金沢区・磯子区版【11月7日(木)号】
「屏風浦資料館」にある道具などを手にする児童たち

屏風浦小6年3組 資料館の記憶 多くの人に 学級数増加のため閉鎖へ

 磯子区の屏風浦小学校(市岡直也校長)6年3組の児童たちが、同校4階にある歴史資料室「屏風浦資料館」の思い出を残そうと総合の授業で取り組んでいる。同館には地域住民らが持ち寄った昔の道具や写真などが残されているが、学級数の増加に伴って11月末で閉鎖する予定。児童たちは「少しでも多くの人に、資料室のことを知ってほしい」と話す。

 同館は1996年、同校創立40周年を記念して作られた。所蔵されているのは、1900年頃から60年頃まで地域で使用されていた稲作用の農具や海苔の養殖などで使われた漁具、当時の様子を写した写真など。そのほとんどが、児童の学習や地域のために活用される郷土資料として地域住民から提供されたものだ。

 区内森在住の関貞雄さん(96)は、開設に携わった一人。「故郷の歴史を学び、地域を大切にしてほしい」という思いで使わなくなった道具などの提供を地域住民へ呼び掛け、多くの人や学校の協力もあって開設に至ったという。

 所蔵された資料は児童の社会科の授業で活用されてきたほか、時折貴重な資料を見ようと地域住民が同館を見学に訪れることもあった。しかし、同校では児童数・学級数の増加に伴い、昨年度末に同館を閉鎖することを決断。それを知った同クラスでは、同館のことを下級生や地域住民へ伝えたいと考えた。同館や所蔵された道具などの詳細を伝えることで、資料館のことを多くの人の記憶に残すことを目指す。

保存策を検討

 10月には福祉施設企画の地域を巡るツアーの中で、地域住民約20人が同館を見学。児童たちは道具などを見せながら調べたことを解説した。「ここで伝えたことや資料室のことを、ぜひ周りの人にも伝えてほしい」と児童の一人。また、校内では「招待状」を手作りして全クラスへ配布し、一人でも多くの児童が閉鎖前に同館を訪れるように呼び掛けている。

 同校では同館の資料を保存していく方針で、検討を進めている。市岡校長は「方法は検討中。貴重な資料を何かしらの形で残せるようにしたい」と話している。

タブレット端末で情報共有するイメージ(提供)

市消防局 DXで搬送時間を短縮へ 実証事業で早期整備めざす

 救急活動の時間延伸解決のため、横浜市がDX活用の実証事業を10月から行っている。傷病者の受入確認や医師への引継ぎでタブレット端末を活用。市内3エリアで別々の事業者のシステムを検証し、来年度以降の早い時期の整備を目指していく。

 横浜市内での2023年の救急出場件数は25万4636件。前年比で1万件以上増加し、過去最多を記録した。

 救急活動(出場指令から医師引継ぎ)に掛かる時間も伸びており、13年には60・3分だったものが、73・9分と約14分伸びている。市消防局は、その原因に単身高齢者の搬送が増え搬送準備に時間が掛かることや、コロナの発熱検査など受入の事前チェックに時間が掛かることなどを挙げる。

 このような状況の中、消防局では活動時間の延伸解決のため、DXの導入を検討。今回の実証事業では、これまで電話や紙の書類で行っていた傷病者の受入確認や、医師引継ぎにタブレット端末を活用する。搬送現場の救急隊員と病院の医師が傷病者の基礎情報等のデータを共有し、受入の可否を口頭で確認。また、医師引継ぎの際も医師の署名等をタブレットで行うことで時間の短縮を目指す。

 このようなDXの活用は既に他都市で行われており、札幌市では病院の受入確認に掛かる時間で短縮が図られたという。

受入病院「本格的な導入を」

 実証事業は市内を北部、中部、南部の3つに分け、それぞれ別の事業者のシステムで検証。北部エリアで事業に参加する済生会横浜市東部病院の担当医は「聞き間違いなく写真も伝送できるので、患者さんの状態をより早く正確に把握できる。患者さんにとっても早期に搬送先の病院が決まるなどメリットは大きく、ぜひ本格的な導入を進めてほしい」と話す。

