平塚・大磯・二宮・中井版【1月17日(金)号】

平塚市 救急件数3年連続最多 高齢者の搬送大幅増

 平塚市消防本部は1月6日、2024年に発生した火災・救急・救助の件数(速報)を発表した。救急件数は1万7288件で、23年の1万7166件を122件上回り、3年連続で過去最多となった。

 救急件数は4年連続増加しており、21年が1万4238件、22年が1万6449件、23年が1万7166件、24年が1万7288件と推移している。市消防救急課によると24年は、65歳以上の高齢者の搬送者数が大幅に増加した一方、成人や子どもの搬送者数は減少。高齢者の急病や一般負傷が増加したほか、熱中症の搬送者数は、23年の70件から17件増え、87件となっている。

 また救急搬送された患者のうち、入院を要しない「軽症」が4割程度、生命の危険はないが入院を要する「中等症」が5割弱だったことから、同課では「救急車の要請は本人に任せているが、通院のための利用などは慎んでほしい」と適正利用を呼びかけた。

 急な病気やケガをしたときに救急車を呼ぶか迷った場合は、かながわ救急相談センター「#7119」で、看護師からアドバイスを受けることができる。

 二宮町の救急件数は、23年の1743件から38件減少し1705件だったものの、火災件数は23年の4件から8件と2倍に。24年9月には2人死亡する建物火災が発生。同町消防本部によると、建物火災で死者が出たのは18年以来という。

 大磯町では目立った増減はなかった。

火入れ後のサイト

夜空赤く 無病息災の炎 「大磯の左義長」浜に賑わい

 国の重要無形民俗文化財の大磯町の伝統行事「大磯の左義長」が1月12日、大磯の北浜海岸で開かれた。藁や竹、正月飾りなどでつくる高さ7〜8メートルの「サイト」9基に今年の恵方から一斉に火を点け、炎であぶった団子を食べることで1年の無病息災を祈った。

 左義長はセエノカミサン(道祖神)に今年1年の家内安全や無病息災を願い、北浜海岸沿いの9地区で小正月に行われる火祭り。1997年に国の重要無形民俗文化財に指定されている。

 左義長の行事は「事八日」(昨年12月8日)に、道祖神の祠に置かれている縄のついた石「ゴロ石」を持った子どもたちが地域の家を訪問する「一番息子」からスタート。子どもたちが家人に頼まれた願いを唱えながら玄関先で地面に石を打ち付けるというもので、賽銭や菓子をもらうほか、世話人が湯豆腐を振舞う風習がある。

 左義長直前の1月9日〜11日には、9地区の道祖神をお参りする「七所参り(ナナトコマイリ)」や、書初めや吹き流しで飾り付けられた「オンベ竹」を盗まれないよう、見張り役となった子どもたちが「お仮屋(オカリヤ)」に籠って参拝客を迎える行事が行われた。

 当日は、団子をくくった竹竿を持った町民らが続々と集まる中、午後6時30分になると9つのサイトに火が入れられた。サイトは時折、竹の爆ぜる大きな音をたてながら勢いよく燃え盛り、最後は今年の恵方の「西南西」に引き倒された。

 その後、ふんどし姿の男性たちが浜方と陸方に分かれ、疫病神を封じ込めた藁製の仮宮を綱で引き合う「ヤンナゴッコ」が行われ、漁師町らしく、習わしの通り浜方が勝利した。

NPO法人神奈川県中途失聴・難聴者協会理事長の 森 友彦さん 二宮町中里在住 72歳

聞こえづらさに寄り添って

 ○…中途失聴・難聴者の社会的認知を広げることを目的に活動するNPO法人神奈川県中途失聴・難聴者協会で2017年から理事長を務める。約100人の会員らと会報の発行や利用できる支援の紹介などを行ってきた。「中途失聴や難聴は、人によって聞こえづらい音や聞こえる度合いが違う。認識されづらい障害で、孤独を感じる人も多い」。要約筆記や補聴器、人工内耳、ヒアリングループといった配慮があれば普通に生活できる人も多く「手話を使う『ろう』の方とは異なる聴覚障害者の存在を健常者の皆さんにも広く知ってほしい」と話す。

