鎌倉版【1月24日(金)号】

中高生のボランティア募集 市、地域担う次世代育成へ

 中高生の居場所としてリニューアルした二階堂「COCORU(ココル)かまくら」を運営する鎌倉市青少年課が、地域を担う次世代を育てようと、ボランティア体験を企画した。2〜3月にかけて活動を予定し、中高生の参加者を募っている。

 二階堂の鎌倉青少年会館が昨年11月、中高生が放課後や休日を思い思いに過ごせる場所としてCOCORUへ一新。家庭と学校以外の第3の居場所、やってみたいを実現させる場所をコンセプトに掲げており、市はボランティア体験を通じて中高生に出会いや気づきの機会を提供したい考え。

 対象は市内在住・在学の中高生。ボランティアの受け入れに鎌倉風致保存会、北鎌倉台峰緑地保全会、西鎌みんなの家の会、二階堂デイサービスセンターを運営する社会福祉法人きしろ社会事業会、学生団体ニューコロンブス、鎌倉市市民活動センター、NPO法人アルぺなんみんセンター、放課後かまくらっ子にかいどうの8団体が協力。ごみ拾いなどを実施する2月9日(日)のニューコロンブスを皮切りに、山林の草刈り、高齢者とのレクリエーション、紛争や迫害によって故郷から逃れてきた難民との畑作業、学童の小学生との交流など3月中旬まで各所で活動が展開される。

 市青少年課は、「これまでにない体験を通じて中高生の興味が広がったり、チャレンジがもたらす成長を後押しできれば」と期待を口にする。3月23日(日)には、成果報告会とボランティア証書授与式がCOCORUで開かれる。

 詳細は市ホームページ。各日定員あり(先着順)。2月7日(金)締切。(問)市青少年課【電話】0467・61・3886

表彰状を手にする安藤さん=20日・同校

七里ガ浜高校 安藤百花さんが最高賞 「食品ロス」川柳コンテスト

フードロス 残していいのは 笑顔だけ

 食品ロス削減の取り組みを広く展開することを目的に、消費者庁が昨年10月に募集した「めざせ!食品ロス・ゼロ」川柳コンテストで、七里ガ浜高校2年の安藤百花さんが、最高賞にあたる内閣府特命担当大臣賞を受賞した。コンテストには、小学生から80代まで1万9201の応募があった。

 食品ロス削減を消費者に広く普及し、波及効果が期待できる作品を表彰する川柳コンテスト。食品ロス削減月間の10月1日〜31日にかけて募集が行われ、全日本川柳協会の江畑哲男副理事長、お笑いタレントの柳原可奈子さん、消費者庁の井上計審議官が審査した。

 安藤さんの作品は、『フードロス 残していいのは 笑顔だけ』。「フードロスと聞くとマイナスなイメージがあったので、プラスに捉えられる言葉で終わりたかった」と話し、文末に「笑顔」を入れ、食べ物ではなく笑顔だけが残っている食卓になってほしいと思いを込めた。

 安藤さんは、1月17日に都内で行われた表彰式に出席。「まさか自分の作品が選ばれると思っていなかったのでびっくりした」と驚きながらも、「賞が獲れてうれしい」と喜んだ。

 同校では、家庭科の授業で食品ロスを学んだ後に、川柳コンテストの作品を募り、2年生の3分2にあたる250以上が集まった。他にも、国語での短歌や修学旅行での俳句など、生徒が学校生活の中で詩歌に触れる機会を多く設けている。安藤さんは、「食品ロスの課題は、授業を通して初めて知った。これからも色んなことに目を向けられるようになりたい」と話した。

還暦を迎える男性のためのカットソーをプロデュースした 前田 有美さん 材木座在住 54歳

輝く人生に続く、一歩を

 ○…「還暦の男性にオシャレを意識してほしい」と、巳年の「蛇」の字をデザインした墨色のカットソーをプロデュースした。きっかけは、もう少しで還暦を迎える夫に「くたびれたおじいちゃん」になってほしくないという思い。色やバランスに加え、染色や「KANREKIYA」のブランドタグ、ラッピングの和紙に至るまでこだわり、日本の職人の技が光る「還暦を祝う贈り物」に見合う上質な品に仕上げた。

 ○…大阪生まれ、奈良育ち。結婚前、鎌倉に遊びに来た際、不動産店の前で「いい物件がある」と声をかけられた。「鎌倉は海と緑が近く、空気感が穏やかで憧れだった」こともあり、そのまま話を聞いた。見学した物件が気に入り、当時交際していた夫との結婚も決意し、14年前、転居した。

 ○…海のそばでの生活は、塩害との戦いもあるが大満足。夏夜の海の家は、地元の人ばかりのゆったりとした時間が最高だ。地元での縁が広がったのは、鎌倉で働く人がつながる「鎌倉市100人カイギ」に携わったことも大きい。カットソーのデザインを担当した廣江まさみさんとの仲もカイギを機に深まり、今では気兼ねなく相談できる飲み友達になった。

