川崎区・幸区版【10月24日(金)号】
ダブルピースでポーズを取るチョリ山チョリ男さん

くず餅キャラ その名は「チョリ山チョリ男」 川崎愛をハートに秘めて

 一等身の体と、大きくてつぶらな瞳。くず餅の妖精こと「チョリ山チョリ男」が人気だ。2022年末頃から活動を始め、今年で丸3年。地域イベントへの出演や、市内企業とのコラボを行い、活動の幅を広げている。

 キャラクター文化が浸透している日本。有名アニメはもちろんのこと、企業や行政のPRを目的としたキャラクターも多い。そんな中、チョリ男さんはそのどちらでもなく、イベント出演からウェブサイトの作成までを1人で行う。くず餅のPRを目的としているわけでもない。

きっかけはフロンターレ

 「だんだんと川崎を盛り上げていきたいと思うようになったチョリ」。チョリ男さんはこれまでの活動を感慨深く振り返る。2022年10月頃に、X(旧ツイッター)への毎日投稿を開始。23年正月には沿道で箱根駅伝を応援していたところを、たまたま若宮八幡宮の関係者に見初められ、4月のかなまら祭に出演。だんだんと川崎愛に目覚めていった。最も印象に残っているのは24年6月、川崎フロンターレのハーフタイムショーへの参加。ファンサポーターと一体になったスタジアムの雰囲気に魅了され、本格的に活動を始めることを決意した。「川崎の文化の1つになりたい、地域の一員になりたいと思ったチョリ」と今でも当時の心境が忘れられない様子だ。

企業とのコラボも

 最近はイベント出演もさることながら、グッズの売れ行きも好調で、サコッシュ、缶バッチ、アクリルスタンド、タオル、Tシャツなどを販売。一番人気はぬいぐるみで、約15cmとコンパクトなサイズが特徴。9月の発売から既に250個を売り上げ、在庫も少なくなっているという。

 企業とのコラボも進めており、靴下屋 武蔵小杉東急スクエア店では、くるぶしにチョリ男さんが刺繍されたコラボ靴下を6月末に限定発売。100足以上を売り上げて完売となり、9月末から第2弾が同店で販売されている。チョリ男さんは「これからも大好きな川崎を盛り上げるために頑張るチョリ」と短い手でピースを作った。

県内小中体育館の空調設置率 全国平均を下回る 本紙調査 今年度末までに2割超に

 近年の猛暑日の増加による児童、生徒の活動環境の悪化、災害時の避難場所の機能強化の観点から急務となっている公立小中学校の体育館等の空調設置。本紙は設置状況について県内の各自治体にアンケート調査を実施した。今年度末までに設置率が21・9%になる見込みである一方で、依然として全国平均を下回ることが分かった。

 文科省では学校体育館の空調設置に国の支援制度を周知するなど導入を推進している。

 県内小中学校の普通教室の設置率が99・9%に対して、文科省が今年6月に発表した「公立学校の体育館等(小学校は体育館、中学校は体育館・武道場)における空調(冷房)設備の設置状況調査」(2025年5月1日時点)によると、体育館等の設置率は14・6%で全国平均の22・7%を下回っている。県内の自治体別に見ると、設置率100%は神奈川県を含む34自治体のうち綾瀬市、寒川町、大磯町、大井町。一方で0%が17自治体あり、27の自治体で50%を下回っている。

 アンケートによると、今年度中に空調設備の設置を行う(もしくは行った)と回答したのは12自治体で、来年度以降に設置を予定していると答えたのは16自治体。すでに設置完了の4自治体を除き、23の自治体で検討が進んでいる。「今のところ設置の予定はない」と答えた自治体でも、具体的な予定はないが、おおむね設置に向けて「検討している」と回答した。今年度末までに設置率が100%となるのは神奈川県、茅ヶ崎市、海老名市の見込み。

 また、設置予定がないと答えた自治体の中には、「気化式冷風機を導入して空調対策を行っている」と回答した自治体もあった。

川崎市では

 川崎市は今年5月1日までに11校で設置済みで設置率は5・3%。今年度、整備方針の策定を進めており、市教育委員会によると26年度9校、27年度に7校での設置を予定しているという。今後は、整備方針に基づいて早期整備をめざすとしている。

