港南区・栄区版【9月19日(木)号】
支援を呼びかける4年1組の児童

本郷台小4年1組 50周年で花火打ち上げへ クラファンで実現目指す

 本郷台小学校(原南実子校長)4年1組の児童が、11月に迎える開校50年を記念して打ち上げ花火を上げようと活動を行っている。6日からはクラウドファンディングによる資金集めがスタート。目標の20万円を目指す。

 「在校児童だけでなく、卒業生や地域の人と共に50周年を祝うにはどうしたらよいか」――。同クラス29人の児童はそうした課題意識から、地域の人も共に楽しむことができる打ち上げ花火を考案。総合的な学習の授業の中で、花火師への交渉や場所の確保など、実現に向け取り組みを行ってきた。現在は、打ち上げる花火のデザインと、資金集めを行っている段階だ。

11月11日を予定

 手段として選んだのがクラウドファンディングだ。担任の小林直樹教諭名義でサイト内にページを開設し、記載するPR文を児童が作成。支援募集が9月6日からスタートした。最初のゴールは実現に必要な20万円。さらに、到達した場合も、打ち上げ本数を増やすために、30万円を目安に支援を募り続ける予定だ。支援は11月1日(金)午後11時まで。16日時点では16万円まで集まっている。

「挑戦的な取り組み」

 「自分たちで交渉を行い、資金集めまで行うことは、小学4年生にとってはチャレンジングなこと」と話す小林教諭。クラウドファンディングなどについて調べる中で、「子どもが主体となり打ち上げ花火を行うことは可能」と判断し、取り組みに至った。また、同校では入学当初から地域の人と関わるカリキュラムを多く組んでいる。これまでにも大人と関わる経験を積んでいることも取り組みへの好材料となった。小林教諭は「色々な人に支えられていることを、取り組みを通して知ってもらいたい」と授業の意図を語っている。

 また、児童は「50年に偶然在籍している自分たちだけでなく、みんなで祝いたい」「頑張ったので実現したら嬉しい」と話した。

 資金が集まった場合、打ち上げは11月11日午後6時から、本郷台駅周辺で行われる。

村田代表(右)と安藤本部長、丸山台にある本店

丸山台 ハム・ソーセージ そごう横浜に出店 市内専門店では初

 港南区丸山台の自家製ハム・ソーセージ専門店「デリカテッセン ミュンヘン」((株)八六商店・村田建仁代表取締役)が9月1日から、そごう横浜店の「地下2階惣菜売場」に横浜市内のハム・ソーセージ専門店として初めて出店した。

 デリカテッセン ミュンヘンは1985年に丸山台に故・竹谷章人さんが開業したドイツ製法で作るハム・ソーセージの専門店。昨年5月に(株)八六商店として法人化し、竹谷さんの甥にあたる、村田建仁さんが代表を務め、兄の勇仁さんが製造販売責任者として、家族ぐるみで店を切り盛りしている。「(ハム・ソーセージの)本場、ドイツの作り方でスパイスもドイツから輸入して作っている」と勇仁さん。

 そごう横浜店への出店話は、今年の1月頃に関係者から建仁さんに打診があり、7月に本決まりした。「横浜を代表するそごうさんと仕事ができる高揚感がある。横浜で一番のハム屋になりたい」と建仁さんは語る。

 そごう横浜店には丸山台の本店には置いていない惣菜を用意。自家製ベーコンを使用した「ポテトパイ」や「キッシュ」「ジャーマンポテト」なども販売している。今後、ハム・ソーセージを使ったサンドイッチなども充実させていく予定。

 そごう横浜店は年中無休(※休業日あり)。丸山台店は日曜日定休。

童話・昭和歌謡を楽しむ 港南地区センで歌の会

 ピアノとおはなしをメインに活動しているルリユールが9月22日(日)、「こうなん歌広場」を港南地区センター2階の中会議室にて開催する。

 当日は歌詞カードが配布され、講師によるピアノ伴奏で昭和歌謡や童謡を歌う。主催団体のルリユールは2007年から「ピアノとおはなしの会」を継続して開催している団体で、「こうなん歌ひろば」は昨年秋からスタートした企画。

 参加費は500円。予約不要。問い合わせは【メール】r-yys@ymail.ne.jpまで。

港南区 栗原敏也区長 「協働による防災力向上」

港南区 栗原敏也区長「協働による防災力向上」

 ――台風7号や10号が関東に接近しました。被害状況や区役所の対応を教えて下さい。

 「避難所の開設や区民への情報発信など、区役所一丸となって迅速・的確な災害対応にあたり、区民の皆様の安全・安心に努めました。幸いどちらの台風においても港南区内では人的・物的被害はありませんでした」

 ――過去に港南区で起こった風水害の事例はありますか?