 実証事業は12月末まで行われる。市は今回の検証を受けて必要なシステムの要件を整理し、来年度以降の早い時期の整備を目指していく。消防局の担当者は「1分1秒でも早く傷病者を搬送するため、できることから円滑化を進めていきたい」と話している。

金沢区食品衛生協会の会長に就任した 齊藤 潔さん 金沢区六浦在住 58歳

手足動かし地域を支える

 ○…1962年から続く和菓子店「御菓子司 名月」の店主として和菓子と向き合い30年以上。金沢区食品衛生協会の副会長から、会長に就任した。同会には父の代から食品衛生指導員として関わってきた。「会員の皆様にご迷惑をかけぬよう、真摯に務めたい」

 ○…父が創業してから約3年後のクリスマス・イブに生まれる。当時は和菓子だけでなく洋菓子も売っていたため、「お腹が大きい状態でクリスマスケーキの箱にリボンを巻く作業をしていたと母がよく言っていた」とにこり。幼い頃から年末の餅つきの返しや柏餅の葉を巻く作業などで、父の和菓子づくりを手伝っていたこともあり、自然と家業を継ごうという意識が生まれていた。父親は根っからの職人気質で「変なものを作るとすぐに怒られた」と笑う。

 ○…金沢区六浦に生まれ、現在の六浦白梅公園の場所にあった白梅保育園、大道小学校、大道中学校で子ども時代を過ごす。小学6年生でソフトボールチームのキャプテンを務め、中学校では全国大会出場経験がある強豪バレーボール部に所属。高校では横浜商業高校(Y校)の野球部へ。入部時点で100人いた部員が引退の頃には半分以下になってしまうほど厳しい練習環境を耐え抜き、甲子園ではベンチ入りを果たした。「昔から手や体を動かすのは好きだった」。高校卒業後は和菓子店「御菓子司 大倉山青柳」=港北区=で約5年間の修業を経て、24歳で家業に従事する。

 ○…現在は県の菓子工業組合専務理事や市の菓子協議会副会長など、さまざまな役割を兼任しながら、20年以上にわたり所属している金沢消防団第八分団の部長も務め、意欲的に活動している。「愛着のある町で父が築いてきた地域の方々との縁を大切にしたい」

アルファロッカーシステムの和田寿成社長(左)と三木正造担当部長=提供

アルファロッカーシステム、キリン・JA横浜、 食品ロス削減の取組で「きら星活動賞」受賞

 (株)アルファロッカーシステム=金沢区福浦=と、キリンビール(株)氷結チーム・JA横浜果樹部の2事業者がこのほど、「横浜市食の3Rきら星活動賞」を受賞した。同賞は、食品廃棄物の発生抑制や再生利用等で顕著な功績を挙げている事業者等を市が表彰するもの。

売れ残りパンをロッカー型自販機で販売

 アルファロッカーシステムは、コインロッカーの製造・販売のノウハウを生かして、賞味期限内でありながら廃棄されてしまう売れ残りパンの販売に、ロッカー型自販機を活用するサービスを開発。消費者は通常よりお得な価格で夜間の時間帯にもパンを購入でき、パン屋は閉店後に売れ残ったパンを廃棄することなく販売できるという双方にメリットがあるサービスとなっている。

 今年1月から地下鉄関内駅構内のSDGsステーションに設置したところ、多くのメディアで取り上げられるなど注目を集めた。その後も、市内では横浜銀行アイスアリーナやみなとみらい線馬車道駅などに設置。同社によると、現在は全国からロッカー型自販機の導入に関する問い合わせが相次いでいるという。