 なお、アンケートは9月に神奈川県を含む県内34の市町村に送付。文科省の資料を示した上で、「今年度、来年度以降の空調設備の設置予定」などについて聞いた。

ブレイキンの聖地・ミゾノクチに巨大なミューラルアートを制作した Dragon76さん 米国・ニューヨーク在住 49歳

川崎の街を感じて描いた

 ○…「ブレイキンの聖地」として知られるJR武蔵溝ノ口駅の自由通路の壁面に、ブレイキンをモチーフにした巨大なミューラルアートを制作した。約80種類のスプレーを手に、「ニューヨーク生まれのブレイキンが日本に渡って独自の発展を遂げ、ダンサーの活躍で世界に広がるイメージ」の壁画を完成させた。「ミューラルアートというストリートカルチャーを公共の場で、しかも公的な形で描けたことは意味深い。感銘を受けた」と語る。

 ○…2016年からニューヨークでアーティスト活動を続ける。川崎でミューラルアートを手掛けるのは3度目で、19年と20年、市役所本庁舎の改装工事現場の仮囲いに、全長20mと56mの作品を制作した。今回は友人でダンサーの石川勝之さんの依頼を快諾。「日本のブレイキン界のプロジェクトに参加できるのは光栄なこと。絶対、来ると決めていた」。

 ○…滋賀県出身。大阪の美術専門学校で学ぶ傍ら、スプレーアートやライブペインティングを中心にアーティスト活動を続けた。少年時代から「いつかはニューヨークへ」という野望を抱き、39歳の時に実現。ストリートカルチャーの本場で実力だけを武器に腕を磨き、18年と23年にはワールドトレードセンターから壁画を任された。世界で手掛けた作品は60以上になる。

 ○…外壁に描かれるミューラルアートは経年劣化が避けられない。しかし「時間と共に作品が変化するところも好きだし、描きながら街の人の反応を感じられるのが最大の魅力」という。今回の現場でも、小さな子どもから高齢者まで、たくさんの人が声をかけてくれた。「街の人が気軽に声をかけてくれて、人との距離感が近い。川崎は何度来ても面白い街」

市議補選は3757人 川崎市長選 5万3千人が期日前投票

 川崎市選挙管理委員会は10月26日に投開票される川崎市長選挙と川崎市議会議員川崎区選挙区補欠選挙の期日前投票数を公表した。

 市長選は10月13日から19日までの間に市全体で5万3336人が投票。市選管によると、2021年の前回選に比べて3549人減となった。

 川崎区の市議補選の期日前投票は10月18日から始まり、19日時点で3757人となった。2023年の前回補選比で713人少ないという。

徳本上人の碑御朱印

大師地区 御朱印を頒布 ウォークラリーに合わせ

 大師地区で10月26日に開催される「かわさき大師ウォークラリー」を盛り上げようと、地域住民有志らがイベント開催当日、ウォークラリーの神社仏閣などのポイント地点で御朱印を配布。入江崎児童公園(午前9時から午後2時/川崎区塩浜)では今年から徳本上人の碑御朱印の頒布(直書き、紙書きともに500円)が初めて行われる。

選挙御朱印も

 若宮八幡宮(午前9時から午後5時/川崎区大師駅前)ではウォークラリー参加者の御朱印頒布のほか、川崎市長選挙と川崎市議会議員の補欠選挙の投開票日にあたることから、この日選挙投票済証明書の持参者を対象にした限定御朱印の頒布を直書き、紙書きをともに500円で実施する。

特選に輝いた作品(左から本杉さん、寺田さん)

臨港工場消防協議会 臨港消防署 防火ポスター入賞者表彰 特賞は寺田さんと本杉さん

 秋の火災予防運動(11月9日から15日)が始まるのを前に、臨港工場消防協議会と臨港消防署は防火ポスターコンクールの入賞作品の表彰式を10月10日、同署(川崎区池上新町)で行った。

 コンクールは火災予防運動での防火意識を啓発するため、同協議会が会員事業所などの関係機関に作成を呼びかけて毎年実施している。応募者は今年度の防火標語「急ぐ日も 足止め火を止め 準備よし」を記載したポスターを制作。今年は8事業所から27点の作品が集まり、特賞2点、一席2点、二席2点、臨港工場消防協議会会長賞1点、臨港消防署長賞1点、中学生部門賞1点が選ばれた。特賞作品は秋と春の同運動で広報用ポスターとして使用される。特賞に輝いた寺田悠太さんは「難しい標語だったためイメージできる作品を作るのが大変だった」と振り返った。

