金沢区・磯子区版【9月12日(木)号】
4千人超のファンの声援に応える河村選手

プロバスケ・河村勇輝選手 横浜発 NBA入りへ挑戦 出港式でファンに別れ

 磯子区のたきがしら会館を練習拠点とするバスケットボールチーム「横浜ビー・コルセアーズ(横浜BC)」は9月3日、河村勇輝選手の「出港式」を開いた。この日をもって、河村選手はチームを退団。アメリカ・NBAでのプレーを目指し、新たな挑戦へ繰り出した。

 河村選手の横浜BCでの最後の姿を見ようと、会場の横浜BUNTAI=中区=に4478人のファンが駆け付けた。イベント前半には、今季から指揮をとるラッシ・トゥオビヘッドコーチやキング開選手らもゲスト参加。チームメイトとの3ポイントシュート対決、ダンクコンテスト、1on1対決などをファンの前で披露した。

 後半にはセレモニーをを実施。河村選手からのスピーチの後、トゥオビHCから花束、ファン代表から手紙が河村選手へ手渡された。河村選手は「まだスタートラインに立っただけです。NBAのコートに立って、皆さんに良いご報告、恩返しができるように頑張っていきたい。皆さんとの夢を必ず達成して帰ってきます」と決意を述べた。

横浜BCの成功願う

 山口県出身の河村選手は、2020年12月に特別指定選手として横浜BCに入団。東海大学を中退して22―23シーズンからプロ契約を結び、合計4シーズンにわたって横浜BCでプレーした。22―23シーズンはチーム初のチャンピオンシップ・天皇杯でのベスト4入りに貢献し、BリーグのMVPと新人賞のダブル受賞というリーグ史上初の快挙を成し遂げた。

 イベント終了後の記者会見では「横浜は大好きな街ですし、横浜ビー・コルセアーズの成功を一番願っている」と話した河村選手。出港式を見届けた磯子区在住の小学4年生のファンは「セレモニーはかっこいい雰囲気で、スピーチもとても感動的でした。NBAでたくさんプレーをしたら、またビーコルに帰ってきてほしい」と話した。

社会貢献団体が多様化 社団法人での設立進む

 地域社会の課題に取り組む活動団体の組織体が近年多様化している。横浜市内ではNPO法人が2019年をピークに減少傾向にある中、一般社団法人などの形態で立ち上げるケースが近年目立っている。

 阪神淡路大震災をきっかけに始まったNPO法人制度は、地域団体の一つとして有名だ。市内ではまちづくり団体などのほか、福祉や子育て支援団体、地区センターの指定管理や放課後キッズクラブの運営を担うNPO法人もある。都道府県と政令指定都市が認証権と監督権を持つ。

市内NPOは減少傾向

 横浜市内のNPO法人数は2007年3月には896団体だったが、翌年には1千団体を突破。以降も毎年増加していたものの、2019年10月末の1542団体をピークに減少傾向に転じ、今年6月末現在で1482団体となっている。

 NPO認証を所管する横浜市の市民協働推進課の担当者は「解散が急増したわけでもなく、新規設立が減っているという印象。地域活動の担い手の高齢化などが影響しているのでは」と話す。

 併せて同課が影響の一つと考えるのが、NPO法人以外での活動団体の増加。一般社団法人の場合、NPOと比べて少人数で設立できるほか、所管庁による認証審査もない。非営利型の場合、収益事業以外の所得は課税対象外となる。

 泉区を拠点に不登校児童支援などを行う「かけはし」は2021年に一般社団法人として設立。代表理事の廣瀬貴樹さんは、設立までのスピード感を理由に社団法人を選んだが「NPOじゃないのかと怪しまれたり、補助金がNPO限定だったりと苦労した部分もあった」と話す。

 市の市民協働推進センターでは団体設立の相談が毎月20件近く寄せられる。同センターでは「各法人の特徴を知らずに設立して合意形成や資金難で苦労する団体が多い。社会課題にどう向き合うかで法人格を選ぶのが本来の趣旨。しっかり準備をした上で選択してほしい」と釘を刺した。