 「ここ数年の大きな風水害は、2019年9月に発生した局地的な大雨で、時間最大86ミリの猛烈な雨が降り、住家の床上浸水や道路冠水などの被害が発生しました。

 こうした大雨や台風は、発生や規模がある程度事前に把握することができますので、ハザードマップによる危険箇所の確認や、風水害時に開設される避難場所の状況などの情報を入手できる手段の確保など、事前に準備しておくことが重要になります」

 ――南海トラフ巨大地震が発生した際の、港南区での被害想定を教えて下さい。

 「最大震度5強が想定されます。震度5強以上の地震が発生すると区民の皆さんと協働で区内全31カ所の地域防災拠点を開設します。

 先月、南海トラフ地震臨時情報が発令された際、全拠点の防災倉庫を改めて点検し、防災拠点開設に支障が無いことを確認しました。その際、地域防災拠点運営委員の方も率先して、職員と一緒に確認をしていただきました。

 自宅が倒壊した場合は、地域防災拠点が避難場所となりますが、ご自宅で安全を確保できる方は、ストレスの少ない自宅で過ごす『在宅避難』をお願いしています。在宅避難の備えをすすめつつ、地域防災拠点は情報や物資の拠点にもなりますので、日頃から最寄りの拠点を把握いただくことが大切です」

 ――区民の皆さんへ、防災に対するメッセージをお願いします。

 「被害は一人ひとりが備えを進めることで、最小限に抑えることができます。区役所からはWEBサイト上で必要な情報を発信しています。区役所も公助の力を最大限発揮してまいりますので、皆さまも水や食料など日用品の多めの買い置き(ローリングストック)や、トイレパックの備蓄、地域防災拠点の訓練への積極的な参加などで自助・共助の取組みを進めて下さい。『オール港南』で地域防災力を向上させたいと思います」

栄区 松永朋美区長「地域のつながり大切に」

 ――台風7号や10号が関東に接近しました。被害状況や区役所の対応を教えて下さい。

 「幸いなことにどちらの台風においても、栄区では被害がありませんでした。強い雨が長く続いたこともあり、土砂災害警戒情報が発表されたことを受け、栄区では、土砂災害の危険のある地域に避難指示を発令し、区民へ広報車やホームページ、SNS等を利用した情報発信を行うとともに、区内で3カ所の避難場所を開設し、避難者の受入れを行いました」

 ――過去に栄区で起こった風水害の事例はありますか?

 「風水害による大きな被害では、2019年の台風15号により、栄区内で人的・建物被害等合わせて344件の被害がありました。こういった被害を受け、河川氾濫による浸水対策を行うほか、防災スピーカーや電柱等に浸水深を標示した看板を設置するなど、水害に関する広報啓発を進めています。また、近年は、集中豪雨も増えており、洪水だけでなく、『内水氾濫』(※)による被害も想定されています。危険箇所や避難場所を把握できるハザードマップを栄役所で配布しているほか、栄区ホームページでご覧いただけますので、事前にご確認ください」

 ※雨の量が下水道などの排水能力を超えたときや、河川などの排水先の水位が高くなったときに雨水を排水できなくなり浸水すること。

 ――区民の皆さんへ、防災・減災に対するメッセージをお願いします。

 「風水害・地震どちらにおいても、日ごろから各ご家庭や地域での対策が非常に重要になります。ご自分の避難場所を確認するとともに、自治会町内会や地域防災拠点の訓練にご参加いただき、避難経路や避難場所を事前に確かめておくと、いざというときに落ち着いて行動できます。また、災害時は地域で助け合う『共助』が必要不可欠です。改めてご近所の方とのつながりを大切にしてください。

