旭区・瀬谷区版【12月5日(木)号】
アメリカ大会に挑戦した沼田さん=提供写真

瀬谷区在住沼田拓海さん 米国自動車レースで入賞 夢のF1へ「一歩ずつ」

 瀬谷区在住の沼田拓海さん(20)が、10月から11月にかけてアメリカで開かれた自動車レース「LIGIER JS F4 SERIES」にアジア人として初めて出場。同大会の第3レースで4位入賞した。

 通常の自動車とは異なる「フォーミュラー」というレーシングカーを使用した同レース。世界最高峰の「F1」の下位のカテゴリーに位置しており、その登竜門として知られている。

 予選と3つのレースで構成され、各試合ごとに勝者を決定。また、最も早く1周した選手は、次のレースを有利な位置で始められる。

 沼田さんは現地のレーシングチームの選手として出場。大会開始時には調子を崩し、予選では19選手の中で11位に。第1レースでは、計測器のトラブルでタイムが計測できなくなるなど苦戦し8位となった。

 しかし、第2レースからは調子を取り戻し、第3レースでは好位置でスタート。序盤は他選手に抜かれたものの、後半に巻き返し、5位でフィニッシュ。上位選手がペナルティで降格したことで繰り上がり、4位入賞を果たした。

シミュレーターで磨きかけ

 中学生時にF1ゲームのプレイ動画を見て以来、出場を夢見るようになった沼田さん。レーシングカートを使用した大会にも17歳から出場してきた。

 日々、実際のレースを高精度で再現したオンラインレーシングシミュレーターを使用し、自宅で練習に励む。ネットワーク上で開かれた大会でもライバルと競り合い、活躍するなど腕に磨きをかけてきた。

 実際のフォーミュラーを使用した大会は今回が初めてだったという。JS F4 SERIESと同じ格式のレースは日本でも開かれているが、アメリカで活躍したことをきっかけに強豪チームに移籍する選手が多いため、「よりチャンスをつかめる場所で挑戦したかった」と話す。

 現在は、F1とJS F4 SERIESの間の「FR」出場を目指す。また、スポンサー募募集の営業も自身で取り組んでおり、「大舞台に向けて、一歩ずつ前進していきたい」と力強く語った。

市内区役所 「窓口カスハラ」対応苦慮 職員要望も体制未整備

 企業や店舗が客から理不尽な要求や迷惑行為を受ける「カスタマーハラスメント(カスハラ)」が社会問題となるなか、横浜市の区役所窓口でも来庁者からのハラスメントが起き、難しい対応を迫られることもある。職員からカスハラ対策を求める声が出ているが、体制は未整備で具体的な検討には至っていない。

謝罪要求やSNS投稿

 区役所窓口でのカスハラについて、横浜市市民局は「カスハラの定義が明確ではないため、件数は把握していない」とするが、来庁者対応が多い戸籍課や保険年金課などの窓口で迷惑行為が起きやすいという。来庁者が過度に謝罪を求めたり、職員や家族へ危害を加えることをほのめかすことがあるという。SNSに職員の名前や広報物に使われていた顔写真が投稿される例も見られる。

 過去に区役所に勤務していたある職員は、「窓口で業務と関連が薄い件で持論を数時間話す人がいた。話を遮ったり、別の部署に回すと余計に時間がかかるため、最後まで話を聞くしかなかった」と対応の難しさを語る。

 同局によると、職員への暴力や脅迫が疑われる場合には、専門部署が対応する仕組みがあるが、カスハラに特化したマニュアルや庁内で事例を共有する体制は確立されていないという。

 窓口担当職員からカスハラ対策を求める声があることに加え、市人事委員会も10月、「職員保護の観点から組織として具体的な対策の検討が必要」との報告を出した。

他自治体では録音も

 他の自治体では、電話の通話を録音したり、話し合いが長時間になった場合は対応を打ち切るところもある。同局は、これらの例を把握し、対策の必要性は感じつつも、「具体的に検討するには至っていない」という。