 同じく特賞の本杉綾聖さんは「『行ってきます』と家を出る瞬間からみんなで防犯意識を高めねばとの思いで作成した。飾っていただけるのは嬉しい」と述べた。

 受賞者は次の通り。敬称略。特賞(秋)…寺田悠太=JFEスチール(株)東日本製鉄所(京浜地区)▽特賞(春)…本杉綾聖=ペットリファインテクノロジー(株)▽一席…高野元気 日本新聞インキ(株)東京工場、経塚敏勝=JFEスチール(株)東日本製鉄所(京浜地区)▽二席…小笠原悠=(株)日本触媒 川崎製造所、北村三樹=(株)日本触媒 川崎製造所▽会長賞…高橋優希=JFEスチール(株)東日本製鉄所(京浜地区)▽署長賞…相川幸=三菱化工機(株)川崎製作所▽中学生部門賞…高橋由俐弥=横浜創英中1年

記念写真に納まる参加者

新町小 羽根つき大会で汗 子ども会主催 52人が参加

 川崎区の新町小学区子ども会主催による羽根つき大会が9月23日、市立新町小学校体育館で開かれました。

 この日は新町1・2丁目、渡田3・4丁目、浅田1・2丁目、桜本1丁目、渡田山王町、東鋼の7町会が参加。幼児から小学6年生までの52人がコートに立ち、保護者の応援を背に羽根を追い、高学年は大人顔負けの鮮やかなスマッシュを決めて会場を沸かせました。閉会式では各学年の1位には金メダル、2位には銀メダルが授与されました。

 羽根つき競技人口が減少しつつある中「子どもたちの真剣な眼差しが見られたほか、勝利した時の笑顔、負けてしまった時の悔し涙が大変印象的だった」と大平一弘新町1・2丁目子ども会羽根つき部監督は語ります。来年の1月17日には川崎区子連羽根つき大会が行われ、「本番に向けて貴重な体験が出来た」とも述べます。

 大会は、羽根つきの楽しさや子どもたちのモチベーションを維持目的に行われています。市内では、1953年に川崎市子ども会連合会による第1回大会が開催されたといわれてます。

新川崎で音楽ウィーク 10月26日から 

 かわさき新産業創造センター・NANOBIC(幸区新川崎)で、10月26日(日)から「音楽ウィーク」が始まる。入場無料で事前申し込み不要。

 11月2日(日)までの期間中、「ピアノデー」と銘打ち、来場者がグランドピアノの演奏を自由に楽しめる。開催時間は日によって異なり、詳細スケジュールの確認が必要。

 11月3日(月・祝)には「みんなのコンサート」を開催。ソプラノ歌手の松永知史さん、ピアニストの角本智さんがステージに立つほか、東京交響楽団首席ヴィオラ奏者の青木篤子さんが特別出演。シューベルト「ます」、山田耕作「赤とんぼ」、プッチーニ「蝶々夫人」などを演奏。午後2時開演、1時30分開場。詳細は、同センターウェブサイトを参照。

「仲間になりませんか」

キッズチア教室募集 小学生対象 かわQホールで

 富士通チアリーダー部 「フロンティアレッツ」の現役チアリーダーが直接指導する小学生向けのチアダンス教室が毎週火曜日(祝日を除く)、富士見公園のかわQホールで開催されている。同施設を運営する川崎フロンターレは参加者を募集している。

 「チアダンス未経験者からのスタートで、初心者でも気軽に参加可能」と主催者。川崎フロンターレや富士通フロンティアーズの試合イベントなどで練習の成果を披露する予定。

 時間は午後6時30分から7時30分、費用は1回1600円。申し込みは公式サイトで受付中。

インタビューを行う御幸中生(右)

御幸中生が「一日記者」 インタビューを体験

 市立御幸中学校(幸区戸手)2年生の千頭進之介さん、宮川奈穂子さんがこのほど、職場体験でタウンニュースの仕事について学んだ。

 2人は「私と仕事」をテーマに、同校の新海正太教諭、関山淳也市総務企画局シティプロモーション推進室・報道担当課長、北野書店外商部の江藤智行さんにインタビューを行った。仕事のやりがいや、今までに印象に残った出来事などを質問。記者が実際に使用するカメラの操作も体験した。

