八王子版【5月30日(木)号】
八王子蛍まつりの会場となる城山川沿い。会場周辺にはのぼり旗も立てられている

蛍の夕べ 元八で観賞会 6月8・9日 城山川沿い

 市民有志による蛍の観賞会「八王子蛍まつり」が6月8日(土)・9日(日)、元八王子町に流れる城山川沿いで行われる。

 主催するのは、同町周辺の町会住民などで組織された実行委員会。同川では以前から蛍の姿が確認されていたが、2022年度から行われていた東京都による護岸工事などがひと段落したことなどから昨年、蛍まつりを初開催した。

 例年、蛍が舞い飛ぶのは、城山川沿い遊歩道約250メートル(元八王子町2の2066付近)。城山川が住宅街にあることなどから、飲食の出店などはなく静かに見て楽しむ「観賞会」という位置付け。駐車場もないので、実行委はバスなどの公共交通機関の利用を呼びかける。6月に入ると蛍の姿が見られ始めるので、まつりの開催日にかかわらない来場も勧めている。

1000匹以上か

 同実行委の橋本和男会長=人物風土記で紹介=によると、昨年は雨に見舞われたことで川の上流部分の蛍が流され、下流部分に集まったという。来場者用に用意した500枚の案内チラシがすべてなくなる盛況ぶりだった。橋本会長は「今年は1000匹、それ以上現れるのでは」と期待を寄せた。

 両日午後7時30分から9時。雨天中止。天候などによって蛍が見られない場合もある。

東京ゆりかご幼稚園のビオトープの一つ「森のひろば」(上写真)園庭で巣箱に入るムササビ(左写真)

東京ゆりかご幼稚園 ビオコンで独大使館賞 ムササビ題材の学習に評価

 東京ゆりかご幼稚園(七国)の内野彰裕園長が5月21日に市役所を訪れ、初宿和夫市長に「全国学校・園庭ビオトープコンクール2023」でドイツ大使館賞を受賞したことを報告した。自然の生き物が生息する空間「ビオトープ」を使った教育の取り組みを評価するコンクール。園庭のビオトープを訪れるムササビを題材にした、同園のユニークな活動が高く評価された。

 (公財)日本生態系協会の主催で2年に1回、開催されているコンクール。上野の東京国立博物館で催された発表大会には、学校関係者など約400人が出席した。秋篠宮さまと長男の悠仁さまも臨席し、上位5つの賞に選ばれた学校や幼稚園などによるビオトープを通じた環境学習についての発表に耳を傾けられた。内野園長は園庭に現れるムササビを題材に2016年から始まった学習活動について発表。専門家から生態を学んで巣箱や天敵避けを設置したり、ムササビの歌や劇を作って発表するなど、ムササビを通じて子どもたちが環境や命への関心を高め、主体的に学び、行動する様子を語った。結びに保護者や地域、専門家などのサポートに感謝を述べ「今後も連携を深め、子どもたちの豊かな自然体験を大切にしていきたい」と語った。

里山教育を実践

 同園は2015年にも同コンクールで国土交通大臣賞を受賞している。特別緑地保全地区と隣接する同園は、その豊かな自然環境を生かして園庭に田んぼや草はら、小川、池、森で構成されるビオトープを整備し、生物多様性や環境、食農などについて学ぶ里山教育を展開。持続可能な社会の担い手を育むESD教育の実践校としてユネスコスクールにも認定されている。

 市長表敬では、内野園長が「市長さんへ」と園児から託されたムササビのぬいぐるみを初宿市長にプレゼント。「幼稚園の森に遊びに来てください」という園児からのメッセージ動画を見た初宿市長は「園児たちに感謝と喜びを伝えてほしい。これからも七国の豊かな自然循環を子どもたちの教育に役立ててください」と述べ、内野園長は「八王子の自然が子どもたちの主体的な学びのきっかけとなり、今回の受賞につながった。豊かな環境を今後も残していただければ」と話した。

選定理由の説明をする佐野さん(右)=同実行委員会提供

八王子名山が決定 有志会主導 候補は公募 

 高尾山を含む八王子の「名山」を複数選出しようと、市民有志グループが候補の山を公募し、4月30日に選定結果を発表した。同グループでは今夏に向け「パンフレットやマップを制作し周知していけたら」と郷土理解や観光資源に役立てたい意向だ。

 企画の名前は「TOKYO八王子名山選定プロジェクト」。市内の山岳団体「八王子山の会」の元会長・佐野聖文さんらが発起人となり、昨年の「山の日(8月11日)」に登山愛好家や山岳雑誌の元編集者など約20人で選定委員会を組織した。

 同委員会によると、市内には130ほどの山があるという。選定にあたり候補の山を募るため、「市内にある思い入れのある山」を昨年11月から今年1月末までウェブサイト上で公募。その結果、市民に関わらず440件以上の応募があった。同委員会はこの中から実地調査などを行い、この度「TOKYO八王子名山」として36座、「隠れ名山」として52座をそれぞれ発表した。