 市は職員が市民の声に耳を傾ける「広聴マインド」を重視しており、カスハラ対策との兼ね合いが難しい側面がある。対策について同局は「市民の理解なくしては進められない」としており、「正しい知識のもとで適切に対応できるように努める」と、まずは窓口サービスの向上を図っていく方針だ。

山中市長 再選出馬は「考えられる状況ではない」

 横浜市の山中竹春市長は12月4日の定例会見で来年夏の市長選への立候補について、「残された任期をしっかりやることだけを考えている。今は出馬を考えられる状況ではない」と述べた。

 山中市長の後援会が11月25日に発足し、同日に行われた集会に約1千人(主催者発表)が集まったことに関しては、「会を開いてくれたことは大変ありがたく思っている。残りの任期をしっかり頑張れというメッセージだと思っている」と感想を語った。

今回販売された同商品

JA横浜・山崎製パン 冬でも「浜なし」を コラボ商品販売

 JA横浜と山崎製パン株式会社はこのほど、横浜市内産の梨「浜なし」を使った新商品「チョコサンド(浜なしジャム)」を発売した。

 同商品は、JA横浜果樹部のナシ班に所属する農家が生産する「浜なし」で作ったピューレを使用し、クリームと共にチョコレート生地でサンドしている。チョコレートの甘さの中に、浜なしのフルーティーな香りが感じられる一品だ。

 浜なしは、横浜市内で生産された梨の総称。主に農家の自宅直売所やJA横浜「ハマッ子」直売所で販売され、市場に出回らないことから「幻の果実」とも呼ばれている。7月下旬から9月が旬で、同商品には「シーズン終了後もこの果実のおいしさを味わってもらいたい」という思いが込められている。

 JA横浜では、これまでにも浜なしを原料とした商品を販売してきた。レトルトカレー「やるJA(じゃ)んカレー」シリーズや、市内製菓メーカーとコラボした菓子などがある。

食品ロス削減も

 山崎製パンでは、食品ロス削減などを目的に、全国の各工場が地元JAや生産者団体と共同で地域の特産品などを使った商品開発に取り組み、地域限定で販売する「ご当地商品」などを展開している。

 今回のコラボ商品は、JA横浜から山崎製パンに企画を提案したことで実現した。JA横浜事業企画室の岡部将樹次長は、「今回のコラボは、より多くの消費者に横浜市内産の農産物を知ってもらう絶好の機会。今後も、こうした商品開発を積極的に進めたい」とコメントしている。

 「チョコサンド(浜なしジャム)」は、12月末まで関東を中心としたスーパー・コンビニの他、JA横浜直営の「ハマッ子」直売所(30日迄)で販売される。1個140円(税込)。

受賞に参加者は笑顔を見せた

瀬谷区社会福祉功労者表彰 11人・7団体が受賞

 社会福祉活動に尽力した個人や団体に贈られる「瀬谷区社会福祉功労者」の表彰式が先ごろ、瀬谷区役所で開かれた。

 瀬谷区社会福祉協議会と同区役所の主催。今年度は個人11人と7団体が受賞した。

 受賞者は以下の通り(敬称略)。カッコ内は所属団体や主な活動。

【個人】阿部真澄(瀬谷区災害ボランティアネットワーク)、磯辺良子(傾聴ボランティア・えがお)、岡本壽子(音楽のたまてばこ)、奥津愛子(個人ボランティア)、加賀山純子(配食サービスひまわり会)、小林清春(ほっと三ツ境)、小宮幸枝(ハンドメイドカフェ)、佐藤志津子(親と子のサロン・いちごクラブ)、並木マスエ(サロンよってって〜A)、吉冨敏江(宮沢地区社会福祉協議会)、吉原和代(ふくわ会)