 就業体験を終え、宮川さんは「インタビューを通じ、仕事の魅力やその人の人柄を知ることができた」とし、千頭さんは「コミュニケーションの大切さを今後の生活に生かしたい」と述べた。
対象設備と補助単価表

たいせつ補助金 締切まで3カ月 申請受付は12月26日まで

 川崎市が太陽光発電設備などの設置費用を一部補助する「太陽光発電設備等設置費補助金(愛称たいせつ補助金)」がこのほど、申請受付終了の12月26日まで3カ月を切った。市は「予算状況で早期終了の可能性がある。早めの申請を」と呼び掛ける。

 補助金の対象者は、川崎市内の新築・既築住宅(延床面積2千平方メートル未満)に、太陽光発電設備等を設置する人。対象となる設備は太陽光発電設備(非FIT・FIT)、蓄電池、ZEHで全7項目。9月30日現在、蓄電池(単独)やZEHは、予算執行額の7割を超えた。

 同補助金は、持続可能な脱炭素社会の構築に向けて、市域の再生可能エネルギーの普及と地産地消の促進を目指すもの。予算額は昨年度の4倍の8億円を計上している。

 予算状況は原則毎週水曜に更新。補助金の条件、申請の流れ等は、市ポータルサイト「かわさき太陽光広場」へ。

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俳優・森次晃嗣さんに聞く 「ウルトラセブンは分身」 シニアに熱いメッセージ

 ウルトラマンシリーズは来年、放送開始から60周年の節目を迎える。数ある名作の中でも誉れ高いのが「ウルトラセブン」だ。主役のモロボシ・ダンを演じた俳優、森次晃嗣さん(82)=藤沢市在住=に、当時の思い出や年齢を重ねても元気に過ごす秘訣を聞いた。

 --「セブン」撮影当時の思い出は。

 「高校卒業と同時に、文字通りかばん一つで北海道から上京し、ジャズ喫茶などで住み込みで働いた。オーディションを勝ち抜いてモロボシ・ダン役を射止めたのは24歳の時。撮影には毎日始発で藤沢の自宅を出て、成城学園前のスタジオまで通った。40度の熱があっても撮影したことも。過酷なスケジュールで、よく1年やれたと思う。特に心に残っているのは、海底人が人間の海底開発に抗議して攻撃してくる『ノンマルトの使者』。実はもともと地球に住んでいたのは海底人の方で、ダンも地球人がしたことに苦悩する。ウルトラセブンは戦争もテーマに置く、社会派ドラマだった。怪獣もエレキングやキングジョーなど魅力があったから、人気があるんじゃないかな」

 --ウルトラセブン=モロボシ・ダンは、森次さんにとってどのような存在ですか。

 「もはや分身と言える存在だと思う。色んな役を演じてきたけれど、やっぱりモロボシ・ダンなんだ」

 --他のウルトラマン役を演じた俳優とも交流があるとか。

 「昨年、同じ藤沢に住む、つるの剛士さん(ウルトラマンダイナ役)から『今日暇ですか』と電話があってね。彼の自宅に行ったら高野八誠さん(『ウルトラマンガイア』ウルトラマンアグル=藤宮博也役)とか若いウルトラマンも何人かいて。お酒を飲んで、話をして、元気をもらったよ」

 --「セブン」の後も、時代劇から現代劇までさまざまな役を演じてきました。長く活躍できた秘訣は。

 「60代に入ってからは、若くはないけれどおじいちゃんでもない、難しい役どころが多くなった。でも挑戦することを大事にしていたので、もらった役は全力で取り組んできた。70代に入り、流石に体力の衰えを感じるようになって、海までの散歩を日課にしていた。振り返ると好きなことをやってこられたと思う。でも、まだまだファンのみんなに元気な所を見せていかないとね」

 --現在は藤沢で飲食店「ジョリー・シャポー」を経営されています。

 「以前は店でシャンソンを歌ったりもしていた。今はほとんど娘に任せているけれど、今も年に数回はファンミーティングを開いている。ファンの皆さんが、こんなに長くセブンを大切に思ってくれてありがたい」

