鶴見区版【9月19日(木)号】
全国8位を記録した山口さん

寺尾中陸上部 山口さんが全国8位に リレーでは関東5位入賞

 寺尾中学校3年の山口颯介さんが8月に開かれた陸上の全国大会に出場し、110mハードルで全国8位の好成績を収めた。また、同校陸上部のリレーチームは関東大会で5位に入賞。山口さんら3年生は最後の大会となる10月の県大会に向け、「最後まで自分たちらしく戦いたい」と練習に励んでいる。

 8月20日に福井県で開かれた「第51回全日本中学校陸上競技選手権大会」。初めての全国大会出場となった山口さん。「出場が決まった時は嬉しかったけれど、プレッシャーも大きかった。でも、先輩が昨年この大会で悔しい思いをしていたので、雪辱を果たしたかった」と話す。

 これまでの大会で1台目のハードルの入り方が課題と捉え、大会前に猛特訓。全国大会では予選を7位で通過し、決勝に進んだ。初出場で全国8位という結果に、「自己ベストのタイムを目指していたが、スタートで遅れて自分の走りができなかった。決勝で走れたことは嬉しかったが、悔しさも胸に、これから更に練習を頑張っていきたい」と力強く語った。

1年時からチーム組む4人

 また、同校陸上部は、8月に行われた「第52回関東中学校陸上競技大会」の4×100mリレーで5位に入賞した。

 出場したのは、山口さんのほか、同じく3年の井上虎南さん、大野秀斗さん、杉浦聖成さん。

 1年生の時からチームを組んできた4人。今回関東大会に初めて出場し、5位入賞という嬉しい結果を残した。部長を務める井上さんは「大会前のタイムでは出場24チーム中8番目で、決勝に進めるかも難しい状況だった」と話す。しかし、チームワークが強みの4人。バトンパスを極めようと、毎日自宅に持ち帰って練習するほど徹底。全員で「県大会以上のプレッシャーはあったけれど、思い出に残る夏にできた」と胸を張った。

 10月には最後の大会で、これまでの大会で勝てなかったライバル校との再戦ともなる県大会が控える。「最後まで自分たちらしく戦いたい」と練習に励む選手たち。顧問の横山和朗教諭は「4人揃っての最後の大会。高校や大学と、今後の陸上生活につながるよう、悔いなくやり切ってほしい」とエールを送った。

無電柱化が完了した、根岸駅周辺の山下本牧磯子線

災害時の第1次緊急輸送路 無電柱化が難航 計画策定時と同程度に

 横浜市は2018年度、災害時の消火や救助活動、物資輸送の生命線となる「緊急輸送路」などについて無電柱化(※)の推進計画を策定したが、工期の長さや高い整備費で難航。高速道路や幹線道路などと広域ネットワークを構成する第1次緊急輸送路の無電柱化率は、策定時と同程度の33%にとどまる。

 市は推進計画に基づき、緊急輸送路を含む管理道路を整備してきた。しかし、23年度末の第1次緊急輸送路(総延長198Km)の無電柱化率は計画策定以降に指定された道路もあり、18年と同程度の33%(65Km)。また、第1次緊急輸送路のうち、横浜新道や保土ケ谷バイパスにつながる環状形成3路線(環状2号線、山下本牧磯子線、鶴見溝ノ口線/合計36Km)を27年度までに完成させることを目標にしていたが、23年度末の無電柱化率は18年から3ポイント増の71%(26Km)と達成困難な状況だ。

 整備が進まない要因の一つが長い工期。市道路局企画課によると、既設埋設物の移設や共同溝の設置、電柱・電線の撤去など10年前後かかる。整備費も高く、国交省の試算では電線共同溝方式の場合、道路管理者の負担額は1Kmあたり約3・5億円。横浜市のような都市部は既設埋設物が密集しており、試算以上の費用が必要という。

 市は現在、環状形成3路線の整備に注力し、25年度末の無電柱化率74%を目指している。コスト削減の技術導入や国への補助金要望にも取り組むとして、担当者は「人命救助や復旧・復興につながる事業。しっかり進めていきたい」と話す。