【団体】相沢助け合いの会、あやめ会、いちごクラブ、カフェスマイル、手話サークル れいわ、瀬谷のら猫減らし隊、まつぼっくりの会

瀬谷キリスト教会(北新) チェロの響きで安らぎを 22日にXmas礼拝

 中原街道沿いの瀬谷キリスト教会(瀬谷区北新29の16)で12月22日(日)、クリスマスコンサート礼拝が開かれる。午前10時30分〜正午。

 「チェロの響きで心安らぐクリスマスを」と銘打たれたコンサート。出演者は、国内外の教会や学校で聖書に基づく音楽とメッセージを届けているチェロ奏者の井上とも子さん=写真=。早川揺理さんのピアノ伴奏に合わせて、13世紀の讃美歌「久しく待ちにし」、「白鳥」(サン・サーンス)、「ふるさと」(岡野貞一)などを披露する予定。

 入場無料(席上献金あり)。申込不要。終演後にはクリスマスランチも用意されている。問い合わせは同教会【電話】045・302・2937。

万騎が原小 ボッチャで園児と交流 総合学習を深める

 まきが原幼稚園=旭区万騎が原=でこのほど、近隣の万騎が原小学校5年2組の児童と年長の園児との交流会が行われた=写真。

 同会では、児童が園児にボッチャをレクチャー。後半では園児たちがゲームを行い、盛り上がりを見せた。

 同小学校の5年2組では、総合の時間にボッチャを学習。「次のステージとして、地域にボッチャを広めたい」との思いから、卒園生もいるという同幼稚園に交流会を打診し、実現した。

 同クラスの岩佐康平教諭は「ボッチャが老若男女誰でも楽しめるスポーツだと、児童たちは学習してきた。どのように伝えるのか、年上としてどう接するのかなどいい経験ができたのでは」と期待した。

 児童の三崎仁太郎さんは「園児が楽しめるように工夫した。これからも地域の人にボッチャを広めたい」と話した。

講話する野田署長※間税会より写真提供

間税会と酒販組合 研修会で税を学ぶ

 保土ケ谷間税会(遠藤昇会長)と横浜小売酒販組合保土ケ谷支部(中野信幸支部長)による合同税務研修会が11月18日にモンテファーレ=保土ケ谷区=で開かれ、約40人が来場した。

 研修会は「税を考える週間」(11月11日〜17日)に合わせて毎年開催されている。第1部では保土ケ谷税務署の野田真一郎署長が「税務行政の現状と今後」をテーマに講話。第2部では三浦信祐参議院議員が改正政治資金規正法などに関する特別講演を行った。

 遠藤会長は「税務行政から政治資金まで知らないことも多く学びになった」と話していた。

協力団体と街頭キャンペーンを実施した旭警察(左=提供写真)とチラシで警戒を促す瀬谷警察担当者

神奈川県警察 闇バイトに警戒 旭・瀬谷でも注意喚起

 神奈川県警察は、犯罪行為をすることによって報酬を受け取る、いわゆる「闇バイト」への警戒を強めている。

 同県警組織犯罪分析課によると、闇バイトは犯罪実行者募集情報とも呼ばれ、SNSやインターネットの掲示板などで仕事内容を明かさずに「短時間で高収入が得られる」、「簡単な仕事」などの言葉で応募者を勧誘。申し込んできた人を犯罪に加担させる。

 闇バイトが関連していると思われる主な犯罪としては、店舗や一般家屋に対する強盗や窃盗、特殊詐欺の実行役である「受け子」、接触して現金などを受け取る「出し子」、そのほかにもキャッシュカードや通帳の売買や覚醒剤などの違法薬物の運搬、犯罪収益の隠匿などのマネーローンダリングなどが関連事件として挙げられる。また、同県警捜査第一課は、10月に青葉区で発生した事件も関連があると見て捜査している。

 犯罪から抜けたいと思っても、運転免許証などの身分証や実家の住所などを押さえられていると、それを理由に脅迫されて繰り返し犯罪に加担してしまうケースも多くあるという。

 最近では「ホワイト案件」などと正規のアルバイト求人を装う事案もあり、担当者は「すでに応募をしてしまった人はすぐに110番通報、または最寄りの警察署へ相談してください」と呼びかける。

地域に呼びかけ

 旭区・瀬谷区の警察も、闇バイトや特殊詐欺など各犯罪への注意喚起を地域に向けて呼びかけており、主要駅で各団体と協力したキャンペーンやチラシ配布、最新の犯罪などについて説明する防犯講和などを行う。

