神奈川区版【2月27日(木)号】
交流を深める歴代の受講生たち

242人の担い手輩出 地域づくり大学校が10周年

 地域づくりを学ぶ連続講座「神奈川区地域づくり大学校」の第10期が終了した。2月16日に行われた最終講では25人の参加者が、自分が今後取り組む「アクションプラン」を発表した。第2部では過去の受講生も参加し、10周年を祝う交流イベントが行われた。これまでの10年間で242人が修了。一歩を踏み出し地域で活動している。

 地域づくり大学校は自治会・町内会などの役員レベルの担い手をいかに確保するかをテーマに、受講生が他の事例を学び各地域で役立てることを目的に企画された。

 2015年が第1期で、神奈川区連合町内会自治会連絡協議会、区役所、認定NPO法人市民セクターよこはま(8期からはNPO法人親がめ)による協働事業。実際に地域活動する担い手からの座学や現地訪問など5〜6回の講座を通じ、対話力や知る力、活動で使えるスキル、実践経験、ネットワーク構築などを学んでいく。

 最終講では自分のやりたいことを地域活動として具体化した「アクションプラン」を発表。卒業が新たなスタートとなり、実現に向けて地域活動を行っていく。

定着した活動も

 これまでの卒業生は242人。2020年に誕生したローカルメディア「かんだいじナビ」や2022年から始まった地域住民らによる清掃活動「かなっくリーン」など、受講生が立ち上げ定着した活動も数多い。また町内会のホームページを作成した羽沢南町内会など、自治会町内会のメンバーも受講している。年代も大学生から高齢者までさまざまだ。

 1期生で三ツ沢地区に子ども食堂や学習支援の場を立ち上げた、ふれあいっこ三ツ沢の小川真奈美代表は「開設までの道のりは大変でなかなか進まなかったが、大学校の同期がすでに活動し結果を出している姿をみて『負けたくない』というモチベーションで子ども食堂を実現することができた」と語る。5月からは「地域食堂」として、より幅広い人たちの居場所にしていく考えだ。

 16日に行われた第10期生の最終講では受講生25人が「PTA役員同士の情報共有の場」「地域通貨の発行」などそれぞれのアクションプランを披露し、修了証が贈られた。その後は歴代の卒業生も加わり、お互いの活動説明や情報交換などにいそしんだ。

市作成の啓発動画の一部(横浜市提供)

横浜市 ITで小児がん理解啓発 「メタバース」で患者支援も

 15歳未満の病死原因で最も多いという「小児がん」について、横浜市では、患者の支援を目的にITを駆使した取組を推進している。昨年から「メタバース」を利用した患者同士の交流機会の創出のほか、今年からは初の啓発動画の配信も開始。市は、患者や家族の現状への理解促進を図りたいとしている。

 小児がんとは15歳未満がかかるさまざまながんの総称で、主に白血病や脳腫瘍などがある。子どもの病死原因第1位とはいえ、国立がん研究センターが昨年公表した調査結果によると、小児がんにおける白血病患者の10年後の生存率は86・6%、脳腫瘍患者では71・7%。近年は医療の進歩により、り患しても7〜8割は治癒が望めるという。

 り患数の少なさも小児がんの特徴だ。横浜市がん・疾病対策課によると、全国で新たに小児がんと診断された人は2018年が2094人、19年が2117人、最新の統計という20年が2080人。市内でも18年が41人、19年が58人、20年が49人で、「希少がん」とも呼ばれている。

中澤佑二さん協力で初動画

 り患数の少なさから「成人のがんと比べて社会の理解が不足している」と同課。そこで市は近年、理解促進に向けITを活用した取組を進めている。

 昨年8月、治療の副作用による外見の変化などを気にせずに患者同士が交流できる場を創出しようと、市はインターネット上の仮想空間「メタバース」の活用を試行。開催した交流イベントでは、患者や家族らが自身の分身である「アバター」を利用して会話を楽しみ、交流を深めた。市は「来年度も実施できれば」としている。

 また市は、横浜F・マリノスで活躍した中澤佑二さんの協力で、啓発動画を初めて作成。小児がんの治療を受けた市内の子どもが「闘病中に辛かったこと」などを語る動画で今年1月、市公式YouTubeチャンネルで配信を開始した(30年1月まで配信予定)。同課の担当者は「患者やご家族の現状を知り、自分には何ができるのかを考えていただくことにつながれば」としている。