横浜建設業協会磯子区会の会長を務める 谷口 敦さん 磯子区栗木在住 51歳

建設業で世のために

 ○…磯子区内22社の会員企業や行政機関などと連携し、職務を生かした地域貢献に努めている。活動は災害時の道路補修や土砂崩れへの緊急対応、安全確認のパトロール、磯子まつりでの「はたらくくるま大集合」などさまざま。企業としての仕事にも励みながら、「世のため、人のため」という思いを胸に磯子区で暮らす人々を思って力を尽くす。

 ○…鶴見区の建設業者での勤務を経て、父親が創業した谷口建設(株)=栗木=へ入社。市内を中心に道路・上下水工事などに従事してきた。跡を継いだ後、グループ企業として栄産業(有)を立ち上げ、埋設管路の工事に役立つインシチュフォーム工法を取り入れるなどして事業を拡大。今では両社とも代表を退いたが、「数年前に入った社員が、資格をとっていきいきと働いてくれているのがうれしい」と笑顔。「働きやすい環境を作り、一人でも社員が立派になってほしい」と、後進の育成に力を注ぐ。

 ○…杉田小学校、浜中学校の卒業生。小さい頃からサッカーに打ち込み、高校は横浜商科大学高校=旭区=へ進んだ。今の趣味は、仕事仲間とのゴルフや釣り。「揺れる船上は苦しいけど、修練の場」と苦笑いするが、「この前は八丈島で約15kgのカンパチを釣り上げた」と充実した表情で語る。

 ○…2度目の区会長職だが、前回務めた時から代替わりした会員企業もある。「まずは各会員の状況を確認することから。いざという時にしっかり動ける組織整備を」。組織の強化につながる会員増強も重視し、5月の就任からすでに会員を3社増やした。「企業の規模に関わらず、志のある人に集まってほしい」。同志たちとともに、磯子の安全・安心を支えていく。

34年ぶりに修復された黒御輿

栗木神社 20年ぶりに単独で例大祭 黒御輿を34年ぶりに修復

 磯子区の栗木神社で9月14日(土)、15日(日)に例大祭が開催される。昨年までは栗木町内会などと合同で夏祭りを実施していたが、今年は20年ぶりに神社単独で例大祭を行うことになった。

 同神社には宮司が常駐しておらず、住民らで組織する「栗木神社奉賛会」が管理運営などを担う。神社には、宮神輿、町御輿、黒御輿、子ども御輿の4基があり、今年は高さ約1・2m、幅約1m、重さ約35kgで、主に女性が担ぐ「黒御輿」を34年ぶりに完全修復。洋光台第二中学校ボランティア部の生徒やJA横浜磯子支店、横浜信用金庫栗木支店、横浜上中里郵便局の職員、栗木御輿愛好会など約60人が御輿を担ぎ、町内を巡業する。

 奉賛会の伊澤良三会長は「栗木の御輿は地域のみんなで一緒に担ぎ、和気あいあいとしているのが特徴」とし、「一人では担げない御輿を地域のみんなで担ぐことで、人の輪を広げていけたら」と話していた。

 例大祭では14日午前11時から式典、御霊入れ、直会を実施。15日午後1時15分に宮出し、神社から中村公園、環状3号ガード入口、小泉神奈川、栗木町会下などを巡行し、宮入りは午後4時頃の予定。

富岡八幡宮で秋季大祭 湯立神楽や神輿渡御も

 富岡八幡宮=金沢区富岡東=で9月21日(土)、22日(日)、秋季大祭が行われる。

 21日は午後6時から宵宮祭が行われ、万灯神輿渡御では六ヶ町(下之町・東之町・中部・南部・西部・並木)の神輿6基が担がれる。

 22日午前10時からの大祭式では、鎌倉時代から800年以上続く「湯立神楽」を開催。「今年もぜひ見に来てください」と佐野主水宮司。午後2時に京急富岡駅前に五ヶ町6基の大神輿が集合、「大神輿連合渡御」が行われる。