 両区の担当者は「設備点検などと称して住居の下見に来ることもある。不審な人物が来たら、絶対に家にはあげず、帰らないようなら警察に連絡を」と話した。

県立二俣川看護福祉高等学校 創立60周年を迎えて 校長 鈴木 恭子

 地域の皆さまをはじめ多くの皆さまに支えられ創立60周年を迎えることができました。正門から見る校舎の風景、創立当時の木製の下駄箱や掃除ロッカーなど今も残っており、卒業生には懐かしく在校生には新しく感じるものです。

 本校はヒューマン・サービスを担う人材として大切な「心」を育む教育を行ってきました。他者を思いやる心や何事にも真摯に取り組む姿勢は先輩から後輩へ脈々と受け継がれています。f高祭やスポーツ大会等の行事での学年を超えた一体感あふれる生徒の姿は本校の誇りです。これからも未来に向けて進化する学校づくりに尽力してまいります。本校への応援よろしくお願いします。

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県立二俣川看護福祉高等学校 ハンドサインと共に 同窓会長 入江 陽子

 「感動」はハンドサインのライブステージでいきなりやってきました。ホール中に響きわたる音楽はまるで別世界のようで、歌と手話が人の心をこんなにも感動させるものだということを知った瞬間でした。生徒がハンドサインの方々と一緒に手話をしている姿を観て、より胸が熱くなりました。

 教えていただいた手話を一緒にやりながら、私達の心が一つになっているのを実感していました。60周年記念のタオルを歌に合わせ振り回して飛んだこの感動も、歴史に刻まれていくことでしょう。

 これからも生徒達が共に学びながら、将来素晴らしい大人に成長していくことを願います。

25年度入学生の新制服。伝統を生かしながら、優しさや温かさ、安心感を感じられるデザインに

25年度に学科改編 「特色ある普通科」が誕生 多様な学びが可能に

 2025年度の学科改編で、普通科が新設される県立二俣川看護福祉高等学校。校名も開校時と同じ「県立二俣川高等学校」に変更されるなど、新たな一歩を踏み出す。

 現在は看護科と福祉科、各2クラスで構成される同校。25年4月からは普通科第1期生3クラスが設置され、福祉科は1クラスとなる。

 新設される普通科は、「特色ある教育課程」が大きな特徴だ。共通教科・科目を中心に基礎学力を伸ばすことはもちろん、「基礎看護」「看護総合」「医療理科」「地域支援学習」など神奈川県立高校では同校でしか学べないという科目を通じ、看護・医療・保健など専門分野の理解を深められる。「生徒それぞれの興味や関心に合わせ、幅広く学ぶことができます」と鈴木恭子校長。看護専門の教諭から指導を受けられる点や、外部機関と連携した校内外の実践的な学びの機会も、同校ならではと言えそうだ。

 1クラスになる福祉科では、これまで以上に手厚い指導が可能となる。校内外における実習も充実しており、設備が整った実習室で福祉科の教員から個人指導を受けられる「校内実習」、「保育体験実習」や「訪問介護同行実習」、「施設実習」(高齢者や障害児施設など)など、その範囲は幅広い。また、介護職の基本となる「介護職員初任者研修」の資格を取ることができる。

伝統や校風を尊重

 「本校が培ってきた伝統も大切にしたい」と鈴木校長。伝統の一つは、小規模校ならではの生徒や教員間の密接な関わりで、「授業や行事、部活動を通じて交流を深めています」と話す。各種実習を通じて”社会”と接する機会が多いことから、挨拶や身だしなみ、礼節を重んじる伝統も。「校風を大切にしながら在校生や新入生、教員とともに充実した生活を送れる学校を作っていきます」と目標を語る。

14日に説明会

 中学2・3年生とその保護者が対象となる、学校説明会が12月14日(土)午前9時30分から同校で開催。説明のほか、校内見学や個別相談の時間も。予約制で、申込は二次元コードから(9日(月)午後5時迄)。

