川崎区・幸区版【12月13日(金)号】
ばら苑で行われた説明会

新ミュージアム基本計画 生田緑地に31年にも開設 12月27日まで意見募集中

 2019年の令和元年東日本台風で被災した「川崎市市民ミュージアム」の移転に関する「新たなミュージアムに関する基本計画案」がこのほどまとまり、開設地を生田緑地(多摩区)内に確定し、開設時期を最短で2031年としている。12月27日まで市民からの意見を募集している。

 基本計画案によれば、市がこれまで「候補地」としてきたミュージアムの移転先を、生田緑地を「開設地」として確定。その上で、ばら苑の駐車場への移転を想定した当初案から、老朽化が進むばら苑一帯をミュージアムと合わせて再整備する計画へと変更した。

 また開設時期は、管理運営に民間事業者のノウハウを活用する前提で算出した結果、事業者公募や事業設計を経て工事が始まる時期を最短でも29年度とし、施設が開館するのは最短で31年と想定している。

被災収蔵品の扱いは

 一方で19年の台風で被災した収蔵品約24万5千点のうち、修復が完了した作品は昨年12月末時点で約7万5千点。現在も修復作業が続いているが、これらの新たな施設での扱いについて、市の担当者は「展示が厳しいものは調査研究に生かしていく。まず修復を急ぎ、全ての収蔵品を安全に保管することが先決」とした。

 旧ミュージアムが残した課題の一つに「認知度不足」がある。被災翌年の20年に市が実施した市民アンケート(回答数1861人)では、「行ったことがある」の37・8%に対し、「知っているが行ったことがない」が32・7%、「知らない」は28・9%。6割以上が「行ったことがない」結果となった。

 生田緑地には、岡本太郎美術館や「かわさき宙と緑の科学館」などの人気施設がある。そのため基本計画案策定に向けた議論でも、ミュージアム開設に伴う「緑地全体の魅力向上」や「施設間の回遊性の向上」などの意見が集まった。

 市の担当者は「まず新たなミュージアムができることを知ってほしい。そして意見や要望を寄せてほしい」と訴える。基本計画案は各区役所や支所、出張所、各市民館、各図書館などで閲覧できる。意見(文書)の提出は、【1】電子メール【2】ファクス【3】郵送【4】市の市民文化振興室「新たなミュージアム準備担当」に持参のいずれか。詳細は市のサイトへ。問い合わせは市民文化振興室【電話】044・200・0918。12月14日には川崎市総合自治会館(中原区)で説明会も開かれる。

公園内の喫煙の取り扱い 「全面禁煙」望む声45% パブコメ実施、結果を公表

 公園内の喫煙の取り扱いについて、「原則禁煙」とする川崎市の方針案のパブリックコメント(市民意見募集)の実施結果がこのほどまとまり、市が11月22日に公表した。原則禁煙化の一方で「一部の公園には喫煙可能スペースを設置する」とした内容に、市民からは「全面禁煙」を望む声が多く寄せられた。

 公共施設の喫煙は神奈川県の「受動喫煙防止条例」に基づき対策が行われてきたが、公園は喫煙禁止の対象に指定されていない。また改正健康増進法では屋外での喫煙者に「配慮義務」を求めているが、実効性が担保されていない。そのため公園内でのたばこのポイ捨てや子どもたちの受動喫煙の問題など、喫煙マナーの問題に関する声が多く市などに寄せられてきた。

 このため川崎市は市の都市公園条例の禁止行為に「喫煙」を加え、公園内の喫煙を原則禁止とする一方で、常駐管理者がいる18の公園には喫煙可能スペースを設けるとの方針案をまとめた。

方針案より厳しい声

 そのうえで方針案に対するパブコメを9月10日から10月10日まで実施した結果、市民からの意見188件のうち、市の方針より厳しい「全面禁煙を望む」意見が全体の45・2%を占める結果となった。市の方針と合致する「原則禁煙を望む」意見は10ポイント以上低い33%だった。一方、公園を禁煙とすることに否定的な意見は12通で6・4%だった。