横浜春節祭公式グルメ大使、横浜中華街公式グルメ大使を務めるグルメプレゼンター はっしーさん(本名:橋本陽(あきら)) 中区在住 42歳

食で横浜を、日本を元気に

 ○…「市内各所に設置されたランタンを巡りながら、食べ歩きも楽しんでほしい」。1月から始まった横浜春節祭のグルメ大使を務め、街の魅力とおすすめの店を紹介している。一昨年には横浜中華街初のグルメ大使に就任。大手広告代理店で数々の食イベントを手がけた経験を生かし、企画のプロデュースやキャスティングも行っている。

 ○…青葉区出身。体育会系で中高大と慶応義塾で柔道に打ち込んだ。ターニングポイントは新入社員時代の挫折。友人との食事で元気を取り戻し、「美味しいごはんは人を無条件に応援してくれるパワーがある」と実感した。日々の外食を綴ったブログを始めたところ、月間200万アクセスを記録。”日本一のグルメブロガー”として、TVなどのメディアにも出演するように。2020年に独立し、現在はSNSやメディアを中心に活動の幅を広げる。

 ○…朝のウォーキングがストレス発散。定番は赤レンガから山下公園を抜けて元町までの港沿いのコース。「食がライフワーク」というだけに、目的は歩いた先の朝ごはん。元町ならこの店、関内なら…とグルメネタは尽きない。中でも好物は肉と米。唯一好んで食べないのが意外にもクロワッサン。「あの食感がなんとも…」と苦笑い。現在、毎日同じ物を食べて研究する自主企画「100日焼鳥生活」中。

 ○…「グルメプレゼンター」を名乗り、「自分の生の声で伝えていく」が信念。総務省の地域力創造アドバイザーも務める。「横浜にはまだ知られていない、世界に誇れるポテンシャルがある」ともどかしさを口に。「横浜野菜のブランディングもしたい」など、次々とアイデアが溢れ出す。「食を通じて横浜を、横浜を通じて日本を元気にしていきたい」

横浜市内の20代女性がはしか感染 東急東横線、京王バス利用 市が注意呼びかけ

 横浜市は2月26日、市内の20代女性がはしか(麻しん)に感染したと発表した。市内の感染例は2022年以来3年ぶり。今年は19日時点で全国で3人の感染が確認されている。

 女性は2月上旬にタイから帰国。17日に発熱し、21日にはのどの痛みや咳が出て市内の医療機関を受診。24日に発疹が現れ、25日にはしかと診断された。予防接種歴はないという。

 帰国後、感染の可能性がある期間に公共交通機関を利用しており、同じ時間帯に利用した人に市が注意を促している。

 女性が利用したのは、16日の東急東横線(午前6時57分綱島駅乗車→7時18分渋谷駅下車、午後10時頃渋谷駅乗車→10時30分頃綱島駅下車)と京王バス(午前7時29分渋谷駅乗車→7時47分幡ヶ谷駅下車、午後9時30分頃幡ヶ谷駅乗車→10時頃渋谷駅下車)、17日の東急東横線(午前6時48分綱島駅乗車→7時21分渋谷駅下車、午後10時頃渋谷駅乗車→10時30分頃綱島駅下車)と京王バス(午前7時30分頃渋谷駅乗車→7時50分頃幡ヶ谷駅下車、午後9時30分頃幡ヶ谷駅乗車→10時頃渋谷駅下車)、21日の東急東横線(午前10時台綱島駅乗車→菊名駅下車、午後1時台菊名駅乗車→綱島駅下車)。市はこれらの交通機関を利用し、利用後10日前後経ってから発熱などのはしかを疑う症状が現れた場合は、事前に医療機関に電話連絡の上、受診するように呼びかけている。

 はしかは非常に感染力が強く、空気感染、飛沫感染、接触感染し、患者と同じ空間にいるだけで感染することがある。抗体がない人が感染するとほぼ100%発症する。

 夜間・休日の医療機関案内は、かながわ救急相談センター(♯7119)(直通ダイヤルの場合は【電話】045-232-7119または【電話】045-523-7119)へ(24時間、年中無休)。