 ○…冬には氷点下30度以下になる、北海道名寄市出身。「鼻で呼吸すると凍ってしまうようなところ。そんな気候が根性を育ててくれた」と笑う。2歳頃に患った中耳炎がきっかけで難聴となったが、聞こえづらさに気づいたのは小学校に入学したとき。「出欠の際にモリヤマさんが呼ばれているのに、自分の事かと思って返事してしまった。周りの反応から、聞こえないことは恥ずかしいことなんだと、隠すようになった」

 ○…地元高校を卒業後、大手電機メーカーに就職し川崎へ。陸上部に所属し、県実業団駅伝などに出場。仲間と汗を流した。「補聴器をつければ普通の人と変わらない聴力を保てた。多摩川の河川敷に集まっては練習して楽しかった」。卓球や登山にも打ち込む「スポーツ好き」だ。

 ○…加齢もあり、電話が聞き取れなくなったことをきっかけに55歳で早期退職して二宮町に移り住んだ。現在は補聴器をつけて生活し、会議などの際に要約筆記を依頼する。「自分で聞こえづらいことを伝えるのは勇気がいる。聞こえないと言わなくていいような社会になったらうれしい」

池田町長

行政も一回り大きく 大磯町

 大磯町賀詞交換会が1月6日に保健センターで開催された。関係者のあいさつのほか、町条例表彰者の表彰式も行われた。池田東一郎町長は巳年にちなみ「行政も皮を脱いで一回り大きく、まちの引力を強くしていきます」と話していた。

村田町長

こどもに優しいまちへ 二宮町

 二宮町新春のつどいが1月7日、ラディアンで開催された。

 村田邦子町長は「こどもに優しいまちづくりを進める」と話し、こどもの権利条例の制定を目指すほか、11月3日には町制施行90周年記念式典を予定しているとした。

熊澤会長

和やかに親睦深める 平塚経進会

 平塚・大磯・二宮の経済団体、平塚経進会(熊澤章会長)の賀詞交歓会が1月8日、ホテルサンライフガーデンで行われ河野太郎衆議院議員ら来賓が多数参列。色とりどりの花やバンド生演奏が会場を彩り、約100人の参加者を楽しませた。

平塚市 おいしい食事を口から 2月13日 歯科医師講座

 「オーラルフレイル予防講座〜歯科医師講座〜」が2月13日(木)、平塚市勤労会館3階大会議室で開催される。時間は午後2時〜4時(受け付けは1時45分)。参加無料。

 講座の前半は歯科医師の講話、後半は歯科衛生士による「お口の体操」や唾液腺マッサージなどが行われる。平塚市保険年金課では「いつまでもおいしい食事をお口から食べるために話を聞いてみませんか」と呼びかける。対象は平塚市在住・在勤の65歳以上の人で、定員30人(先着順、予約制)。2月6日(木)締め切り。

 問い合わせ・申し込みは同課【電話】0463・72・7266。

模擬訓練の様子

感染症対策で連携深める 病院らが合同訓練

 平塚市、大磯・二宮町の医療機関と行政機関の連携強化のため「新興・再興感染症発生等想定訓練」が12月21日、平塚市民病院で開かれた。

 当日は43団体96人が参加。グループに分かれ、原因不明の感染症を想定した診療や感染症の特定、情報伝達などをシミュレーションした。

 講評した川崎市健康安全研究所の岡部信彦前所長は、「これだけの数の人が参加する貴重な機会が持てた。環境によって感染症のリスク評価は変わるのでより議論を深めていければ」と話した。

「おさかなタッチプール」の様子

海好きが集うつりマル初開催 しおかぜ広場で

 海好きが集うマルシェ「つりマル」が12月21日、ひらつかタマ三郎漁港しおかぜ広場(平塚市千石河岸)で初めて開催された。

 市漁業協同組合の主催する地どれ魚直売会と併催されたイベント。当日は釣り具などが並ぶフリーマーケットや和太鼓演奏、魚と触れ合える「おさかなタッチプール」なども用意され、親子連れが楽しんだ。