 今回のパブコメの結果、市民からの「行事の時は特例が必要だ」との意見を受け、都市公園条例第3条に基づく「公園内の行為許可」を主催者が市に届け出ることで、イベント時に一時的に喫煙可能スペースを設置できる項目を、方針案に追加した。また、市の方針案では、喫煙可能スペースの「考え方」として灰皿や囲いなどを「設置しない」としていたが、「パーテーションなどの設置は最低限必要」「灰皿を置き、日々の清掃など配慮を」といった声が多数寄せられたため、公園の常駐管理者と協議のうえ灰皿やパーテーションなどの設置を検討する内容に変更した。

 市は都市公園条例の改正を来年2月の定例議会に議案提出する。

障害者への理解を深める「第8回手をつなぐフェスティバル」を等々力で主催した 泊(とまり) 昇さん 幸区在勤 52歳

福祉への情熱注ぎ

 ○…2015年から仲間と共に同イベント運営に従事。11月は実行委員長として、行政と協働し企画から実施に至るまでを担った。当日は、車いすバスケやボッチャ、カローリングなどが用意され、各ブースでは親子連れなどが各種企画を楽しんだ。「多くの方に訪れていただいたが、認知度の低さが課題。これから若い世代などにも、もっとイベントの存在を周知していきたい」と意欲を見せる。

 ○…高校卒業後は都内の大学に進学しメーカーに就職したが、すぐに退職。25歳の時に自治体が主催する福祉施設の見学会に応募し、障害者向けの施設を訪れたのがきっかけで、福祉業界に興味を持った。「おばあちゃん子だったのも理由の1つかも」と当時を振り返る。2000年春から介護事業所に勤務。社会人になり、祖母にブローチをプレゼントしたことも。「親戚に『誰からもらったの?』と聞かれ、『彼氏にもらったの』と言っていたみたい」と照れ笑い。

 ○…休日は読書をするのが癒しの時間。推理小説やミステリーが好きで「犯人が誰か、読んでいてわくわくする」と目を輝かせる。移動する際にも、必ず本は持ち歩くようにしている。散歩も趣味で、1日で10Km歩くこともいとわない。「人混みが好きで、いろんな景色を見るのが気分転換になるんですよね」

 ○…利用者に素っ気ない態度を取られることもあったが、普段から些細な行動を観察し、利用者を知ることで関係性を築いてきた。「この仕事は『人のために働いてすごい』と過剰に美化されがちだが、人助けは普通のこと。福祉に向いている特別な人だけが働いているのではなく、誰でも携わることができる仕事だということを伝えたい」と力を込める。

市内各所にある私有の井戸(写真はイメージ)

地下水のPFAS検査 川崎市 13地点で指針値下回る

 人体や環境への有害性が指摘されている有機フッ素化合物(通称PFAS)について、川崎市は12月4日、市内の定点井戸で実施した環境基準の適合調査の結果を発表した。市によると、今年10月に調査した13地点はすべて暫定指針値を下回ったという。

 地下水質の環境基準の適合状況を把握するため、市は18地点の井戸で調査を続けている。人体への影響が懸念されるPFASについては2020年、国が水1リットルあたり50ナノグラムの「暫定指針値」を設定したことから、昨年度から調査を始めた。

 18地点のうち昨年度は5地点(中原区、高津区、多摩区、幸区)を調査し、今年度は残りの13地点(川崎区、幸区、高津区、宮前区、麻生区)を調査した。その結果、8地点でPFASは検出されず、5地点で検出されたものの暫定指針値を下回った。

 一方で、昨年度の調査で指針値を上回った2地点と、下回ったものの数値が高かった1地点について追加調査したところ、3地点で指針値を上回る数値が観測された。ただしどの井戸も飲み水には利用されていない。

 水道水についても定期的に検査を続けており、PFASは不検出だ。市は「安心してお飲みいただける」としている。

イベントが開かれる大師公園

スポーツと音のフェス 12月21日、22日 大師公園で

 大師公園で12月21日(土)、「フットボールフェスタ2024」22日(日)、「クリスマス音フェスタ2024」が行われる。開催時間はいずれも午前10時から午後4時まで、荒天時は中止。参加費は無料で音フェスの体験は一部有料。