昼間工事や常設作業帯の導入を

 NPO法人電線のない街づくり支援ネットワーク(大阪府)の井上利一事務局長は無電柱化推進にあたり、低コスト手法の積極的な活用のほか、昼間の工事や昼夜連続した常設作業帯などの導入を呼びかける。また、「11月10日の『無電柱化の日』などを活用し、市民に意義やメリットを周知すべき」と説明する。

3周年を迎えた智広寺の「テラヨガ」で講師を務める 林 典子さん 栄町通在住 57歳

ヨガの楽しさを伝えたい

 ○…佃野町の智広寺で行う「テラヨガ」の講師を務め、この9月で3周年を迎えた。「初めて教える側になった教室で、地元で長く継続できて嬉しい。多くの方にヨガの良さを体感していただけたら」と笑顔で語る。

 ○…平安町で1962年に創業した海苔専門店、(株)丸曽根の家に生まれた鶴見っ子。同社の店舗があるレアールつくの商店街にも小さい時からよく訪れていた。「商店街には思い出がいっぱい。当時は端から端まで凄く長くて、長崎屋という大きなデパートも印象的だったな」と懐かしむ。中学からは私立に進み一度は地元を離れたが、短大卒業して一般企業に勤めた後に再び鶴見に戻り、実家の経理を務めるようになった。

 ○…そんな中で13年前に出会ったのがヨガ。初めは仕事で疲れた身体を労わるため、鶴見スポーツセンターで開かれていた教室に参加。徐々にその魅力に惹かれ、様々な教室も体験。「講師の人がどんなに動きがハードでも息を切らすことがなかったり、続ける中で体調が改善することを実感できたりしたことに感動して、本格的に取り組むようになりました」と語る。習う側では飽き足りず、講師も務められるようにと、より専門的な修練を重ねてきた。

 ○…長い間、毎朝続けるルーティンがある。朝起きたら冷水でシャワーを浴び、塩水で鼻うがいをした後に短い間、目をつむって瞑想する。「今では生活の一部。リラックスして一日を過ごせる秘訣です」と笑顔で話す。今もつくの商店街の店舗でお客との接客や会話を楽しみながら、休日はヨガに通う日々。「ゆくゆくは地域の施設でも教室を開きたい。大好きな鶴見をもっと健康でエネルギッシュなまちにしたい」と柔らかな笑顔で思いを語った。

生麦青空市 29日に 鮮魚や佃煮、穴子一本揚げも

 生麦青空市が9月29日、生麦貝ノ浜緑地そばの東部本宮会館=生麦4の576の87=前周辺を会場に開かれる。

 2カ月ぶりの開催となる同市。水産加工会社・(株)うお源と近隣の(株)佃源が主催し、まぐろや鮭など旬の魚介類や野菜、老舗の佃煮などのほか、生麦名物で完売必至の「穴子の一本揚げ」も販売される(テイクアウトのみ)。朝7時から開始され、各商品売り切れ次第終了となる。雨天予報の場合は翌週に開催。

 (問)同店【携帯電話】080・4294・4019

過去の体験会の様子=提供

劇団で歌う子役を募集 区内ボランティア団体が体験会

 鶴見区内の施設で寸劇などを披露するボランティア団体「お笑いジーバー劇団」が小・中学生を対象に歌を歌う子役を募集、10月14日に体験会を実施する。

 長年に渡る防犯啓発の寸劇活動で「防犯功労者表彰」も受賞する同団体。高齢者施設での慰問活動などのほか、「演劇の楽しさを知ってほしい」とコントや演劇などを体験できる子ども向けの講座も定期的に開いている。

 今回の体験会では、午前10時から鶴見中央地域ケアプラザで発声練習や歌うコツなどを学び、午後2時から近隣の高齢者施設「銀河の詩」で発表会に挑戦する。3時ごろ終了予定。

 同劇団座長の梶朋広さんは「歌は誰でも知っている童謡などで、歌の上手さは問いません。人前で歌を歌う楽しさを体験する良い機会になります。親子での参加も可能なので、ぜひお気軽にご参加ください」と呼び掛けている。