 午後6時30分からの「雅楽の夕べ」では横浜雅楽会が演奏する。

 同神社前の富岡八幡公園では飲食やおもちゃの露店が両日とも出店される。

 問い合わせは同神社社務所【電話】045・776・3838。

境内に飾られた行灯(昨年)

手作り行灯 境内彩る 琵琶島神社で秋月祭

 金沢区の琵琶島神社で9月14日(土)、瀬戸秋月祭が開催される。午後6時から8時30分(祝詞は5時から)。雨天時は翌日に順延。主催は地域活性化に取り組む「学生会HAKKEY+」と事業協同組合金沢八景共栄会。

 中秋の名月の週末に毎年開催しており、今年は区内の子どもたちが作った約500個の行灯が境内に飾られる。来場の子どもには菓子のプレゼントも。自転車での来場は不可。(問)同会【電話】045・350・4840(水・木以外は留守電)

ホテル1階ロビーに展示されている巨大月餅

横浜中華街ローズホテル 「巨大月餅」でお月見を 9月17日まで展示

 直径1m、重さ60kgもある「日本最大級の月餅」が8月19日から、中華街のローズホテル横浜で展示されている。

 日本の十五夜にあたる中国の伝統行事「中秋節」(今年は9月17日)を知ってもらおうと(株)重慶飯店が1994年から行っている秋の風物詩。中秋節は春節(旧正月)などに並ぶ大切な祝日で、一家団欒のひとときを楽しむ日だ。満月の夜に月餅を食べると幸せになるという言い伝えがあり、本来はこの時期にしか食べられない縁起ものだったという。

金沢区の工場で手作り

 巨大月餅は自社工場=金沢区=の職人による手作りで、300人相当の大きさ。展示は9月17日(火)まで。

 コロナ禍以前に行われていた月餅の切り分け無料配布はなく、展示のみ。アヒルの塩卵を月に見立てた月餅の販売や、展示期間中に宿泊券などが抽選で当たるクイズを同ホテルホームページ内で実施している。

提供されているガパオライス=椿さん提供

「金沢区丼」9月末まで販売 西柴中生徒の意見から考案

 金沢区の魅力を発信するメニューとして考案された「青みかん果汁入りガパオライス」が、横浜市庁舎=中区=2階にある「TSUBAKI食堂」で提供されている。期間は9月30日(月)まで。

 これは「食」を通して横浜への地域愛を育む企画「横浜食育18区丼」の一環。同店オーナーの椿直樹さんを中心に、各区の魅力を伝えるメニューを毎月販売している。

 今回の商品は、西柴中学校3年生が課外授業「地元金沢SDGs体験学習」の中で考案。「青みかん」の魅力を引き出すというテーマで20人の生徒たちが意見を出し合った。授業を担当した村元玲奈教諭は「大人には出せないようなアイデアも多く面白かった。生徒たちの自信につながるのでは」と話す。

 また、柴シーサイドファーム=柴町=のハーブや永島農園=釜利谷東=のきくらげなど、地元産の食材を数多く使用。金澤八味唐辛子を提供するコーディネーターの奥井奈都美さんは「金沢区の魅力を味わっていただければ」と話す。

キックオフイベントも

 販売開始を記念したイベントが9月3日に開かれ、同店に約50人が集まって交流した。椿さんは「前回はコロナの影響によりできなかったイベントが、今年は実現できてよかった」と話した。

 商品は数量限定。価格は昼は1600円、夜は1900円。

「もしも手帳」の案内をするスタッフ

横浜市 「もしも」考えるきっかけに ほけんの窓口(株)と連携

 横浜市とほけんの窓口グループ株式会社(猪俣礼治代表取締役社長)はこのほど、「もしも」のときの治療やケアについて話し合うきっかけ作りのために市が作成している「もしも手帳」の普及啓発に向けた連携協定を締結した。協定を受け、同社は8月中旬から「ほけんの窓口」の市内直営10店舗で普及啓発活動を開始。接客時に手帳の配布と案内を行っている。

