八王子版【2月6日(木)号】
松が谷高校和太鼓部の部員ら

和太鼓部 市内の都立2校 全国へ 松が谷、南多摩 1・2位通過

 都教育委員会と都高等学校文化連盟が主催する「東京都高等学校文化祭 郷土芸能部門」の第33回中央大会発表会が昨年12月15日に日野市で行われ、八王子市内の都立松が谷高等学校の和太鼓部と都立南多摩中等教育学校の太鼓部が全国大会(総文祭)への切符を手に入れた。

 参加した31校のうち、第1位の成績を収めたのは、松が谷高等学校和太鼓部。優勝の瞬間を「頭が真っ白になるくらいびっくりした」と振り返るのは、部長を務める菊地月乃さん(17)。

 同部は現在、男子8人・女子37人の計45人が所属。3年前からプロの和太鼓奏者に指導を仰ぎ、『新しい和太鼓』への挑戦を続けている。そのためか、これまで出場した大会では審査員の評価が割れることもあり、「(ドラなどの)金物の音が大きすぎる」「(太鼓の)フチ打ちが激しすぎる。太鼓がかわいそう」など、酷評されたこともあるという。

 副部長の渡邉ののかさん(16)は「とても悔しかったけど、練習でやろうとしたことは伝わったのでは」と前向きに捉え、同じく副部長の中島萌衣さん(17)は「新しいことは最初は評価されにくい。次は圧倒的な優勝を目指そうと、すごく燃えました」と中央発表会への闘志に変えた。

 進化を目指しつつ、楽しく和太鼓を演奏することを目標に取り組む同部。「これが松が谷だ!という演奏で全国制覇をめざしたい」と菊地さんは話している。

2位に南多摩

 南多摩中等教育学校の太鼓部(橋口幹太部長)は、第2位に。副部長の小林蒼さん(17)は本番直後の手応えを「自分たちが表現したいものがあったので、いい演奏ができてうれしかった」と振り返る。

 同部は、11年前の創部時から伊豆諸島・八丈島の郷土芸能である「八丈太鼓」を元にした演目に取り組んでいる。

 八丈太鼓とは江戸時代に幕府の流刑地だった八丈島で、流人が刀をバチに持ち替えて叩いたのが始まりという説がある。1つの太鼓を2人で叩くのが特徴の1つで、昨年8月には、コロナ禍で中止していた八丈島での合宿も再開した。副部長の金子想さん(17)は「島の空気や風、海のにおいを感じながら本場の方と一緒に演奏できたのはよかった。本番では八丈太鼓の奥深さや情熱を伝えたかった」と話す。「リズムが合った時に手応えを感じる。皆の気持ちが一つになった時が楽しい」と金子さん。

 2校は香川県で7月に行われる第49回全国高等学校総合文化祭(かがわ総文祭2025)で、郷土芸能部門へ出場する。

慰霊碑に追加された犠牲者の名前を指し示す齊藤会長

湯(い)の花トンネル列車銃撃空襲 慰霊碑に4人追刻 身元判明を機に33年ぶり

 太平洋戦争末期に八王子市内で発生した「湯(い)の花トンネル列車銃撃空襲」(中央本線419列車空襲)から今年で80年。犠牲者の調査や慰霊を行っている「いのはなトンネル列車銃撃遭難者慰霊の会」(齊藤勉会長)が1月27日、現場近くにある慰霊碑に、近年になって身元が判明した犠牲者など4人の名前を33年ぶりに追加で刻んだ。

 1945年8月5日、新宿から長野へ向けて走行中の列車が裏高尾町にある湯の花トンネル付近で米軍戦闘機の銃撃を受け、乗客133人が負傷、52人が亡くなる事件があった。当時は戦時下の情報統制で詳しい被害が公表されなかったこともあり、身元がわからないまま葬られた遺体も少なくなかった。