 仕掛け人は夫が漁師の進藤真由美さん。「今回は強風のため早めの撤収となってしまったが、次回はもっと盛り上げたい」と意気込んだ。次回は1月25日開催予定。

作品を持つ伊藤さん

風刺漫画で大賞に輝く 伊藤文人さん

 平塚市岡崎在住のイラストレーター・伊藤文人さん(74)が昨年11月、熊本県湯前町などが主催する「第33回那須良輔風刺漫画大賞」の一般部門で大賞を受賞した。

 作品名は『アイドルのポスター?』。熊注意の看板を作ったつもりが、美形の熊が余計に熊を呼び寄せてしまうというもの。視点を熊に置いた発想などが評価された。

 伊藤さんは「プロの漫画家も参加する歴史のある漫画賞。念願の受賞で感無量」と話し、「これからも他に無い発想で作品を作り、次は連覇を狙いたい」と意気込んだ。

平塚保健福祉事務所管内 インフル年末に急増 年明けからは減少傾向か

 年末年始の平塚市休日・夜間急患診療所の利用者数が、12月29日〜1月3日の6日間で3266人に上ったことがわかった。そのうちインフルエンザと診断された人は内科1352人、小児科378人で合わせて1730人だった。

 平塚保健福祉事務所管内(平塚市、大磯・二宮町)11カ所の定点医療機関で報告されたインフルエンザの患者数は、50週(12月9日〜15日)から増え始め280人、51週が680人、52週には905人に上り、定点当たりの患者報告数が「82・27」となり、警報レベルの「30」をはるかに上回った。平塚市医師会副会長で中村小児科医院の中村千里院長は、「過去10年で最高値だった2018年を上回る数値。52週の定点当たりの報告数の905人は、過去に記憶にないほどの数」と話す。

 12月30日〜1月5日の1週は、定点当たりの報告者数が82人と減少したが、年末年始で多くの医療機関が休診だったことが要因とみられる。中村院長は「年明けからインフルエンザは落ち着いてきている印象はある。体調が悪いときは外出しない、人ごみに行かないなど、各自感染予防を徹底してほしい」と呼びかけた。

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レジ打ち体験の様子=同社提供

小学生らがお仕事体験 ファミマ御殿店

 ファミリーマート平塚御殿店で12月17日、「ファミマこども食堂」が開催され、親子連れ12人が参加した。

 (株)ファミリーマートとJA全農が協力し、学校給食が休止となる冬休みの牛乳余り防止を呼び掛ける同イベント。当日は児童らがレジ打ちや商品陳列を体験したほか、同店の商品を皆で食べるお食事会なども実施した。

 JA全農の担当者は「この取り組みで牛乳のことを知ってもらい、学校の無い日にも飲んでもらえたら」と期待を寄せた。

チケットプレゼント 日本フィルと共演 2月2日 ひらしんホール

 ひらしん平塚文化芸術ホールで2月2日(日)、「素敵な音楽人へwith日本フィルハーモニー交響楽団」が開催される=写真。午後3時開演。この公演チケットを本紙読者2組4人にプレゼント。

 オーケストラシリーズの第3弾で、今回は指揮・下野竜也さんと日本フィルハーモニー交響楽団を迎え、音楽アンバサダー・加藤昌則さんがフランスの作曲家・ベルリオーズの魅力を解説。

 チケット希望者はメールの件名を「素敵な音楽人へチケットプレゼント」とし、氏名、〒、住所、年齢、電話番号、本紙の感想を明記の上、【メール】hiratsuka@townnews.jpへ。1月24日(金)締め切り。問い合わせは同ホール【電話】0463・79・9907。

あいさつに立つ常盤会頭

平塚商工会議所 「まちを元気に」 賀詞交歓会に294人

 平塚商工会議所の新年賀詞交歓会が1月7日、ラスカ平塚6階のラスカホールで行われ、会員事業所の関係者や平塚市の落合克宏市長、幹部職員、地元選出の県・市議会議員など294人が出席した。

 あいさつに立った常盤卓嗣会頭は、昨年は平塚市の経済にも物価上昇や円安が影響したといい、「平塚商工会議所としても経済のダメージを極力抑え、企業の持続的成長・発展につなげていくことを重要な課題とし、『まちを元気にする商工会議所』をスローガンに事業展開していく」と話した。

 そのほか、平塚駅周辺地区将来構想やシンスタジアム建設、今秋開園する龍城ケ丘公園施設の活用などについても言及し、「平塚の魅力発信について提案していければ。行政や関係機関とも連携し、産業振興と地域の活性化に向けて力を尽くしていきたい」と語った。