 参加無料。詳細問い合わせ・申込みは梶さん【携帯電話】090・8314・0318。

来局者に冊子を手渡す田邉局長

防災・暮らしの情報を1冊に 区内郵便局が冊子配布

 横浜市内の郵便局は9月9日から、ハザードマップや困ったときの連絡先など、日々の暮らしや防災に役立つ情報を1冊にまとめた「防災と暮らしの安心情報」を無料で配布している。

 この配布は、日本郵便(株)が「地域の人に役立つ情報を発信しよう」と2021年から毎年継続しているもの。鶴見区内では局内での配布だけでなく、昨年は周辺自治会への配布も行われた。

 冊子は各区の特徴に合わせて内容が変わっていて、鶴見区では土砂災害や洪水への備えの情報をまとめたものや、災害時の避難行動計画「マイ・タイムライン」の作成シート、備蓄食品を用意するヒントとなる「ローリングストック」などを紹介。また、災害時の必要品をまとめたチェックリストも掲載されている。

 冊子を配布した局のひとつ、横浜大東郵便局では来局者に冊子を配布しながら、防災に関しての呼びかけも行った。同局の田邉三典局長は、「地元の郵便局として、この冊子が地域住民の方々の防災意識の向上に役立てば嬉しい」と話した。

 冊子は区内各郵便局(鶴見郵便局を除く)で配布されている。部数が限られているため、窓口に確認を。

定期的に交流会やお散歩ゴミ拾いを行っている

動物愛護週間 犬好きが集い、地域のために 「つるみ犬部」の活動とは

 9月20日から26日は動物の愛護と適正な飼養についての理解と関心を深める「動物愛護週間」。

 鶴見区内には、犬の保護やまちの美化など地域の課題解決をめざして”犬好き”たちが集まるコミュニティ、「つるみ犬部」がある。

 同部の設立は3年前。部長の茂手木雅也さんら4人が中心となって、「犬好きが集まり、地域の見守りやペット防災、保護活動をできないか」と考えたのがきっかけ。他都市の事例も参考に同部を立ち上げ、お散歩ゴミ拾いやパトロールをボランティアで行っている。「フンの始末など一部でもマナー違反があると犬好き全体の印象が悪くなってしまう。マナー向上も啓発できれば」

 現在の会員数は約200人。「会則で縛らず、SNS等でゆるくつながる位の関係性を大切に」しながら、ペットの迷子情報や適正飼育についても情報発信している。

 「将来的には犬の保護やペット防災のほか、防犯や見守り活動、移動版の『こども110番』など、犬部ならではの活動も考えていけたら」と同部。また、HPのオンラインショップでは保護犬のカレンダー等を販売し、売上の一部を保護活動団体に寄付している。部長の茂手木さんは、個人で保護犬の活動に長年取組み、自宅で数頭の保護犬の世話もしている。

 「難しいことをしようとするのではなく、犬を通じて地域の人がつながり、お互いに助け合いながら人も犬も安心して幸せに暮らせる地域を作っていけたら」。12月には三ツ池公園でイベントも企画している。

 部員募集中。詳細は同部HPで確認を。

横浜市民防災センター キャラクターと学ぶ防災 9月21日 ショーや体験

 横浜市民防災センター=神奈川区=で9月21日、「防セン 秋のキャラまつり」が開催される。午前10時〜午後3時。入場無料。荒天中止。

 キャラクターを通して防災を学ぶきっかけをつくり、楽しく防災学習をしてもらおうという企画。同センターのキャラクターである防センジャーのほか、ハマくん(横浜市消防局)、はれるん(気象庁)、イーオ&ミーオ(横浜市資源循環局)らが参加する。キャラクターショーは、二部開催(午前11時〜、午後0時半〜)。防センジャーと横浜市消防音楽隊、機動特殊災害対応隊の特別ステージ(午後2時半〜)も行われる。

はしご車搭乗も

 はしご車搭乗体験(午前10時半〜、午後1時半〜)や救助隊による訓練展示(正午〜)も開催。ミニ消防車・救急車の乗車体験も楽しめる。はしご車搭乗体験は10組20人。現地抽選(午前10時〜、午後1時〜)となる。(問)同センター【電話】045・312・0119