 同会は1984年の発足以来、犠牲者の調査や遺族らを招いた「慰霊の集い」を開催してきた。身元が特定できた44人の名前を刻んだ慰霊碑を92年に建立し、その後も犠牲者の情報提供を求めていたが、30年近く新たな名前が明らかになることはなかった。

20歳女性の身元明らかに

 転機が訪れたのは昨年9月、齊藤会長のもとに届いた1通のメールから。差出人は中国の作家・魯迅の研究者で、魯迅と親交があった歯科医師・奥田愛三さんの遺族をインタビュー中に、奥田さんの長女で当時20歳だった奥田新子さんがこの列車に乗っていて空襲に巻き込まれ亡くなっていたことがわかった。遺族と連絡をとった齊藤会長は、戦後80年の節目にあたる今年、これまで身元がわからず名前だけ判明していた3人とともに新子さんの名前を慰霊碑に刻むことを決めた。

 慰霊碑建立の際にも支援を受けた東京八王子南ロータリークラブから再び協力を得られることになり、この日、同クラブ会員の宮川石材(株)により作業が行われた。同社の宮川健一代表取締役は「世界中で奉仕活動を行っているクラブなので、地域に貢献できたことがありがたい」と語った。齊藤会長は「この80年で事件の当事者や遺族も少なくなり、会の活動も難しくなってきているが、これからも調査を進めながら、これまでの記録をまとめるなど、この惨劇を後世に伝えていきたい」と思いを語った。

今年、設立10周年を迎えるマルベリー東京パイロットクラブの会長を務める 高倉 裕香さん みつい台在住 76歳

人様の役に立つ生き方を

 ○…10年前のクラブ立ち上げから携わり、節目に会長を務める。知的障害や認知症、高次脳機能障害など、脳に関連する障害がある人への支援を主な活動としている「マルベリー東京パイロットクラブ」。歴史ある国際的なボランティア団体に属し、現在は50代から70代の男女15人のメンバーからなる。現役引退した一般市民が中心で、フリーマーケットなどを通じて活動資金を賄っている。

 ○…これまでに力を入れて主催してきたのは「ハートフルフェスタ」。市内の障害者が出演する音楽イベントで、合唱やダンスなど日ごろの成果を発揮してもらう場を年に1度、作ってきた。「障害者の中には、特化した才能をお持ちの方がいる。そのことを世の中の人にもっと知ってもらうため、発表の場を設けていきたい」と意気込む。

 ○…福岡県出身。炭鉱の町で生まれ、体が弱く、運動は苦手。おとなしい性格の少女時代を過ごした。将来に不安を抱き、高校を卒業すると両親の反対を押し切り上京。勉強がしたい、と働いて学費を貯め4年間夜学に通った努力家だ。結婚し、3人の子どもを育てるうちに八王子へ。当時、夫は出張が多く「母子家庭といっても過言ではなかった」と振り返る。PTAや地域で役員を担ううちに同クラブへ誘われたのが今の活動のきっかけ。「人様の役に立たねばならない」という強い思いが原動力だ。

 ○…最近のリラックスタイムにはストレッチをするのが日課。健康維持を意識しながら、クラブ活動の他にも、さまざまな市民団体に所属し地域活動に励む。目下の課題は次世代の担い手不足だ。「地域の福祉活動として期待されているとも感じる。なんとか継続していきたい」

教育センターで行われたプログラミング教室

変わる部活動 【学校×地域】 コニカミノルタが放課後に教室

 少子化や教員の働き方改革など、学校を取り巻く環境が大きく変化する中、八王子市では▽学校部活動の再編▽地域と連携した活動の拡充-を2本柱として「部活動改革」を2026年度末までをめどに、段階的に進めている。

 ▽地域と連携した活動の拡充の一環として、24年度に初開催されたのが「コニカミノルタ プログラミング教室」だ。市内に社屋を構えるコニカミノルタ(株)と八王子市教育委員会が連携し、24年7月からスタート。月1回開催、全7回の講座で、市内の公立学校に在籍する小学5年生から中学3年生までの全ての児童・生徒を対象に応募を呼び掛けたところ、約40人が参加した。