 フットボールフェスタは同公園と大師球場で実施。サッカーにまつわる競技のスペシャリストたちが生のプレーやパフォーマンスを披露。子どもたちへの指導も行われる。走り方や身体の使い方の講座、トークショーではアスリート、指導者の成功談や失敗談から夢や目標を叶えるヒントを得る。サッカー系YouTuberのエンケンさんらも登場する。

 クリスマス音フェスタは同公園と中国式庭園「瀋秀園」が会場。「地域のみんなで手作りクリスマス」がテーマ。川崎純情小町☆やGABUら川崎にゆかりのあるアーティストやアイドルによるコンサート、キッズダンスチームの発表、クラフトワーク体験が楽しめるほか、健康ブースも開設される。「美しい中国庭園でのクリスマスフェスタは唯一無二のイベント」と主催者。両日ともキッチンカーが出店(22日は午後6時まで)し、グルメが味わえる。詳細は同公園ウェブサイトを参照。

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ひきこもり一歩踏み出してみたら
ひきこもり一歩踏み出してみたら
1月11日 無料市民講演会
市民講演会「ひきこもりと社会をつなぐ 一歩踏み出してみたら見えてきた景色」が1月11日(土)、川崎市総合自治会館ホール(中原区小杉町3の600コスギサードアヴェ... (続きを読む)
ライトアップされた鹿島田駅前

冬を彩るデコレーション 鹿島田駅で点灯式

 毎年恒例となっている鹿島田駅前交通広場のウインターデコレーション点灯式が11月26日に行われた。

 周辺町内会有志でつくる「新川崎・鹿島田みらい街づくり会議」による企画・運営で、ボランティアの手で電飾等が飾り付けられた。式では赤坂慎一幸区長のあいさつやオカリナによるクリスマスソングの演奏が行われ、区長の号令でイルミネーションが点灯。集まった住民から拍手が湧き起った。

 同会議の島田久弥さんは「街を賑やかにしたいと思って始めた。他の駅とは違う、手作りの温かみや親しみを感じてもらえれば」と思いを語った。

時折ユーモアも交え話した山口さん

山口達也さん 「自分と未来は変えられる」 アルコール依存症 語る

 アイドルグループTOKIOの元メンバー・山口達也さん(52)が12月6日、アルコール依存症をテーマとした講演会を川崎市総合福祉センター(中原区)で行った。川崎市社会福祉協議会川崎市福祉人材バンクの地域課題研修として実施され、会場には約160人が集まった。

 山口さんは2018年に不祥事により旧ジャニーズ事務所を退社後、20年に酒を飲んでオートバイを運転、事故を起こし現行犯逮捕された。現在はアルコール依存症を公表し、講演活動を行っている。

 4年前の交通事故後、医師から「アルコール依存症」と宣告。完治することはなく、克服するには「アルコールを一生飲まないこと」を知った。「依存症を認めてから4年間、たまたまお酒が止まっている状態。治す薬はなく、治すのは自分の心」と話した。

「楽しい酒」から変化

 20代の頃は仕事の付き合いやコミュニケーション形成のために酒の場を楽しんでいたが、「飲み方がおかしくなった」のが35歳から40歳の時期。煩わしさから飲み会を断り、自宅で一人で飲むことが次第に増えたという。「一人飲みは周囲に気を使うこともないので効率が良かった。記憶をなくすまで浴びるように飲んでいた」

 アルコール依存症を認め、自助会にも参加し、自己を見つめ直した山口さん。現在は過去を冷静に振り返ることができるようになったと言い、日ごろ抱えていた不安感から生じた「生きづらさ」を、「酒に酔うことで自分を殺し生きてきた」と客観視している。「過去や他人は変えられないけど、自分と未来は変えることができる。心が潰れていたのに気づけたことで、導き出せた答え」と語った。

