足柄版【9月21日(土)号】
小学生に挨拶する講師陣

岩原小で「サステナ」講座 環境問題注力3社合同で

 南足柄市立岩原小学校(菴原典子校長)で9月11日、4年生児童52人を対象にサステナブルワークショップが開かれた。講師は環境問題への対処と啓発に注力する3社で、事業特性を生かした取り組みで学びを深めた。

 講座を実施したのは、金属リサイクルの(株)高部金属(南足柄市)、チョーク等を製造する日本理化学工業(株)(川崎市)、壁紙製造の(株)デコリア(小田原市)。環境について考えることは児童たちにも浸透していることから、この日は自分たちの生活でどう実践するかがテーマになった。

 繰り返し使うための分別の取り組みなど、登壇した3社がそれぞれの事業と環境問題への対処を説明すると、児童たちも自分の暮らしに置き換えて思いを巡らせていた。講座後は体験会として、製品端材等を使った工作などを楽しんだ。

 4年生の担任の安池由美子総括教諭は「社会全体で環境を守る取り組みをしていることを知り、児童が自分たちができることを考えるきっかけになった」と話した。講師の中の1社、高部金属の高部和輝さんは「安池先生は私の恩師で、今年の市イベントで環境啓発授業の依頼を受けていた。関係各位の協力のもと、こうした時間が持て、うれしく思う」と話した。

2015年から閉館となっている旧丹沢湖ビジターセンター

旧丹沢湖ビジセン 民間活力で再生を模索 今年度中の利用を目指す

 2015年の閉館以来、10年近く使われてこなかった「旧丹沢湖ビジターセンター」(山北町玄倉515)を有効活用しようと、町は民間事業者からの利活用に関する提案募集を行っている。

 1996年に県が約2億5千万円をかけて建設した旧丹沢湖ビジターセンター。面積は6335・1平方メートル。建物の延床面積は949・9平方メートルのRC2階建て。展示室、休息室、レクチャールーム、ボランティアルーム、工作室などがあり、西丹沢への登山者の案内施設として利用されてきた。

 2011年度から13年度まで実施された「神奈川県緊急財政対策」の一環で、15年3月に閉館となり、16年3月に県から山北町に譲渡された。

 譲渡当初は、地域の観光名所の一つであるユーシン渓谷やユーシンロッジへ行く玄関口に立地することから、町は一体となった利活用を目指していた。しかし、度重なる土砂災害や岩盤崩落によって渓谷に続く県営玄倉林道は車両通行止めになることが多く、22年からは歩行者も通行禁止となり、当初の計画はとん挫していた。さらに、センターの用地は民間から貸与された土地で、地代料と建物の維持管理費が必要となることから有効な活用を探っていた。

 そうした中、ここ数年、アウトドア事業者や福祉施設などから問い合わせがあったことから、今回広く民間事業者から利活用の募集を行うことを決定。募集は9月9日から17日まで行われ、2事業者からの応募があった。今後は10月7日まで事業者から提案を受付、内容を精査し、貸付する事業者を決定する。貸付期間は原則5年(延長可)。貸付料は町と借受人が協議して決定する。町は今年度中には利活用を始めたい意向だ。

 山北町環境課は「立地的にも玄倉地域の発展の核となる施設です。民間の活力によって、多くの人に親しまれる施設に生まれ変わってほしい」と話した。

開館30周年を迎える神奈川県立生命の星・地球博物館の館長を務める 田中 徳久さん 小田原市入生田在勤 58歳

植物を調べ伝える

 ○…自然史部門の県立博物館として、横浜市の県立博物館から小田原市入生田に移転し1995年に開館した「生命の星・地球博物館」。開館当初から植物分野の学芸員として、県内の植物調査に尽力。昨年6月館長に就任した。約120万点の所蔵資料を誇る博物館は来年3月で開館30年。デジタル化などめまぐるしく変わる博物館の環境に「実物資料の展示は大切にしていきたい」と思いを語る。