 また、近年横浜市では、住み慣れた自宅で安心して避難生活を送る『在宅避難』も呼びかけています。『在宅避難』をするために、家具の転倒防止の対策や、食料、水、トイレパックなどの備蓄を進めていただくようお願いします。災害の備えについて、チェックと書き込みができる『栄防災ノート』を栄区役所で配布・ホームページで紹介していますので、ぜひこちらをご活用ください」

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HEBEL HAUS港南台展示場 「余白の在る家」で充実した家時間を   来場予約をWEBで受付
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冊子を手渡す西原局長

防災情報を1冊に 市内郵便局が冊子配布

 横浜市内の郵便局内で防災や暮らしに役立つ情報をまとめたオリジナルの冊子「2024年版防災と暮らしの安心情報」が9月9日から無料で配布されている。

 この取り組みは9月1日の防災の日に合わせて実施されたもの。冊子の内容は、災害の「備え」チェックリストや、避難時の行動計画を示した「マイタイムライン作成シート」のほか、「横浜市避難ナビ」の紹介チラシ等もあわせて配布。

 清水橋郵便局の西原新吾局長は「いつ何が起こるか分からないので、時間がある時に読んでもらえれば」と語った。冊子は各郵便局へ50部程度が配布されている。数に限りがあるため、詳しくは窓口へ確認を。

耐震給水栓=横浜市提供

災害時給水所の確認を 市、断水時の対策強化

 横浜市は市内各地の地域防災拠点などに、災害時給水所を整備して断水に備えた応急給水体制づくりを進めている。今年度は新たに5カ所で耐震給水栓を整備。市水道局では各家庭での飲料水や容器の備蓄とともに、近隣の災害時給水所の確認を呼び掛けている。

 市防災計画では、最大震度7の元禄型関東地震が起きた場合、市内約25%の約40万世帯で断水すると想定している。断水発生時は、各自が備蓄する飲料水を活用するほか、各家庭から約500m圏内の小中学校や公園などに設置されている災害時給水所で誰でも飲料水を得ることができる。

 市内の災害時給水所にはさまざまな種類があり、内訳は浄水場でつくった水道水を貯留する配水池22カ所、地域防災拠点や公園などにある災害用地下給水タンク134基、緊急給水栓358基、主に同タンクなどがない拠点にある耐震給水栓48カ所、配水池の水を運搬する給水車が19台だ。市によると配水池だけで市民1週間分に相当する水を確保しているというが、施設の老朽化なども踏まえて必要な施設整備も続く。

今後3年で27カ所に

 市内の地域防災拠点では災害時給水所のほか、一部では学校受水槽を応急給水施設と位置付けて飲料水を確保する。しかし、受水槽の撤去などにより、2023年度末時点で459カ所ある拠点のうち17カ所で給水施設が無い状況。そこで、27年度までに、受水槽の容量が小さいなどの課題がある10拠点も含め、27拠点を対象に耐震給水栓の整備を順次進める。

 耐震給水栓は、蛇口までの水道管を耐震化した地震に強い屋外の水飲み場。特別な開設作業を必要とせず、蛇口をひねれば飲料水を確保することが可能だ。今年度は5カ所で整備を進めている。

 市水道局担当者は各家庭での備蓄を求めつつ、「日頃から近くの災害時給水所の場所を確認し、容器の準備などの備えを」と話す。各区の災害時給水所は区役所などで配布している災害時給水マップや、同局ホームページから確認できる。
イベントの告知ポスター

500人を無料招待 五輪メダリスト 卓球・石川佳純さん参加のイベントが横浜武道館で 11月4日、県協会が観覧者募集

 ロンドン、リオ、東京の五輪3大会連続でメダルを獲得した元卓球選手の石川佳純さんが参加する「石川佳純47都道府県サンクスツアー」が11月4日(月・振休)に横浜武道館=中区=で行われる。神奈川県卓球協会の設立100周年記念事業のメイン企画。

 「サンクスツアー」は石川さんが全国に卓球の楽しさを伝えるため、2022年から行っているもの。

恩師との対談や実技指導も

 イベントでは石川さんの記録映像の上映、同協会会長で石川さんの恩師でもある元日本代表監督・近藤欽司さんとの対談、観客とのクイズやゲームなどのトークショーのほか、石川さんが実技指導する卓球教室が行われる。