 生命保険や医療保険などへの加入を検討する時が「もしも」を考えるタイミングでもあるため、同社と連携することで、同社の主な顧客層である20代から50代への顧客層への啓発を強化するねらい。同社によると、手帳を受け取った子どもがいない60代の夫婦から、「ふだんきょうだいに話しづらい『もしも』のことをメッセージとして残せるのはありがたい」という声があったといい、「ライフプランのひとつとして、考えてもらうきっかけを広げていければ」と同社の担当者は話していた。

区役所でも配布

 手帳は「ほけんの窓口」直営店舗のほか、各区役所高齢・障害支援課、地域ケアプラザ、市内薬局や病院などでも配布している。配布店舗は以下の通り。▽マルイシティ横浜店、横浜ジョイナス店、トレッサ横浜店、綱島駅前店、港北ノースポートモール店、モザイクモール港北店、青葉台駅前店、サクラス戸塚店、東戸塚オーロラモール5F店、同7F店

三溪園 秋の夜に観月会 9月14日から、音楽も

 三溪園=中区=で日没後に音楽と月見を楽しむ「観月会」が、9月14日(土)から18日(水)まで開催される。

 観月会は三溪園の秋の風物詩だったが、コロナ禍の影響で2022年から中止されていて、今回3年ぶりの開催となる。

 期間中の5日間は日替わりで、いずれも午後6時台から園内の臨春閣で雅楽、筝曲、サックスとピアノ、薩摩琵琶、篠笛の演奏が披露される。臨春閣は江戸時代に建てられたと伝えられる重要文化財。22年に屋根の葺き替えなどの保存修理工事が終わり、装いを新たにした。

 三溪園は実業家の原三溪によって創られ、古建築と自然が調和した四季折々の景色が楽しめる日本庭園として名高い。

 入園料は大人900円。観月会への参加は無料。問い合わせは三溪園【電話】045・621・0635。

活動するメンバー

科学の魅力 子どもに NPOがスタッフ募集

 県内で実験や工作で子どもに科学の楽しさを伝える活動を行う認定NPO法人「おもしろ科学たんけん工房」(柴田憲男代表理事)が理科推進スタッフ体験講座の受講生を募集している。

 同NPOは理科好きの子どもを育てながら、科学の面白さを一緒に楽しもうと活動。講座は主に高齢者や主婦が対象。

 10月、11月、来年2月にある集合研修(3日間)に参加し、活動内容や子どもとの接し方を学ぶ。個別実習も行い、アシスタントの役割を現場で経験する。申し込みは9月28日(土)まで。参加費3千円(プラス実習費用)。事前説明会を10月2日(水)にかながわ県民センター=神奈川区=で午前10時から行う。

 同法人は「あなたの経験を次世代に伝えられる活動です」と呼びかける。詳細は同法人【電話】045・303・7132。サイト(【URL】https://www.tankenkobo.com/)からも申し込み可能。

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昨年のセミナーの様子=同所提供

横浜市衛生研究所が9月28日に施設公開 がんについて考えるミニセミナーも

 金沢区富岡東の横浜市衛生研究所の施設公開が9月28日(土)に開催される。午前9時30分から午後4時(最終受付3時30分)。入場無料。

 同所が行っている仕事の内容を体験して知識を深めてもらおうと年に1回開催されており、今年で27回目。昨年は約450人が来場した。

 当日は同所の1階から7階でミニセミナーや展示などを実施。ミニセミナー「がんについて考えよう」が午前11時から11時45分、「知って得する食品表示」が午後1時から1時45分。体験展示「はかってみよう!いろんな水」では、水の味見をして硬度やpHを測定するほか、国内外の生きているゴキブリなどの展示「ぎゃっ!ゴキブリ!」など各種展示が行われる。