醍醐丸、景信山

 名山は、言わずと知れた「世界でもっとも登山者数の多い」高尾山をはじめ、市内最高峰となる高さ867メートルの醍醐丸、眺めに定評のある景信山、八王子市・あきる野市・檜原村の境に当たる一歩地山などが選ばれた。

 選定基準は「眺望や山の形に個性があるもの」「原生林がある山」「郷土の生活や文化、歴史にゆかりがある」「動植物や昆虫の生息」「八王子の歴史にゆかりがある」などとしている。名山に順位はつけていないが、公募数は1位が景信山、2位が高尾山、3位が今熊山だった。

 一方、「隠れ名山」は、「惜しくも名山からは外れたがハイカーだけでなく年齢問わず楽しめる山」として、山だけでなく峠や公園なども選定された。ひよどり山や御殿峠、野猿峠、富士森公園、宇津貫公園、長池公園などが選ばれた。

8月にイベント

 同プロジェクトは、8月11日の「山の日」に合わせ、全国山の日協議会(新宿区)が行う山に関連する複合型イベント「山の日全国大会」が、今年は東京全域を会場とすることを受け立ち上がった。以前から佐野さんら登山愛好家の間で「八王子のご当地名山を選定できないか」という話があったことにも起因する。

 名山を選定したことについて、佐野さんは「普段何気なく眺めたり、通ったりしている山や道に思い巡らせるきっかけになれば。登る際は、歴史や先人たちの暮らしを想い浮かべながら安全に登ってほしい」と話している。

 今後は、郷土理解や観光資源として、紹介パンフレットやマップなどを制作する構想を立てているという。

 同プロジェクトの公式ホームページでは、各山の選定理由や所在マップなども紹介されている。

6月8日・9日に行われる「八王子蛍まつり」の実行委員会会長を務める 橋本 和男さん 元八王子町在住 72歳

「市を代表する蛍観賞地に」

 ○…会場がある町名を取れば「元八王子蛍まつり」だが、あえてそうしなかった。「いずれ八王子を代表する観賞地に」という願いを込めたと話す。昨年初めて開催した際には、500人以上が会場の城山川に足を運び、幻想的な夜を堪能した。「終わった後に仲間と飲むお酒が一番うれしいね」。地域の「縁の下の力持ち」はにんまりと相好を崩す。

 ○…福島県生まれ。二十歳前に関東に上京し、大工の道に。結婚を機に、親族の暮らす元八王子町に越してきた。蛍の復活に熱心で、蛍の生育環境や城山川の雑草の整備などに携わる住民に感化され、初開催時に実行委員会会長を引き受けた。故郷の福島でも蛍は身近な存在だった。夜、家の外が明るいと思ったら「全部蛍だった」思い出があるほど。故郷の景色を懐かしみ、八王子でも蛍をもっと身近に感じられたらと願う。

 ○…顔が広くさまざまな活動に携わる。まつりの会場である元八二丁目の町会長のみならず、八王子北条氏照まつりの実行委員会では副委員長、城山小地区の子ども食堂「しろくまごはん」の会長なども務める。八王子福島県人会の会長もだ。大変ではないと言いつつ、「誰かがやらないとね」と地域活動への責任感をのぞかせる。

 ○…学生時代は野球に熱中し、息子たちとも一緒に打ち込んだ。息子たちはそのうち野球以外のことに興味の矛先が向かったが、自身は好きが高じてアマチュア野球の2級審判員の資格も取った。グラウンドゴルフに輪投げなど、体力づくりも欠かさない。10年ほど前に町内に植樹した桜が、昨年から立派な花を咲かせるように。花見仲間のなかには、町内の交番に勤務する警察官も。地域活動を支える人たちは、みんな仲間だ。

AI、DX 高専教授らが講習 6月8日 明神町のメッセ

対象は「支援企業」

 AIやDX業務改革についてのセミナーが6月8日(土)、明神町の東京たま末来メッセで行われる=画像。午後2時から。

 「八王子を日本一のデジタル先進都市へ」と活動する一般社団法人八王子デジタル教育支援協議会(東町)によるセミナーの初回となる。セミナーの対象は支援企業で参加は無料。支援企業は年会費3万円で受け付けている。同協議会では今後、毎月第2土曜日に同施設等でAI、DX業務改革についてのセミナーを開催していく。ライブ配信も行う。

業務効率化目指す

 今回は講師に椚田町にある国立東京工業高等専門学校、片倉町にキャンパスがある東京工科大学の教授らを迎える。テーマは「AI・チャットGPT使用による業務効率化の進め方」。担当者は「支援企業みんなでAIやDXの勉強をしていく会にしたい」と話す。問い合わせ、申し込みは事務局【電話】042・649・3481(平日午前10時から午後5時)。

事前説明会に3陣営 7月7日に都議補選

 欠員に伴う八王子市選挙区の都議会議員補欠選挙(欠員1、6月28日(金)告示、7月7日(日)投開票)の立候補予定者説明会が5月24日に市役所8階の会議室で開かれ、3陣営が顔を出した。(5月24日起稿)