 ○…横浜市南区出身。高校時代、希望した天文部がなく、人数が少なかった生物部の植物班に入る。週1回の観察会で植物の撮影や採取をしているうちに、「場所によって植物が違う。種類の多さにだんだん興味が湧いてきた」。大学では植物を専門とする教授のもとで研究し、八ヶ岳や北海道への調査に同行したことも。大学院まで進学し、卒業後は厚木市の青年の家で指導員として勤めたが、植物への思いは消えなかった。「これだけ勉強すると面白くなっちゃって」。その後資格を取得し、28歳で県立博物館の学芸員に採用された。

 ○…「趣味のような仕事だから」。出かけた先でも目線は常に植物へ、観察には写真撮影を忘れない。休日は自宅でビールを嗜みながら、撮りためた写真の整理。「たまに幼い頃の娘の写真が交ざっていて、懐かしいな」と、ふと出会う当時の思い出に目を細める。

 ○…丹沢や箱根など豊かな自然が特徴の神奈川県。県内に自生する植物や標本をまとめた『神奈川県植物誌』の編さんに長年携わる。近年ニホンジカの増加により、丹沢や箱根では生態系に深刻な影響が。「植物は逃げられない。環境を取り巻く問題も展示を通して伝えられたら」。熱い使命を語りながらも、植物を見守る眼差しは温かい。

弁当を受け取る高齢者

松田町社会福祉協議会 高齢者に手作り弁当

 松田町社会福祉協議会(鈴木眞徳会長)は9月11日、敬老の日の時期に合わせて町内在住の80歳以上の一人暮らし世帯を対象に手作り弁当を配った。

 「サマー舌鼓の会」と題し、安否確認や孤立防止などを目的に会食会として開催してきた事業だが、感染症や長引く猛暑などを考慮し、近年は弁当配布の「おうちで敬老サマー舌鼓」とカタチを変えて実施している。今年も弁当づくりは給食ボランティアグループ「さわやか」が協力。ブリの照焼と小豆ご飯を中心としたバランスのとれたメニューに、地元の和菓子がセットになっている。

 玄関先で「不安が多いご時世ですが、体調に気を付けて元気に過ごしてください」と弁当を渡すと、楽しみにしていた高齢者が笑顔で弁当を受け取っていた。

表彰される受賞者

地域防犯活動で県表彰 足柄上からも3件

 県内各地での自主防犯活動において、顕著な功労があった個人及び団体を表彰する「第55回地域安全県民のつどい」が9月6日、横浜市の県立音楽堂で開かれた。

 (公社)神奈川県防犯協会連合会と県警の主催で、今年は142人・73団体が受賞した。同連合会長の黒岩祐治知事の代理で挨拶に立った平田良徳副知事は「受賞者の皆さんの長年にわたる地域防犯への多大な貢献に感謝します」と述べた。

 足柄上地域の受賞者は以下の通り(順不同・敬称略)【(公社)神奈川県防犯協会連合会会長感謝状 防犯功労者】足柄上地区防犯指導員連絡協議会/星野洋一【(公社)神奈川県防犯協会連合会会長・神奈川県警察本部長連名感謝状 防犯功労団体】みやま防犯パトロール隊【同・防犯功労者】足柄上地区防犯指導員連絡協議会/平原有郎

全17連が参加したオープニングパレード

ヤット踊りに800人 開成町阿波おどり盛大に

 秋の開成町の一大イベント「第37回開成町阿波おどり」が9月14日、開成町役場周辺、町道及び県道で行われた。

 当日は、県内外から17連、約800人が参加。子どもから高齢者まで、沿道に多くの人が来場するなか、オープニングパレード、恒例のコンテストなどで、練習した踊りが披露され、会場を盛り上げた。

 松田町から踊りに参加した40代女性は「初めての参加だったが、思ったより人も多く楽しいですね」、町内連の30代の男性は「待ちに待っていたこの日が来ました」と参加者も大盛り上がりの様子だった。職場が開成町にあり、休みの日に町外から見学に訪れた30代の男性は「初めて見させていただきましたが、生で見ると迫力がありすごいですね」と話していた。

