高津区版【3月7日(金)号】
市立川崎のオーストラリア留学の様子

市立高校「検証報告書」 専門学科や定時制に課題 市教委、「魅力化推進へ」

 川崎市教育委員会はこのほど、市立高校に関する「検証報告書」をまとめた。2026年度から私立高校の授業料無償化が確実となり、生徒争奪戦が予想される中、市教委は今後、「公立離れ対策」の議論を本格化させる。

 川崎市立高校が目指す方向性として、市教委は2003年に「川崎市立高等学校教育振興計画」を策定し、開かれた高校づくりなどに取り組んできた。さらに20年には「振興計画」を推進する約10年間の「第2次計画」を策定。24年度は「第2次計画」の中間にあたることから実施状況を検証のうえ、今年2月に「第2次計画検証報告書」をまとめた。

 報告書ではまず、14年に中高一貫校として開校した市立川崎高校・附属属中学校について、計画で目指す「6年間を通した体系的な学び」が未達成と評価。今後は教育課程の見直しや柔軟な教員配置などを検討する。また「福祉科」や「総合電機科」など専門学科の定員割れが常態化しており、動画による情報発信など広く魅力を伝える取り組みを強化する。

定時制の需要が変化

 最も状況が厳しいのが定時制だ。従来の「勤労学生の夜間学校」としての需要がほぼなくなり、通信制人気にも押され、定員の1割や2割という学校もある。個別の支援が必要な生徒も多く、23年度には全生徒の約3割(延べ人数)に、学習面や福祉面での支援が必要なことが分かった。市教委の担当者は「一人一人の状況に応じた、きめ細やかなフォローが必要とされている」と語る。今後は時代の変化にあわせた学級編成や、個々のニーズに応じた学びの充実に取り組む方針を報告書に明記した。

 検討すべき「3つの方向性」として、【1】選ばれる高校づくり【2】生徒が学びを選べる高校づくり【3】適正配置や(学校や学級の)規模の検討、を掲げた。今後は報告書をもとに「新たな市立高等学校等改革構想」(仮称)を策定する。

 政府は高校生のいる世帯への就学支援金を巡り、今年4月から現行の支給額について所得制限を撤廃し、2026年度からは私立高校向けの加算支援金についても所得制限を撤廃する方針を固めた。公私とも授業料が無償化される見通しで、全国的な「公立離れ」が危惧される。

 市教委の担当者は「高校無償化の影響は現時点では分からないが、現状の課題解決に取り組み、市立高校の魅力化を進めていく」としている。

大会に参加した子どもたち=同連合会提供

高津区eスポーツ大会 児童「レースゲーム」で熱戦 地域を越えた交流の場に

 高津区子ども会連合会(石橋明彦会長)と、地域の「こども文化センター」の共催イベント「高津区コミュニティゲーム・eスポーツ大会」が区役所で2月16日に開かれ、地元の子ども達がテレビゲームを通じて交流を楽しんだ。

 テレビゲームのレースソフトの腕前を競うこの大会。当日は区内7つのこども文化センターと、子ども会の代表8チーム32人が参加。団体と個人戦、それぞれで熱戦が繰り広げられた。

 会場には100人を超える観客が集まり、真剣なプレーに声援を送った。また同連合会や、こども文化センターのメンバーも運営や実況として大会に携わり、会場を盛り上げた。

 団体戦は上作延こども文化センターチームが優勝。個人戦は二子こども文化センターの選手が制した。参加した子どもたちからは「負けて悔しいけど楽しかった。違う地域に住む友達も増えた」「次回も必ず参加したい」といった声が主催者側に寄せられていた。

 同大会を担当したスタッフの緒川昌史さんと前川友太さんは、それぞれ「子どもたちの成長と交流の場としての可能性を感じさせる大会となった」「楽しさだけでなく、礼儀や仲間とのつながりの大切さを学んでほしい」などと話した。

「誰でも楽しめる大会を」

 高津区子ども会連合会は、地域の子ども達が交流する機会を作ろうと、野球やドッジボールなど、多人数が一緒に楽しめるスポーツ大会を実施してきた。そんな中、数年前に運動が不得手な子でも楽しめる「テレビゲーム」で大会ができないかとメンバーから意見が出たことが開催のきっかけになったという。