 受賞を受けて、同社営業部担当部長の三木正造さんは「地域に貢献できたことが嬉しい。今後もこのサービスを横浜市内はもちろん、多くのエリアに広めていけたら」と話した。

規格外の浜なしをチューハイに

 キリンビール(株)では、規格外果実を有効利用することで食品ロスを削減する「氷結mottainai(モッタイナイ)プロジェクト」を立ち上げた。そして、その第1弾としてJA横浜と協力し、横浜のブランド梨「浜なし」を使った缶チューハイを発売した。

 同社によると売行は好調で、8月末時点で約3万4千個分の規格外浜なしを活用できたという。

 氷結ブランドの担当者は「JA様、農家の皆様と一緒につくった商品ですので、共同で賞をいただけて大変嬉しく思います。今後も継続して本プロジェクトに取り組んでまいります」と喜びを語り、JA横浜果樹部の山本成樹さんは「取組みを評価され大変嬉しい。横浜の果樹を広くPRするため、今後も取組みを進めたい」と話した。

地鎮祭の参列者

金沢区三師会館 建て替えに向け地鎮祭 来年8月末竣工予定

 一般社団法人金沢区三師会(若栗直子会長)は10月31日、金沢区三師会館の建て替え工事を前に、同区金沢町の会館跡地で地鎮祭を行った。当日は、三師会や関係者ら約20人が参列した。

 医師会、歯科医師会、薬剤師会が一体となった「三師会」は全国でも珍しく、「金沢区三師会」は、地域医療の発展と医療現場での相互協力を推進するために1972年に発足。金沢町にあった保健所跡地を利用して三師会館を建設し、休日診療を行ってきたが、老朽化に伴って7月に谷津町の仮設施設に移転。現在は仮の施設で診療を行っている。

 新しい三師会館は感染症への対応を強化した構造などを取り入れ、地上2階建の鉄筋コンクリート造。建築面積413・18平方メートル、延床面積約742・92平方メートル。11月中旬から工事を始め、来年8月末に竣工予定。設計・管理は(株)アーキテクト・アソシエイツ・ヨコハマ(平山正義代表取締役)。

 同会の若栗会長は「三師会のこれまでの伝統を引き継ぎ、これからも地域医療に貢献していきたい」と話した。

あおぞら谷津保育園 10回目のふれあいまつり 飲食の出店やステージなど

 「第10回あおぞらふれあいまつりin谷津」が11月17日(日)、あおぞら谷津保育園=金沢区谷津町=と隣接する谷津染井公園で開催される。午前10時から午後3時。雨天決行。今年のテーマは「キセキ〜これまでの軌道・これからの奇跡〜」。

 炭火焼の魚500尾の無料提供のほか、窯焼きピザ、焼きそば、牛ステーキ串やもつ煮、バインミー、クレープ、カラフル綿あめ、焼き芋、タイ屋台の汁そばなどが販売される。バザーやフリーマーケットも。

 また、ステージでは和太鼓、フラダンス、まとい、新体操、ムエタイのほか、職員バンド、西柴学童保護者有志の「2448AND(にししバンド)」などが出演。

 展示コーナーでは、書道、絵画、吊るし雛、おもちゃ、切り絵などが展示される。

 ふれあいまつり10周年記念「おもいでコーナー」、2025年度あおぞら谷津保育園20周年記念コーナーも。

 問い合わせは同園【電話】045・784・0540。

受賞の喜びを語る和田さん

日本被団協和田さん 「被爆者の言葉が核抑止に」 ノーベル平和賞受賞で喜び

 今年のノーベル平和賞の受賞が決まった日本原水爆被害者団体協議会(日本被団協)。本紙では、同協議会の事務局次長を務める和田征子さん(81)=鶴見区在住=に受賞の喜びや、被爆者たちのこれまでの苦労、若い世代や今後の活動への思いを聞いた。