 問い合わせは同所【電話】045・370・8460。

工夫を凝らしたコマで戦う

県内高校生が自作コマで火花散らす「コマ大戦横浜場所」 横浜市役所で9月14日

 神奈川県内の高校生が作ったコマを使い、相撲のように一対一で戦う「第6回高校生コマ大戦2024 横浜場所」が9月14日(土)午前11時から午後3時まで、横浜市役所1階アトリウム=中区本町=で開催される。

 「コマ大戦」は製造業を元気づけようと中小企業などが2012年に横浜で「全日本製造業コマ大戦」を開いたのが始まりで、その後、全国に広がっている。今大会はその高校生版で、中小製造業に根付いたコマ大戦の取り組みを若者に広げることが狙い。神奈川県高校生コマ大戦実行委員会が主催し、横浜市経済局が共催する。

 使用するコマは直径20mm以下、高さ60mm以下で、重さ・形は不問。工業高校の生徒が支給された材料を使い、自ら工夫を凝らして製作したコマで戦う。ルールは相手のコマより長く土俵で回り続けた方が勝ちで、土俵の外に出たら負け。

県内10校、横浜市内からは2校出場

 出場するのは五十音順に県立小田原城北工業(小田原市)、県立川崎工科(川崎市)、県立向の岡工業(同)、県立神奈川総合産業(相模原市)、県立平塚工科(平塚市)、県立藤沢工科(藤沢市)、私立三浦学苑(横須賀市)、県立横須賀工業(同)、県立磯子工業(横浜市)、県立神奈川工業(同)の10校。

 入場無料。問い合わせは市経済局ものづくり支援課【電話】045-671-2567。

パンの生地をこねる参加者たち

金沢区の横浜綜合パンで親子向けパン作り教室 よこはま学校食育財団が企画

 金沢区福浦の横浜綜合パン(株)で8月22日と23日、小学生と保護者を対象としたパン作り教室が開催された。

 この教室は、食育の推進などに取り組む(公財)よこはま学校食育財団が企画したもの。夏休み恒例の企画として、毎回多くの親子が参加しているという。

 会場となった同社の工場は、横浜市内の小学校給食用のパンと米飯を製造している。参加した親子たちは、同社の職員たちに教わりながら生地からパン作りに挑戦。それぞれがまずは食パンを作り、残りの時間は2色の生地を使って花、動物、キャラクターの顔など、思い思いの形のパンを作っていた。参加した小学3年生の児童は「全部で30個くらいできた。形を作るのが楽しかった」と話した。

アクセサリーなどが紹介された

女性起業家の商品・サービス一堂に 市役所で展示会

 横浜市内を拠点に活動する女性起業家の商品やサービスの展示会「横浜女性起業家コレクション2024」が9月5日、市役所で行われた。

 展示会は市経済局が主催し、50事業者が参加。漆喰を原材料にし、花を使ったフラワーアレンジメントやジュエリー、焼き菓子などが販売された。

 展示会は市が連携する市内百貨店や大型商業施設とのマッチングの場にもなっており、バイヤーらが訪れていた。店側との交渉が成立すると、10月以降、店舗や施設が行う催事に出店できる。

 出展した女性は「ここに参加すると、ほかの人がどんな物を作っているのかが見られて刺激を受ける」と話していた。

桜木町駅前で演説を行う小泉氏

自民党総裁選 小泉進次郎氏が桜木町駅前で演説 菅前首相は支援明言

 自民党総裁選(9月12日告示、27日投開票)への立候補を表明している小泉進次郎元環境相(衆院神奈川11区)が8日、桜木町駅前で街頭演説を行った。演説には菅義偉前首相(2区)も駆け付け、小泉氏を支援することを明言した。

 小泉氏は6日の出馬会見で主張した「聖域なき構造改革」や「人生の選択肢を増やす」などの政策を進めていくことを訴え、「私が総理総裁になったら、足りないところを私以上の力をもって支えてくれる完璧なチームを作る」と述べた。約20分間の演説を終えると、約1時間をかけて集まった聴衆とグータッチを行った。