 --ファンからサインを求められた際、色紙には必ず「正義」「勇気」「希望」と書くとか。

 「正義を貫くには勇気がいる。勇気があれば希望が生まれる。この言葉を生涯大事にしている」

 --最後に読者にメッセージをお願いします。

 「いつ何が起きるか分からないからね。若い人に力をもらって、一緒に楽しくいきいきと生きていきましょう」

川崎市長選立候補者アンケート〈2〉 川崎市の最も大きな課題と、それに対する施策は

 任期満了に伴う川崎市長選が10月12日に告示され、現職と新人計6人が出馬した。投票は26日に即日開票され、25日まで期日前投票が行われる。

 立候補したのは届出順に、無所属で会社員の國谷涼太氏(25)、無所属で社会福祉法人理事の野末明美氏(60)、出版社CEOで事務事業評価で税金の使い道を正す党の宮部龍彦氏(46)、無所属で現職の福田紀彦氏(53)、無所属で前市議会議員の山田瑛理氏(42)、無所属で清掃員の関口実氏(67)

 タウンニュースは最重点の政策や個人・家庭向けの経済対策、子育て支援・福祉政策、災害対策など全10問のアンケートを実施した(商会は届出順、原則として候補者の回答に基づいて掲載)。アンケートはタウンニュース社が運営する政治情報サイト「政治の村」で公開している。

◆質問 「あなたが考える川崎市の最も大きな課題と、それに対する施策を教えてください」

【國谷涼太氏】川崎市は進学や就職を機に、10代や20代で転入してくる人が多い一方、小学校入学前の子どもや、その親である 30 代、40 代については他の世代と比較して転出が多くなっています。若者や子育て世代の定着につながっていない現状を最大の課題と捉え、子育て見守り・赤ちゃん用品定期便、「アフォーダブル住宅」の供給、プッシュ型の子育てサービス等により、若者・子育て世代から選ばれるまちを目指します。

【野末明美氏】財政力指数が政令市トップの豊かな財源を持っている川崎市ですが、大規模開発優先で市民生活を支える支援策は遅れています。不要不急の大規模開発はやめ、豊かな財源は、市民の子育て・くらし・福祉優先の予算にまわします。

【宮部龍彦氏】等々力緑地や鷺沼駅の再整備事業。短期的には、物価高で事業費が増大することは避けられないので、速やかに事業を実施する。

その上で、今後の大型開発事業には、中間段階での情報公開と軌道修正の仕組みを取り入れたい。

【福田紀彦氏】高度成長期に集中して開発された市内の都市インフラや建築物が老朽化していく中、10年後には川崎も人口減少に転じます。将来に渡って地域を維持するために、先送りをせず必要なインフラ整備や市民ニーズに沿った施設の機能更新を行います。また、生活を支える交通環境を守ること、教育をはじめとした人への投資に責任を果たします。臨海部の炭素に支えられてきた産業からカーボンニュートラルなものづくりへの転換を誘導します。

【山田瑛理氏】川崎市の最も大きな課題は、後手に回ったインフラ整備です。大型開発が進む一方で、道路渋滞や鉄道混雑など、市民の暮らしを支える基盤整備が追いついていません。南武線の混雑緩和や道路の渋滞対策は喫緊の課題です。通勤・通学・物流など、都市としての機能を支えるインフラに重点投資し、「暮らしの安心と都市の力が両立する川崎」を実現します。

【関口実氏】川崎市の課題はいろいろあるだろうが、「国政問題」「国際問題」ときりはなして川崎だけの問題が存在するとは考えない。不勉強な部分も多く存在するだろうが、市民と市民、市民運動・住民運動・労働運動などの話し合いで、施策を前にすすめていきたい。

名所めぐるウォークラリー 大師地区周辺で

 川崎区大師地区の名所・史跡をめぐる「かわさき大師ウォークラリー2025」が、10月26日(日)に開催される。午前9時〜午後1時。同実行委員会、川崎区役所主催。小雨決行。

 石観音や川崎大師平間寺など、大師地区に設定された全26カ所のポイントを、同区のシンボルマークシールを付けて歩き、スタンプを集める。10カ所以上のスタンプを集めると1回、15カ所以上でさらにもう1回、若宮八幡宮で行われる抽選会に参加でき、大師名菓の詰め合わせなどの景品が当たる。

 ほかにもオープニングコンサートとして、大師高校吹奏楽部の演奏(午前8時45分〜、川崎大師駅前広場)や、俳句づくり(9時〜、石観音境内)など地域が一体となったイベントが盛りだくさん。石渡孝明実行委員長は「昨年は約900人の方に参加していただいた。今年も多くの方に大師の歴史を感じてもらいたい」と参加を呼び掛ける。