襖絵作品

ギャラリー1045 天地の巡回を表現 日本画展 1月21日〜26日

 ギャラリー1045(平塚市明石町1の1東横イン1階)で1月21日(火)〜26日(日)まで、展覧会「legame(レガーメ)(つながる)」が開催される。

 平塚市在住の日本画家で「日本画教室なでしこ会」を主宰する井出文洋さんが、自然の天地の巡回と人間の親から子につながる歴史を意識した日本画を展示。娘の美藍(みらん)さんと紫衣奈(しえな)さんの作品も並ぶ。

 午前11時〜午後6時(初日は1時〜、最終日は4時)まで。入場無料。問い合わせは同ギャラリー【電話】0463・22・7625。

申し込み二次元コード

「注文間違える」飲食店 認知症理解深めようと開店

 認知症の人が1日限定でレストランのホールスタッフとして働く「注文をまちがえる陽だまりのレストラン」が3月20日(木)、ホテルサンライフガーデン別館ビクトリア湘南2階「サンガーデン」で開催される。午前11時30分〜午後3時。事前予約制。

 同事業は、ひらつか地域介護システム会議グループホーム連絡会と小規模多機能連絡会の主催。認知症についての理解を深めたり、認知症の人が起こす行動に対して寛大な気持ちになれる社会を目指すことを目的に企画された。

 当日は特別メニューとして、ワンプレートランチ(デザート・ドリンク付き1980円税込)を提供。申し込みは二次元コードから。2月15日(土)締切で多数の場合抽選。

吉野教育長(中央左)と京田社長(中央右)

小学1年生に反射シール寄贈 三和ケミカル

 児童に交通事故防止の反射シールを寄贈した平塚市田村の(株)三和ケミカル(京田智代表取締役社長)に12月23日、市教育委員会の吉野雅裕教育長から感謝状が贈られた。

 シールは神田・横内・相模小1年生の人数分149シート。平塚市民の木・花のマスコットキャラクターが描かれ、自転車等に貼って使用する。

 吉野教育長は「地元のために尽くしていただいて感謝」と話し、京田社長は「冬場は日が落ちるのが早い。子どもたちの安全に少しでも役立てば」と語った。

はしご乗りの様子

平塚市 無災害願い 消防出初式 はしご乗りなど盛り上げ

 平塚市消防出初式が1月11日、平塚市総合公園の平塚のはらっぱで行われ、消防職員や消防団員、平塚古式消防保存会、平塚市少年消防クラブが参加した。無災害に向けて団結力を高めた。

 演技の部では、法被姿の平塚古式消防保存会が木遣り、まとい振込み、はしご乗りを披露。竹製のはしごの上で、木遣り歌に合わせて次々とポーズを決め、来場者から拍手を浴びていた。

 市内の小学5、6年生で構成される少年消防クラブによる演技では、事故による車両火災を想定した要救助者の確認のほか、バケツリレーや消火器、ホースからの放水などで消火活動を実施。元気いっぱいな姿に会場からは声援が送られた。

 会場には、消防本部と地域消防団の消防車両が集結。はしご車を使って、地上約20mからロープを使って降下する様子など、日ごろの訓練を実演した。式の最後には消防車両による一斉放水が行われ、冬空に赤や青、黄色のアーチを描いて無災害を祈願した。

来賓や在校生代表らで頌徳碑の除幕を行った

平塚盲学校頌徳碑 銘板が80年ぶり復活 後援会が寄贈

 県立平塚盲学校(塚越立子校長)で12月20日、終業式に合わせ、銘板が新しくなった頌徳碑の除幕式が執り行われた。

 同校の前身となる私立中郡盲人学校は1910年に開校。秋山博をはじめ、創設に貢献した12人を称える頌徳碑が38年に建てられた。しかし、第二次世界大戦が始まると金属製の銘板は供出されたとされ、長らく空白の状態となっていた。

 今回銘板を贈ったのは同校の卒業生や保護者、職員などで構成される後援会(鈴木拓也会長)。担い手不足などで現在活動休止になっており、記念になるものを在校生に贈りたいということで今回の寄贈に至った。

