鎌倉版【12月13日(金)号】
利用が始まったゴールドクレストスタジアム鎌倉=7日

サッカースタジアム開設 台3丁目 鎌倉インテルら

 市内唯一の芝のサッカー場として、梶原で稼働していた「みんなの鳩サブレースタジアム(鳩スタ)」が台3丁目へ移転し、名称も新たに「ゴールドクレストスタジアム鎌倉(クレスタ)」となって12月7日から利用が始まった。運営者は移転に際してクラウドファンディングで資金を募り、1億円の支援が集まって再オープンに至った。

 市内台のクレスタは、鳩スタ同様にスタジアムを本拠地とする社会人サッカーチーム・鎌倉インターナショナルFC(鎌倉インテル)と、現地を運営する一般社団法人鎌倉スポーツコミッションが開設。102m×64mの人工芝のサッカーグラウンド1面分と、その周りには観戦用スタンドが設置される。ほかにも一般利用者が使用できる更衣室、室内シャワー、トイレが備わり、自転車・バイクが停められる駐輪場が整う。

 7日から鎌倉インテルの社会人チーム、中学生以下のスクール生が練習するほか、一般利用もクレスタ公式サイトで受け付けている。サッカー以外でも、ラグビーや陸上教室、ラクロスの利用を想定。運営者の自主企画として、グラウンドゴルフ、健康体操教室も予定。鳩スタ時代からの無料開放日も引き続き設け、12月は14日(土)午後2時〜、28日(土)正午〜各2時間、スタジアムを体感することができる。

クラファン1億円超

 梶原の鳩スタは、鎌倉市による深沢地域整備事業用地のため、11月下旬に利用を終了。新スタジアムの場所はマンション事業者が順次建設していく予定だが、未開発の土地を借りて2027年3月まで暫定的にサッカー場として利用される。

 移転に向けて建設費や運転資金を募ったクラファンは、目標額1億円を237万円上回った。

 鎌倉インテルの四方健太郎代表(45)は支援に感謝し、「地域の皆さまを中心に、みんなでより良い場所を創り上げていきたい」と話す。

大船観音寺で行われた平和祈願式典。右奥が「原爆の火の塔」

灯し続ける“平和の火” ノーベル賞 大船観音寺でも祈願

 日本原水爆被害者団体協議会(日本被団協)にノーベル平和賞がノルウェーで授与された12月10日、原爆の残り火が灯され続ける大船観音寺でも平和を祈願した。日本被団協に属する神奈川県原爆被災者の会、鎌倉市被爆者の会(いちょうの会)のメンバーらも訪れ、受賞の喜びを噛み締めるとともに、核廃絶への思いを強くした。

 1945年8月、米国によって広島と長崎に原子爆弾が投下され、多くの命が奪われた。広島を焼き尽くした炎の残り火は、福岡県の役場で「平和の灯火」として絶やすことなく燃え続け、1990年に大船観音寺へ分火。境内に建立された塔の中では今もなお、原爆の火が灯され続けている。

 ノーベル平和賞受賞を記念して10日に開催された平和祈願の式典で、参列者たちは原爆の火を眺めながら平和を願った。長崎出身で、県原爆被災者の会事務局長の東勝廣さん(82)は、「受賞できたのは平和活動を援助してくれた人々のおかげ。今後も活動に邁進していきたい」と述べた。

「核と人間は共存できない」

 式典には約30人が参列。県原爆被災者の会副会長で、鎌倉市被爆者の会会長の網崎万喜男さん(83)は、4歳の時に広島で被爆。鎌倉では小学校での出前授業、展示を通じて核の恐ろしさと平和の尊さを後世に伝える。歩みを止めそうになったこともあったと言うが、「今日は街の人に祝ってもらえた」と笑顔を見せた。「これからも、核と人間は共存できないことを訴えていきたい」と続けた。広島で7歳の時に被爆し、網崎さんとともに活動する塩瀬康雄さん(86)は、「活動が認められて非常にうれしい。頑張っていく」と思いを新たにした。

 原爆投下から79年が経過し、被爆者の高齢化は進む。父親が広島で被爆した大津定博さん(61)は、「二世の私たちが意思を継いで活動していかなければならない」と心に誓った。