 石川さんは五輪3⼤会連続でメダルを獲得したほか、17年デュッセルドルフ世界卓球選手権で混合ダブルス⾦メダル、全⽇本卓球選⼿権優勝5回などの成績を残す。09年には、横浜アリーナで行われた世界卓球選手権で世界ランク99位だった石川さんが世界ランク10位の台湾選手を相手に大逆転勝利を収め、「世界デビュー」を果たしており、横浜は思い出の地の一つ。

 イベントの一般観覧者を募集中。定員は500人で観覧無料。応募受付は9月20日(金)から10月15日(火)までで、定員に達し次第終了。応募方法の詳細は同協会のサイト(https://ktta.jp)に9月20日から掲載される。問い合わせは同協会【電話】045・662・5061。

持参したマイボトルをセットしてコーヒーを購入する山中市長

マイボトル専用のコーヒーサーバーを横浜市庁舎内に設置 プラスチックごみ削減へ実証実験

 横浜市はプラスチックごみの削減やマイボトルの利用促進を目的に、市庁舎18階にボトル専用のコーヒーサーバーを設置した。9月17日から実証実験を約3カ月間行い、区役所などへの設置を検討していく。

 この取り組みは、自動販売機の設置などを手掛ける株式会社アペックスと味の素AGF株式会社から市に提案があって進められたもの。市職員のほか、市民が参加する会議が多く行われる会議室がある18階にマイボトル専用のコーヒーサーバーが設置された。アペックスによると、同社のマイボトル専用コーヒーサーバーは全国に約500台設置されているが、自治体の庁舎内に置くのは初めてだという。

 マイボトルやタンブラーをサーバーに置き、カバーを閉めた後にボタンを押してコーヒーや烏龍茶などの商品を選ぶ。ホットとアイスがあり、アイス用の製氷機がサーバーの隣に置かれている。コーヒーは一杯ずつドリップするタイプ。支払いは電子マネーやQRコードで行う。

 設置初日の17日午後には、山中竹春市長がマイボトルを持参して「来店」した。アイスコーヒーを飲んだ山中市長は「おいしい」と感想を語り、日頃コーヒーをよく飲んでいることから「(サーバーを)定期的に使いたい」としていた。

 市は温室効果ガス削減を目的に、プラスチックごみの分別ルール変更を10月から市内9区で先行して実施する。山中市長は「マイボトルから始まる環境にやさしい生活を市から広められるようにしたい」と述べた。

 サーバーは12月13日まで3カ月間設置され、利用頻度や使い勝手を調べていく。その上で、市は区役所や多くの市民が集まる施設への設置も検討していくという。

横浜駅西口周辺の公共スペース整備イメージ(相鉄HD提供)

相鉄、横浜駅西口を大規模再開発へ ムービル建て替えも 構想発表、2040年代の実現目指す

 相鉄ホールディングス(HD、横浜市西区)と相鉄アーバンクリエイツ(同区)は9月11日、横浜駅西口周辺を大規模に再開発する「横浜駅西口大改造構想」を発表した。2040年代の実現を目指し、市や地権者と連携を進めていく。

 横浜駅西口は相鉄が1952年に土地を取得し、開発を始めてから70年以上が経過。安全性や機能性の面からも再開発の必要性が高まっているとして、構想を定めた。

 構想では、20年代後半から映画館「相鉄ムービル」の建て替え工事に着手。相鉄ジョイナスと横浜高島屋が入る「新相鉄ビル」も建て替えを視野に検討する。横浜市が主導するまちづくり計画「エキサイトよこはま22」を踏まえ、官民一体となって公共空間も含めた再開発を進め、40年代の実現を目指す。

 11日の会見で相鉄HDの滝澤秀之社長は、再開発が進む新宿、渋谷、品川などの例を挙げながら「東京にはない、個性ある街づくりが求められている」とし、現在の横浜駅西口の魅力に「豊かさ」をプラスした「Well-Crossing」をコンセプトに掲げた。歩行者優先のウォーカブルな駅前空間、河川を利用した親水空間などのハード面の整備のほか、多様な人の交流やオフィス機能、居住機能などのソフト面でも、「現在の西口エリアに不足した魅力を盛り込んでいきたい」とした。