ビオラコンサート

 かわさき区ビオラコンサートが1月15日(水)に川崎市役所第3庁舎1階ロビーで開催される。出演は上野二葉さん(クラリネット)と白井綾乃さん(ピアノ)。定員60人。午後0時10分〜50分。申し込みは12月16日(月)から川崎区役所地域振興課【電話】044・201・3132【メール】61tisin@city.kawasaki.jpへ(先着順)。

物価高で人気上昇中の「コアレックス」のトイレットペーパー

川崎市 今年度のふるさと納税 寄付受け入れ好調 市税減収は止まらず

 ふるさと納税の寄付増額にむけた川崎市の取り組みが、成果を出しつつある。今年4月以降、加入ポータルサイトや返礼品を増やした結果、寄付受け入れ額が順調に伸びている。一方でふるさと納税制度による市税の減収に歯止めがかからず、2024年度は136億円が見込まれるという。

 今年4月、記者会見で福田紀彦市長は「市政への影響は深刻。本格的に取り組み、流出分を少しでも取り返したい」と述べ、「税収奪還」に向けた決意表明をした。あれから約8カ月。全庁的な取り組みの結果、寄付受け入れ額は順調に伸びているという。

 市は今年度の寄付受け入れ額を17億円と見込んでいる。今年4月から10月末までの受け入れ額は約5億4千万円。昨年同時期比で1億円増だが、市の担当者は「去年の特殊事情を差し引けば、増え幅はもっと大きい可能性がある」と語る。昨年10月に制度改正があり、「返礼品が値上がりするのでは」との憶測から「駆け込み需要」が膨らんだ経緯がある。

 一見、見込み額達成は難しいように見えるが、ふるさと納税の利用は全体の約7割が10月から12月に集中する。控除の対象となるには年末までに寄付する必要があるためだ。市の担当者は「試算では、見込み額に近い金額を達成できるのでは」と期待感を口にする。

 市長の「決意表明」後、市はポータルサイトを3から11まで増やし、人気の「4大サイト」も網羅した。返礼品目も400から約700に急増。市内に拠点を置く多くの企業から「協力したい」との申し出があり、市としても、「1業者20品目まで、寄付上限200万円」としていた出品の枠を撤廃した。

 中国の家電メーカー「ハイセンス」の日本法人「ハイセンスジャパン」(幸区)は、洗濯機や冷蔵庫などの「白物家電」を新規に返礼品に。製造は中国だが企画や設計を日本で行うため、「地場産品」として返礼品にできる仕組みを利用した。充電関連製品が人気の「アンカー・ジャパン」(東京都)も、川崎フロンターレとのコラボ商品などが返礼品として採用された。

 一方で、ふるさと納税制度による市税の減収傾向は続き、24年度は136億円が見込まれる。この減収分は、ふるさと納税で市民が控除を受けることで生じる市税減収額。単純計算では、1人約9000円を市外に納税している状態だ。

 市は市民が寄付できる事業指定型のふるさと納税の選択肢を拡充し、公式サイトでも「あなたも川崎市をサポートできます!」とアピール。23年度は4万件以上、16億円を超える寄付があった。担当者はこう語る。「母校の改修や地域の福祉など、使い道を選べ、ちゃんと控除も受けられる。こちらの制度も、ぜひ知っていただきたい」

川崎みなと祭りをPRする斎藤氏=2011年

元参議院議員 斎藤文夫氏、逝く 96歳 葬儀に2500人参列

 元参議院議員で川崎市観光協会会長の斎藤文夫氏が11月29日に96歳で死去した。12月4日と5日に宗三寺(川崎区砂子)で葬儀が営まれ、地元関係者をはじめ、政界関係者や大相撲友風関らが焼香に訪れた。

 自民党元幹事長の甘利明氏は弔辞で「先生の生きざまは、壁にぶつかり挫折感に思い悩む多くの人たちに立ち上がる勇気を与えた。われらの指導教官として天上でお待ちをしていただきたい」と読み上げた。川崎大師平間寺貫首の藤田隆乗大僧正は「川崎大師風鈴市が年を重ねるごとに規模と盛況を増し、今や川崎の夏の風物詩と称されるまでの行事となった。まさに『観光カリスマ』の名に違わぬ先生の発想と手腕によってなしえた偉業」と称えた。