過去開催の様子

劇と歌で詐欺対策学ぶ 3月14日(金)、神奈川公会堂

 演劇や歌で特殊詐欺の防犯啓発を行うイベント「だまされないプロになろう!」が3月14日(金)、神奈川公会堂で開催される。企画・製作は、横浜市内を中心に演劇や歌で社会問題を発信する団体「表現のチカラ」。同団体の代表で舞台俳優のはだ一朗さん、伊藤えりこさんらが出演。地元ゲストとして「かながわウカレレおやじ〜ず」も登場する。

 横浜市18区をめぐるツアーとして始まった同企画は、2021年に旭・港南・戸塚・泉区で開催。今年2月には鶴見区でも行われた。

 神奈川区では令和6年12月末の暫定値で、特殊詐欺の被害額が約4億7800万円を記録。これは市内18区で最多となっている。当日は「歌あり笑いあり」の楽しい内容を通して、特殊詐欺の手口やそれから大切な自身の財産を守るための技術を学ぶことができる。

 はださんは「特殊詐欺被害を自分事にして、正しい備えを学んでほしい」と語る。

 午後1時半開演。開場は午後1時。上演時間は約80分。入場は無料。問い合わせは、表現のチカラ【電話】070・8382・7166へ。

不審者役の容姿を覚える児童

南神大寺小 本物の110番通報を体験 警察と連携し不審者対応訓練

 南神大寺小学校(岩田和也校長)で2月19日、神奈川警察署協力のもと不審者対応訓練が行われた。

 同校では年に一度不審者対応訓練をしているが、より緊張感のある訓練をしたいという思いと、実際に則した形での訓練をしたい警察の意向が合致し今回の実施に至った。

 当日は凶器をもった不審者が学校に侵入したという設定。異変に気付いた教諭が110番通報し、約220人の全校児童が体育館へ緊急避難。さすまたを持った教諭が不審者と相対するうち、駆け付けた警官によって不審者は確保された。

 その後は全校児童の前で、実際の110番通報の体験を実施。不審者に扮した警察職員の人相や服装を記憶し、3年生児童が電話で年代や体型、服の色や逃げた方向など不審者の特徴を伝えた。体験した児童は「細かく特徴を話したほうがいいと分かった」と話した。同署の生活安全課では、不審者に遭遇したときは相手を刺激せず、関わらないようにしながら通報してほしいとしている。

左から鈴木区長、大口七島地区連合町内会石渡会長、六角橋自治連合会黒澤会長、松崎消防署長

1年間無火災達成で表彰 六角橋・大口七島

 大口七島地区連合町内会(石渡祥男会長)、六角橋自治連合会(黒澤五夫会長)が今年1月に1年間連続無火災を達成し、2月18日に表彰された。

 横浜市の連続無火災表彰は世帯数ごとに達成期間の基準が設定されており、5千〜1万世帯未満の地区では1年間の達成で、区長が務める「市民防災の日」推進委員長表彰がされる。

イベントのチラシ

神奈川大学 横浜の運河の変遷辿る 3月3日から企画展

 神奈川大学横浜キャンパス=六角橋=で3月3日(月)〜4月12日(土)、企画展示「非文字資料から見る 横浜の運河〜関内・関外を中心に」が開催される。同大学日本常民文化研究所非文字資料研究センターの主催。

 江戸時代以来、時代の移り変わりとともにその景観を変えてきた歴史を持つ横浜の関内・関外地区。特に運河は人々の生活に密接に関わりつつも、その役割はめまぐるしく変化してきた。今回の展示では、そうした運河の変遷を地図や写真などの非文字資料を通して感じることができる。同大学工学部の高木研究室が1970年代に撮影した写真をまとめた高木幹朗研究室フィルムや明治以降の古地図などを展示予定。

 会場は、3号館1階。開館時間は午前9時〜午後6時。日曜・祝日および3月4日(火)は閉館。観覧無料。(問)同センター【メール】himoji-info@kanagawa-u.ac.jp
青果部活性化委員会の清水さん(左)、魚食普及推進協議会の加賀美さん(右)と鈴木区長(中央)