 頌徳碑が建立当初の姿に復活するのは約80年ぶり。当時の資料は失われてしまったが、(有)秋山安太郎石材(伊勢原市)が少ない手がかりと予想をもとに石づくりで銘板を再現し、視覚障害があっても触れるようレプリカも寄付した。

 20日に行われた除幕式では後援会会員や来賓、在校生らで頌徳碑の除幕を行った。塚越校長は「頌徳碑は本校を象徴するもの。改めて歴史に触れる貴重な機会をいただいた」と感謝を述べた。

家庭系可燃ごみ 有料化導入は21% 県内自治体アンケート

 家庭系可燃ごみの有料収集(※1)を行う神奈川県内の自治体は2024年11月14日現在、6市1町あり、県内33自治体に占める割合は21%であることが、タウンニュース社のアンケート調査で分かった。国は有料化を推進しており、22年時点で全国の実施率は62%(※2)。

 アンケート調査は、11月1日から11月14日までの期間で実施。家庭系可燃ごみの有料収集の実施状況や開始時期などを問い、全ての自治体から回答を得た。

 全33自治体のうち、有料回収しているのは11月14日現在で7自治体で、全体の21%だった。

「排出量減少した」

 県内で最も早く有料化に踏み切ったのは、二宮町で1997年。2006年以降は有料化を始める自治体が増え、近年では、茅ヶ崎市が22年に有料収集を開始した。7自治体はいずれも指定のごみ袋を使い、有料化で得られた収入を指定ごみ袋の製造や処理施設の運営費などに活用している。

 また、今回のアンケート調査では有料化導入後のごみ排出量は、全自治体が「減少した」と回答した。

「予定ない」48%

 有料化していない26自治体のうち、10自治体が「有料化を検討中」と回答。検討理由について「ごみの減量化・資源化を進めるための効果的な施策の1つ」(相模原市)、「ごみ減量が想定通りに進まない場合の対応策の1つ」(松田町)などが上がった。

 一方、「導入予定はない」と回答したのは16自治体で、全体のほぼ半数の48%だった。「ごみの排出量が計画どおり、減少しているため」(厚木市)、「ごみ減量対策の最終手段と捉えているため」(綾瀬市)などを主な理由としている。平塚市では、「ごみの総排出量が年々減少傾向にあるため、推移をみて将来的な有料化について研究していく」としている。

 ごみ問題に詳しい東洋大学の山谷修作名誉教授(経済学)は神奈川県内の状況を「総排出量が減っている模範的な例」とした。その上で有料収集については「近年開始した自治体も多いが、導入前の審議や調整に壁を感じている場合もあるのでは」と分析している。

(※1)ごみの有料収集とは、自治体へ処理手数料を支払っていることを指す。単に自治体がごみ袋を指定している場合とは異なる。

(※2)全国の家庭系可燃ごみの有料収集率は「一部有料」としている自治体を除く。

【アンケート調査の詳細は次のURLまたは二次元コードからご確認ください】

https://docs.google.com/spreadsheets/d/1gd4m5mdaf-S6BLZP49HHxgtiRkhd_ZCi74mhenRhBK8/edit?gid=516651857#gid=516651857

カウナス市の魅力を知る 1月22日 講演会

 平塚市と姉妹都市提携を結ぶリトアニア共和国カウナス市の魅力を伝える講演会が1月22日(水)、平塚市美術館ミュージアムホール(西八幡1の3の3)で開かれる。午後1時30分開演(受付1時〜)。参加無料。日本国際連合協会平塚支部(高梨孝治支部長)主催。

 カウナス市出身で平塚市の国際交流員に任用されているジュギーテ・サウレさんが講師を務め、リトアニアやカウナス市の街並みや文化、歴史、グルメ、観光スポットなどについて紹介する。

 先着20人。申し込みは市文化・交流課【電話】0463・25・2520

旭地区を走る参加者(事務局提供)

恒例の元日駅伝で130人快走 平塚市旭地区で

 「第62回旭地区一周元旦駅伝」が、1月1日に開かれた。コロナ禍の影響で4年ぶりに復活した昨年は小中学校チームが欠場したが、今年は山下小学校が参加した。

 出場したのは、同小と自治会の12チームで、総勢約130人。快晴のもとたすきをつないだ。

 大会は旭南・旭北地区体育振興会が主催し、山下北公園を発着点に約13Kmのコースで競われた。優勝は河内自治会(45分40秒)、準優勝は昨年7位の万田自治会(45分48秒)、昨年優勝の根坂間自治会(48分14秒)が3位だった。そのほかの出場チームは以下の通り。日向岡自治会、下山下自治会、出縄自治会、公所自治会、徳延自治会、高村西自治会、纒自治会、上山下自治会、山下団地自治会。