 斎藤氏と長年の友人である藤木企業(株)取締役相談役の藤木幸夫氏は、お別れのあいさつに立ち、「あんたが東京湾の港の連携をつくったんだよ」と遺影の前に語りかけた。斎藤氏の川崎港振興協会会長としての功績を様々な場で語っていくと述べた。

 出棺前には葬儀委員長を務めた元復興相の田中和徳衆議院議員があいさつ。「スーパーマンのような活躍。斎藤先生にお願いすれば何事も完璧にやり遂げた。人材育成でも功績を残し、国会、県会、市会議員や経済界をはじめ、きら星のごとく『斎藤文夫学校』を巣立って今日頑張っておられる」と語った。田中氏は10月27日の衆議院総選挙での当選翌日に報告した際、斎藤氏から「頑張れよ。みんなが期待しているよ」と握手して声をかけられたのが最後の会話だったとも明かした。

 通夜、告別式にはあわせて2500人が参列。三原じゅん子こども政策担当相、浅尾慶一郎環境相、坂井学国家公安委員長らも弔問に訪れた。自民党川崎市連会長の嶋崎嘉夫市議は「多方面にわたって活躍された大変偉大な先生。ご冥福を改めてお祈りします」としのんだ。

日本有数の浮世絵収集家

 斎藤氏は1928年、砂子で生まれた。宮前小学校で学び、慶応大学を卒業後、藤山愛一郎外相の秘書を経て神奈川県議会議員を務めた。86年には参議院議員に初当選。2期務め、通産政務次官や商工委員長などを歴任した。政界引退後は浮世絵収集に力を注ぎ、日本有数のコレクターとしても知られた。2001年には自宅を改築し、休館する16年まで無料で公開し続け、市の文化発展に尽力。川崎浮世絵ギャラリーの開設につなげ、同ギャラリーの名誉館長に就任した。また、川崎青年会議所(JC)理事長、川崎ロータリークラブ(RC)会長、神奈川県更生保護協会理事長なども務めた。

ヘイト条例を後押し

 葬儀では、全国で初めてヘイトスピーチに刑事罰を科す「川崎市差別のない人権尊重のまちづくり条例」の制定を強力に後押しした功績への感謝の声も。通夜に参列した在日コリアン3世の崔江以子(チェカンイヂャ)さんは、ヘイトスピーチで困っていると、斎藤氏に相談した時「何でもっと早く私のところに相談に来なかった。任しておきなさい」と即座に自民党市議団へとつなぎ、その後応対を受けた思い出を振り返った。「初対面の私の話をじっと目をそらさず、親身になって聞いていただいた」。また、『祖国へ帰れ』表現が、差別で違法となった判決の意義をつづった著書を出版した崔さんに、斎藤氏は「過去の歴史を反省して未来を一緒に友好を築いていかねばならない」との思いを寄せるメッセージを送った。崔さんは「真っすぐな生き方が現れたメッセージだった。教えていただいたことを励みにしっかりと約束を守っていく」と語った。

 福田紀彦市長は歴代の市役所職員が指導と助言をもらい、自身も多くの相談をしたと回想。「深い見識と抜群の記憶力を駆使され、過去の経緯を踏まえ、常に正しい方向へと導いてくださった」とし、その一例として2019年に制定した「川崎市差別のない人権尊重のまちづくり条例」を挙げた。「制定課程においては、差別や分断が決してあってはならない強いメッセージを、幾度となく発し、真の保守政治家としての信念と優しさは私の心に深く刻まれ、大いに勇気付けられた」と振り返った。今後助言を受けることができないことから「次の100年は大きな試練となるが、職員とともに一丸となって先生の愛した川崎がさらによいまちとなるよう歩みを進めてまいりたい。志を引き継ぎ、今後も川崎の発展のために力を尽くす」と誓った。