 同様の考えを持っていた石橋会長は、全国子ども会連合会を通して佐賀県や静岡県の担当者に声をかけ昨年2月、県を越えた「オンライン対戦会」を実現。児童らから好評を博したことから、翌月には高津区の子ども同士が対戦する大会の開催に漕ぎつけたという。

高橋区長も期待

 一般的に「eスポーツ大会」と呼ばれるこうした催しの実施については、高橋友弘区長も大きな期待を寄せており「今後も心待ちにしている」とコメント。前出の緒川さんも「より多くの選手が参加できる大会にしていきたいですね」などと展望を語っていた。

 石橋会長は、「テレビゲームは1人でも遊べるが、友達と一緒だともっと楽しい。当会の活動に、多くの子どもたちが参加するきっかけになれば」と話していた。

#かわさき推しメシでグランプリを受賞した「ブラッスリーほっぺ」のオーナー 大森 達也さん 幸区在住 60歳

「味は真心」から作る

 ○…「ブラッスリーほっぺ」では文字通りほっぺたが落ちるほどおいしい洋食と、心地よい音楽が楽しめる。「お腹いっぱい食べて、楽しい音楽を聴いて、また来たいと思ってほしい。盛りすぎちゃうのが玉にきずだけどね」と笑う。名物の「よくばりベーコンナポリタン」は今年、かわさき推しメシのグランプリを受賞。「以前準グランプリだったので、結果を求めた」と語るように見事栄冠に輝いた。

 ○…店名の「ブラッスリー」はフランスの「レストラン・ビストロ・ブラッスリー・カフェ」の等級の中の一つ。かしこまらずに気軽に来てほしいという願いが込められている。2010年にオープンし、今年で15年目。「ありきたりな言い方になるけど、やっぱり料理を作っておいしいと言ってもらえるのが一番かな」。奇抜なモヒカンと強面な見た目とは裏腹に、笑顔が印象的だ。

 ○…中原区市ノ坪出身。母が開いた定食屋の手伝いや弟の食事の面倒を見るうちに、いつしか料理の道へ。料理学校を卒業後、先輩のつてをたどって六本木のフレンチレストランに入ったのは20歳の時だった。その後いくつかのレストランを経て、地元川崎へ。この土地に根差し、地域の人に喜ばれる料理を提供したいとの思いから、洋食店を開いた。

 ○…クレイジーケンバンドの大ファンで、歴は20年以上。メンバーとの親交も深く、演奏をしに来てくれたり、ランチを食べに来ることもあるいう。「でも(横山)剣さんはまだだから、来てくれたら壁にでっかくサインを書いてもらうつもり」と冗談めかす。その壁には「味は真心」というモットーが掲げられている。フレンチで鍛えた料理の腕をふるって、今日も真心を込めた一皿を作る。

東日本大震災から14年 「忘れない」思いつなぐ 溝口できょう「支援イベント」

 東日本大震災から14年となる3月11日を前に、精神障害者を支援する地元のNPO法人「ピアたちばな」が「忘れない 3月11日 届けよう 私たちの思い」をテーマにイベントを開催する。

メッセージの募集も

 JR武蔵溝ノ口駅改札前の南北自由通路できょう3月7日(金)に行われるこの催しは、同法人の理事・田中一昭さんらが手掛けるもの。「日々の暮らしに追われ、3月11日という日が遠のいている。年に一度でも、忘れてはいけない、忘れていないということを伝えたい」という趣旨の下、会場では被災当時の写真やパネルを展示。復興支援の一環として、募金活動のほか被災地域の障害者支援施設の利用者が作った製品なども販売。被災地へのメッセージも募る。田中さんは「過去のことではない、忘れない思いを共有できたら」と来場を呼び掛けている。

 実施時間は午前11時から午後2時。詳細問合せは【携帯電話】090・1428・8185。
グランプリに選ばれた佐方さんの作品

市茶華道協会 100周年ロゴを決定 川崎高・佐方さんの作品に

 川崎市茶華道協会(徳安興理事長)はこのほど、創立100周年記念のロゴマークを決定した。市内の中学、高校生を対象に公募。グランプリの川崎市長賞に市立川崎高校2年の佐方華さんの作品が選ばれた。

 同協会では、昨夏に市内の中学、高校の美術部を中心にロゴマークを公募し、39点が集まった。集まった作品は、秋に高津市民館で一般投票を行い、同協会会員らによる選考委員会を経て、入賞作品5点が決定した。