 ○…健康に関する事業や学びがライフワーク。スポーツ医学の博士号を取得し、大手電機メーカーでヘルスケア事業に携わった。現在は、筑波大学の社会人向け大学院でスポーツウエルネス学学位プログラムの研究員としても奔走する。昨夏、(株)ブレインラボカマクラを設立。病後の心身の健康増進や還暦前の世代の人が、退職後も輝くライフプロデュースの企画なども進めている。「思い立ったが吉日」。自身が走り続けることで輝く人生を体現する。

巳年の服を紹介する前田さん(左)と廣江さん

還暦の男性に贈る服を 干支のカットソー完成

 今年は乙巳(きのとみ)。十干十二支が一巡する還暦の男性に贈る、干支をモチーフにしたカットソーを市内在住の2人がタッグを組み、作り上げた。

 「還暦の男性のためのカジュアルで普段から着られるオシャレな服を」と企画したのは、材木座在住の前田有美さん=人物風土記で紹介。自身の夫がもう少しで還暦を迎えることから、「還暦になっても、オシャレへの意識を高めてほしい」と思いついた。

 デザインは、笑い文字考案者でアート書家としても活動する廣江まさみさん(浄明寺在住)が担当。巳年の「蛇」の字と還暦を表す円環をスタイリッシュに描いた。

 また、贈り物を想定し、染色は東京都で100年以上続く染工場に、タグは石川県のメーカーに、ラッピングには高知県の土佐和紙をと国内の職人の技や伝統にもこだわっている。

 還暦にちなみ、毎年デザインを変え、60着限定で販売予定。巳年デザインはすでに販売中で、購入者からは早速「赤いちゃんちゃんこもいいけれど...これだ!」という声も届いている。「家族や友人からの贈り物として選んでもらえたら」と前田さん。

 サイズはM〜XL。ラッピング込1万1000円。購入は、「KANREKIYA(カンレキヤ)」で検索。

鎌倉市×東京ガス 温室効果ガス0へ協定

 鎌倉市と東京ガス(株)は1月16日、市役所で「カーボンニュートラルのまちづくりに向けた連携協定」を締結した=写真。2050年までに温室効果ガスの排出量実質ゼロを目指す「鎌倉市気候非常事態宣言」を、5年前に表明した鎌倉市。協定では、東京ガスの知見を生かしながら、脱炭素化に向けた取り組みを加速させていく。

 今後実施するのは、太陽光発電設備を導入するための共同検証や情報発信。公共施設での再生可能エネルギー設備導入や、市内小中学校での環境エネルギー教育も展開し、将来的には温室効果ガス排出量の実質ゼロを目指す。現在、市の公共施設には太陽光発電設備が13カ所設置されており、増設していく方針。

 松尾崇市長は「市民や事業者と連携し、オール鎌倉で取り組む」と話し、東京ガスの小西雅子常務執行役員も「1〜2年の短いスパンではなく、長いロードマップを見据えながら、課題解決へ協力していきたい」と話した。

1級合格者は16人 鎌倉検定の結果発表

 鎌倉商工会議所は1月16日、昨年11月に実施した「第18回鎌倉観光文化検定試験」の結果を発表し、最難関の1級合格者は16人だった。2級は117人、3級に258人が合格した。

 検定には1〜3級を合わせて県内外719人が受験。合格者の最高齢は3級の88歳、最年少は2級の13歳だった。

 なお、今回までの過去3年分の問題と解答は、商工会議所ホームページ内に掲載されている。

2月に「おにぎりサミット」 鎌倉拠点の協会主催

 鎌倉に拠点を構える一般社団法人おにぎり協会(中村祐介代表)が2月7日(金)、「おにぎりサミット2025」を東京ミッドタウン八重洲で開催する。今年で2回目。

 イベントには全国11自治体・14企業が集い、各地のオリジナルおにぎりや自慢の具材の試食・販売を実施。おにぎりを通して見る環境問題や防災・復興のトークセッションや、タレントのジャングルポケットらを招いて最新トレンドの紹介などが予定される。

 午前11時開演。参加無料、要申し込み(抽選・1月26日まで)。詳細は【URL】https://t.livepocket.jp/e/o79m0

3月1日 学芸員トーク「鎌倉と女性」

 北条政子没後800年にちなみ、学芸員によるトークセッション「鎌倉と女性」が3月1日(土)に鎌倉歴史文化交流館(扇ガ谷)で開催される。

 歴史文化交流館、鎌倉国宝館、鏑木清方記念美術館、川喜多映画記念館、県立近代美術館鎌倉別館、鎌倉芸術館の学芸員6人が参加。テーマに合わせ、各館の収蔵品や活動について話す。午後5〜7時。無料。定員40人。事前申し込み制、1月31日締切。詳細は歴史文化交流館HP。(問)【電話】0467・73・8501