優勝を喜ぶ下新城のメンバーら

YOUテレビ杯ドッジボール秋季大会 下新城が優勝 準Ⅴは古市場

 「YOUテレビ杯兼連盟第21回秋季ドッジボール川崎大会」(主催・川崎ドッジボール連盟/後援・タウンニュース社ほか)が11月23日、市立川崎高校アリーナ(川崎区)で行われた。「下新城」(中原区/黒沢千恵監督)が決勝トーナメントを制し、幸区から出場した「古市場ドッジボール部」(田路朋之監督)が準優勝に輝いた。

 優勝した下新城の岡本柚彩さんと南波那月さんは「市で一番大きな大会で勝ちたかっただけに嬉しい。夏の大会も優勝し周りから警戒されていたが、声出しやフォローがしっかりできていた」と振り返った。

 準優勝の古市場の大嶋優月さんは「全体的にまとまっていた。声も出ていた」ので勝ち進むことができたと振り返った。タイトル獲得とはならず「悔しいけれど、嬉しい気持ちもある。後輩たちにはぜひ優勝してもらいたい」と語った。

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あいさつに立つ渡部議長

25年度の活動方針決定 川崎地域連合が年次総会

 労働団体「川崎地域連合」は11月22日、かわさき保育会館(川崎区渡田新町)で第34回年次総会を開催した。委任状を含む92人の代議員と福田紀彦市長ら27人が来賓として出席した。

 あいさつで渡部堅三議長は10月27日の衆院選について触れ「(連合が支援した)川崎市の国会議員が増えたことはめでたい。今後、地域連合・地区連合として連携のあり方を模索する」と述べた。春闘については「賃上げの流れを定着できるかがポイントになる」と指摘。物価高を上回る賃上げにとことんこだわり、最低賃金の引き上げ、人事官勧告に繋げてまいりましょう」と呼びかけた。

 総会では、今年度の活動経過や決算が報告されたほか、25年度の予算や役員が選出。運動方針では「社会を新たなステージへ、ともに歩もう、ともに変えよう」をメインスローガンに「働くことを軸とする安心社会」に向けて、社会への発信力強化、労働組合の社会的価値を高める運動の展開、地域で働くすべての仲間を支える運動などを深化させていくことを確認した。

トングやごみ袋を手にごみを拾う選手たち

アメフトシルバースター 選手全員参加で清掃活動 富士見公園で

 富士通スタジアム川崎(川崎区富士見)を本拠地にする社会人アメリカンフットボールXリーグ「オリエンタルバイオシルバースター」の選手が11月24日、スタジアムのある富士見公園の美化活動を行った。

 当日は、チームの最終活動日で選手たちはクラブハウスの清掃とともに、日ごろの感謝の気持ちを込めてスタジアム周辺と公園内のごみや枝を拾い集めた。選手たちは公園を訪れる人たちに「ゴミは持ち帰るよう」協力を呼び掛けた。この日は45リットルのゴミ袋2枚分のゴミが集まったという。公園で遊ぶ子どもたちも協力し、拾ったごみを選手たちに届けたり、「ご苦労さま」と声をかける姿もあった。

 栁澤拓弥選手は「当たり前のことをやったまで」と話し、中谷友哉選手は「子どもたちもたくさんいるので安全に遊んでもらうためにも、これからも力になっていきたい」と語った。

 富士見公園を管理する川崎フロンターレの渡邉菜美さんによると、同公園のごみ問題には以前から頭を悩ませているといい、リニューアルオープン後も課題という。

横浜市鶴見区の小学生が描いたバスの絵のデザイン

臨港バス カレンダープレゼント

 「のるーとKAWASAKI」=外面に関連記事=を運行中の川崎鶴見臨港バス株式会社から「みんなでつくるカレンダー2025」を10人にプレゼント。

 応募は住所、氏名、年齢、電話番号、本紙の感想を記し、〒211-0042中原区下新城3の14の7タウンニュース社「臨港バスカレンダー係」。12月20日(金)必着。当選は発送をもって。

幸区役所 親子で遊ぼう 22日 子育てフェア

 「みんなで子育てフェアさいわい」が12月22日(日)、幸区役所(幸区戸手本町)で開催される。幸区役所・幸区こども総合支援ネットワーク会議・みんなで子育てフェア部会主催。