 同寺境内には、慰霊碑や平和祈念塔もあり、毎年秋には神奈川県原爆死没者慰霊祭が開かれている。

鎌倉葛原岡ライオンズクラブの初代会長を務める 小島 信行さん 上町屋在住 76歳

やっと巡り会えた

 ○…社会奉仕を目的に結成された国際的な団体「ライオンズクラブ」。今月、市内で活動する団体の1つに、鎌倉葛原岡ライオンズクラブが加わった。初代会長は自身を「強面」と表現するも、柔らかい物腰と落ち着いた雰囲気を兼ね備える。しばらくは葛原岡神社を拠点に、清掃活動やスポーツ大会への援助、子どもたちの支援などを構想に掲げ、「押し付けることなく、要望に応えたい」。

 ○…新クラブ誕生の原点は、5年ほど前に結成した「交流会鎌倉」。深沢地区の地域振興と異業種交流が目的で、地元経営者ら68人が加入する「小さな経団連」だ。今夏に企画したBBQで、近隣ライオンズクラブの役員から、「これだけの会員と人脈があるのにもったいない」と背中を押される。急ピッチで設立準備を進め、新クラブ結成に至った。

 ○…上町屋で農家を営む小島家の19代目。現在は農業に留まらず、不動産や製作所経営、福祉事業など幅広く展開する。妻と出会ったのは大学生の時。車を運転していると、停留所でバスを待つ女性を見つけた。大船駅まで車に乗せていざ話をしてみると、女性の気丈な振る舞いに心を打たれた。13回の見合いはすべて断り、「理想の女性に巡り会えた」。22歳で結婚し、何事も自由にさせてくれる妻には感謝の念を抱き、「かあちゃん一筋」と思いは変わらない。

 ○…これまでの経験で培ったのは、発想力と行動力。地域や人とのつながりを大切にしてきたからこそ、地元の活性化には強い思いがある。クラブを持続させることは最大の目標で、後進育成にも力を入れたいと意気込む。「葛原岡神社が鎌倉の一大有名地になるように」。その第一歩を踏み出した。

安国論寺 映えてます

 モミジの赤と、イチョウの黄色のコントラストが、この時期の安国論寺(市内大町)を”映え”させる=写真(12月6日撮影)。

 市内の社寺が、11月下旬から12月上旬にかけて紅葉の見頃を迎えた。安国論寺では、「昨年よりも1週間ほど遅い」というピーク到来。6日には、訪れた人々がカメラやスマートフォンで色づいた境内を撮影していた。

 鎌倉各地の紅葉を写真に収めようと、横浜から足を運ぶ60代男性は、「今年見たイチョウの中ではここがナンバー1」と言い、シャッターを切り続けた。

鎌倉の海の民話、アニメに 22日 図書館で上映会

 新田義貞の鎌倉攻めの際の民話を題材にしたミニアニメ『龍神と黄金の太刀』が、このほど完成した。YouTubeなどでの配信を前に、子ども向けの先行上映会が12月22日(日)、鎌倉市中央図書館で開催される。

 海にまつわる民話をアニメ化する「海ノ民話のまちプロジェクト」の作品の1つで、市内津出身の沼田心之介さんがアニメ監督を務めている。近隣では、藤沢市の民話も過去に制作されている。

 上映会では、作品鑑賞のほか、沼田さんの解説や声優・四宮豪さんの生アフレコも。お菓子の特典つきで、入場無料。対象は小学3年〜中学3年生。先着30人。午後3時から4時30分まで。

 予約・問い合わせは、市図書館【メール】chulib@city.kamakura.kanagawa.jp、または【電話】0467・33・0711。

大船フラセン 21日・22日は夜間も開園

 大船フラワーセンターは、クリスマスを前に開園時間を延長し、園内をライトアップするイベントを開催する。12月21日(土)は午後8時まで、22日(日)は7時30分まで(入園は30分前まで)。

 クリスマスに合わせて装飾された園内では、特製のツリーや夜間の植物の様子が楽しめるほか、クリスマスコンサート(21日午後5時から)、寺村サチコさんの作品展(22日まで開催中)も実施。

 (問)【電話】0467・46・2188

家庭系可燃ごみ 有料化導入は21% 県内自治体アンケート

 家庭系可燃ごみの有料収集(※1)を行う神奈川県内の自治体は2024年11月14日現在、6市1町あり、県内33自治体に占める割合は21%であることが、タウンニュース社のアンケート調査で分かった。国は有料化を推進しており、22年時点で全国の実施率は62%(※2)。