 「これまで何度もから騒ぎがあり諦めかけていたけれど、連絡をもらった時は驚いたし、本当に嬉しかったですね」と言葉を噛みしめながら喜びを語る和田さん。「被爆者がずっと証言を続けてきたことが受賞理由になり、核兵器ではなく私たちの言葉が、核の使用を阻止する抑止力になったのだと、ノルウェーのノーベル委員会が評価してくれてありがたい」

 被爆者たちが1956年に全国組織として結成し、核兵器の廃絶や被爆者の救済を訴える運動を続けてきた日本被団協。和田さんは1歳10カ月の時、長崎の爆心地から2・9Kmの自宅で被爆した。当時の記憶はないが被爆した両親や親族から当時の話を聞いて育ち、また、被爆者が社会から差別を受け続け、隠れるように生活してきた実情などを知り、40歳頃から被団協の活動に積極的に参加するようになった。「その頃はまだ証言できる先輩方が多くいたけれど、段々少なくなってきてしまった。被団協の平均年齢も86歳になった。今でも私が青年部って可笑しいでしょう」と肩を落とすが、「でもね、一緒に活動してくれる学生なども出てきてくれた。発信力はあるし、本当に心強い」と若い世代の協力を喜び、継承にも力を入れていきたいとする。

「過去の話ではない」

 これまで数々の国際会議などに出席し、核兵器廃絶を訴えてきた和田さん。被団協の事務局次長だけでなく、横浜市原爆被災者の会会長なども務め、慰霊祭や講演会などを行っている。

 今回のノーベル平和賞受賞によって改めて被団協の運動が評価されることを願いつつ、今後も政府に核兵器の廃絶と被爆者の救済を訴え続ける。世界唯一の戦争被爆国でありながら、核兵器禁止条約に参加していない日本。和田さんは「これまで被爆者の先人たちがどれだけ苦労したか。核使用は過去の話ではない。使用のリスクは高まっているし、私たちが証言することで悲惨さを伝え、核は絶対に使ってはいけないということを今後も伝えていきたい」と力を込めた。

オペレッタの魅力を披露 シンフォニカがコンサート

 第36回金沢区民文化祭「金沢シンフォニカプロムナードコンサート2024」が11月17日(日)、横浜市金沢公会堂で開催される。午後1時30分開場、2時開演。

 今回は、ヨハン・シュトラウスとブラームスの親交をテーマに演奏。曲目は初演から150周年を迎えたオペレッタ「こうもり」序曲や「くるまば草」序曲、ブラームスの交響曲第3番など。指揮は佐藤秀義、ソプラノに石井和佳奈、テノールに平野太一朗。

 チケット900円(当日券あり)。自由席。前売券は金沢八景イオン「バンダレコード」、能見台駅前「レオカメラ」、並木1丁目商店会「ワダ・シーサイド」などで販売。(問)長谷川さん【電話】090・2486・7208

西柴ケアプラで秋まつり 11月10日、野菜の販売も

 金沢区柴町の西柴地域ケアプラザと西柴コミュニティハウスで11月10日(日)、「2024わくわく秋まつり」が開催される。午前10時から午後3時。新鮮地場の野菜や柴シーサイド恵みの里の温州みかん、さくら茶屋のいなり寿司、ブレーメンのパン、赤飯の販売のほか、保健活動推進員による健康ブース、「お菓子さかな釣り」、クイズラリーなども。

 キッズダンスやフラダンス、コミュニティバンド、沖縄三線、マンドリンの演奏、プロによる本場のゴスペルも披露される。問い合わせは同所【電話】045・780・1150。

ベイサイドマリーナ 海が似合うマルシェ 11月10日、地元グルメが集結

 海が似合うマルシェ「Y.B.マリーナマルシェ」が11月10日(日)、横浜ベイサイドマリーナ=金沢区白帆=で開催される。午前10時から午後4時。入場無料。

 地元金沢区の店を中心に、野菜や果物、加工品の販売のほか、キッチンカーの出店、当日予約制でハンザディンギー体験(500円)、エコボートで海ごみ拾い体験(500円)なども。