No.30 区長の人・まち探訪

横浜市中央卸売市場

 全国から新鮮な魚介類や野菜、果物が集まり「横浜市民の台所」とも呼ばれる中央卸売市場。土曜の一般開放を楽しみにされている区民の方も多いでしょう。

 横浜市場青果部活性化委員会と横浜市中央卸売市場魚食普及推進協議会では、食への興味関心を育んでもらおうと、市内小学校の市場見学や食育出前授業を行っています。今回同行した市場見学では、児童が青果棟、水産棟で模擬セリを体験するなど市場の仕事を学びました。現地ならではの体験を通じて食材流通の流れを実感してもらえたと思います。

 区役所としても、市場が更に盛り上がるよう一緒に取り組んでいきたいと思います。

横浜駅きた西口 タクシー乗り場が新設 3月3日供用開始

 横浜駅きた西口前にある、ザ ヨコハマ フロント=鶴屋町=に隣接した交通広場の工事が完了し、新たにタクシー乗降スペースが設けられた。3月3日(月)正午からの供用開始が予定されている。きた西口出口からは歩行者デッキを経由して向かうことができる。一般車両の進入は禁止。

笑顔でおにぎりを食べる児童ら

おにぎりで苦手野菜克服 子安小5年5組

 子安小学校5年5組が考案した「そぼろおにぎり」が2月21日、子安の丘みんなの家の家族食堂で提供された。

 同クラス36人は今年度、山形県の稲作農家協力のもと、米作りに取り組んできた。その一環で「ご飯と一緒に苦手な野菜を食べられるようになってほしい」とおにぎりづくりにも挑戦。校内や近隣スーパーマーケットでの調査から、ナスとピーマンを使った2つのレシピを考えた。

 栄養教諭や保護者からのアドバイスを受けながら、調理実習で美味しく食べられるレシピを試行錯誤。児童は「味付けを工夫した」と振り返る。

 当日は、児童たちも来場し、自分たちが考案したおにぎりを実食。ピーマンとパプリカが入ったおにぎりは、ツナ缶で色味や風味を工夫した。児童たちは、笑顔でおにぎりを頬張りながら「自分たちのおにぎりが地域の人に食べてもらえるのは嬉しい」と話した。

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中丸町内会の面々も駆け付けたまちかけの発表

若者地域団体がプレゼン アクションアワード

 若者と地域団体のパートナーシップ活動を表彰する「横浜アクションアワード2025」が2月22日、横浜市役所1階アトリウムで開催された。主催は、学生が運営主体を担うNPO法人アクションポート横浜。

 今年で6回目の開催となった同アワード。当日は、1次審査を突破した6団体が公開プレゼンテーションで、地域団体との共同プロジェクトを紹介した。観覧参加者や有識者の投票・審査により、大賞・準大賞・審査員特別賞・奨励賞が選出された。

 神奈川区関連では神北地区の中丸町内会との協働で学生たちが地域活動に取り組んだ「NPO法人まち×学生プロジェクトplus」や、横浜翠嵐高校などの生徒が10代の目線で横浜西口の活性化に取り組む「FP TEENS×(一社)横浜西口エリアマネジメント」が発表を行った。大賞は泉区で学習ボランティア活動を行う「NPO法人宮ノマエストロ みやまえ塾」が受賞した。
画面を覗き込み丁寧に操作を教える湯浅さん(右端)

菅田地区センター 高校生の”先生”が悩み解決 スマホ教室で高齢者を支援

 菅田地区センター(内藤由美子館長)で、一人の高校生が地域の高齢者の悩みを解決している。

 同地区センターでスマホ教室の先生を務めるのが、通信制高校に通う湯浅香乃さん(2年)だ。1年以上にわたって毎月複数回のスマホ教室を開催している。

 施設で講師の募集を見たことがきっかけ。丘陵地帯で身近にスーパーなどの施設も少ない菅田地域で、「スマホが使いこなせれば、日々の暮らしの利便性も高まる」と内藤館長は募集の背景を語る。湯浅さんは小学生の頃からよく施設を利用していたといい、「高校が通信制なので地域に出るいい機会になるし、地元の方々の役に立てるなら」と思いを口にする。