ヨガを楽しむ参加者たち=提供

寺のヨガ教室が3周年 区内在住の林さんが講師

 佃野町の智広寺で行われているヨガ教室「テラヨガ」が、9月6日で3周年を迎えた。

 同教室は、NPO法人VYS YOGIが全国の神社や寺院を会場に開いているもの。智広寺では、区内在住の林典子さん=「人物風土記」で紹介=も講師の1人として携わってきた。

 コロナ禍に「地域の身近な場所で健康増進の機会を」と始まった同教室。同寺近くの、レアールつくの商店街の店舗で働く林さんが同寺の橋本至住職に相談し、実現したもの。「地域の方々の健康に役立ち、皆さんが気軽に集まれる場所になれば」と橋本住職。

 教室は今年から週2回のペースで開かれ、これまで200回以上開催。老若男女、幅広い年代の参加者が集い、ヨガの基本のポーズや呼吸法などを実践している。林さんは「お寺を使わせていただけることに加え、これまで継続できたのは地域の皆さんのおかげ。これからもヨガの良さを伝えていけたら。ぜひ気軽にご参加ください」と呼び掛けている。

 教室は毎週月曜朝と金曜夜に開催。問合せは林さん【メール】Seagreen.9001@gmail.comまで。

交通安全フェス 22日に 新鶴見ドライビングスクールで

 楽しみながら交通安全のルールなどを学ぶ「しんつる交通安全フェスティバル」が9月22日、新鶴見ドライビングスクール=上末吉2の7の1=を会場に開かれる。

 当日は、交通安全イベントとして白バイのデモ走行やスタントマンによる交通事故現場の再現、体験型イベントとして県警のシミュレーターやトラックの死角体験などが行われる。

 また、交通安全教室として、自転車や高齢者の交通安全教室のほか、警察や消防車両、バス、災害対策車両などの展示や飲食ブースも出店する。

 午前10時から午後4時まで。雨天決行、荒天中止。交通安全教室は9時から実施。問合せは同スクール【電話】045・576・1455

注意を呼び掛ける三木課長

鶴見区は自転車事故件数で市内ワースト 「左右の確認や一時停止の徹底を」 鶴見警察署 交通課長に聞く

 9月21日から30日は「秋の全国交通安全運動」期間。鶴見区内では交通事故の中で特に自転車に関する事故が多く、8月時点で市内ワーストとなっている。6月には豊岡町で児童がトラックに引かれて死亡する事故も起きた。子どもだけでなく、大人も交通事故に遭わないために、どうしたらよいか。鶴見警察署の三木浩之課長に話を聞いた。

 神奈川県警の統計によると、2023年の鶴見区内の人身交通事故件数は626件で、そのうち自転車の交通事故は215件。全体の約3割を占める数で、市内で一番多い件数だった。

 年齢別に見ると30代が最も多く、続いて50代、40代と続く。県下では15歳以下の事故も多発しているため注意が必要だ。三木課長は「市内で3年連続ワーストの件数となっていて、危険が身近に潜んでいることを再認識してほしい。年齢別からも分かるが、通勤時間などに発生していることが多い」と話す。

安全に走行するためには

 歩道の走行や曲がり角でのスピードの出しすぎによる出会い頭の事故など、原因は様々。同署では身を守るためにヘルメットの着用を喚起している。三木課長は「13歳未満や70歳以上は歩道の走行が可能だが、歩行者優先は変わらないので走行に注意を払って欲しい。自転車に乗る方は今一度、左右の確認や一時停止、速度を出しすぎないなど、思いやりのある運転を心掛けていただきたい」と呼び掛ける。

 また、事故につながる要因として多い「ながらスマホ運転」については、今年の11月1日から改正道路交通法が施行され、自転車運転中にも新たな罰則が設けられる。自転車も自動車やオートバイと同様に反則金を納付させる「交通反則通告制度(通称:青切符)」が導入される。

 この罰則は16歳以上を対象に適用されるもので、携帯電話を使用しながらの運転や今まで罰則の対象外だった酒気帯び運転も対象となる。三木課長は「罰則となる行為は、歩行者や交通に危険を生じさせる行為。罰則があるから注意するのではなく、事故を防ぐために徹底してほしい。自転車の違反は年齢に関係なく起きているので、交通ルールの再確認をお願いしたい」と語った。