 会場は毎回、八王子市教育センター(散田町)で行われたほか、子どもたちが遠方の自宅からでも参加できるよう、教室開催と同時にオンライン配信も行った。参加費は無料で、必要経費は教材購入費のみとされた。

普段の端末でプログラミング

 内容は同社がこれまでも一般向けに開催してきたプログラミング教室の内容をアレンジしたもので、マイクロビットと呼ばれるデバイス教材を使用する。25個のLEDや押しボタン、加速度センサーや地磁気センサーなどが搭載された手のひらサイズの電子基板を使って、参加者はプログラミングの基礎を学び、じゃんけんゲームやおみくじゲームの仕組みを構築。マイクロビットを意図通りに動かすことに挑戦した。最終回となった1月15日には、これまでの成果を発表。一人ひとりが自分の作品を披露し、工夫した点や難しかった点などを参加者の前で話した。

 今回ポイントとなったのは、児童・生徒らが学校の学習教材として日頃から使用しているタブレット端末で参加できる環境を整えたこと。ネットワークやセキュリティの課題があり難しいと思われたが、同社の技術スタッフと教育委員会の担当者が密に連携したことで実現したという。

 同社は21年に八王子市と社会課題解決に関する包括連携協定を結んでおり、今回も地域貢献の一環として協力。カリキュラムの中で八王子社屋の見学ツアーなども行われ、充実した内容となった。

地域の子どもは地域で育てる

 八王子市ではこれまでの「部活動は学校で行われるもの」という認識を転換し、「地域の子どもは地域で育てる」仕組みづくりを目指している。

 市担当者によると、同教室は学校では取り扱わないような内容が学べる事が魅力の一つだという。「教育委員会と地元の企業とが関わり、うまく連携が取れれば、子どもたちのためになる活動になる。今回、市内の全生徒を対象とできたことはすごく手ごたえを感じています」と市担当者は話していた。

Sayakaさん

ビートレインズ 3年ぶり「レイリーズデー」 Sayakaさんにインタビュー

 東京八王子ビートレインズの専属チアリーダー「レイリーズ」。2月7日(金)・8日(土)にエスフォルタアリーナ八王子で行われるホーム戦は、3年ぶりのレイリーズデーとして開催される。発足からチアチームのディレクターを務めるSayakaさんに話を聞いた。

  ◇  ◇  ◇

―今回、現役メンバー6人とOG21人が出演します。見どころを教えてください。

Sayaka:オープニングは歴代のタイムアウトをつないだメドレーを披露します。懐かしさやレイリーズの歴史を感じてもらえるとうれしいです。ハーフタイムショーは、ブースターにはおなじみだった『銀河鉄道999』が復活。瞬きできない瞬間がたくさんあります。ぜひ見に来て下さい。

―練習を進めている最中だと思います。手応えはいかがですか?

Sayaka:人数が多いので、かなり華やかです。レイリーズ卒業後もBリーグのチアチームで活躍するメンバーもおりますし、出演メンバーは全員、私が求めるものを理解しているので、パフォーマンスにかける熱量を感じます。

―ディレクターとしてメンバーに求めるものは?