 教室では、事前予約で1回最大2人のため、各自の理解やニーズに合った相談を受け付ける。すっかり常連のメンバーも増えている。2月20日に参加した女性は、ホーム画面の編集について相談。湯浅さんは、一つ一つの操作を丁寧に教えた。「一度には覚えられないから、毎回一つずつ勉強している。教え方も優しく、孫と話しているようで来るのが楽しみ」と女性は話す。

 スタートから1年以上が経過し、毎回の相談内容もメモで記録するなど、すっかり先生も板についてきた湯浅さん。内藤館長も「親しみやすい人柄で、利用者さんも大変助かっている」と太鼓判を押す。湯浅さんは、「毎回成長する姿を見られて嬉しい。逆に昔のことを教えてもらうこともあり、楽しく活動できている」と笑顔を見せる。

 スマホ教室についての問い合わせや参加申し込みは、同地区センター【電話】045・471・2913へ。

女性の不安・困りごとは 神奈川県の相談窓口へ

 神奈川県では、不安や困りごとに悩む女性を対象に、LINEや電話、メールで相談できる窓口を設置している。

 『かながわ女性の不安・困りごと相談室』では、「生活が苦しい」「どこにも居場所がない」など、不安や生活上の課題を抱える県内女性を対象に相談を受け付けている。

 パートナーから「暴言を吐かれる」「生活費を渡してもらえない」「交友関係を監視される」など、様々な暴力に関する相談は『かながわDV相談LINE』へ。匿名でも相談可能。どんな小さな困りごとでも一人で悩まずに相談を。

西条さん

若竹大寿会・西条さん 福祉賞で日本一に

 福祉現場で活躍する若手職員を表彰する「社会福祉ヒーローズ」(全国社会福祉法人経営者協議会主催)の全国大会が2月19日に行われ(社福)若竹大寿会=法人本部・平川町=の西条大地さんが日本一の「ベストヒーロー賞」に選ばれた。

 全国から「社会福祉ヒーローズ」賞に選ばれた7人がスピーチを行い、職員たちの仕事の悩みに寄り添うキャリアアドバイザーとして働く西条さんは「利用者にも職員にもやさしい現場」をテーマにプレゼン。審査員や学生審査員による投票で西条さんが最優秀に選ばれた。

 受賞を受けて西条さんは「皆さんの期待に応えるためにも、キャリアアドバイザーとしてもっとレベルアップしたい」と話した。

発表会に参加した学生

アットヨコハマ 産学連携の成果 学生発表 横浜の活性化目指す

 神奈川県や横浜市の観光情報を発信する(株)アットヨコハマ=神奈川区栄町=は、2月21日、横浜ベイホテル東急で「産学連携ミーティング最終発表会」を開催した。同社は今年度、岩崎学園横浜デジタルアーツ専門学校、横浜国立大学、横浜市立大学、神奈川大学の学生と横浜の活性化や課題解決を目的に取組を進めてきた。当日はその取組や成果が発表された。

 岩崎学園は、同社のリニューアルしたWebサイトを広く知ってもらおうと、デザインを学ぶ学生の視点を生かし、キャラクターや観光ガイドマップを制作。マップは観光案内所や施設など15カ所で配布した。

 横浜市立大学データサイエンス学部は、交通系お出かけアプリ「マイルート」の機能向上に向けた現状分析を行った。ユーザーの行動傾向を明らかにし、ルート検索時にチケット購入を促すことなどを提案。他に、若者向けのマップやモデルコースの作成、学祭での連携企画が披露された。

 同社の産学連携の取組は今年度で4年目。山内英志取締役は「1年間、本当に真剣に取り組んでいただいた。若い人のアイデアがほしいというのが正直な気持ち。引き続き産学連携を行っていきたい」と話した。

笑顔で歌う児童たち

患者に歌声を届ける 南神大寺小5年1組

 南神大寺小学校5年1組の児童が2月20日、済生会神奈川県病院=富家町=を訪問し、入院患者らに歌を届けた。

 同クラスでは、今年度の総合学習の時間でアカペラに挑戦。そのなかで音楽療法について知り、歌声で癒しを届けようと準備してきた。

 当日は、緩和ケア病棟に訪問。踊りや手話も交えながら21人の歌声を響かせた。移動ベッドや車いすに乗った患者らは、児童と一緒に手話をするなどし、歌唱後には感動の涙を見せる人もいた。