 小泉氏の前には菅氏がマイクを握り、「小泉進次郎さんに日本のかじ取りを託したい、そんな思いで皆さんと一緒になって応援している」と総裁選で小泉氏を支援することを明かした。

 演説には、小泉氏の地元である横須賀市、三浦市選出の県会議員、市会議員なども駆け付け、自民党の多くの地方議員が集まった。

 演説に参加した横浜市内が選挙区に含まれる衆議院議員(比例含む)は、本紙の調べでは菅氏のほか、山本朋広氏(4区)、坂井学氏(5区)、古川直季氏(6区)、三谷英弘氏(8区)。次期衆院選への立候補を予定している丸田康一郎氏(13区)と草間剛氏(19区)も姿を見せていた。

山中市長(前列左から2人目)に優勝を報告したチームの関係者ら

金沢区福浦が練習拠点 三菱重工Eastが都市対抗野球大会初優勝を報告

 横浜市代表として「第95回都市対抗野球大会」で初優勝した社会人野球チーム「三菱重工East」が9月6日、横浜市役所で優勝報告会を開いた。

 同チームは、金沢区福浦のグラウンドが練習拠点。7月に開かれた同大会では、決勝戦で宮城県仙台市の「JR東日本東北」を3対1で下して初優勝を果たした。

 報告会には大川広誉ゼネラルマネージャーや有田朗部長、佐伯功監督、矢野幸耶主将、橋戸賞を受賞した本間大暉選手が出席。優勝旗「黒獅子旗」を携え、山中竹春市長や市スポーツ協会の山口宏会長らに優勝を報告した。佐伯監督は大会を振り返り「皆さんの応援に初優勝という形で応えられてうれしい」とコメント。山中市長は「栄光の黒獅子旗を横浜に持ち帰ってきてくれたことをうれしく、誇りに思います」と称賛した。

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大さん橋から望む月景色

横浜市内 お月見スポット「日本百名月」の大さん橋と横溝屋敷 中秋の名月は9月17日、夜景情報発信団体が認定

 「中秋の名月」が9月17日に迫る中、夜景情報を発信する一般社団法人夜景観光コンベンション・ビューローなどが観月スポットを選ぶ「日本百名月」に横浜市内から中区の「横浜港大さん橋国際客船ターミナルから望む月」 と鶴見区の「みその公園 横溝屋敷の月」が認定されている。

 日本百名月は同ビューローが「月」を観光集客につなげようと、2016年に始めたもの。

ベイブリッジと海面に伸びる「月の道」

 百名月の100番目に認定された大さん橋客船ターミナルは、日本夜景遺産にも登録されているビュースポット。現地調査や審査、認定を行った同ビューローの担当者は絶好の撮影スポットに大さん橋の先端を挙げ、「特にベイブリッジ側の風景がおすすめ」と話す。満月の夜は、揺れる海面に月光が一筋となって「月の道」が現れる。

江戸時代の雰囲気感じられる屋敷

 みその公園は江戸時代からの主屋、長屋門、蚕小屋、穀蔵、文庫蔵が残り、江戸時代の雰囲気が感じられる見学施設。同ビューローの担当者によると、おすすめの観月場所は横溝屋敷。「母屋2階から長屋門と獅子ヶ谷市民の森の上空に昇る月が眺められる」としている。

 同公園では9月21日(土)午後5時〜8時に「竹とうろうまつり」が開催される。竹林や庭、屋敷から裏山への道が竹灯篭で飾られ、幻想的な雰囲気の中で観月できる。参加費100円。詳細は同公園【電話】045・574・1987。