 アンケート調査は、11月1日から11月14日までの期間で実施。家庭系可燃ごみの有料収集の実施状況や開始時期などを問い、全ての自治体から回答を得た。

 全33自治体のうち、有料回収しているのは11月14日現在で7自治体で、全体の21%だった。

「排出量減少した」

 県内で最も早く有料化に踏み切ったのは、二宮町で1997年。2006年に大和市、翌年に藤沢市、4番目となった鎌倉市は15年4月に有料収集を始めた。近年では、茅ヶ崎市が22年に開始している。

 7自治体はいずれも指定のごみ袋を使い、有料化で得られた収入を指定ごみ袋の製造や処理施設の運営費などに活用している。

 また、今回のアンケート調査では有料化導入後のごみ排出量は、全自治体が「減少した」と回答した。

「予定ない」48%

 有料化していない26自治体のうち、10自治体が「有料化を検討中」と回答。検討理由について「ごみの減量化・資源化を進めるための効果的な施策の1つ」(相模原市)、「ごみ減量が想定通りに進まない場合の対応策の1つ」(松田町)などが上がった。

 一方、「導入予定はない」と回答したのは16自治体で、全体のほぼ半数の48%だった。「ごみの排出量が計画どおり、減少しているため」(厚木市)、「ごみ減量対策の最終手段と捉えているため」(綾瀬市)などを主な理由としている。

 ごみ問題に詳しい東洋大学の山谷修作名誉教授(経済学)は神奈川県内の状況を「総排出量が減っている模範的な例」とした。その上で有料収集については「近年開始した自治体も多いが、導入前の審議や調整に壁を感じている場合もあるのでは」と分析している。

(※1)ごみの有料収集とは、自治体へ処理手数料を支払っていることを指す。単に自治体がごみ袋を指定している場合とは異なる。

(※2)全国の家庭系可燃ごみの有料収集率は「一部有料」としている自治体を除く。

【アンケート調査の詳細は次のURLまたは二次元コードからご確認ください】

https://docs.google.com/spreadsheets/d/1gd4m5mdaf-S6BLZP49HHxgtiRkhd_ZCi74mhenRhBK8/edit?gid=516651857#gid=516651857

由比ヶ浜海岸で50m走 21日、参加者募集

 由比ヶ浜海岸で12月21日(土)に「日本ビーチスプリント競技選手権プレ大会」が開かれ、主催の(一社)日本ビーチスプリント協会(高野進代表)が参加者を募っている。

 女子100m日本記録保持者の福島千里さんがアンバサダーを務める同大会では、砂浜での50m走で初代チャンピオンを決定する。

 参加無料。午前9時受付。募集競技は小学低・中・高学年、中学生以上、オープンの5種目。ビーチスプリント協会のホームページから申し込みを。16日(月)締切。

文化芸術情報を一冊に 県内イベントを紹介

 神奈川県は、県内の文化芸術情報をまとめた「イベントカレンダー」12〜2月号=写真=を文化施設などで配布中。

 公演や展示情報などをカレンダー形式で紹介する冊子で、今号は共生共創事業の一環で設立されたシニア劇団の紹介、県営団地でシニアの合唱を指導している陶旭茹(トウシュール)さんのインタビュー、チケットプレゼント等を掲載。

16・24日 女性の心身無料で相談

 女性を対象にした無料のからだとこころの健康相談が、鎌倉保健福祉事務所で開かれる。

 来年1月16日(木)午後1時30分〜3時30分は産婦人科医師(相談時間30分)、24日(金)午前10時〜正午は心理カウンセラー(相談時間50分)が対応。要予約。保育あり。

 申し込みは【電話】0467・24・3900へ。

神社で炊き出し 震災発生想定し住民ら

 鎌倉蛭子神社(小町)で11月30日、震災発生を想定した炊き出しの練習が行われた=写真。

 主催したのは、NPO団体「鎌倉小町まちづくりラボ」。神社のスペースを活用し、近隣倉庫で小町商店会が保管する寸胴や炊飯釜を使って豚汁とおにぎりを用意。住民たち約60人が参加し、外で食事を堪能した。

 NPO代表で、小町在住の稲田富之さん(45)は「震災が起きた際に大事なのが『共助』。支援物資が遅れた時などに温かい食事を取れるといい」と語る。また、参加者は境内にある井戸の使い方も体験した。