 コンテストの主な結果は次の通り。▼最優秀賞(開成町商工会振興会賞)/東林間連▼優秀賞(開成町工場会賞)/壱粋▼奨励賞(さがみ信用金庫賞)/円中連

小田原支援学校オープンスクール

 県立小田原支援学校(小田原市蓮正寺1021)は10月2日(水)から4日(金)まで、オープンスクールを開催する。完全予約制。2日に大井分教室、3日・4日に小田原校舎と湯河原校舎で、同校の授業や活動の様子を自由に見学することができる。いずれも午前10時から11時まで。

 申込は同校HPにあるチラシの専用フォームからで9月25日(水)締切。(問)同学校支援連携部小川さん・久保山さん【電話】0465・37・2732

音楽の素晴らしさに浸る一日を

碓井志帆さんら出演  「音と舞う」コンサート

 音と舞で芸術の秋を彩る「オータムコンサート」が11月4日(月)、小田原三の丸ホール・大ホールで開かれる。午後2時開場、2時半開演。全席自由で、前売3千円、中学生以下2千円(一般のみ当日3500円)。3歳未満入場不可。

 出演はヴァイオリンの碓井志帆、チェロの海野幹雄、ピアノの海野春絵、フルートの大澤明子。そして、マーティ バレエ ダンサーズ。

 三の丸小学校出身の碓井さんは「三の丸ホールは今年で3回目。音楽とバレエのコラボをお楽しみください」と話す。チケットは同館窓口ほかで販売中。詳細はHP(https://ooo-hall.jp/event/20241104.html)

読者プレゼント

 チケットを読者10人にプレゼント。希望者は住所、氏名、年齢、電話番号、本紙の感想を明記し、ハガキまたはメールで応募を。

【宛先】〒250―0042小田原市荻窪3062階 (株)タウンニュース社「オータムコンサート」係。【メール】odawara@townnews.co.jp。10月4日(金)必着。

山神裕町長(左)

サントリーとエコ協定 ペットボトルを再資源化

 開成町は9月17日、サントリーグループ2社と使用済みペットボトルを再生する「ペットボトルの”ボトルtoボトル”水平リサイクルに関する協定」を同町役場で締結した。

 当日は、サントリーホールディングス(株)の西脇義記副本部長、山神裕町長が出席。再資源化の促進、住民の分別意識の向上、資源の有効利用促進及び持続可能な循環型社会の実現などが確認された。山神町長は「脱炭素社会の実現に向けて、今後もごみの再資源化を一層推進していく」と話した。

南足柄市が市政懇談会

 南足柄市はまちづくりの進ちょく状況や市の財政状況等を説明する市政懇談会を開いている。今後の日程は次の通り。

▼9月25日(水)/岡本コミュニティセンターで午後7時から8時半

▼9月27日(金)/市役所5階大会議室で午後7時から8時半

▼9月28日(土)/子育て支援拠点施設にこっとで午前10時半から正午

▼10月1日(火)/福沢小学校多目的室で午後7時から8時半 

 当日は市長がそれぞれの会場で内容を説明し、意見を聴く。申し込み不要、希望者は当日直接会場へ。

会場となる西念寺

北条氏と小田原城を知る 9月22日 西念寺

 秋のお彼岸講演会「戦国北条氏と小田原城の歴史」が9月22日(日)、西念寺本堂(南足柄市沼田315)で開催される。午後1時半から3時。参加費無料。申込不要で、希望者は直接会場へ。

 小田原城天守閣館長で日本城郭協会評議員・史学博士の諏訪間順氏を講師に招き、講演会を開催する。北条氏や小田原城の歴史について話をする。定員70人、駐車場あり。西念寺【電話】0465・74・0588。

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西丹沢のもみじ祭り 今年は11月16日

 ステージイベントを楽しみながら猪肉や地元の野菜が入った大鍋を囲む西丹沢もみじ祭りが11月16日(土)、旧三保中グラウンド(鹿島山北高等学校)で開かれる。午前11時から午後2時頃まで。