 安心して子育てできる環境づくりを目指し、子育て支援に地域全体で取り組むことを目的に、区内の子育て支援関係機関や団体が協力して実施する催し。

 親子が一緒に楽しめるイベントが企画されており、制作ブースでは缶バッチ作りやクリスマスオーナメント作り、スライム作り、手形押し、体験ブースではバルーンアートやカプラ遊び、むかし遊び、クリスマスフォトスポットを用意。おやつ試食や抽選会などもある。

 入退場自由、入場無料。午前10時から午後3時。ベビーカー置き場や授乳室、休憩ブースあり。詳細は幸区役所地域ケア推進課【電話】044・556・6730へ。

被害状況の情報収集を行う警察官ら

幸警察署 大規模地震想定し訓練 市民館で

 幸警察署は11月29日、首都直下型地震を想定し、署の施設が使えなくなった場合の代替施設設置訓練を幸市民館(幸区戸手本町)で行った。

 訓練では区内各所にいるという体裁の情報隊から、被害状況や安否確認が警備本部に報告された。警察官らは情報をホワイトボードに書き込んで精査したり、危険度順に並んだトレーに書類を仕分けしたりして状況を確認。中には信号機が転倒しているため、警察官が手信号で対応しているといったものも。訓練とはいえ緊迫した雰囲気の中、本部は機動隊への派遣要請や、情報収集のために夢見ヶ崎方面へドローンを飛ばすといった指示を出した。

 福田博之署長は「今後発生が懸念されている大規模地震や、激甚化する災害に備え、想定外をなくす訓練を継続して実施し、対処能力の向上に務めて参ります」と話した。

銀座街でXマスイベント 12月14日からの土日

 京急川崎駅前の商店街・川崎銀座街(小林一三理事長)は12月14日(土)から22日(日)までの週末クリスマスイベントを開催する。路上アーティストを集めた、恒例の「バスカーライブ」も土曜日に行われる。

 14、15日のクリスマスイベントは午後2時から各日先着30人に「川崎区の花」ビオラを3鉢プレゼント。15日まで同商店街で300円以上の買い物をし、そのレシート持参者が対象。21日と22日は「音楽のまち・かわさき」のマスコットキャラクター「ミュートン」などとじゃんけんしてお菓子がもらえる。開催時間は午後2時から。中学生以下の各日先着50人限定。「パーしか出せないミュートンにじゃんけんで勝って」と同商店街。

 21日はまた、ハンドベル「クララ・ベルリンガーズ」の演奏が午後1時30分〜、2時20分〜各30分行われる。

種付けを行う子どもたち

ワカメ種付けを体験  参加者募集中 稲毛神社で

 川崎の海の環境保全に取り組む市民グループ「かわさき海のみどりの会」(平野悦男会長)はワカメの種付け体験会を12月22日(日)に開催する。参加費無料。雨天決行。川崎港振興協会共催。

 午前9時50分に稲毛神社に集合し、10時からワカメの種付けを行う。作業終了後、川崎港でワカメを育て、成長後には収穫して試食体験を行う」としている。

 参加申し込みは同会ウェブサイト(http://umino-midori.com/)にある専用フォームから。12月20日(金)締切。問い合わせはメール(kawasaki.uminomidorinokai@gmail.com)で受付。

溶接の様子を見せる松林さん

スタッド溶接松林さん 1秒の世界を追求 かわさきマイスター認定

 スタッド溶接の技能者である(有)マスト=川崎区浅田=の松林繫さん(65)が今年度の「かわさきマイスター」に認定された。優れた技術で市の産業の発展に寄与し、後進の指導にも熱心な職人に、最高峰の匠として贈られる称号。

 スタッド溶接とは橋やビルの根本を補強する基礎工事。アンカーと呼ばれる大きなねじのようなものに、専門の器具から電気を流して溶接する。流す時間は1秒未満と短かいうえに、コンマ数秒を調節して場面に応じた溶接を行う必要があり、熟練した技術が求められる。