湘南ベルマーレ新体制発表会 「フジタ」帰還に歓声 新ユニのメインスポンサーに

 サッカーJ1湘南ベルマーレが1月11日、ひらしん平塚文化芸術ホール(見附町)で新体制発表会を実施した。新ユニフォームやロゴマーク、新加入選手の紹介などが行われ、来場した約1000人のサポーターを前に選手、監督らは躍進を誓った。

 新しくユニフォームのメインスポンサーになったのは(株)フジタ。フジタ工業サッカー部はベルマーレの前身であり「生みの親」としてサポーターからも親しまれてきた。1999年のメインスポンサー撤退後、2017年に袖部分のロゴスポンサーとして復活していたものの、今回の発表に会場からは驚きと喜びの声が上がった。

 またクラブ創設以降30年使用されていたロゴマークを初めて更新。スマートフォンなどのメディア環境の変化、印刷やモニター技術の進化に対応することと、表現色の統一のため、これまでより視認性、再現性が高いデザインに仕上げた。

可能性に挑戦

 今シーズンのスローガンは昨年に続き「一戦必勝」。山口智監督は15位で終了した昨シーズンを振り返り「昨シーズンは選手たちのスペシャルな部分が出始めた。良い部分は継続させて選手、チームの可能性にチャレンジしていきたい」と力強く語った。

 新加入選手はゼ ヒカルド、田村蒼生、石橋瀬凪、永井建成、本多康太郎、渡邊啓吾、藤井智也、松本果成の8人。下部組織からの昇格となったDF本多選手は「アカデミーの選手たちに勇気と希望を与えられる選手になりたい」と抱負を話した。スピードに乗ったドリブルが武器のMF藤井選手は「湘南のために走れる選手になりたい」と話した。

新10番は鈴木選手

 新ユニフォームは「変化と成長」をイメージしたデザインが施された。背番号10番をつける鈴木章人選手は「10番として覚悟と責任感持ってプレーしたい」と新エースの意気込みを語った。

賞状を受け取る受賞者

俳句コン受賞句決まる 平塚市の長楽寺で表彰式

 湘南ひらつか七福神と秋の七草をテーマにした「俳句コンテスト」の受賞句が決定し、1月7日、長楽寺(平塚市札場町)で表彰式が行われた。主催は平塚市観光協会と湘南ひらつか七福神会。

 選者は俳誌「松の花」を主宰する市内在住の松尾隆信氏。特選七句のほか、20句が入選した。特選七句は1年間、七福神七寺社などに掲示される。今回の応募人数は約50人、応募作品は145句だった。

 松尾さんは「2024年は災害が多かったので、現実の荒々しさと平和を求める思いを感じた」と感想を話した。

 入選作品は、同協会ホームページで公開中。

「110番の日」にキャンペーン ビバホームで初めて実施

 防犯の日キャンペーン「110番の日」が1月10日、スーパービバホーム湘南平塚店(黒部丘)で初めて行われ、平塚市防犯協会をはじめ、平塚警察署や警親会平塚支部のメンバーら約60人が参加した。

 自転車盗難や特殊詐欺、住宅強盗に関する防犯啓発物品やチラシを250セット配布=写真。また、2024年の110番件数が約2万2千件に上り、県下トップだったことから、110番通報の適正利用を呼びかけた。

 防犯協会の志村吉一会長は「地域で防犯意識を高めてほしい。キャンペーンが犯罪の抑止になれば」と話した。

平塚信金 平塚YEG事業に支援金 2月に子育てセミナー

 平塚信用金庫は、平塚商工会議所青年部(平塚YEG)が2月に行う無料公開セミナー事業に対して支援金を贈った。1月9日、同金庫で贈呈式があった=写真。

 同金庫は事業の開催当初から支援を続けており、今回で34回目。平塚YEGの綾部奈美担当理事は「今回のテーマは子育て。子育て世代だけでなく教育関係者や企業経営にも役立つはず」と魅力を語り、同金庫の尾上達也理事長は「”子育てしやすいまち”を掲げる市にとっても重要なテーマ。多くの方にご来場いただけたら」と期待を寄せた。