 千人鍋とも言われる祭りで、例年、大鍋が約100台用意され10人ずつで囲む。カラオケ大会や大抽選会といったイベント、各種出店も。会費は現地集合の場合、1人3800円(前納制)。

 希望者は10月27日(日)までに山北町観光協会HPにある用紙に必要事項を記入し、指定された方法で申し込む。詳細は同協会HP(https://www.yamakita.net/event/146)。

真剣に説明を聞く参加者

認知症、正しく理解を クローバー薬局でイベント

 開成町地域包括支援センターは9月17日から20日までクローバー薬局と協働し、「認知症を知るウィーク」と題したイベントを初開催した。

 当事者の声や食事、セルフチェックなど各日異なるテーマで行われた4日間。初日の17日は10人余りが来場した。冒頭、同薬局の井上歩美さんが「地域の皆様の健康に役立ちたいと今回初めて認知症に関するイベントを開きました」と挨拶。薬剤師の岡崎真莉子さんから認知症の種類や症状などの説明が行なわれた後、かながわオレンジ大使の動画が放映された。

 参加者から積極的に質問があり、「物忘れと認知症の違いが分かった」「大きな病院で検査するよりも、まず自分の症状が分かりよかった」などの感想が聞かれた。

神奈川県が自殺対策でポータルサイトを開設

 神奈川県はこのほど、新たに「かながわ自殺対策ポータルサイト」を開設。県内関係機関の相談窓口や自殺対策に係る取組等を一元的に情報提供する事業を始めた。

 コンテンツは相談窓口、ストレスチェック、自殺の現状、自殺対策会議、自殺対策の取り組み、関連情報からなる。県は「生きづらさやストレスを感じている方に向けて、様々な情報を発信しています。ひとりで悩まず相談してみませんか」と呼び掛けている。ポータルサイトのURLは次の通り。(https://www.pref.kanagawa.jp/osirase/1383/jisatsu-portal/index.html)

 

 

特殊詐欺被害防止へ県が小学1年生に絵本

 神奈川県は9月9日、令和5年度に「特殊詐欺と絆」をテーマに公募した絵本作品で最優秀作品に選ばれた「あいことばはなーに?」(作・くぼたゆうこ)を、県内のすべての小学校1年生に配布すると発表した。

 作品は、男の子が、家族の合言葉を折り紙の手裏剣に書いて電話の横に貼っておいたことで、男の子のおばあちゃんがこれを使って詐欺電話を見抜くことができたというストーリー。

 県によれば【1】「特殊詐欺と絆」という一貫したテーマのもと、児童・親・祖父母など、世代を問わず読むことができ、特殊詐欺に関する防犯意識の醸成を図ることができる【2】作品では「合言葉を決めること」が特殊詐欺被害を防ぐためのポイントとなっており、読者が実践しやすいのが特長だという。

 本は今後開催される防犯関係講座やイベント等で配布するという。詳細は県ホームページ(https://www.pref.kanagawa.jp/docs/f5g/prs/r5382586.html)。

コキア10月が見ごろ 本日〜10月17日開園

 「コキアの里」(松田町松田惣領)は9月21日(土)から10月27日(日)まで一般開放する。開園時間は午前8時から午後4時。

 コキアの里は同町在住の飯田勝宏さんが「地元に新たな観光名所を作ろう」と2019年、松田山の耕作放棄地だった場所に開園した。春はネモフィラ、秋はコキアで来場者を楽しませてきた。

 今年は1000株のコキアに加え、ポーチュラカ、サルビア、日日草なども見られる。飯田さんによると「9月下旬から少しずつ赤くなりだし、10月には真っ赤なコキアが楽しめる」と話す。里の維持管理費に充てられる協力金200円が必要。「お越しの際は西畑公園の駐車場をご利用ください」と話す。

 問合せは、飯田勝宏さん【電話】090・8871・6464。

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