるとき米軍支給のコンビーフを口にし、「米兵はこんなうまいもの食べていたのか、これじゃ勝てるわけがねえやと思った」。

 こうして思い出すと今の日本は平和だとつくづく思う。「戦争をする国のリーダーは、自分の家族が犠牲者になったらどんな気持ちになるか、考えないのだろうか」と語気を強める。「もう二度とあの苦しみは味わいたくないよ」

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今年で戦後80年。体験者が年々減少し、戦争の記憶が風化しつつある。当事者の記憶を後世に残すとともに平和の意義について考える。不定期で連載。

9〜11月号の表紙

神奈川県 文化芸術の情報冊子を発行 特集は「かながわ県民文化祭」

 神奈川県は、県内の魅力的な文化芸術イベント情報をまとめた冊子、「イベントカレンダー」の9月〜11月号をこのほど発行した=写真。

 文化芸術の魅力で人を引きつけ、地域のにぎわいをつくり出すマグネット・カルチャー(マグカル)の取組みを推進している県が発行する冊子で、毎号、県内文化施設の公演や展示情報などがカレンダー形式で紹介されている。今号では、9月から県内各地で行われる「かながわ県民文化祭2025」を特集。県、各市町村で開催される主なプログラムを紹介している。また、アンケートに答えてチケットやカレンダーが当たるプレゼント企画も実施している。

 冊子はA4判で、オールカラー32ページ。県内各文化施設や一部の商業施設、自治体等で無料で受け取ることができる。

観測史上最も暑い夏 市内気温も約40年で上昇 熱中症救急搬送は減少

 気象庁は9月1日、今年6月から8月の全国の平均気温は平年より2・36度高く、統計を取り始めた1898年以降で最高だったと発表した。神奈川県内の観測地点5カ所でも軒並み最高気温を更新したが、川崎市内で8月末までに救急搬送された熱中症患者の数は昨年より少ないという。

 横浜気象台によると、横浜市や海老名市など神奈川県内5カ所の観測地点すべてで8月に最高気温が更新された。気象庁の観測地点ではないものの、川崎市でも市環境総合研究所が市内3地点(大師、中原、麻生)で大気情報を観測している。同研究所が今年3月に発表した「気候変動レポート」によれば、1985年から2023年までの39年間で、3地点とも年平均気温が上昇しており、全地点で真夏日、猛暑日、熱帯夜とも増加傾向にあることが分かった。同研究所では今夏のデータも分析中だ。

9月も熱中症搬送

 また同研究所が13年から22年の市内熱中症救急搬送データを分析した結果、最高気温が30度を超えると熱中症リスクがぐんと上がり、気温が上がるごとに急増することが実証済みだ。しかし市消防局の速報値によれば、今年5月1日から8月31日までの熱中症患者の救急搬送件数は597件で、昨年同時期より94件少なかったという。

 現時点では速報値のため要因は不明だが、消防局の担当者は「毎年、梅雨が明けてから気温が上がり、熱中症患者の救急搬送が増えるが、今年は梅雨時も暑かった。6月から搬送件数が増えて『昨年を超えるだろう』というペースだったが、徐々に落ち着いてきた」と語る。

 とはいえ9月に入っても暑さは続き、熱中症患者の救急搬送は続いている。担当者は「例年だと8月末で熱中症に関する注意喚起を終えるが、今年はしばらく続くだろう」と話す。全体の救急要請の件数は最高だった昨年を超えるペースで増えているといい、市消防局では「救急車を呼ぶべきか迷ったら『かながわ救急相談センター(♯7119)』に相談するなどして、適時適切な利用をお願いしたい」と呼びかけている。

川崎市役所

小児医療費助成制度 川崎市 対象年齢18歳まで拡充 一部負担金も廃止へ

 川崎市は小児医療費助成制度の対象を18歳まで拡充する制度案をまとめ、8月28日からパブリックコメント(市民意見募集)を開始した。福田紀彦市長はこれまで「国の責任で行うべきもの」として制度拡充を保留してきたが、「他都市と均衡をはかる」と転換を図った形だ。

 市がまとめた「小児医療費助成制度の拡充(案)」では、現行制度で0歳から中学3年生までを対象としている助成対象年齢を、18歳まで引き上げる。さらに小学4年生以上の通院費用に関し、1回あたり最大500円を利用者の「一部負担金」としてきたが、これも全額公費で負担する。いずれも来年9月1日から開始する予定だ。

 現行制度の対象者数は今年3月末の時点で17万9409人だが、拡充後は高校生世代3万3874人が加わり、計21万3283人となる。一時負担金の廃止分も含めた事業費の増加分は概算で約13億円となる見通しだ。

 福田市長は「国の責任で全国一律の制度を整備すべき」と国に訴えてきたが、市内の年少人口が2021年から減少傾向が続いていることに加え、「中学3年まで」としていた横浜市でも山中竹春市長が市長選の公約で「対象拡充」を掲げて再選した。福田市長は8月25日の会見で制度の拡充に踏み切る理由を「都市経営上の判断。他都市と均衡を図る」と述べた。国への働きかけは今後も続けていくという。

 拡充案は市の公式サイトのほか各区の区役所や図書館などで閲覧可能。パブコメは9月26日(金)まで、ネット経由か郵送、ファクスのほか市こども未来局児童家庭支援・虐待対策室(本庁舎15階)でも受け付ける。問い合わせは同対策室【電話】044・200・2671。

昨年のエキサイトマッチ

GO!GO!!フロンターレ

FRO CAFEで旬の夏野菜等を味わう

 川崎フロンターレの公式カフェ「FRO CAFE」で、地元の新鮮な農産物を供給するJAセレサ川崎と連携したコラボメニューの販売がスタートした。9月30日(火)までの期間限定。

 メニューは、火を入れてトロっとしたナスを使った「揚げナスと金山寺味噌のコク旨ボロネーゼ」や、「きゅうりの豚バラシソ巻き定食」、川崎特産の梨を使ったデザート「多摩川梨とそば粉のガレット」の3品。夏野菜等を使用し、旬の味覚を届ける。

 期間中は豪華景品が当たるキャンペーンも実施。コラボメニューを1品注文するごとに応募用紙が1枚もらえ、抽選で11人に、9月20日(土)のJ1リーグ FC東京戦(JAセレサ川崎エキサイトマッチ)で、選手が着用したサイン入り入場Tシャツが当たる。30日(火)午後9時締切、用紙は店内ボックスに投函する。

 担当者は「地元の新鮮な食材をふんだんに使った自信作です。ぜひこの機会に味わってみてください」と来店を呼びかけている。問い合わせはFRO CAFE【電話】044・767・6111。

画像はいずれも川崎フロンターレ