ポスターに使用された「ハイエナの女王」と作家の奥津大希さん

神奈川県の障がい者作品展に約6千人来場 横浜赤レンガ倉庫で「ともいきアート展」

 神奈川県が主催する「第1回かながわともいきアート展〜生きること、表現すること〜」が11月15日から24日まで横浜赤レンガ倉庫で行われ、県内外から約6000人が来場した。

 障がい者アートを「ともいきアート」と称し、県内各地で展示を行ってきた県が、その魅力をもっと多くの人に伝えたいと開催。今回の大型展示では県内在住、在勤、在学、通所する障がい者から募集した作品123点と県内の障害福祉サービス事業所6団体の招待作品77点、合わせて200点を展示。作家らがワークショップを開くなど、来場者は作者の個性と魅力が表現された作品ひとつひとつに足を止め、感嘆の声を上げていた。

 受賞作品、受賞者は次の通り。敬称略。▽大賞…「 不滅の国」 萌木さく▽準大賞…「TUKI 」川戸由紀▽神奈川県知事賞… 「冬の空」ベイ▽審査委員特別賞…「乱暴にやさしく。」 助六(中津川浩章委員)、「 無題 」MAKI(加藤弘子委員)、「顏」 RUKA(小林涼子委員)、「LOVE COLLEAGUES(あいするなかまたち)」 ミモ・ザ・シータ(セインカミュ委員)▽オーディエンス賞…「猫のパズル コアラ」ねもとおさむ▽かながわ地方創生SDGs賞 …「ちから」 渡邉真理▽ともいき賞… 「元気」 佐野仁美、「まきしまきしまきし」 川又悠生、「縫う」 田中努、「大好き」 川村遼亮、「歯医者さん」 小山翔平

生物指標を用いた水質評価結果と下水道普及率の変化(市資料から)

横浜の河川水質調査 50年目で初の全地点高評価 背景に下水道普及、市民意識変化

 横浜市が行う川に生息する生物調査に基づく河川水質評価の結果が11月28日に発表され、調査を行った全41地点で「大変きれい」と「きれい」の評価となった。全地点の高評価は1973年の調査開始以来初めて。

 この「河川生物相調査」は、河川の水質調査を目的にほぼ3〜4年ごとに実施。市内を流れる鶴見川、帷子川、大岡川、境川、宮川、侍従川の6水系41地点を夏冬に調査していて、確認された生物から河川の水質を評価するため、魚類、底生動物、付着藻類、水草などの生物指標を定めている。今回発表されたのは2022年冬季、23年の夏季調査分。

 1984年調査時のデータを現在の指標で評価すると、河川の水質は「大変きれい」と「きれい」が31%だった。水質は徐々に改善され、今回初めて全調査地点で「大変きれい」と「きれい」が100%となった。

 調査を行う市環境科学研究所は「水質が改善したのは、現在ほぼ100%となっている下水道の普及が大きく影響している」と分析し、「市民や事業者の環境に対する意識が変化し、不法投棄や工場排水の垂れ流しなどが減ったことも大きい」としている。

初確認の生物も

 今回の調査では、サヨリやキチヌといった魚類7種、底生動物8種、付着藻類22種が初めて確認された。

 同研究所は「今後も市民の方々に、人間と自然の関係を自分ごととして考えてもらえるよう、啓発活動を行っていきたい」と話している。

沿道を埋め尽くした人の中を進む選手らを乗せたオープンバス

ベイスターズ 歓喜のパレード 日本一を30万人祝福 ファンも参加し1.5Km行進

 プロ野球の横浜DeNAベイスターズが日本一になったことをチームとファンが祝う「横浜DeNAベイスターズ日本一 優勝パレード2024」が11月30日に行われ、約30万人(主催者発表)が選手らを祝福した。

 三浦大輔監督や選手、コーチらを乗せたパレード用のオープンカーと「横浜日本一」の文字とともにラッピングされた3台のオープンバスは、多くのファンが見守る中、午前10時30分に横浜ハンマーヘッドを出発。横浜スタジアムそばの日本大通りまでの約1.5Kmを1時間かけて進んだ。