 児童たちは「一緒に手話をやってくれて嬉しかった」「心を動かすことができて、歌のすごさを実感した」と笑顔で振り返った。歌唱指導を担当し、当日の様子も見守った神奈川大学アカペラサークルJACKのメンバーたちは、「笑顔や動きも意識しながら素晴らしいパフォーマンスだった」と話した。

横浜市教委 いじめ対策部を新設 専門部署で迅速支援へ

 横浜市教育委員会は、不登校やいじめ対策を強化するため、専門部署「不登校支援・いじめ対策部」を新たに設置する。情報共有を強化し、いじめの未然防止と児童生徒に対する迅速な対応、支援につなげることが主な狙い。

 横浜市の「いじめの状況調査結果」によると、2023年度のいじめ認知件数は小学校で1万3261件で、19年度の3倍超、中学校も2913件で、19年度と比較し2・3倍に増加している。昨年には、20年にいじめを理由に自殺した中学生の事案に関する第三者検証で、学校が基本調査の段階で、いじめを認知していなかったことなどが明るみになった。

 市教委ではこれまで、いじめに関する対応は、人権健康教育部人権教育・児童生徒課が担当していたが、多様な情報を一元化し、迅速な支援につなげるため組織を再編。専門部署を設けることにした。

 新設の「対策部」では、「いじめ対応情報管理システム」を導入。これまで学校現場がエクセルベースで入力していた「いじめ認知報告書」をシステムで一元管理し、いじめの未然防止や早期発見・対応につなげる。市教委の担当課長は「現場の教職員の業務負担軽減にもつながるはず。児童生徒と向き合う時間増につなげたい」と話す。

ソフト・ハードで不登校支援を強化

 不登校支援では、昨年9月から全中学校に拡充している校内ハートフル事業を通年運用とするほか、スクールソーシャルワーカーをチーム制とし、各区や民間のフリースクール、児童相談所などとの連携を強化する。さらに港南区上大岡の「ゆめおおおかオフィスタワー」に支援拠点を新設。リアル、オンライン、バーチャルの3層を活用した学びの空間を用意するなど「安心できる居場所と学びの機会」を確保する。

 市教委では「対策部」の他に学校現場や市教委事務局に対し、客観的に助言指導を行う「法務ガバナンス室」も新設。担当課は「学校現場でのリスクを軽減し、教育の質の向上が狙い」と話す。

大口公園での福引きの様子(連合町内会提供)

大口七島 町内周るスタンプラリーを実施

 大口七島地区連合町内会主催の「スタンプラリー」が2月23日に町内で行われた。

 晴天の下、3つの町内会館と、3つの公園のポイントを周る行事。ベビーカーに乗った乳幼児から高齢者までが参加した。ゴールの大口公園では福引きが実施され、1等賞が当たると鐘が鳴り、大きな歓声が響いていた。

村上さんの作品「Known Unknown」から

写真コンテスト「ZOOMS JAPAN 2025」グランプリは村上賀子さんの作品 2月27日からパシフィコ横浜「CP+」で展示

 パシフィコ横浜で2月27日から3月2日まで行われるカメラと写真映像のワールドプレミアショー「CP+」(一般社団法人カメラ映像機器工業会主催)が日本の写真家の国際的な活躍を応援するコンテスト「ZOOMS JAPAN 2025」のグランプリに村上賀子(いわうこ)さんの作品「Known Unknown」を選出した。

 村上さんは1986年宮城県仙台市生まれ。武蔵野美術大学大学院造形研究科修士課程修了後、コンセプチュアル・フォトのパイオニアとして知られる写真家・山崎博氏に師事。記憶やアイデンティティーを社会的出来事や生活環境と関連付けて捉える写真プロジェクトを展開している。

 受賞作「Known Unknown」は、女性の日常空間を捉えたポートレート作品。被写体の顔を写していないのが特徴で、審査員のサイモン・エドワーズ氏は「感情は顔の表情で表現されることが多いが、本作では体の動きや仕草がその役割を果たしている」と評した。村上さんは「この受賞を励みに、今後も制作に邁進する」とコメントしている。