Sayaka:レイリーズが掲げるのは『親しみやすく、パフォーマンスで魅せられるチアリーダー』。初めに、B3だとしてもトップレベルのチアリーダーでいよう、と伝えます。レイリーズは、幅広いジャンルのダンスを踊るチームです。キラキラしてかわいい、だけでなく力強くてかっこいい、も表現できなくてはならない。さらには、会場が一体となる応援をリードする存在でいることも大切だと考えています。

ホーム戦、7・8日

 レイリーズデーとして行われるホーム戦は7日(金)は午後7時から、8日(土)は3時から試合開始。オープニングは試合開始の1時間前から(OG出演は8日のみ)。なお8日の試合前に行われるエキシビジョンマッチは、先日開催されたミニバスのトーナメント戦「トレインズアカデミーカップ」の決勝戦も。

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八王子駅北口から勢いよくスタートした選手たち=2024年開催時

500チームが集結 市民、招待チームらが激走

 今年の栄冠は誰の手に--。八王子の冬の風物詩、「スーパーアルプス第75回全関東八王子夢街道駅伝競走大会」が2月9日(日)、八王子駅からスタートする。

 公道での駅伝大会としては国内最大級の規模である同大会。実行委員会事務局の市スポーツ振興課によると、今年はエントリー段階での選手登録を「任意」に。従来はエントリー時点で全区間の選手を完全に登録する必要があったが、時間的猶予を設けることで申し込みのハードルを下げたという。これが功を奏したのか、今年のエントリー数は502チームに。500チームを超えるのは第70回大会以来となり、コロナ禍での中止を経て再開した後では初めてとなった。

 出場部門は8部門に分けられており、一般男子・大学男子・高校男子・市内中学男子・一般女子・大学女子・高校女子・市内中学女子。それぞれ一般男子から順に1部〜8部と名付けられている。

 コースは1〜3部と4〜8部で距離が異なる。1〜3部は合計20・5キロメートル。「市内中学男子」を含む女子(4〜8部)は14・2キロメートルだ。いずれも午前9時から順に八王子駅からスタートし、中心市街地や甲州街道、椚田遺跡公園通りなどを通り、横山町交差点付近をゴールとする。

 また今年も強豪校のチームを招待。市内にキャンパスがある箱根駅伝出場校から2校(創価大と中央大)や全国高校駅伝出場校10チームの若手エースらの走りも見逃せない。

現代史で知る日本とモンゴル

 国際理解講座「現代史における日本人とモンゴル人」が3月6日(木)と13日(木)の全2回、八王子市生涯学習センター5階ホールで開かれる。午前10時30分から午後0時30分まで。

 講師に国際教養大学特任教授の金岡秀郎さんを招き、6日は「日露戦争で日本とともに戦ったモンゴル人」、13日は「南モンゴルにおける明治日本人・河原操子の活躍」をテーマに話を聞く。

 定員170人(応募者多数の場合は抽選)。受講料400円。申込みは▽講座名「日本人とモンゴル人」▽住所▽氏名(ふりがな)▽年齢▽電話番号を明記し、【メール】kouza-create@city.hachioji.tokyo.jpへメールを送信。2月14日(金)必着。問合せは同センター【電話】042・648・2231。

経済学でみる歴史

 歴史を題材に楽しみながら経済学を学ぶ講座が、3月15日(土)に市生涯学習センター南大沢分館視聴覚室で開かれる。午後2時から4時まで。

 定員60人で応募者多数の場合は抽選。受講料200円。希望者は講座名「経済学で歴史をみる」、住所、氏名(ふりがな)、年齢、電話番号を記入し、【メール】kouza-minami@city.hachioji.tokyo.jpへ。2月18日(火)必着。問合せは同館【電話】042・679・2208。

正しく知ろう子宮頸がん 無料講演会

 講演会「働き世代が知っておきたい子宮頸がんの正しい知識」が、2月15日(土)に八王子市保健所(東京たま未来メッセ4階)で開催される。午後2時から3時まで。申し込み不要、参加無料で先着100人。

 東海大学医学部付属八王子病院産婦人科の村松俊成教授が講師を務め、子宮頸がん検診や予防ワクチン、発症した後の治療や相談先などについて解説する。

 また同院と東京医科大学八王子医療センターのがん相談支援センターによる、がんに関する個別相談会も同日開催。午後1時から4時まで。事前予約優先で先着15人。相談無料。問い合わせは市成人健診課【電話】042・620・7428。

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