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災害用トイレも体験

災害時の野外泊市民らが体験 中央公園で1泊2日

 災害時の野外泊を体験するイベントが11月30日から12月1日にかけて鎌倉中央公園で開催され、市民ら35人が参加。1泊2日の野外泊を通じて防災意識を高めた。

 主催は、防災ラジオの役割を担う鎌倉エフエム放送(株)。指定避難所ではないものの鎌倉中央公園が会場を提供し、「野外泊シミュレーションもしかま」と題したイベントを初実施。参加者たちは設営したテントで宿泊したほか、災害用トイレの実践、火起こし、炊き出し、野外での応急手当などを学んだ。

 鎌倉エフエムは、「構想から2年、実現できてよかった。災害時に身を守るための、実践的なスキルを高めることができたと思う」と話し、今後の開催も検討していきたいとする。

「葛原岡ライオンズクラブ」発足 メンバー21人で始動

 新たに発足した「鎌倉葛原岡ライオンズクラブ」の認証状伝達式が12日10日、アマンダンブルー鎌倉(材木座)で開催された。現在、市内で活動するライオンズクラブ(LC)は、3つとなった。

 ライオンズクラブは、社会奉仕活動を展開する国際的な組織。同LCは、鎌倉と鎌倉西に続く組織として、葛原岡神社を拠点に会員21人でスタートを切った。

 認証伝達式には、関係者ら約120人が出席。小島信行会長=人物風土記で紹介=は、「若い会員が生み出すアイデアを織り交ぜながら、新しい風を吹かせたい」と意気込む。活動は、市内での清掃やスポーツ大会支援などを構想している。

あいざ鎌倉内のパネルはフォトスポットに=7日

いざ逃げ若!イベント開催中 22日まで

 週刊少年ジャンプで連載されており、テレビアニメ化した『逃げ上手の若君』のコラボイベントが、作品ゆかりの鎌倉で開催されている。

 日本遺産を中心とした作品ゆかりの地を巡るスタンプラリーのほか、飲食店ではコラボメニューが提供される。小町通りの商業施設あいざ鎌倉2階には、主人公・北条時行と諏訪頼重のキャラクター等身大パネルが設置されフォトスポットに。その隣でオリジナルグッズも販売されている。

 12月22日(日)まで。詳細は特設サイト。

田辺新之助と鎌倉女学校 14日から企画展

 企画展「女学生がみた近代の鎌倉―田辺新之助と鎌倉女学校」が、鎌倉歴史文化交流館で12月14日(土)から始まる。

 田辺新之助は、鎌倉女学校(現・鎌倉女学院)の創設をはじめ、鎌倉の文化・教育の発展に貢献。企画展では、同校所蔵の肖像画や学級日誌など、約45点の資料を展示し、田辺新之助の足跡をたどる。同校生徒による特別展示も実施。

 会期は来年3月1日(土)まで。鎌倉市民は住所提示で観覧無料。午前10時から午後4時まで。日祝年末年始休館。(問)【電話】0467・73・8501

地域食堂支援コンサート 2月 清泉OG合唱団が出演

 今春に始まった「地域食堂ゆきのした」を支援するためのチャリティーコンサートが、カトリック雪ノ下教会で2月16日(日)に開催される。現在、事前予約を受付中。

 地域食堂ゆきのしたは、同教会で毎月第1土曜日正午から午後1時30分まで、予約不要でカレーを無料提供する活動を続けている。コンサートには、清泉女学院音楽部OGの合唱団「ラ・プーラ・フェンテ」が出演。午後2時30分開演。入場無料で、当日献金を募る。

 予約は地域食堂ホームページへ。(問)【携帯電話】090・4759・8711

市内の学生対象 プロ講師に教わる美術展示 1月18・19日

 きらら鎌倉で来年1月18日(土)と19日(日)、「鎌倉学生アート交流プロジェクト」と題した美術展示のワークショップが開催される。午前10時〜午後4時(18日は3時)。

 市内在住・在学の中・高・大・専門学生が対象のワークショップ。大型展覧会の会場づくりを担う(株)東京スタデオの山田雄一副社長と美術作家の小泉圭理さんが講師を務め、展示の仕方や魅力の引き出し方などについて学んでいく。

 参加無料。先着30人で両日参加が条件。きらら鎌倉ホームページから申し込みを。(問)【電話】0467・25・2030