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夕暮れ時の運転に注意を

年末にかけて事故件数増 夕暮れ時の運転にも注意を

 自転車に限らず、自動車や歩行者に関わる事故も多い。今年8月末までに鶴見警察署管内で発生した人身交通事故は364件。件数は昨年比で減っているが、昨年は1件だった死亡事故が4件発生。年末にかけては事故件数が増える傾向にあり、同署では注意を呼び掛けている。

 8月までの累計では、車両同士の事故では「追突」が最も多く、「右左折時」「出会い頭」と続く。

 また、事故の発生時間帯は午後4時から夕方にかけてが最も多く、通勤・通学時の交通量と比例する。同署では「帰宅時間に重なり、運転への注意が落ちるタイミングでもある」と分析する。

 そして、路線別に見ると事故は国道よりも市道で多く発生している(市道197件、国道1号34件、15号37件)。歩き慣れた生活道路でも、「大丈夫」と慢心せず、注意が必要だ。年齢別では65歳以上の高齢者が関係する事故も多い。

 同署では「日が落ちるのが早くなる年末にかけて事故が増える。車間距離やスピードの出しすぎ注意など、改めて交通ルールの順守を」と呼び掛けている。

イベントの告知ポスター

500人を無料招待 五輪メダリスト 卓球・石川佳純さん参加のイベントが横浜武道館で 11月4日、県協会が観覧者募集

 ロンドン、リオ、東京の五輪3大会連続でメダルを獲得した元卓球選手の石川佳純さんが参加する「石川佳純47都道府県サンクスツアー」が11月4日(月・振休)に横浜武道館=中区=で行われる。神奈川県卓球協会の設立100周年記念事業のメイン企画。

 「サンクスツアー」は石川さんが全国に卓球の楽しさを伝えるため、2022年から行っているもの。

恩師との対談や実技指導も

 イベントでは石川さんの記録映像の上映、同協会会長で石川さんの恩師でもある元日本代表監督・近藤欽司さんとの対談、観客とのクイズやゲームなどのトークショーのほか、石川さんが実技指導する卓球教室が行われる。

 石川さんは五輪3⼤会連続でメダルを獲得したほか、17年デュッセルドルフ世界卓球選手権で混合ダブルス⾦メダル、全⽇本卓球選⼿権優勝5回などの成績を残す。09年には、横浜アリーナで行われた世界卓球選手権で世界ランク99位だった石川さんが世界ランク10位の台湾選手を相手に大逆転勝利を収め、「世界デビュー」を果たしており、横浜は思い出の地の一つ。

 イベントの一般観覧者を募集中。定員は500人で観覧無料。応募受付は9月20日(金)から10月15日(火)までで、定員に達し次第終了。応募方法の詳細は同協会のサイト(https://ktta.jp)に9月20日から掲載される。問い合わせは同協会【電話】045・662・5061。

持参したマイボトルをセットしてコーヒーを購入する山中市長

マイボトル専用のコーヒーサーバーを横浜市庁舎内に設置 プラスチックごみ削減へ実証実験

 横浜市はプラスチックごみの削減やマイボトルの利用促進を目的に、市庁舎18階にボトル専用のコーヒーサーバーを設置した。9月17日から実証実験を約3カ月間行い、区役所などへの設置を検討していく。

 この取り組みは、自動販売機の設置などを手掛ける株式会社アペックスと味の素AGF株式会社から市に提案があって進められたもの。市職員のほか、市民が参加する会議が多く行われる会議室がある18階にマイボトル専用のコーヒーサーバーが設置された。アペックスによると、同社のマイボトル専用コーヒーサーバーは全国に約500台設置されているが、自治体の庁舎内に置くのは初めてだという。

 マイボトルやタンブラーをサーバーに置き、カバーを閉めた後にボタンを押してコーヒーや烏龍茶などの商品を選ぶ。ホットとアイスがあり、アイス用の製氷機がサーバーの隣に置かれている。コーヒーは一杯ずつドリップするタイプ。支払いは電子マネーやQRコードで行う。