 問い合わせは同所【電話】045・776・7590。

山中市長(右から3人目)と表彰を受けた企業の関係者ら

若者の自立支援に協力した7団体を横浜市が表彰 就労訓練、長年受け入れ

 ひきこもりなどの困難を抱える若者に対し、自立に向けた就労訓練を実施する団体を表彰する式が11月5日、横浜市役所で行われた。

 市は2006年度から、無職やひきこもり経験のある若者の自立・就労支援を行う「よこはま若者サポートステーション」を通じて、企業や団体に就労訓練の受け入れを依頼している。

3社が5年間継続

 今回は就労訓練を5年間継続したアイング株式会社=東京都千代田区=、株式会社サンパワー=港北区=、ブックオフコーポレーション=相模原市南区=の3社が市長表彰、3年間継続したガイズカンパニー株式会社=港北区=、公益財団法人神奈川県労働福祉協会=中区=、特定非営利活動法人藤沢市民活動推進機構=藤沢市=、労働者協同組合ワーカーズコレクティブデポットつつじが丘ブランチ=青葉区=の4団体がこども青少年局長表彰の対象。表彰式には市長表彰の3社の関係者が出席した。

 アイングはみなとみらいや東戸塚などの商業施設の清掃などを行っており、5年間で16人を受け入れた。担当者は「受け入れた人に達成感を味わってもらえるようにしており、中にはリーダー的な役割を担っている人もいる」という。

 サンパワーはソーシャルビジネスのコンサルティングなどを行い、就労が困難な人の雇用に注力している。5年間で11人を受け入れ、パソコンの入力作業などを行ってきた。川村拓也社長は「来た人が自信をつけて戻ってもらうことを心掛けてきた」といい、受け入れ終了時には、社員が色紙にコメントを書いて渡すなど、正社員と同様の対応をしてきたという。

 ブックオフコーポレーションは港北区の本や衣類などを扱う店舗などで67人が勤務した。BOOKOFF SUPER BAZAAR 綱島樽町店の長崎哲也館長は「いろいろな売り場に入ってもらい、適性を感じられるようにした」といい、指導する側のメリットもあったとした。

 表彰式で山中竹春市長は「温かい指導で若者のその後の生活に役立つものだった」と企業に感謝し、「今後も若者に寄り添った支援をできるようにしたい」と述べた。

<PR>
【LINE読者限定プレゼント】
【LINE読者限定プレゼント】
毎月15名様に抽選で『Amazonギフト券1,000円分』をプレゼント!ギフト券以外のプレゼントもあるかも!是非チェックしてみてください。 (続きを読む)
<PR>
こどもタウンニュースよこはま版
こどもタウンニュースよこはま版
「こどもタウンニュースよこはま版」2024年11月号を発行しました。本紙は横浜市内の全公立小学校に約20万部を配布しています。子どもたちに新聞や活字に親しむ機会... (続きを読む)

11月15日まで募集 磯子区杉田にたくさんのクリスマスツリーを飾ろう

 磯子区杉田地区の施設が連携した取り組み「つながる杉田」では、誰でも参加できる「みんなでクリスマス2024」を企画。12月の展示に向けて現在、台紙を配布して参加を募っている。

 この取り組みは、年齢や性別、障害の有無などに関わらず誰もが楽しめるイベントを通じて、杉田地区をつなげることを目指すもの。磯子区民文化センター杉田劇場、杉田地区センター、こども家庭支援センター ゆいの木、新杉田地域ケアプラザの4施設が中心となって企画している。今年はたくさんのクリスマスツリーを作って展示予定。11月15日(金)まで4施設と磯子スポーツセンターで台紙を配布している。参加希望者は、台紙に色塗りや飾り付けなどを行ってツリーを完成させて各施設へ提出を。展示は12月5日から25日にかけて、台紙の配布施設、らびすた新杉田 ベイガレリア、いぶき支援室で予定。問い合わせは同ケアプラザ【電話】045・771・3332。