 市選挙管理委員会公表の資料記載順で、元都議で無所属の滝田泰彦氏(42)、現職市議で自民党の馬場貴大氏(45)、非公表1人の計3陣営から立候補予定者本人や代理出席者が出席した。このうち馬場氏は同日に記者会見を開いて、立候補の意向を正式に表明している。

 なお事前説明会に出席しなくても立候補の届け出は可能。また出席した陣営が立候補を見送ることもある。

都知事選と同日

 都議補選の投開票日は、小池百合子都知事の任期満了に伴う都知事選挙と同日。公職選挙法では、定員が複数の選挙区においては2人以上の欠員が出た場合や知事選挙等が行われる場合に補欠選挙を行うとしている。八王子市選挙区(定数5)は22年8月に都議を務めていた西山賢(まさる)氏(自民党)が病没して以降、欠員状態となっていた。

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記者会見で決意を述べる馬場氏

都議補選 馬場氏が立候補表明

 市議会議員の馬場貴大氏(45)=自民党=が5月24日に会見を開き、欠員に伴い7月7日(日)に投開票が行われる八王子市選挙区の都議会議員補欠選挙(欠員1)に立候補すると正式に表明した。

 「都議会における与野党のパワーバランスが拮抗する中で、八王子市が都に望む財政的・人的支援などが不安定になっており、『市民の声をしっかりと都政に届ける都議が必要』と党や支持者からも要請をいただいた」と出馬の動機を語る馬場氏。社会的課題の解決に都と市で取り組み、魅力的なまちづくりを推進することを標榜。「子育て支援や企業誘致でまちの魅力を高め、地価や所得の向上を促進。増えた税収で教育や高齢者福祉などの行政サービスを充実させるという、好循環の流れを創出するために有効な政策を打っていく必要がある」と語った。

 馬場氏は八王子市出身。難民救済NGO活動や空調機メーカー勤務を経て、2011年に市議に初当選。現在4期目。

 都議補選を巡っては24日に立候補予定者説明会が開かれ、馬場氏を含む3陣営が出席した。

印刷機の前で特製カレーを手にする松井さん

印刷会社が子ども食堂 松井さん「カレーなら出せる」

 3月1日現在、八王子市内に40カ所以上ある子ども食堂。経済状況は関係なく、子どもも大人も気軽に集える「居場所」として、市内でも年々数が増えている。そのなかで、3月に新町にオープンしたのが「しまねこ食堂」だ。

 福祉団体や町会・自治会、飲食店など、複数人で運営するケースが多い中で、オーナーの松井康祐(60)さんは1人で印刷会社と並行して運営している。大手電機メーカーでプリンタの開発に携わり、その経験を生かし、3年前に同町で印刷会社を設立した。その際、「いつか飲食事業もできたら」と社内にキッチン設備を整えた。

 ただ、一人で印刷物の受注や生産を請け合うなかで、なかなか飲食事業をはじめる見通しが立たなかった。そんななか、知人が子ども食堂を立ち上げようとしているという話を聞き、ふと「開所時間が限られている子ども食堂の方が本業との両立がしやすいのでは」と思った。

両立しながらできる範囲で

 今までの会社人生で、特に福祉関係の活動には明るくなく、「まさか自分が子ども食堂を開くなんて」と話す松井さん。一方で、「できる人ができる範囲で行えば、支えられる子どもの数が増える」と開所のきっかけを振り返る。

 本業との両立を念頭に、毎週水曜日の午後3時から6時まで、と開所日時を決定。「作業しながらでもすぐ温かくして出せる」カレー1品にメニューを絞った。店内で食べられるほか、テイクアウトもでき近隣家庭の夕食も支える意気込みだ。

 開所日に偶然やってきた第四小に通う男児(小3)は松井さん手製のカレーをかきこみ、「おいしい。辛さもちょうどいい」と平らげた。

 住所は新町2の16第4美山ビル103。子どもは無料、同行保護者は300円。大人のみの利用は寄付金込みで1000円となる。 

 4月には、高尾町に「高尾の森ふれあい食堂」という子ども食堂ももオープンしている。

ステージやグルメで交流 みなひろマルシェ

 第3回みなひろマルシェが、6月2日(日)に糸へん通りテラス(南町7の10)で開催される。午前11時から午後4時まで。雨天決行。

 障害のある人と地域住民の交流の機会として催されている同マルシェ。ガーナの太鼓演奏やマジックショーなどのステージ、焼きそばやじゃがバターの無料提供(カンパ歓迎)、朝どれ野菜の販売、野菜摂取量がわかるベジチェックもできる。わたあめ作りや射的コーナーなどの子どもが楽しめる遊び場も。問い合わせは、認定NPO法人CES【携帯電話】080・6546・6383。

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手づくり品販売会 5月24日から 

 市内の福祉作業所などに通う利用者による手づくり作品の展示・即売会が、5月24日(金)から6月7日(金)まで八王子市心身障害者福祉センター(台町2の7の22)で行われる。

 午前9時から午後4時30分まで(24日は1時から、7日は正午まで) 。

 問い合わせは同センター【電話】042・624・5850。