 詳細は同区役所地域振興課【電話】044・201・3231。当日の問い合わせは若宮八幡宮【電話】044・222・3206。

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1人1台のスマホ時代。企業広告・商品サービスPRにおいて「デジタル化」は避けては通れないテーマといわれている。「日本の広告費」(電通調べ)によると、2024年の... (続きを読む)
老若男女問わず誰でも楽しめるボッチャ

川崎マリエン 話題のボッチャを体験 11月8日 参加無料

 川崎港振興協会(川崎区東扇島)主催のボッチャ体験教室が11月15日(土)に開催される。午後1時〜3時。場所は川崎マリエン体育館。

 戦略性の高さと、誰でも参加できる気軽さを兼ね備えたボッチャは、各地で体験会や大会が開かれるほど人気が高まっている。今回の体験会も興味がある人なら、1人や複数人を問わず誰でも参加できる。

 参加費は無料。定員15人(応募多数の場合は抽選となる)。持ち物は体育館履き用のシューズ、タオル、飲み物など。 

 申し込みはメールの件名に「ボッチャ体験教室申込」と入力し、氏名、年齢、電話番号(日中必ずつながる番号)、住所、メールアドレスを記載のうえ、jigyou.kakari@kawasakiport.or.jpへ。11月7日(金)締切。電話やはがきなどでの申し込み不可。

 担当者は「マリエンのボッチャ体験教室は、経験も知識もお金も不要なところが魅力。ボッチャをやってみたいと思っていた方にはチャンスです。優しいコーチが親切に教えてくれます」と参加を呼び掛ける。

 詳細・問い合わせは同協会 会館事業係【電話】044・287・6009。

市民劇の出演者募集 テーマは、坂本九さん

 川崎にゆかりのある歴史や人物を劇化する「川崎郷土・市民劇」の出演者を募集している。

 今回は川崎のまちで生まれ育った世界的スターの坂本九さんをテーマにした作品。

 本番は2026年5月に4公演。当日までにワークショップや1月から週3回の稽古を予定している。

 条件は15歳以上で演劇経験のない人も可。ギターの弾き語りができる人も歓迎。募集人数は40人程度。出演希望者は11月13日(木)、14日(金)、15日(土)の3日間に行われるオーディションに参加。

 締め切りは10月31日(金)。多数の場合は書類審査。詳しくは川崎市文化財団のウェブサイトへ。

川崎市長選立候補者アンケート〈1〉 有権者に訴える最重点政策は

 任期満了に伴う川崎市長選が10月12日に告示され、現職と新人計6人が出馬した。投票は26日に即日開票され、25日まで期日前投票が行われる。

 立候補したのは届出順に、無所属で会社員の國谷涼太氏(25)、無所属で社会福祉法人理事の野末明美氏(60)、出版社CEOで事務事業評価で税金の使い道を正す党の宮部龍彦氏(46)、無所属で現職の福田紀彦氏(53)、無所属で前市議会議員の山田瑛理氏(42)、無所属で清掃員の関口実氏(67)

 タウンニュースは最重点の政策や個人・家庭向けの経済対策、子育て支援・福祉政策、災害対策など全10問のアンケートを実施した(商会は届出順、原則として候補者の回答に基づいて掲載)。アンケートはタウンニュース社が運営する政治情報サイト「政治の村」で公開している。

◆質問 「市長選に立候補した最大の理由と、あなたが有権者に訴える最重点政策を教えてください」

【國谷涼太氏】私は、「若者・子育て世代から選ばれるまち」、「ビジネスのまち」、「いつでも、いつまでも安全・安心のまち」を目指し、それらを最短距離で着実に実行するための組織づくりとして「市民のために働く市役所」に取り組みます。今後は川崎においても人口減少が進むことが予測されている中、30年後も現役世代の私だからこそ、強い責任と覚悟を持ってさまざまな課題に挑戦するため、立候補を決意しました。

【野末明美氏】川崎市をいつまでも住みたいまちに変えるために立候補を決意しました。物価高騰などで暮らしが大変です。さらに川崎市民にとっては、川崎市政の子育て・市民のくらし・中小事業者への支援策の遅れは深刻で、東京との『多摩川格差』は広がる一方です。私は、市民の声を聞き、市民生活に寄りそう市政の実現を目指しています。税金のムダづかい、不要不急の大規模開発をやめ、市民の子育て・くらし・福祉優先の政策を提案します。

