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公開日:2025.07.18

「なでて、平和憲法の碑」
市民団体が建立

  • お披露目された碑を紹介する武本さん(左)、山内さん(右奥)、益永さん(右手前)

 戦争放棄などを定めた憲法9条のモニュメント「平和憲法の碑」が今月、高齢者向け賃貸住宅「ふじの丘ゆめホーム」(藤沢854の11)の敷地内に建立された。市民団体「湘南 平和憲法の碑を建立する会」による取り組み。碑には数字の「9」や平和の象徴であるハトが隠されており、「いくつあるかな」と探す仕掛けがあったり、なでてもらったりする参加型だ。

 同団体は、プロダイバーで環境活動家の武本匡弘代表(69)が中心となり、ロシアによるウクライナ侵攻が始まった2022年から活動している。武本さんは「戦争は環境を破壊する」と軍事活動が気候変動にもたらす悪影響を訴え、「まずは若い世代が自分事として平和憲法の大切さを知ってほしい」と碑を作ることを思いついた。自身が運営する「エコストアパパラギ」(鵠沼石上)を拠点に賛同者と話し合いを重ねた後、以前から親交のあった同住宅の関係者から許可をもらい、全国から集まった400万円以上の寄付で碑を建てることができた。

 碑の制作は辻堂東海岸在住の画家、山内若菜さん(48)が手がけた。東日本大震災後、福島県で被ばくした牧場など命の尊さを題材に描き続け、東山魁夷日経日本画大賞で入選した経歴をもつ。

 碑は、猫が人間の赤ちゃんの指をなめているデザイン。山内さんは「弱さや優しさ、慈しむべき存在を形にした」とした上で、「人が平和を守る中、猫やその他の生物たちと共に優しさを進化させているのかもしれない。碑を見て、触れた人が自分なりのインスピレーションを感じ、それぞれの物語を紡いでもらえたら」と願いを込めた。台座には憲法9条の条文も日本語、中国語、ハングルで刻まれた。

 10日と12日には現地でお披露目式が行われた。俳優の平瀬由季奈さんが山内さんの著書を朗読し、それに合わせて武本さんらがギター演奏するなど参加者同士で交流。「碑の前で平和のスピーチをしては」といったアイデアも互いに出し合った。同団体メンバーの中には石川小4年の益永遥花さんもおり、憲法9条の条文を朗読。皆で平和について理解を深めた。

 今後も碑の維持管理やワークショップなどを企画していくという武本さん。「平和憲法は地球を守るための最高法規、世界の宝。全人類の誓いとして、5千年もつとされる碑が輝き続けてくれれば」と話した。

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