 設置初日の17日午後には、山中竹春市長がマイボトルを持参して「来店」した。アイスコーヒーを飲んだ山中市長は「おいしい」と感想を語り、日頃コーヒーをよく飲んでいることから「(サーバーを)定期的に使いたい」としていた。

 市は温室効果ガス削減を目的に、プラスチックごみの分別ルール変更を10月から市内9区で先行して実施する。山中市長は「マイボトルから始まる環境にやさしい生活を市から広められるようにしたい」と述べた。

 サーバーは12月13日まで3カ月間設置され、利用頻度や使い勝手を調べていく。その上で、市は区役所や多くの市民が集まる施設への設置も検討していくという。

横浜駅西口周辺の公共スペース整備イメージ(相鉄HD提供)

相鉄、横浜駅西口を大規模再開発へ ムービル建て替えも 構想発表、2040年代の実現目指す

 相鉄ホールディングス(HD、横浜市西区)と相鉄アーバンクリエイツ(同区)は9月11日、横浜駅西口周辺を大規模に再開発する「横浜駅西口大改造構想」を発表した。2040年代の実現を目指し、市や地権者と連携を進めていく。

 横浜駅西口は相鉄が1952年に土地を取得し、開発を始めてから70年以上が経過。安全性や機能性の面からも再開発の必要性が高まっているとして、構想を定めた。

 構想では、20年代後半から映画館「相鉄ムービル」の建て替え工事に着手。相鉄ジョイナスと横浜高島屋が入る「新相鉄ビル」も建て替えを視野に検討する。横浜市が主導するまちづくり計画「エキサイトよこはま22」を踏まえ、官民一体となって公共空間も含めた再開発を進め、40年代の実現を目指す。

 11日の会見で相鉄HDの滝澤秀之社長は、再開発が進む新宿、渋谷、品川などの例を挙げながら「東京にはない、個性ある街づくりが求められている」とし、現在の横浜駅西口の魅力に「豊かさ」をプラスした「Well-Crossing」をコンセプトに掲げた。歩行者優先のウォーカブルな駅前空間、河川を利用した親水空間などのハード面の整備のほか、多様な人の交流やオフィス機能、居住機能などのソフト面でも、「現在の西口エリアに不足した魅力を盛り込んでいきたい」とした。

参加店に掲示されるポスターを手にする市商連の石川会長(中央)ら

横浜市商店街総連合会がPayPay使い広域プレミアム商品券 10月1日から販売

 一般社団法人横浜市商店街総連合会(石川清貴会長)は、キャッシュレス決済サービス「PayPay」を利用し、市内広域の商店で使えるプレミアム商品券を10月1日(火)から発行する。市内商店のデジタル化と、商品券発行のノウハウや資金のない小規模商店街の支援などが目的。

1200店舗以上が参加

 市内商店街のうち、9月上旬時点で80団体・1200店舗以上が参加予定。すでに今年度、市の補助金を活用して紙のプレミアム商品券を販売している商店街と、市商連未加盟の旭区、独自企画を行う保土ケ谷区、泉区の店舗は参加しない。

 プレミアム分は20%。1口1万円の購入で、1万2千円分の利用ができる。販売総数は2万5千口・3億円で、1人あたり3口まで購入可能だが、購入機会は1回のみ。横浜市民以外でも購入できる。来年1月15日まで使用できる。

 販売開始は10月1日の正午からで先着順。PayPayアプリ内での購入となり、本人確認が必要なため、市商連では事前の本人確認審査完了を呼び掛けている。

 石川会長は「(紙の商品券で多い)500円単位ではなく1円単位から使えるのでお得感を味わってほしい。ぜひ加盟店で買い物して頂き、物価高を乗り切って頂ければ」と話した。詳細は横浜市商連のサイト(http://www.yokohama-syoutengai.com/news/20240912-1/)で。

工房全体が1つの作品に 横濱陶藝倶樂部で個展

 「横濱陶藝倶樂部」代表の山本秀夫さんの個展が9月23日まで29日まで、市場富士見町の同工房で開かれる。 

 工房で陶芸教室も主宰する山本さん。今回は、これまで山本さんが制作してきた作品に、観葉植物のティランジアを飾り、思いを込めた文字も飾る。70作品以上が展示される予定で、山本さんは「美術の世界に足を踏み入れてから50年以上。今回は焼き物の展示というだけでなく、工房全体を1つの作品として雰囲気を楽しんでいただけたら」と話している。