 オープンカーには三浦監督や南場智子オーナー、牧秀悟選手、青葉区出身の大貫晋一投手らが乗り込み、三浦監督は時折、席から立ち上がって手を振っていた。

 ゴール地点であいさつした牧選手は「パレードができて良かった。来年はリーグ優勝してパレードをやろう」と語り、三浦監督も「この景色が見られて最高。ファンから『ありがとう』の言葉をもらって感動した。来年は優勝し、もう一度日本一になって盛大に喜びを分かち合いたい」とファンに感謝した上で2年連続日本一を目標に掲げた。

 選手らが乗ったバスの後には、クラウドファンディングに参加したファンが歩いて行進し、参加型のパレードとなった。桑原将志選手のファンだという南区から来た小学3年生の男児は「選手を近くで見られて良かった。桑原選手は大きかった」と興奮気味に話していた。

産業功労者6人と山中市長(右から4人目)、上野会頭(同5人目)

横浜の経済発展に貢献した産業功労者6人を表彰

 市内経済の活性化や産業分野で地域活動に貢献した市内事業主をたたえる「横浜市産業功労者」の表彰式が11月26日に市庁舎で行われ、6人が表彰された。

 今年度の受賞者は、梱包資材販売業の北川商事=中区=の北川剛司代表取締役社長、種子や苗木などを生産・販売するサカタのタネ=都筑区=の坂田宏代表取締役社長、物流事業を展開する丸全昭和運輸=中区=の野口正剛相談役、債権管理回収を行う山田債権回収管理総合事務所=西区=の山田晃久代表取締役、地域活性化に貢献した妙蓮寺=港北区=の山本玄征代表役員、各種情報システムの設計・開発を手掛けるクロステック=港北区=の渡邉安好代表取締役会長の6人。受賞者に山中竹春市長から表彰状が手渡された。

 北川氏は、商店街支援に取り組み、「元町 クラフトマンシップ・ストリート」の地域ブランディング形成に尽力。伊勢佐木交通安全協会副会長や伊勢佐木防犯協会常任理事として、地域社会の安全に貢献した。

 坂田氏は、公益財団法人サカタ財団を設立し、学生への奨学金助成事業に取り組んだ。流通業界に関する講演会や、市内商業取引の促進を目的とした商談会を開催するなど、地域商業の振興・発展に貢献した。

 野口氏は、横浜商工会議所副会頭として商工業の改善発達に尽力するとともに、総務委員会委員長として政策の審議立案に取り組んだほか、横浜市開港記念会館100周年の記念事業でも地域振興・発展に尽力した。

 山田氏は、不動産や債権をはじめ、事業経営で起こる複雑な問題に対するワンストップサービスの提供に尽力したほか、中小企業のIT化、海外販路開拓、外国人材の雇用や中小企業の海外事業展開の推進に努めた。

 山本氏は、寺院の活動のほか、商店街と連携して境内でラジオ体操やジャズコンサートを開催するなど、地域活性化に尽力。観光産業に関する講演会や他都市との交流事業に取り組み、地域振興・発展に貢献した。

 渡邉氏は、産学連携事業「横浜インターンシップ制度」の拡充に努めたほか、中小企業のIT化推進を目的としたイベント「よこはまITフェア」の開催に寄与するなど、地域商工業の振興・発展に大きく貢献した。

150年・100年企業表彰も

 功労者の表彰式と併せて創業から150年、100年を迎えた同会議所の会員企業の顕彰式も行われ、上野孝会頭から各企業の代表者に表彰状が手渡された。

 受賞企業は次の通り。▽150年…ホンマ=中区=▽100年…トシダ=西区=、柳田エンジニアリング=南区=、かもめパン=南区=、電商会=中区=、ニップン横浜工場=神奈川区=、まるこ家具店=港南区=、東亜リアルエステート=鶴見区=、栗田園=中区=、豊商会=西区=、旭平硝子加工=鶴見区=、タテヨコ=瀬谷区=、ロイヤルホール=中区=。