【宮部龍彦氏】最重点政策としては、事務事業評価を活用して税金の使い道を正します。例えばSDGs、男女共同参画関連の理念先行で実績が伴わない啓発事業は、大小問わず整理の対象として、確固たる意思を示します。最大の理由という点では、最終的にはヘイトスピーチ禁止条例の廃止が目的です。まずはふれあい館の社会教育事業の中立化を行います。市が主体となり、在日コリアンの方々に謂れのない非難が向かない環境を作ります。

【福田紀彦氏】この10年で川崎は着実に発展をしてきました。市内中小企業の黒字法人数は倍増し、女性の就業率は約3割増加、税収も3割以上増えました。この成長を市民・企業の皆さまと共に、更なる安心と魅力的な都市へと取り組みを進めるべく挑戦を続けます。子育てや高齢者・障がい者福祉、制度の狭間で生きづらさを感じている方に支援が届くようしっかり取り組みます。これからも様々な分野で前例に捉われない好循環を生み出していきます。

【山田瑛理氏】市長選に立候補した最大の理由は、「川崎の今に応えたい」と思ったからです。市民の暮らしには「今、どうにかしてほしい」ことがたくさんあります。市議として2期6年、市民の声を現場で聞く中で、多選による市政の硬直と、市民の声が届きにくくなっている現実を感じました。私の最重点政策は、子どもも大人も挑戦をあきらめない環境づくり。新しい風で、川崎の今に応えます。

【関口実氏】イスラエルによるパレスチナ人の大量虐殺、ロシアによるウクライナ侵略、ミャンマーの軍事政権による民衆の殺りく。沖縄における繰り返される米兵による女性に対する性暴力。在日の女性に防刃チョッキを着させて生活させる。最後は川崎の話だ。一方で、戦後安保政策の右翼的大転換が進む。これらを他人事とすることは人間としてどうなのか。川崎市民として何が出来るか。ともに考えていきたい。

生田緑地ばら苑 再整備前の最後の公開 26年度から一時閉園へ

 秋バラが出迎える「生田緑地ばら苑」(多摩区)で、施設の再整備前としては最後となる一般公開が10月16日から始まった。11月3日(祝)まで。

 「生田緑地ばら苑」は1958年に小田急向ヶ丘遊園内の施設として開園され、2002年3月末に遊園地が閉園した後は川崎市が整備・運営を引き継いだ。約1・2haの敷地に800品種3300株が植栽されており、秋は620品種2900株が開花する。

 多くの株が開園から残るため希少な種類が多い一方で、病気や老化で衰えが目立つ株も少なくない。そのため市では市民ミュージアムの移転計画と合わせ、ばら苑全体の再整備を含む管理運営方針を策定中だ。今年度内に方針をまとめ、26年度から整備事業が始まるため、現状のバラ園の公開は今回が最後となる。

 公開初日は雨模様だったが、翌17日は汗ばむほどの晴天に恵まれ、開園直後から多くの来場者が訪れた。相模原市から来た70代の男性は、昨年秋と今年春に続き、夫婦で3度目の来場という。妻の誕生日にバラの花束を贈るほどの「バラ好き」という男性は、「お目当ての株があったのに今日は見つけられなかった。最終日までにもう一度来たい」と話していた。

 杉本秀男園長によると、全体的な見ごろは会期後半の見通しという。園長は「今回の公開後はしばらくの間、バラをご覧いただけなくなる。ぜひお越しいただきたい」と話している。

 開園時間は平日は午前10時、土日祝日は午前9時で、閉園時間は午後3時半(最終入園時間は2時半)。問い合わせは「ばら苑」【電話】044・978・5270。

川崎市職員の給与勧告 4年連続で引き上げ 人材・管理職不足にも対応

 川崎市人事委員会は10月6日、月給とボーナスのいずれも4年連続の増額となる市職員の給与勧告を、市長と市議会に対して行った。民間給与との月給の較差1万2694円を解消し、ボーナスについても、民間支給額に近づくよう引き上げを求めている。