 入場無料。各日午前10時から午後7時くらいまで。工房は市場富士見町8の7、京急鶴見市場駅から徒歩3分。

 問い合わせは山本さん【電話】045・521・4864。

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憧れの洋書を原文で読む 鶴見大学で10月から講座

 洋書を原文のまま読むコツを学ぶ講座「憧れの洋書を楽しむための極意4選」が10月5日から、鶴見大学図書館で開かれる。4回講座。つるみ連携カレッジの一環。

 同大文学部英語英米文学科の教授らが講師を務め、初学者でも気軽に参加できるカリキュラム。学生が実践している英語読書法も体験できる。

 10月5日、12日、11月2日、16日の4日間。10月12日の講座には、ベストセラー参考書「ヘミングウェイで学ぶ英文法」でおなじみの倉林秀男さんがゲスト講師として参加する。

 定員先着40人。受講料全4回3000円。詳細、申込みは下記の関連リンクから。(問)同大総務課【電話】045・580・8686

BARDUHN ドイツ デリカテッセンの無添加ソーセージ

横浜市内商店街9店舗が高島屋で自慢の品販売 9月25日から催事「LOVE YOKOHAMA」

 横浜市内商店街の9店舗が自慢の品を横浜高島屋=西区=で販売するイベント「LOVE YOKOHAMA」が9月25日(水)から30日(月)まで行われる。

 市経済局が商店街活性化や店舗の販路拡大に向けて出店を支援。横浜をモチーフにした商品を扱う9店舗が参加する。同店地下1階フーディーズポート2のイベントスクエアで午前10時から午後9時。

 参加店舗と主な販売商品は次の通り。▼25日〜30日▽BARDUHN ドイツ デリカテッセン(鶴見区・鶴見銀座商店街)…ドイツ人手作りの無添加ソーセージ▽カウアイハニー(神奈川区・反町駅前通り商店街)…クリスマスベリーハニー、他単花蜂蜜▽きじま 戸塚本陣(戸塚区・戸塚宿ほのぼの商和会)…銀だらの有機味噌漬け焼き弁当▼25日〜27日▽黒滝洋菓子店(保土ケ谷区・和田町商店街)…レーズンサンド▽とりあえず星川店(保土ケ谷区・星川商店会)…熊本あか牛重▽こまちカフェ(戸塚区・戸塚宿ほのぼの商和会)…こまちカフェのクッキー缶tamatebako▼28日〜30日▽メリハリベイク(保土ケ谷区・星川商店会)…バスクチーズケーキ▽とんかつ稲 仲町台駅前店(都筑区・仲町台商業振興会)…手延肉厚ヒレかつサンド▽からあげ専門店 鶏笑中田店(泉区・中田中央商店会)…骨なしムネ

「お倉」を演じる五大さん

横浜「注目の人」インタビュー 女優・五大路子さん「横浜は宝の宝庫、もっと掘り下げたい」 舞台生活50周年、横浜夢座25周年

 横浜市港北区出身の女優・五大路子さんが企画・主演を務める舞台「富貴楼(ふうきろう)お倉〜花のように、風のように、海のように〜横濱から日本を動かした女」が2024年9月13日から16日まで、KAAT神奈川芸術劇場=中区山下町=で上演される。五大さんが横浜から演劇を発信したいと立ち上げた「横浜夢座」の25周年、舞台生活50周年を記念した公演となる。今回の作品や横浜への思いを聞いた。(取材=2024年8月)

 ――これまで横浜の歴史の中ではスポットライトが当たることが少なかった「お倉」を演じようと思ったのはどうしてですか。

 「2009年の横浜開港150周年の時に記念事業の一環として大さん橋ホールで演じていました。横浜夢座の25周年、舞台生活50周年の節目に大きな場所でやってみたいと思ったからです」