 準グランプリには竹腰隼人さんの「寂として」が選ばれた。受賞作品は「CP+ 2025」の会場で展示される。

横浜市内外国人「生活に満足」7割超 意識調査で明らかに

 横浜市が行った外国人意識調査の結果が2月20日に発表され、回答者の7割以上が生活に満足していると回答したことがわかった。

 調査は市内の外国人人口が12万人を超え、今後も増加が見込まれる中、外国人住民の生活意識やニーズを把握するために行った。18歳以上の市内在住外国人5千人を無作為抽出し、郵送とインターネットで調査。1512件の回答があった。

 結果によると、現在の生活について「満足している」(31・6%)、「やや満足している」(39・4%)と回答した人の合計は71・0%に達した。この数値は前回の2019年度調査の64・1%から約7ポイント上昇した。

 大地震などで自宅が使えなくなった際に避難する「地域防災拠点」について、「知っているし、場所もわかっている」と答えた人は38・5%にとどまり、前回調査(43・9%)から5・4ポイント低下した。「知らない」と回答した人は30・7%で前回調査(25・8%)から増えた。

 市は「今後、外国人の地域での活躍に向けた後押しや、災害時の外国人支援などの課題に取り組み、外国人材の受入・共生を一層推進していく」としている。

キャンペーンのイメージ

「東方神起」横浜キャンペーンの追加企画で特別セレクト楽曲 3月1日から元町やマリンタワーなどで

 横浜市は韓国の人気アーティスト「東方神起」の日本デビュー20周年を記念した「東方神起×横浜 ZONE キャンペーン」の追加企画を発表した。

 キャンペーンは3月5日(水)、6日(木)に横浜アリーナで行われる「東方神起 20th Anniversary LIVE TOUR〜ZONE〜」に合わせ、3月1日(土)から9日(日)まで行う。

 期間中、キャンペーンのために特別に選んだ楽曲「東方神起×横浜セットリスト」が横浜元町ショッピングストリート(4日から)や横浜マリンタワー、横浜港大さん橋国際客船ターミナル、横浜赤レンガ倉庫、よこはまコスモワールド(6日は休園)の5か所で流れる。

 また、ファンクラブ公式キャラクター「TB」と一緒に撮影できるフォトスポットが横浜マリンタワー2階のアートギャラリースペースなど6カ所に設置され、各施設で異なるデザインの「TB」と記念撮影ができる。

 問い合わせは、市にぎわいスポーツ文化局にぎわい創出戦略課【電話】045・671・4851。

地下鉄関内駅に掲示されているポスター

アフリカの魅力に触れるデジタルスタンプラリー 横浜市内23カ所で

 市営地下鉄、みなとみらい線沿線などを巡るイベント「会いたい!アフリカデジタルスタンプラリー」が行われている。3月23日(日)まで。

 これは今年8月に横浜で開催される第9回アフリカ開発会議「TICAD9」の機運醸成を図ろうと、横浜市が企画した取り組み。市民に遊び感覚でアフリカの知識を深めてもらおうという意図がある。

 市営地下鉄とみなとみらい線の17駅のほか、パシフィコ横浜やよこはま動物園ズーラシアなど、アフリカにゆかりのある6施設に掲示されているチラシやポスターにある二次元コードを読み取り参加。アフリカにちなんだクイズに正解するとスタンプがもらえる。集めたスタンプの数に応じて特典に応募でき、抽選で賞品が当たる。

 イベントに関する問い合わせは市国際局グローバルネットワーク推進課アフリカ開発会議担当【電話】045・671・4888へ。

最新機器に触れることができる(昨年の様子)

カメラと映像の祭典「CP+2025」パシフィコ横浜で2月27日から 過去最多の出展者、新製品展示など

 カメラと写真映像の展示会「CP+(シーピープラス)2025」が2月27日(木)から3月2日(日)までの4日間、パシフィコ横浜で開催される。一般社団法人カメラ映像機器工業会の主催。

 同時開催のオンラインイベントとのハイブリッド形式で、過去最多の125の企業・団体が出展し、会場スペースも例年より拡大する。

 「Visualize Your Story あなたの物語をイメージにのせて」をテーマに、各メーカーの新製品が展示される。そのほかに、人気写真家らが参加するトークステージ、写真・動画撮影ワークショップなども開催される。プラレールの巨大ジオラマや「オシャレ魔女 ラブ and ベリー」のフォトスポットなど、ファミリーで楽しめるイベントも用意されている。