 人事委員会では毎年、市職員と民間の4月分の月例給(給与)や期末・勤勉手当(ボーナス)を調査し、較差を埋めるための勧告を行う。

 今年4月時点で、市職員の月例給は民間給与43万9511円に対して42万6817円(平均年齢42・3歳)で、勧告では較差分の1万2694円の引き上げを求めている。またボーナスにあたる期末・勤勉手当は、民間支給割合の4・66月分に対し、市職員の支給月数は4・60月分。公的な引き上げ単位として定められている0・05月分引き上げ、計4・65月分にするよう求めた。

管理職への意欲を

 勧告が目指すものは大枠で3つある。民間との差額是正のほか、管理職の「なり手不足」の解消、そして人材確保だ。

 管理職の「なり手不足」回避策として、係長級から課長級の給与体系を見直し、若手社員が昇格する際の給与の「上がり幅」を増額するしくみを提案。また部長級や局長級については、いま最大70段階以上ある昇給ランクを15段階まで圧縮して昇給幅を増やす一方、昇給は「成績優秀者」のみとするなど、年功序列型からの脱却を図る。

 人事委員会事務局の担当者は「若手職員は『係長級』でも遠慮したいという傾向が強い。処遇をセットにして意欲につなげたい」とした。

東京と横浜の間で

 公務員の人材確保は全国的な課題であり、今夏の人事院勧告では国家公務員の初任給を5%超引き上げるよう求めている。市の勧告でも人事管理に関する「意見」として、多様な人材確保に向けた初任給引き上げを提言している。担当者は「横浜市と東京都に挟まれ、人材の争奪戦が激化している。川崎市という組織の魅力が伝わるよう、ブランディングに力を入れる必要がある」と話している。

専門家が講演 江戸中期の絹の価値とは 11月8日、川崎宿大学

 東海道歴史の学び場「川崎宿大学」が11月8日(土)、東海道かわさき宿交流館4階(川崎区本町)で行われる。

 同大学は、歴史や文化が学べ、地域を語り合える場として地域で親しまれている。今回は横浜市中区にあるシルク博物館の高橋典子館長が講師として登壇。「蔦重の時代 絹(シルク)は…」をテーマに講演する。 

 蔦重こと蔦屋重三郎が生きた江戸中期は、町人文化が花開いたとされ、絹織物の需要が高まり、国内の蚕糸業が発展した。その後、幕末の横浜開港と生糸貿易の隆盛につながっていく歴史を紐解いていく。

 午後1時30分から3時30分(受付は1時から)。受講料100円(資料代として)。事前予約不要、定員80人(先着順)。詳細は川崎区役所【電話】044・201・3136。

クリスマスリースを作ろう 12月3日

 クリスマスにぴったりのリース作り講習会が12月3日(水)、幸区役所4階で開催される。同区役所主催で、運営はボランティア団体・さいわい花クラブ実行委員会。

 講師のサポートで誰でも安心してリース作りに取り組める。対象は幸区に在住、在勤、在学で、花や緑に関心のある人。定員50人程度で、応募多数の場合は抽選。材料費1000円。午後2時〜4時を予定。

 申し込みは往復はがき、または同区役所ウェブサイト内フォーム。10月31日(金)締切。(問)同区役所地域振興課【電話】044・556・6606。

読書が身近に感じられるイベントの風景

GO!GO!!フロンターレ

選手とともに本を楽しもう!

 川崎フロンターレの選手が子どもたちに絵本の読み聞かせを行う恒例イベント「フロンターレ選手と本を楽しもう!」が11月9日(日)、グランツリー武蔵小杉で開催される。主催は川崎市教育委員会、川崎市立図書館、同クラブ。

 子どもたちに読書の楽しさを知ってもらおうと2009年から続く取り組み。当日は絵本の読み聞かせのほか、図書館に関するクイズや選手に直接質問できるコーナーも予定されている。

 読み聞かせイベントの前には、クラブパートナーの東京書房の協力のもと、オリジナルしおりを作るワークショップも同時開催。読書の秋をより一層楽しめる内容となっている。

 時間はしおり作りが午後1時半〜2時半、読み聞かせが3時〜4時。対象は小学1〜4年生までの児童と保護者(2人1組)50組100人で、応募多数の場合は抽選(市内在住者優先)。

 申し込みは同クラブウェブサイト内専用フォーム。10月27日(月)午後1時締切。

 (問)読み聞かせ:市教育委員会生涯学習推進課【電話】044・200・3303、しおり作り:同クラブpartner@frontale.co.jp

画像は川崎フロンターレ