 セミナーは2月28日(金)に開催。「親は子育てが楽しくなる 子どもは本物の力が育つ‼」と題し、人気マンガ『ドラゴン桜』の指南役を務めた教育評論家の親野智可等さんが、楽しく子育てができるコツや本物の力を身に付けさせる教育法について講演する。

 午後6時30分〜8時30分。会場はひらしん平塚文化芸術ホール。(問)事務局三橋さん【電話】0463・22・3939

明治記念大磯邸園 大隈邸で落語会 早稲田学生が高座に

 昨年11月に旧大隈重信別邸と陸奥宗光別邸跡の両邸宅が公開された明治記念大磯邸園(大磯町東小磯295ほか)で1月26日(日)、大隈邸の大広間で落語が披露される。大隈が創設した早稲田大学の落語研究会が高座に上がる。午後1時30分〜午後2時30分。無料。事前電話予約制で先着30人。

梅と日本画も

 また「観梅と日本画の絵画展」も2月15日(土)〜24日(月)に開催。庭園内の梅のほか、大隈邸の大広間で日本画を楽しめる。

 明治記念大磯邸園の整備事業は、国土交通省関東地方整備局が、神奈川県、大磯町と連携し、明治150年施策の一環として進めている。

 大隈重信別邸、陸奥宗光別邸ともに、大磯町指定有形文化財に指定されている。

 申し込み、問い合わせは同園【電話】0463・61・0101。

インタビューに答える黒岩知事

黒岩知事インタビュー デジタル活用で施策推進 新地震防災戦略策定へ

 年頭にあたり本紙では黒岩祐治知事にインタビューを行った。黒岩知事は、デジタル技術を最大限に活用し少子高齢化や人口減少にあたっていく姿勢を改めて強調した(聞き手・熊坂淳)。

 ――少子高齢化・人口減少への対応を視点に据えた新総合計画が昨年、策定されました。

 「少子化の流れに歯止めはかかっていませんが、背景のひとつに子どもを産み育てることに対する様々な不安があるのでは、と考えています。例えば出産に伴う痛みだとか経済的不安、仕事上のキャリアと両立できるのか、急な発熱や引きつけへの対応ができるかなど。こうした不安を少しでも取り除けるようにと開発したのが無料通信アプリLINEを使った『かながわ子育てパーソナルサポート』で、昨年はオンラインで相談できる機能を盛り込みました。デジタルの力を活用しながら、今後も子育て当事者の目線に立った施策を進めていきます」

 ――三浦半島エリアや県西エリアでの人口減が特に著しいです。

 「人口減少地域は、裏返して言えば自然豊かで住みやすい場所でもあります。そうした利点を生かし、県では『ちょこっと田舎でオシャレな神奈川』をキャッチフレーズに施策を展開しています。都心への通勤圏内にありながら自然環境に恵まれ、かつちょっとおしゃれという魅力を前面に打ち出した移住定住作戦です。コロナ禍においては都心から本県への移住者が増えましたので、この流れを今後も継続していきます」

 ――少子高齢化に伴い生産年齢人口も減ってきています。

 「今の高齢者は元気です。そういった皆さんに働いていただける環境づくりを、まずは進めたい。それからロボットとDXです。ロボット技術やデジタル技術は、業務効率化を補うために大きな力になると考えています。それと外国人です。県は現在ベトナムとの間に太いパイプを持っており、昨年、県内企業で働いてもらう流れもできました。優秀な外国人材によって労働力不足を補う施策も推進します」

 ――昨年も米軍による事件・事故事案が続発しました。日米地位協定の改定が課題です。

 「神奈川県は沖縄に次ぐ第二の基地県です。日米安保条約、安保体制を守るのが我々の大きな使命だと思っていますが、米兵の犯罪を日本の法律体系の中で扱えないという現状に対し、割り切れないという住民感情もあります。私は米軍基地が所在する15都道府県の知事で構成する『渉外知事会』の会長でもあります。石破総理は総裁選時に日米地位協定の見直しを明確におっしゃっていましたので、この問題を前に進めてくださることを期待しています」