 2月24日に川崎市総合自治会館で行われた表彰式では、入賞者に表彰状、川崎市名誉市民の藤嶋昭東京大学特別栄誉教授の色紙が贈られた。日本舞踊家の藤嶋とみ子さんが「若者への期待」と題して記念講演を行い、「夢を持ってチャレンジしてほしい」とエールを送った。佐方さんは「ゼロの中に花や道具などいろいろ考え、遠くから見てもわかりやすいデザインができた。選ばれてうれしい」と喜んだ。徳安理事長は「素晴らしい作品ばかりで甲乙つけがたかった。グランプリの佐方さんの作品は名刺などいろいろなところで使わせてもらいたい」と話した。

 ほかの入賞者は次の通り(敬称略)。▽川崎市議会議長賞(準グランプリ)/長浜幸(高津中)▽川崎市教育委員会賞/浜田紗(桜本中)▽川崎市茶華道協会理事長賞/中内響(桜本中)/小林那緒(橘中)

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川崎市営バス

市バスの運転手不足 「未経験者枠」新設 ジョブ・リターン制度も

 市バスの運転手不足の解消を目指し、川崎市交通局は2025年度採用選考から、大型自動車二種免許の保有者でバス乗務経験がない人を対象とした「未経験者枠」と、育児や介護などで退職した人を再雇用する「ジョブ・リターン制度」を新設した。

 これまでの市バス運転手の採用選考では、経験者と未経験者を同じ枠で募集して試験を実施していたが、圧倒的に経験者の合格率が高かった。しかし市バス運転手の人手不足が恒常化、深刻化していることから、大型自動車二種免許を持つ未経験者のみの採用枠を設けることで、幅広く人材を募りたい考えだ。

 また、市バス運転手として5年以上勤務した人で、出産や育児、介護などで退職した人が対象の採用選考「ジョブ・リターン制度」も創設。スキルのある人材がライフステージに合わせて働ける環境整備を目指したという。

 市バスの運転手不足の影響で、昨年6月には「鷲ヶ峰営業所」管内の4区を走る7路線18系統の計144便を減便した。そのため人材確保が急務となった24年度の採用選考では、受験可能な年齢を「49歳以下」から「59歳以下」へと拡大し、選考に必要な日程を短縮し、教養試験を廃止した。その結果、前年度(62人)の2倍以上の169人の応募があった。

 市交通局の担当者は「多くの方に『市バス運転手』を職業の選択肢に加えて頂きたい。若い世代にも選ばれるよう、魅力づくりに努めていく」と話している。

 問い合わせは市交通局の庶務課職員係(【電話】044・200・3215)。

川崎市メルカリShopsの画面。「SOLD」の文字も目立つ

川崎市 メルカリで不用品販売 両袖机など計約520点

 川崎市は市役所庁舎の移転に伴い不要になった事務机などのリサイクルを進めるため、フリマサイト「メルカリ」での販売を始めた。2月18日に「メルカリShops」を開設し、課長級以上の管理職が使った両袖机や、更衣室のロッカーなどを出品している。

 2023年秋の市役所の庁舎移転に伴い、市職員約2600人分の事務机やロッカー、ソファーセットや書類ファイルなど、大量の什器や事務用品が不用となった。このうち約2700点を新庁舎や旧庁舎(現・第3庁舎)、交通局などが入る御幸ビルなどで再利用したうえで、約1500点を市内の区役所や公立学校、消防署など出先機関で転用。ソファーなどの什器約200点を、市内の町内会や自治会に譲渡した。

 そして今回、より幅広く再利用を呼びかけようと、(株)メルカリ(東京都港区)の協力のもと、庁内物品販売サイト「川崎市メルカリShops」を開設し、事務机やロッカーなどの什器約70点、書類ファイルや電話機などの消耗品約450点を出品。金額は未使用の磁気ファイル1000円から両袖机の18000円までと幅広い。

 このうち5000円から1万円前後で出品したソファーセットが完売。その一方で両袖机の動きが鈍いという。市の担当者は「本来なら4〜5万円するものだが、価格的にはお手頃だと思う」とアピールする。

 事務机やロッカーなどの什器類は第4庁舎(川崎区宮本町)で保管しており、落札後は現地での引き取りとなる。

川崎市役所

埼玉の道路陥没事故受け 川崎市 下水道管を緊急点検

 埼玉県八潮市での道路陥没事故を受け、川崎市は2月20日までに下水道の汚水管や合流管の緊急点検を実施した。対象となる施設とマンホールを点検した結果、道路陥没につながる不具合は確認されなかったという。