ブースを訪れる来場者

赤レンガで体験型防災イベント ラジオ日本と市が8日まで

 体験型の防災イベント「横浜防災フェア2024」が9月7日に横浜赤レンガ倉庫イベント広場で始まった。8日まで。ラジオ日本=本社・中区長者町=と横浜市の主催。

 「学ぼう やってみよう 自助・共助」をテーマに、消防車やはしご車、防災関係車両が展示されたほか、トレーラーハウスなどの体験もあった。

 非常用のトイレ処理パックを展示していた防災用品などを取り扱う「セットアップ横浜」=港北区新横浜=の山田紀雄さんは、能登半島地震の被災地で目の当たりにした状況を踏まえ、「避難所のトイレが汚れ過ぎていて行くのをためらい、具合が悪くなった人もいる。トイレパックを家庭でも備えてほしい」と訴えていた。

 8日の開催は午前10時30分から午後5時。午後1時からは東京大学地震研究所准教授の青木陽介さんやお笑いタレントで防災士の赤プルさんなどが出演するトークイベントがあり、この様子は13日午後8時から9時30分までラジオ日本で放送予定。午後3時からは市消防局、海上保安庁、県警水上警察署の船舶紹介もある。

金沢高校吹奏楽部の生徒たち=同クラブ提供

横浜金沢東ロータリークラブが音楽祭を開催 吹奏楽部生徒に演奏の場を

 横浜金沢東ロータリークラブ(成瀬有沙会長)が8月25日、金沢産業振興センター2階ホールで音楽祭を開催した。富岡中学校、大道中学校、金沢高校の吹奏楽部計93人がそれぞれ「ミッキーマウスマーチ」や「マツケンサンバ」、「SING」などを演奏。約260人が来場し、席が足りず立ち見をしていた観客も。今回が初めての開催。演奏後はプロのゲスト3人による講評が行われた。

 きっかけは成瀬会長が講演会の講師として富岡中学校を訪れた際に吹奏楽部の生徒と会話する中で、「演奏する場が欲しい」という悩みの声を聞いたことだった。自身もピアノやドラムの演奏経験があり「音楽を続けてほしい」という思いで企画。生徒からは「絶対に来年も」と期待の声が上がっているという。成瀬会長は「来年は参加校を増やし、金沢公会堂で開催したい」と意気込んだ。

 

 

 

青木小児童の動画が披露された

横浜市教育委員会による教員向け研究協議会で児童・生徒が意見発表 神奈川区の青木小、青葉区の市ケ尾中

 横浜市立の学校教職員を対象とした「横浜市教育課程研究委員会 総則部会 研究協議会」が8月20日、関内ホール=中区=で開催され、神奈川区の青木小学校、青葉区の市ケ尾中学校の児童・生徒が意見を発表した。

「自立した学習者の育成」がテーマ

 同協議会は「横浜市立学校カリキュラム・マネジメント要領」に基づき、学びの質の向上を目指し、教育課程のあり方を研究するために開かれている。参加したのは会場を訪れた教職員約600人と、オンライン参加の約400人。児童・生徒の意見発表は事前に学校内で撮影した動画を投影する形で行われ、普段の学習の様子や自立した学習についての意見が披露された。同協議会で児童・生徒の生の声が発表されるのは初めて。

台本なしで撮影した動画で活発な意見が

 台本、筋書きなしで撮影に臨んだ青木小の児童は「総合、特別活動は内容を自分たちに委ねられていて楽しい。先生は必要な時には助けてくれる、補助のよう(な存在)」などの意見が出た。市ケ尾中の生徒からは「正解が一つではない課題について、自分たちで調べることによって、学びが深まると思う」と述べた。

 これらの意見を受けて、青木小の後明好美校長、市ケ尾中の竹下恭子校長、教育委員会教育課程推進室の丹羽正昇室長らが座談会を展開。これからのカリキュラム・マネジメントに、子どもの声を積極的に取り入れること、学校、家庭、地域と連携して新しい学びの形を探していくことなどが話し合われた。