参加店に掲示されるポスターを手にする市商連の石川会長(中央)ら

横浜市商店街総連合会がPayPay使い広域プレミアム商品券 10月1日から販売

 一般社団法人横浜市商店街総連合会(石川清貴会長)は、キャッシュレス決済サービス「PayPay」を利用し、市内広域の商店で使えるプレミアム商品券を10月1日(火)から発行する。市内商店のデジタル化と、商品券発行のノウハウや資金のない小規模商店街の支援などが目的。

1200店舗以上が参加

 市内商店街のうち、9月上旬時点で80団体・1200店舗以上が参加予定。すでに今年度、市の補助金を活用して紙のプレミアム商品券を販売している商店街と、市商連未加盟の旭区、独自企画を行う保土ケ谷区、泉区の店舗は参加しない。

 プレミアム分は20%。1口1万円の購入で、1万2千円分の利用ができる。販売総数は2万5千口・3億円で、1人あたり3口まで購入可能だが、購入機会は1回のみ。横浜市民以外でも購入できる。来年1月15日まで使用できる。

 販売開始は10月1日の正午からで先着順。PayPayアプリ内での購入となり、本人確認が必要なため、市商連では事前の本人確認審査完了を呼び掛けている。

 石川会長は「(紙の商品券で多い)500円単位ではなく1円単位から使えるのでお得感を味わってほしい。ぜひ加盟店で買い物して頂き、物価高を乗り切って頂ければ」と話した。詳細は横浜市商連のサイト(http://www.yokohama-syoutengai.com/news/20240912-1/)で。

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BARDUHN ドイツ デリカテッセンの無添加ソーセージ

横浜市内商店街9店舗が高島屋で自慢の品販売 9月25日から催事「LOVE YOKOHAMA」

 横浜市内商店街の9店舗が自慢の品を横浜高島屋=西区=で販売するイベント「LOVE YOKOHAMA」が9月25日(水)から30日(月)まで行われる。

 市経済局が商店街活性化や店舗の販路拡大に向けて出店を支援。横浜をモチーフにした商品を扱う9店舗が参加する。同店地下1階フーディーズポート2のイベントスクエアで午前10時から午後9時。

 参加店舗と主な販売商品は次の通り。▼25日〜30日▽BARDUHN ドイツ デリカテッセン(鶴見区・鶴見銀座商店街)…ドイツ人手作りの無添加ソーセージ▽カウアイハニー(神奈川区・反町駅前通り商店街)…クリスマスベリーハニー、他単花蜂蜜▽きじま 戸塚本陣(戸塚区・戸塚宿ほのぼの商和会)…銀だらの有機味噌漬け焼き弁当▼25日〜27日▽黒滝洋菓子店(保土ケ谷区・和田町商店街)…レーズンサンド▽とりあえず星川店(保土ケ谷区・星川商店会)…熊本あか牛重▽こまちカフェ(戸塚区・戸塚宿ほのぼの商和会)…こまちカフェのクッキー缶tamatebako▼28日〜30日▽メリハリベイク(保土ケ谷区・星川商店会)…バスクチーズケーキ▽とんかつ稲 仲町台駅前店(都筑区・仲町台商業振興会)…手延肉厚ヒレかつサンド▽からあげ専門店 鶏笑中田店(泉区・中田中央商店会)…骨なしムネ

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「お倉」を演じる五大さん

横浜「注目の人」インタビュー 女優・五大路子さん「横浜は宝の宝庫、もっと掘り下げたい」 舞台生活50周年、横浜夢座25周年

 横浜市港北区出身の女優・五大路子さんが企画・主演を務める舞台「富貴楼(ふうきろう)お倉〜花のように、風のように、海のように〜横濱から日本を動かした女」が2024年9月13日から16日まで、KAAT神奈川芸術劇場=中区山下町=で上演される。五大さんが横浜から演劇を発信したいと立ち上げた「横浜夢座」の25周年、舞台生活50周年を記念した公演となる。今回の作品や横浜への思いを聞いた。(取材=2024年8月)

 ――これまで横浜の歴史の中ではスポットライトが当たることが少なかった「お倉」を演じようと思ったのはどうしてですか。

 「2009年の横浜開港150周年の時に記念事業の一環として大さん橋ホールで演じていました。横浜夢座の25周年、舞台生活50周年の節目に大きな場所でやってみたいと思ったからです」