横浜ワールドポーターズの授乳室にマークを貼る黒岩知事(中央)、penaの坂上理事長(左)、イオンモール株式会社の武田東日本支社長

県が「リトルベビー」支援でNPO法人penaと協定 「搾乳」マーク作成、施設掲示も

 神奈川県は「リトルベビー」と呼ばれる2,500g未満で生まれた低出生体重児とその家族を支援するため、10月30日に当事者家族らによるNPO法人「pena」(坂上彩理事長)と連携協定を結んだ。当事者の声を受け、母親が自分で母乳を絞る搾乳ができることを示したマークを作成し、公共施設や商業施設への掲示を進めていく。

「授乳室での搾乳が当たり前に」

 penaはこれまで、情報交換や写真展の開催、当事者の要望を自治体に伝える活動などを行っており、県が発行した子育て記録ノート「かながわリトルベビーハンドブック」の作成にも協力していた。坂上理事長は、「赤ちゃんが入院中だったり、早期に職場復帰したりすると、搾乳が必要になる場合があるが、赤ちゃんと一緒にいないと授乳室が利用しづらい」と話す。

 10月31日には民間施設としては初めて、横浜ワールドポーターズの授乳室に「搾乳」マークを掲示。同日の掲示セレモニーに黒岩祐治知事、坂上理事長、同施設を運営するイオンモール株式会社の武田久和東日本支社長が参加した。

 黒岩知事は「今後、大型商業施設、鉄道会社などにも掲示の協力をお願いしたい」とし、「搾乳」マークの推進と理解の促進に力を入れるとした。横浜ワールドポーターズの野口耕司ゼネラルマネージャーは、「今回、県から呼び掛けがあるまで搾乳に関する気づきがなかった。反省を含め、今後は県内の系列店で掲示を進めていく」と話した。坂上理事長は「リトルベビーの存在が社会的に認められたようでうれしい。授乳室にいづらい気持ちで搾乳するママが減るように願っている」と話した。

日本一が決まり、横浜スタジアムの外で大喜びするファン(11月3日午後9時15分頃)

ベイスターズ ハマスタで決めた 26年ぶり歓喜の日本一 セ・リーグ3位から「下剋上」

 プロ野球の横浜DeNAベイスターズが11月3日、横浜スタジアムで行われた福岡ソフトバンクホークスとの日本シリーズ第6戦に11―2で勝利し、4勝2敗で1998年以来26年ぶり3回目の日本一を決めた。

 ベイスターズはセ・リーグ3位でクライマックスシリーズ(CS)に進出。CSで阪神タイガース、読売ジャイアンツを下し、日本シリーズ出場を決めた。

 パ・リーグを圧倒的な強さで制し、CSも無傷で突破したホークスとの日本シリーズは10月26日に横浜スタジアムで開幕。ベイスターズは第1、2戦に敗れたものの、福岡に場所を移した第3戦に勝利すると、そこから4連勝で日本一に輝いた。CSが始まった2007年以降、リーグ3位からの「下剋上」で日本一になったのは、2010年の千葉ロッテマリーンズ以来2回目で、セ・リーグのチームでは初めて。

 王手をかけた第6戦は2回に筒香嘉智選手の本塁打などで3点を先制。その後も5回に一挙7点を挙げて試合を決めた。

場外ファンも大興奮

 横浜スタジアムがある横浜公園には、球場に入れなかった多くのベイスターズファンが詰め掛けていた。日本一が決まった午後9時15分頃に大歓声が上がり、喜びが爆発。場外のファンも選手の応援歌を歌うなどして興奮状態が続いた。公園内で「ビールかけ」をする人が見られたほか、ハマスタから関内駅に向かう交差点では横断歩道を渡る人がハイタッチを交わすなど、26年ぶりの日本一に関内周辺が沸いた。