沼田心之介さん(右)と友之介さん。右画面はアニメのワンシーン

「龍神と黄金の太刀」 鎌倉の海の民話、アニメに

沼田さん兄弟が制作

 新田義貞の鎌倉攻めの際の民話を題材にしたミニアニメ『龍神と黄金(こがね)の太刀』が完成し、監督らによる表敬訪問が1月21日、市役所で行われた。

 2018年に始まった、海にまつわる日本各地の民話をアニメ化する「海ノ民話のまちプロジェクト」の作品の1つ。一般社団法人日本昔ばなし協会と公益財団法人日本財団による取り組みで、今年度は鎌倉市を含む25地域のアニメを制作。総数は、7年間で92作品にのぼる。

 各作品の監督を務めるのは、日本昔ばなし協会の代表理事で鎌倉出身の沼田心之介さん(44)。プロデューサーは、弟の友之介さん(41)だ。

 今作は、新田義貞が稲村ケ崎の海岸で海の龍神に潮を引かせるように祈って太刀を投げ入れると潮が引き、鎌倉に攻め入ることができたという民話をアニメ化。念願だった地元の民話ということもあり、AIを使ったアニメに挑戦したという。「語り部が減っている民話をアニメで伝えていけたら」と心之介さん。鎌倉市では、希望する学校での上映や図書館での貸し出しなどを行う予定。

 また、友之介さんの後輩で、腰越支所の向かいで「菓子屋中島」を営む中島隼人さん(38)がコラボ商品「新田もち」を開発。3種の味とパッケージで1月30日(木)から同店で販売する。

協定書を交わした松尾市長と渡辺支店長(右)

鎌倉市 大塚製薬と熱中症対策 クールスポット充実へ

 熱中症対策の推進などを目的に、鎌倉市は1月16日、大塚製薬(株)と包括連携協定を市役所で締結した。鎌倉市が熱中症対策として民間企業と協定を結ぶのは、今回が初めて。

 両者の有する資源を有効活用し、市民の熱中症対策や健康増進を目指す連携協定。介護予防でも協力していく。

 松尾崇市長は「連携できて心強い。熱中症予防をはじめ、市民の健康管理につながっていけば」と期待を口にする。神奈川を管轄する同社首都圏第二支店の渡辺友輔支店長は、「地域の方とともに健康を推進していき、市民の一助となりたい」と話した。

 市によると、2024年に熱中症で救急搬送されたのは83人。市では昨夏、外出時の熱中症予防として公共施設や郵便局など40カ所の一部スペースを、涼める場所「クールシェアスポット」として開放した。

 今回の連携協定により、健康情報の発信や飲料常設などによってクールシェアスポットを充実させ、スポット数自体も増やしていきたいとする。

 

武道始式 技に思い込め

 大船警察署で1月17日、「武道始式」が開かれ、警察署員が来賓を前に熱戦を繰り広げた=写真。

 武道始式は1月の恒例行事で、警察署員が日ごろの鍛錬の成果を披露し、地域の安心・安全に向けて決意を新たにする。大船署では柔道、剣道のトーナメント戦と逮捕術の団体戦の他、空手の形演武が行われた。

 剣道で優勝した霜越強さん(33)は、横浜高校出身で横浜DeNAベイスターズの筒香嘉智選手と3年間同じクラス。「筒香選手の活躍に刺激を受けている。新年から良いスタートダッシュが切れた」と話した。

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2月8日 NHK解説委員が国際理解教室

 NHK専門解説委員・二村伸さんによる「国際理解教室」が、2月8日(土)にきらら鎌倉で開催される。

 ロシアのウクライナ侵攻や米国政権交代と激動する世界を紐解き、日本の指針を考えながら外国人労働者の受け入れ、難民支援のあり方などに触れる。午前10時〜正午。無料。定員45人。申し込みはきららHP(31日午後5時まで)。(問)【電話】0467・25・2030

料理で文化交流「メキシコ編」 2月13日 定員24人

 鎌倉ユネスコ協会が主催する「料理を通して国際理解(メキシコ編)」が2月13日(木)、鎌倉市福祉センター(御成町20の21)で開催される。午前10時30分〜午後2時。

 メキシコ大使館の文化担当官とシェフが講師。鶏のチョコレートソース煮込み、メキシコ風赤いご飯、トウモロコシのトルティージャを作る。定員24人。参加費千円。

 申し込みは【メール】kamakura@marble.ocn.ne.jpへ、2月3日から受付。

西田幾多郎が住んだ「寸心荘」を描いた1枚

鎌倉描くカレンダー展 中央図書館で21日から

 建物や風習など、鎌倉の情景を描き続ける画家で文筆家の伊東雅江さんの鎌倉カレンダー展が、鎌倉市中央図書館で1月21日(火)から開催される。

 伊東さんは、パステルや水彩を使って優しいタッチで描いた作品を、取材時のエピソードなどと合わせてカレンダーに仕立て、毎年発行してきた。今回は、その中から6つの作品とエピソードをパネルで展示。原画や過去のカレンダーもショーケースに並ぶ。

 会期は2月14日(金)まで。入場無料。

3月に玉縄でも

 3月には、玉縄図書館でも開催する。4日(火)から18日(火)まで。

 (問)主催のコソガイ【メール】staff@kosogai.com