まずはお墓参りから

 ――今回の公演へ向けて、どのように準備をしてきましたか。

 「まずは今から1年半前に、西区赤門町の東福寺にあるお倉のお墓参りから始めました。どの作品でも自分の足で舞台となるまちを歩いていて、今回もお倉がいたころの横浜駅、現在の桜木町駅周辺などを歩きました。そのころの横浜を想像しながら歩いてみると、開港当時の香りが残っていて、100年以上の歴史がパッと縮まる感じがします」

 ――お倉は1871(明治4)年に現在の相生町で料亭「富貴楼」を開き、伊藤博文や大隈重信といった要人が集まる場所として重要な役割を果たしていました。お倉はどのような存在だったのでしょうか。

 「困っている人がいれば助ける、身を挺してでも頑張るという人だったのではないでしょうか。自分が動き、この国を動かそうとしていました。当時、女性が物を言うのは命がけでしたので」

 ――今回の舞台ではどのようなところに注目してほしいですか。

 「開港し、世界に扉を開いた時、まちの人が何を思い、何を夢見てチャレンジしたのか。歴史を感じ、生きた人を感じ、当時の横浜にタイムスリップした気分で観てほしいです」

横浜から世界に演劇を発信

 ――舞台生活50周年を迎えます。演劇との出会いを教えて下さい。

 「神奈川区の神奈川学園中学の2年生の時に演劇部に入り、高校2年生の時、県立青少年センターで行われていた演劇講習会に参加したのが原点です。その時から『横浜から世界に演劇を発信したい』と夢を抱くようになりました」

 ――「横浜夢座」はどのような思いで作られたのでしょうか。

 「ある日、群馬県で行われた講演会に招かれ、町の人が作ったお芝居を見ました。それは地元の学校の先生が脚本を手掛け、出演者も全員町の人。主人公がタイムスリップするストーリーで、何百年も前から伝えられている踊りと太鼓を使った伝統芸能も加わったもので、エネルギーを感じました。横浜でこういうことができないかと考え、多くの方にアドバイスをいただきながら、『横浜夢座実行委員会』を作り、公募で市民の参加を募って、プロの役者と一緒に舞台に立ってもらうようにしました。そうして、1999年12月に旗揚げ公演『横濱行進曲』を上演しました。そこから2018年まで14回の公演を行ってきました。その後、コロナ禍で予定していた舞台の中止が続きましたが、やっぱり夢を持ち続けたいと考え、夢座が25年の節目を迎えるのに合わせ、『お倉』を上演することになりました」

横浜に「磁力」感じる

 ――ひとり芝居「横浜ローザ」で伊勢佐木町などに立ち続けた娼婦「メリーさん」を演じるなど、横浜の歴史を題材にした作品を多く手掛けていますが、五大さんにとって横浜はどんな場所でしょうか。

 「私は東京の大劇場での舞台も踏んできましたが、横浜にはいろいろなものを引き付ける『磁力』を感じます。これまで、生まれ育った港北区にあった篠原城や鶴見区の花月園、戸塚区のドリームランド、鎌倉時代に活躍し、旭区二俣川で最期を遂げた畠山重忠に関する作品も上演してきました。中区や西区だけが横浜ではありません。いろんな夢を持った人がいて、宝の宝庫、ワクワクするまちです。もっともっと横浜を掘り下げていきたいと思っています」

 ――50周年を迎え、これまでの活動を振り返り、節目となったのはどのような出来事でしょうか。

 「19歳の時、劇団の練習で行っていた空中回転で失敗し、頸椎を損傷する大けがを負いました。病院のベッドの上で『一生、体が動かなくなったらどうしよう』と思う中、そばに生けられていた一輪の花を見て『生きたい』と感じました。その後、25歳でNHK朝の連続テレビ小説『いちばん星』でヒロインを務め、環境が一変しました。この2つは大きな転機となりました」

「横浜ローザ」をエジンバラで

 ――今後の活動や目標について教えて下さい。

 「金太郎飴のように誰がやっても同じではなく、私の命、眼差しから演劇を発信したいと思っています。横浜で多くの方とつながることができました。つながった方と夢を共有し、横浜にある宝を世界に発信していきたいです。夢は仲間がいてこそ叶うもの。夢を見続けられることが幸せです。まだまだ夢の途中。いつか、『横浜ローザ』をイギリスのエジンバラ舞台芸術祭で上演する夢に向かって続けていきます」