園児たちが注目する中で実験を披露するチャーリー西村さん(左)

空気砲にびっくり 金沢区の並木幼稚園でサイエンスショー 未就園児も参加

 金沢区の並木幼稚園は10月29日、地域交流会「はじめてのかがくあそび」を同園ホールで開催した。

 参加したのは在園児約140人と未就園児の親子15組。(株)サイエンスエンタテイメントのチャーリー西村さんがステージに立ち、さまざまな大きさの空気砲などを披露。空気砲から出た空気を浴びるなど、体験型のサイエンスショーが行われた。空気砲を遠くから打ち、布が揺れると、園児たちは立ちあがって驚きながら喜んでいた。

 同園を運営する学校法人ミネルヴァ学園の小嶋昭彦理事長は「地域の方に幼稚園の雰囲気を知ってもらうきっかけになれば」と話した。

 

あいさつする坂本会長

磯子区シニアクラブ連合会が60周年を祝い記念式典 山中竹春市長らも出席

 磯子区シニアクラブ連合会(坂本税会長)の創立60周年記念式典が、10月29日に磯子公会堂で開催された。

 老人クラブは概ね60歳以上の人が対象で、スポーツや文化、健康、友愛など、さまざまな活動を展開している。磯子区では1964年4月、約10のクラブによって区老人クラブ連合会を設立。今年度から名称を磯子区シニアクラブ連合会に改め、2024年4月1日時点で53クラブ、3711人の会員が所属する。

 式典には会員ら約400人と、山中竹春横浜市長や高橋功区長らも出席した。坂本会長は「盛大に式典ができたのは、先輩役員の方々の長年の尽力の賜物。今後も地元の方々から愛され、仲間が一人でも多くなっていけば」とあいさつ。その後、功労者表彰と特別感謝表彰も実施。理事や支部長、委員長など同連合会の活動を支えた12人を表彰し、坂本会長から代表者に賞状が手渡された。

 式典後には46回目を迎えた演芸大会も開催。森浅間神社神田囃子森保存会が獅子舞や囃子で会場を盛り上げたほか、同連合会の加盟団体が音楽や踊りなどを披露した。

水が入ったダミーのカラーボールを投げる参加者

金沢区内のコンビニで強盗や詐欺被害抑止に向けて訓練 110番通報やカラーボール投てきを実践

 金沢区のコンビニエンスストア「ファミリーマート松山釜利谷店」で10月24日、強盗への対処と特殊詐欺防止に向けた訓練が実施された。

 主催したのは、神奈川県コンビニエンスストア防犯対策協議会と金沢警察署。近隣店舗などから約30人が参加した。強盗対応は店舗に強盗が押し掛けた想定で行われ、レジカウンターまで来た犯人役に店舗担当者が応対し、同署の協力で実際の110番通報まで実践。その後、屋外で人型の的を狙い、ダミーのカラーボールを投げる訓練を行った。特殊詐欺への対応では、「パソコンが壊れたから電子マネーが必要」という名目で来店した被害者役への声の掛け方などを確認した。

 同署の担当者は「強盗が発生したら人命を最優先し、犯人が立ち去った後に現場保存をお願いしたい」と参加者たちへ要望。同協議会の吉田浩一会長は「身の安全を第一に考え、今日の訓練の内容を参加していないスタッフに共有してもらえたら」と話した。

新旧の写真30枚を展示

磯子区の横浜市電保存館で今昔写真展 来年3月18日まで開催中

 「横浜市電今昔写真展 後篇〜懐かしい市電の写真で観る横浜の街の移り変わり〜」が来年3月18日(火)まで、横浜市電保存館=磯子区滝頭=で開催されている。

 写真は横浜市電に関する調査、研究などを行う愛好会「しでんの学校」が提供。今回は、市電と市内を走る他の鉄道が共演している15組30枚の写真を展示。昭和40年代に撮影された写真と同じ構図で、令和に入り撮影された写真が上下で見比べられるのが特徴となっている。