 ――今年3月に新たな地震防災戦略を策定予定です。

 「昨年の能登半島地震では情報網が未整備で全体像を把握できない状況がありました。県では『防災DX』を以前から準備してきましたが、それをさらに発展させ、デジタル技術の活用促進により安心安全を図ることを基本に据えます」

 ――県民の皆さんに新春のメッセージを。

 「昨年は横浜DeNAベイスターズが日本一となり、大谷翔平選手も大活躍、オリンピック・パラリンピックでも神奈川県勢が活躍してくれました。そうした『感動』『高揚感』を新しい年でも展開したいですね」

湘南鼓連50周年コンサート 1月26日 二宮町生涯学習センターラディアンで

 日産車体太鼓部として1974年に創部した湘南鼓連が、50周年を記念したコンサートを1月26日(日)、二宮町生涯学習センターラディアンで開催する。午後1時(午後12時30分開場)〜4時。入場無料。

 コンサートでは湘南鼓連と交流のある和太鼓団体や、市外で活躍する和太鼓団体との共演などを行う。

 出演団体は、一色囃子保存会、日産自動車追浜工場和知太鼓保存会、秦野観光和太鼓など。(問)湘南鼓連事務局【携帯電話】090・1509・9862

七賢堂特別開扉講演会「手紙から見る吉田茂」 2月9日 大磯城山公園内旧吉田茂邸地区

 七賢堂特別開扉講演会「手紙から見る吉田茂」が2月9日(日)、県立大磯城山公園内旧吉田茂邸地区の管理休憩棟で開催される。午後1時30分から3時。参加無料。

 講師は國學院大學文学部史学科准教授の柴田紳一氏。柴田氏は『「吉田茂書翰』の編集にも携わっており、書簡を通して見た吉田茂について解説する。

 定員先着60人。電話または大磯町郷土資料館の窓口で申し込む。

 2月8日(土)と9日は吉田茂が戦後に移築した七賢堂が特別開扉され、期間中は、大磯ガイド協会による七賢堂ガイドも実施する。

 問い合わせは同資料館【電話】0463・61・4700。

こどもの体力測定 2月2日(日) 二宮町立体育館で

 幼児スポーツチャレンジが2月2日(日)、二宮町立体育館の体育室で開催される。午前10時〜正午。町スポーツ推進委員連絡協議会主催。

 25m走やテニスボール投げなど、全6種目で体力測定を行う。親子でふれあいながら運動できるコーナーもある。参加無料。

 対象は3〜6歳。持ち物は上履き。申し込み不要。

 問い合わせは生涯学習課スポーツ推進班【電話】0463・72・6981。

手作りの雛飾り展 二宮町の知足寺と川勾神社で

 二宮町の知足寺(二宮1091)と川勾神社(山西2122)で「雛飾り展」が開かれる。

 ボランティア団体グリーンにのみやプロジェクトの女性メンバーが正絹の切れ端を使って一針一針縫い上げたつるし雛などが展示される。

 知足寺は1月18日(土)〜26日(日)。近隣に駐車場あり。川勾神社は2月8日(土)〜23日(日)。無料駐車場あり。

 両会場とも見学時間は午前10時から午後4時(最終日は3時)まで。入場無料。

 問い合わせは二宮町観光協会【電話】0463・73・1208。

締結式に出席した2社と池田町長(中央)=大磯町提供写真

大磯町 災害時の相互協力で2社と協定 高齢者の移送や受け入れなどについて

 大磯町(池田東一郎町長)は昨年12月27日、災害時における相互協力の協定を2社と締結した。

 合同会社地域包括ケアステーション(平塚市四之宮)は大規模災害時に町内の福祉事業所に関する情報を収集するとともに、町と情報を共有し、要配慮者の移送などの必要性が生じた場合、受け入れ先とのコーディネートなどを行う。

 介護事業所などを運営するエィチ・ビーアンドシー株式会社(東京都中央区)は、大規模災害時に地域包括支援センターと協力し、要配慮者の緊急受け入れや一次避難所から二次避難所への移送に協力するなどの支援を行う。

 この日締結式で書類を交わした池田町長は「当町でも高齢化率が上昇していく中で、高齢者がもっと安心して暮らせるまちを目指していくためのツールとして期待しております」と話した。