 「完璧な仕上がりはなかなかないが、だからこそ日々努力している」と語る松林さん。長く共に仕事をしてきた日本スタッドウェルディング株式会社の中嶋涼雄さんは「仕事に厳しい人。だからこそ品質を担保できるし、信頼している」と話す。これまでに羽田再拡張D滑走路建設工事や政府のODAで1年8カ月間バングラデシュのジャムナ鉄道橋頂版結合工事に携わった。

 松林さんは「もっとできる人に追いつきたい。後進の人には知っていることを伝えていきたい」と抱負を語り、「今日できないことを明日できるように努めれば、人生は楽しくなる。5年10年先を想像して日々を過ごしてほしい」と若い人へエールを送った。

 区内では(株)ブラザーの鈴木宏さんも「かわさきマイスター」に認定された。

右から鈴さん、中渡瀬さん

ヨシノ自動車 小学校で特別授業 「トラックに触れる機会を」

 トラックの整備やボルボトラックのカスタム等に取り組む(株)ヨシノ自動車(川崎区鋼管通)が12月6日、大島小学校(同区浜町)で特別授業を行った。

 小学5年生向けの社会の授業で物流を教えると同時に、業界の理解促進やイメージアップを目的としたもの。授業ではまず事前にドライバーやトラックの種類、物流を支えているトラックの大切さ、ドライバー不足について講義した後、トラックの乗車体験を行った。トラックの大きさは、高さ3・8m、長さ6m、横幅2・5m。

 同社の中渡瀬アルフレッドさんは「トラックドライバーはかっこいい仕事で、トラックもかっこいいと子どもたちに知ってもらい、興味を持ってもらえれば」と話し、鈴琴美さんは「この取り組みを続けていくと同時に、他の小学校でも機会があればやっていきたい」と意欲を示した。

 乗車した子どもたちは「中で立てるくらい広かった。将来はトラックドライバーになりたい」と興奮気味に語った。

正月飾りを作る参加者たち

干支もじ作り 「巳」揮毫で新年準備へ 幸市民館で

 来年の干支「巳」を書でしたため、正月飾りを作る催しが12月6日、幸市民館で開催された。

 市民館で活動している様々なボランティア団体や講座を知ってもらうために、毎年無料で行っているもの。「幸書道 泉の会」の協力の下、参加者は「巳」の字を半紙に書き、用意された手作りの飾りに貼り付けて製作を楽しんだ。中にはたまたま通りかかった親子連れの姿も。

 同館の桂田茂登子(もとこ)さんは「他にも様々なイベントや、絵を描きたい等の生涯学習相談を行っているので、気軽に足を運んでほしい」と話した。

 参加した佐々木きよこさん(84)=幸区在住=は「外に出て人と話すことができ、とても良かった。来年も平和で健康な年にしたい」と2025年への願いを込めた。

「Aroma Candle Yoga」の様子

GO!GO!!フロンターレ

心落ち着く癒しのヨガを

 気軽にヨガを楽しむスペシャルイベント「Aroⅿa Candle Yoga」が富士通スタジアム川崎(川崎区富士見)で開催される。

 文字通り何かと気忙しい師走のこの頃。気づいたら年末、という方も多いかもしれない。

 同イベントではそんな方に、普段の緊張やストレスを忘れて、特別な時間を参加者とシェアする機会を提供。キャンドルの優しい光とアロマの香りに包まれ、五感を開放すると、普段気づかなかったことや新しい自分が見つかるかも。室内開催なので寒さ対策もバッチリ。自分へのご褒美にぜひ。

 日時は12月27日(金)と1月10日(金)の午後7時30分〜8時30分。富士通スタジアム川崎かわQホールにて。16歳以上が対象。難易度は初心者向け。定員各25人。1回1000円(当日払い)。申し込みは富士通スタジアム川崎ウェブサイトの専用フォームから(開催日前日午後5時まで受付)。持ち物は水筒、タオル、ヨガマット(希望者には無料貸与あり)。

画像はいずれも川崎フロンターレ