まずはお墓参りから

 ――今回の公演へ向けて、どのように準備をしてきましたか。

 「まずは今から1年半前に、西区赤門町の東福寺にあるお倉のお墓参りから始めました。どの作品でも自分の足で舞台となるまちを歩いていて、今回もお倉がいたころの横浜駅、現在の桜木町駅周辺などを歩きました。そのころの横浜を想像しながら歩いてみると、開港当時の香りが残っていて、100年以上の歴史がパッと縮まる感じがします」

 ――お倉は1871(明治4)年に現在の相生町で料亭「富貴楼」を開き、伊藤博文や大隈重信といった要人が集まる場所として重要な役割を果たしていました。お倉はどのような存在だったのでしょうか。

 「困っている人がいれば助ける、身を挺してでも頑張るという人だったのではないでしょうか。自分が動き、この国を動かそうとしていました。当時、女性が物を言うのは命がけでしたので」

 ――今回の舞台ではどのようなところに注目してほしいですか。

 「開港し、世界に扉を開いた時、まちの人が何を思い、何を夢見てチャレンジしたのか。歴史を感じ、生きた人を感じ、当時の横浜にタイムスリップした気分で観てほしいです」

横浜から世界に演劇を発信

 ――舞台生活50周年を迎えます。演劇との出会いを教えて下さい。

 「神奈川区の神奈川学園中学の2年生の時に演劇部に入り、高校2年生の時、県立青少年センターで行われていた演劇講習会に参加したのが原点です。その時から『横浜から世界に演劇を発信したい』と夢を抱くようになりました」

 ――「横浜夢座」はどのような思いで作られたのでしょうか。

 「ある日、群馬県で行われた講演会に招かれ、町の人が作ったお芝居を見ました。それは地元の学校の先生が脚本を手掛け、出演者も全員町の人。主人公がタイムスリップするストーリーで、何百年も前から伝えられている踊りと太鼓を使った伝統芸能も加わったもので、エネルギーを感じました。横浜でこういうことができないかと考え、多くの方にアドバイスをいただきながら、『横浜夢座実行委員会』を作り、公募で市民の参加を募って、プロの役者と一緒に舞台に立ってもらうようにしました。そうして、1999年12月に旗揚げ公演『横濱行進曲』を上演しました。そこから2018年まで14回の公演を行ってきました。その後、コロナ禍で予定していた舞台の中止が続きましたが、やっぱり夢を持ち続けたいと考え、夢座が25年の節目を迎えるのに合わせ、『お倉』を上演することになりました」

横浜に「磁力」感じる

 ――ひとり芝居「横浜ローザ」で伊勢佐木町などに立ち続けた娼婦「メリーさん」を演じるなど、横浜の歴史を題材にした作品を多く手掛けていますが、五大さんにとって横浜はどんな場所でしょうか。

 「私は東京の大劇場での舞台も踏んできましたが、横浜にはいろいろなものを引き付ける『磁力』を感じます。これまで、生まれ育った港北区にあった篠原城や鶴見区の花月園、戸塚区のドリームランド、鎌倉時代に活躍し、旭区二俣川で最期を遂げた畠山重忠に関する作品も上演してきました。中区や西区だけが横浜ではありません。いろんな夢を持った人がいて、宝の宝庫、ワクワクするまちです。もっともっと横浜を掘り下げていきたいと思っています」

 ――50周年を迎え、これまでの活動を振り返り、節目となったのはどのような出来事でしょうか。

 「19歳の時、劇団の練習で行っていた空中回転で失敗し、頸椎を損傷する大けがを負いました。病院のベッドの上で『一生、体が動かなくなったらどうしよう』と思う中、そばに生けられていた一輪の花を見て『生きたい』と感じました。その後、25歳でNHK朝の連続テレビ小説『いちばん星』でヒロインを務め、環境が一変しました。この2つは大きな転機となりました」

「横浜ローザ」をエジンバラで

 ――今後の活動や目標について教えて下さい。

 「金太郎飴のように誰がやっても同じではなく、私の命、眼差しから演劇を発信したいと思っています。横浜で多くの方とつながることができました。つながった方と夢を共有し、横浜にある宝を世界に発信していきたいです。夢は仲間がいてこそ叶うもの。夢を見続けられることが幸せです。まだまだ夢の途中。いつか、『横浜ローザ』をイギリスのエジンバラ舞台芸術祭で上演する夢に向かって続けていきます」