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秦野 人物風土記

公開日:2020.08.21

秦野ゆとりの会で会長を務める
高橋 宣次(のぶじ)さん
南矢名在住 87歳

気張らずにのびのびと

 ○…元中学校教員で、定年退職を迎えた27年前に植物好きの仲間に声をかけられ、退職した小中学校の教員で会を立ち上げた。「退職後も、人とつながりが持てる場所があれば良いと思って」。活動当初は「秦野植物愛好会」だったが、メンバーが増えるにつれて活動の幅が広がり、気兼ねなく集まれる場にしたいと「秦野ゆとりの会」に変更した。「誰かがふと思いついた気がするが、あまり覚えていないな」。そんなゆるやかな雰囲気が好きだという。

 ○…生まれも育ちも南矢名。「子どもの頃は水道やガスはなく、足袋もなかったかな。冬場は寒くて。今は考えられない生活」と笑う。小学校教員の父の影響で教師の道を目指し、横浜国立大学に進学。「勉強は好きではなかったけれど、父に対する憧れがあったのかもしれない」。入学試験に手ごたえがなかったため結果を見に行かず、電報で合格を知って驚いたことは、今は笑い話だ。

 ○…卒業後は、秦野市の中学校などで体育を教えた。「もともと体を動かすことが好きで。生徒と一緒に楽しんだ。でもスポーツなら何でもできると思われていたからちょっと困った」と苦笑する。退職後は街中で教え子に声をかけれらることもあると、嬉しそうに話す。

 ○…会のメンバーは約30人。東公民館の講座でアサガオとスズムシの育て方を教えるほか、公民館まつりでキクの展示や折り紙を教えるなど、教員時代の手腕を発揮する。年3回、メンバーで教育談義に花を咲かせることが楽しみだが、コロナ禍のため開催自粛中。「今まで退会を申し出た人はいない。皆が無理せず活動できれば」。趣味はネットサーフィンで、買い物もこなす。もうすぐ生まれるひ孫に会う日を楽しみにしている。

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