 午前10時から午後6時(初日は正午から、最終日は午後5時まで)。入場無料(要事前登録)。登録は公式サイト(https://www.cpplus.jp/)から。

横浜市防災センターに「はたらく車」が大集合 3月8日、春のくるまつり開催 消防車展示やはしご車搭乗体験も

 横浜市民防災センター=沢渡=で3月8日(土)、「はたらく車大集合!防セン春のくるまつり」が開催される。午前10時〜午後3時。入場無料。

 文字通り、様々な仕事を支える車両が一堂に会するイベント。昨年に続く開催となった。当日は、はしご消防車や救助工作車に加えて、横浜市立図書館の移動図書館「はまかぜ号」(当日は本の貸出・返却可)やレッカー車、交通局の水素バスなどが登場する。被災地の夜を照らす照明車や災害対策医薬品供給車両など、災害時に活躍する車も。さらになかなか見ることができない、米海軍の消防車も展示される。

 はしご車搭乗体験も行われる。午前10時40分〜と午後1時40分〜の2部開催。それぞれ午前10時と午後1時に抽選券が配布される。各回2人10組限定。さらにシールラリーも実施。8カ所のブースでシールを集めると景品と交換できる(先着順)。

 そのほか、新型の防火服の展示、横浜市消防音楽隊によるステージパフォーマンスも開催。問い合わせは、同センター【電話】045・312・0119。

横浜市委託事業 管理体制などの問題指摘 包括外部監査人が報告書提出

 横浜市が行った事業をチェックする包括外部監査人による2024年度の監査報告書が2月19日、山中竹春市長に提出された。

 今年度は「委託に関する財務事務の執行」をテーマに、11部局・2区の138の委託事業を監査。その結果、24事業に何らかの措置が必要な「指摘」、118件に改善を要望する「意見」が付いた。

請求書受理日が不明

 報告書によると、経済局が行った大学研究室の起業を支援するイベントや相談支援事業では、委託先の企業が発行した請求書の日付から44日後に支払いがあった。規定では請求を受けた時から30日以内に支払うことになっている。監査時に請求書受理日が不明で、30日以内に支払われたか確認できなかった。そのため、受理簿を設けることや、請求書に受理日付を押印するなどの対策が必要と指摘した。さらに、報告書の完成直前に同局が請求書受理日が分かる資料があったと連絡したことに対しても、「業務に対する管理体制に問題があると考えられる」と指摘した。

子育て応援コラム20 「『今』を生きる、親ごさんたちへ。」

「ハーバード大学が示した"幸せ"のヒント」

 

 毎日、育児、家事、仕事...と、時間に追われる日々を送る、すべての親ごさんへ。「子どもの将来のために」と、つい、教育熱心になりすぎていませんか?もちろん、子どもの幸せを願う気持ち、痛いほど、よくわかります。でも、ちょっとだけ肩の力を抜いてみませんか。今回は、ハーバード大学「成人発達研究」が教えてくれる、「幸せな人生の歩み方」についてお伝えします。

 この調査は、85年以上にわたる追跡調査で現在も続いています。そこで、明らかになったのは、人の幸福度を最も左右するのは、『良好な人間関係』だということです。

 特に、親子の良好な関係は、子どもの心の土台を築き、自己肯定感、思いやり、感謝の心を育む、かけがえのないもの。「良い成績」や「成功」も大切だけど、それ以上に、「ありのままのあなたが好き」「いつも味方だよ」という無条件の愛情を注ぎ、「社会の今」を伝えていくことが鍵となります。

 毎日、子どもと心を通わせる時間、作っていますか?一緒に絵本や童話を読んだり、今日あったことを話したり、ぎゅっと抱きしめたり...そんな、ささやかな触れ合いが、子どもの心を満たします。

 そして、子どもの視野を広げるために、一緒に新しいことにもチャレンジしてみてください。その体験こそが、子どもの心を豊かにし、社会で生きる力を育みます。

 大丈夫、あなたは一人じゃない。たまには、「まぁ、いっか」って、手抜きもOK。

 ぜひ、お子さんが大人になった時の「幸せな姿」を思い浮かべながら向き合ってください。子育て中のすべての親ごさんに、心からのエールを送ります。