 八潮市の陥没事故では、複数の自治体にまたがる「流域下水道」が硫化水素の影響で腐食・破損したことが原因とみられる。そのため国土交通省は同様の「流域下水道」に関して、管理する都道府県に対して緊急点検を求める事務連絡を1月末に通達。川崎市は対象外だが、独自の調査を実施した。

 国交省の通達に準じ、市内に設置されている口径2千ミリ以上の汚水管約7Kmと合流管約31Kmを点検。計483カ所のマンホールを開けたうえで、地上からの目視に加え、地上から見えない箇所は作業員が下へ降りて目視で点検した。その結果、管の劣化は数カ所で確認されたが、陥没につながる腐食などは確認されなかったという。

 一方、2月15日の午後6時20分ごろ、川崎区大島3丁目の県道で、マンホールのふたと乗用車が接触する事故が起き、乗用車を運転していた男性と助手席に乗っていた女性が首に軽いけがをした。市の担当課によると、このマンホールは事故前日に点検を実施したが、点検時に異常はなかったという。

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不定期連載コーナー SELFフレンドシップ(船)へようこそ! Vol.17「英会話スクールCubes(キューブス)」について

 第17回目は、「英会話スクールCubes(キューブス)」についてご紹介いたします。

 溝口に教室を構えるこのスクールではネイティブ講師が、友人のように会話をしながら、楽しい英会話レッスンを行っています。

 今から3年前、同所で働いているエリナさん、ネイティブ講師のロスさんから「私たちも地域のイベントなどに参加してEnglishで、まちを明るくさせたい!」と相談がありました。

 アットホームな雰囲気が私たちのSELFと似ていて、とてもフレンドリーで、意気投合しました。SELF主催のスポーツイベントで「なぜかスポーツ体験ブースの中に英会話体験ブースがあるの!?」と疑問に感じた方がいらっしゃいますが、こうした関わり合いがあるからなのです。イベントの体験ブースでも老若男女問わず多くの方が、楽しい雰囲気の下、ネイティブ講師と身振り手振りに英語で会話し、特に子ども達には積極的に英語に興味を持ってもらおうとする優しい心遣いが人気となっています。

 Cubesの皆さん!これからも一緒に地域を盛り上げていきましょうね!

Thank you very much!

不定期連載 市民健康の森だより 第174回 2月は多彩な活動を展開しました

 今年の2月は20日過ぎまで寒い日が続きました。20日の活動日の朝方は今冬一番の冷え込みでした。それでも会員の活動への熱量は冷めません。24名が参加し多彩な活動を展開しました。

質・量とも増加する作業は充実した活動の証

 まずは竹切です。3月13日に今年度最後の炭焼きを予定していますのでふれあいの森の竹林整備を兼ねて4本の孟宗竹を切り出してきました。この炭焼き、年間計画にはない追加の炭焼きです。過去にとらわれず新しい試みにも挑戦です。いつもの竹切では春日台へ持ち帰った後、炭焼き窯のサイズに合わせて裁断した後、竹を四分割して節を取り、窯へ重ねていれられるようにします。今回は窯へ丸竹のまま入れて炭焼きをしてみるそうです。上手くいけば丸竹の竹炭、インテリア材として活用できるでしょう。

 園農部会も活発に活動です。今年も親子ジャガイモ堀体験を企画しますのでジャガイモ畑の整備は必須です。3月6日には種芋の植込みを予定しています。そのために有機肥料を撒き丁寧に耕しました。20日だけでなく冬場に数回にわたって有機肥料を入れた耕しを実施してきました。

 さらに20日は花壇整備にも人手を割きました。購入した花苗が当日に納品されましたので植込みです。パンジーなどの既に花が咲いている花苗を購入しましたので華やかな花壇となりました。今年は助成金を受けられる当てがあるので花壇整備に費用をかける積りです。

この日は道具の整備にも時間を使いました。草取りなどに使う鎌、数はあるのですが切れが悪く作業効率が落ちるものがあります。ベテラン会員から研ぎ方のレクチャーを受けた後、10丁以上の鎌を丁寧に研ぎました。

 これらの作業以外にも養護老人ホームへの竹炭提供や満開の梅の受粉なども行われ、数年前と比較すると活動は質量共に増加しています。