 中には、市営地下鉄開業前、輸送のためトレーラーにけん引された市営地下鉄の車両が市電の軌道敷上を通過するところを収めた貴重な一枚も。「懐かしいと足を止めてくれる人も多く、前篇も好評だったので多くの人に見てもらえたら」と武藤隆夫館長。入館料は大人300円、3歳から中学生100円。水、木曜休館。(問)同館【電話】045・754・8505

説明会のチラシ

神奈川県が11月16にサステナブル企業説明会

 神奈川県は大学生や第2新卒を対象にしたサステナブル企業説明会「やりたい仕事の見つけ方」を11月16日(土)正午から午後4時まで、西区みなとみらいのTKPガーデンシティPREMIUM横浜駅新高島で開催する。

 説明会では、サステナブルな事業に取り組む企業が参加し、企業の具体的な取り組み、働き方について説明を行う。セミナーも開かれ、次世代キャリア支援プラットフォーム「Base Me(ベイスミー)」を運営するアレスグッドの勝見仁泰代表取締役が「価値観にあった仕事の見つけ方」をテーマに講演。続くパネルディスカッションでは、企業の幹部や採用担当者も登壇し、サステナブル企業の選び方について議論する。企業紹介タイムでは、小田急電鉄やLINEヤフーなどが説明を行う。会場内には東京海上日動火災保険や丸井グループなど約30社がブース出展する。

 参加無料。申し込みは県のホームページ(https://www.pref.kanagawa.jp/docs/bs5/sustainablesetumeikai.html)から11月14日(木)まで。私服での参加も可能。問い合わせは県政策局SDGs推進グループ【電話】045・285・0909。

昨シーズンの試合の様子©横浜キヤノンイーグルス

横浜キヤノンイーグルス開幕戦に市民5千人を招待 12月22日、日産スタジアム

 横浜をホストエリアとするラグビーチーム「横浜キヤノンイーグルス」は、12月22日(日)に日産スタジアム=港北区=で開催するホストゲーム開幕戦に市民5千人を無料招待する。

 招待企画は横浜市と連携してスポーツ振興に取り組む「横浜スポーツパートナーズ」の一環。

 横浜キヤノンイーグルスは、ジャパンラグビーリーグワンのDIVISION1に所属。日本代表の梶村祐介選手や岡部崇人選手、ラグビーワールドカップ2023で優勝した南アフリカ代表のファフ・デクラーク選手、ジェシー・クリエル選手など、世界で活躍する選手が多数在籍している。

 対戦相手は東芝ブレイブルーパス東京。午後3時5分キックオフ。自由席が対象。

 応募は先着順で11月15日(金)午前10時から12月21日(土)午後11時59分まで。申込サイト(https://www.canon-eagles.jp/tickets/invite/20241222.html

)から受け付け。チケットは各自で手数料を負担し、コンビニで発券する。詳細は、横浜キヤノンイーグルス横浜事務局(横浜アーチスト)【電話】045-664-3731。

当選証書を受け取る1区の篠原豪氏

衆院選 小選挙区当選者に証書付与

 衆議院議員選挙の神奈川県内の小選挙区当選者に当選証書を付与する式が10月30日に県庁で行われた。

 県内20選挙区の当選者やその代理人に県選挙管理委員会の保阪努委員長が当選証書を手渡した。

 横浜市関係の選挙区では1区・篠原豪氏(立民・前)、3区・中西健治氏(自民・前)、6区・青柳陽一郎氏(立民・前)、7区・中谷一馬氏(立民・前)、19区・草間剛氏(自民・新)は本人が参加して受け取った。