市内各地に広がっているシェアサイクル

横浜市 全市一体でのシェアサイクル展開へ 2025年度から全国初の事業者間相互乗り入れ目指す

 横浜市は2025年度からのシェアサイクル事業について、市内全域を対象区域として事業者の公募などを進めることを9月5日に発表した。

 市は全国に先駆けて2011年度から、都心部でシェアサイクルの社会実験を開始。2022年度からは都心部以外の北部・南部・中部の各エリアでも社会実験を始め、2024年度末までを事業期間としている。

 現状では事業を全市展開しているものの、市内で複数の事業者によるサービスが展開されており、事業者をまたいだ相互利用はできないことが課題となっていた。

 そこで、市内全域を一つの事業区域とし、事業者に共同ポート化を求めて相互乗り入れを図り、利用者の利便性を向上させる狙い。他都市では異なる事業者間の相互乗り入れの事例はなく、実現すれば全国初の取り組みとなるという。

通勤・通学の利用促進へ

 市が行ったアンケートによると、これまでの事業では利用目的は「通勤」「買い物」「遊び」がそれぞれ約3割を占め、残りの1割が「業務」だった。今後の事業でも都心部での観光・遊び目的での利用にとどまらず、通勤・通学など、日常からの利用促進を目指す。

 同日に開かれた定例記者会見で山中竹春市長は「(シェアサイクルは)環境にやさしいまちづくりを進めている横浜の方向性に合致する。多様な移動手段の一つとして促進していきたい」と話した。今年中に事業者を公募し、2025年4月から事業開始の予定。

ドリンク付きポラタセット(1,000円)

横浜ほっこり純喫茶【1】 南区南太田の「ぱぁらー泉」で横浜発祥のナポリタンを味わう 本紙記者のひと息時間

 どこか懐かしい雰囲気やメニューで、若い世代の注目も集める純喫茶。純喫茶とはアルコールの提供がなく、純粋にコーヒーや軽食を楽しむための空間だ。日々地域を回るタウンニュース記者が、取材の合間に立ち寄り、ほっとひと息ついている純喫茶を紹介する。

どこか懐かしく、ぬくもりある店内

 京急南太田駅前にある「ぱぁらー泉」は1967(昭和42)年創業。れんが造り風の2階建ての店内は、まさに昭和の純喫茶といった趣だ。1階は赤、2階は緑のベロアを使った椅子やソファ、木目のぬくもりが感じられるテーブル、キャンドル型のレトロな照明などが、ゆったりと過ごせる雰囲気を生み出している。店内に流れるのはゆったりとしたヒュージョン系のジャズで、耳に心地いい。

 ランチタイム後を狙って訪問したが、1階は地元の常連客でいっぱい。それというのも、店長の八亀淳也さんをはじめ、スタッフの接客が気持ちよく、初めて訪れた人も常連客もついつい腰を落ち着けてしまうから。そこで、2階の広々としたソファ席に案内してもらった。

開業当初からのナポリタンが名物

 注文したのは開店当初から続く定番メニューの「ポラタ」。いわゆるスパゲティ・ナポリタンで、愛好家団体の「日本ナポリタン学会」から認定も受けている。

 ナポリタンは横浜の山下町で昭和初期に開業したホテルニューグランドが発祥の地と言われているが、ぱぁらー泉のナポリタンはニューグランドスタイルのトマトソースではなく、トマトケチャップでの味付け。

 ユニークな名前は、デミグラスソースの一種で、ソーセージやベーコンが入った「シポラタソース」にちなんでいる。八亀さんによると、具材にソーセージ、ベーコンが入っているので、ポラタと命名されたそう。そのほかの具材はピーマン、タマネギ、マッシュルーム。

 テーブルに届いた瞬間から立ち上る香りは、ソーセージとベーコンがこんがり焼けている証拠だ。「自分がベチャっとしたのが好きじゃないから」具材を鉄製フライパンでしっかり炒めているそう。

 セットのコーヒーは、横浜馬車道創業の老舗コーヒー店「キャラバンコーヒー」の豆を使用していて、横浜の味を楽しむことができる。

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