町田版【3月20日(木)号】
ピンクシャツデー運動を開始した八校会

町田の中高PTAら いじめ防止運動を推進 ピンクシャツで啓発

 町田市内の都立高校、市立中学校それぞれのPTA連合会が、「ピンクシャツデー」運動に取り組み始めた。ピンクのシャツや小物を身に着けて、いじめ防止を呼びかけるもので、町田市都立学校交流会(八校会)の宇賀神直子会長(小川高校)は「活動に興味持ってもらい、いずれは市内全体に浸透させたい」と話している。

 ピンクシャツデー運動は、カナダで始まったいじめ反対運動が始まり。ピンクのシャツを着て登校した男子生徒がいじめを受けたことを知った上級生がいじめへの抗議の意思をもち、「一緒にピンクシャツを着よう」と呼びかけ、広がっていったもの。2月最終水曜日をピンクシャツデーとして、今では世界中で取り組みが行われている。

できることから

 市内では昨年10月、八校会の交流会を起点として「できることから始めたい」と取り組みがスタート。町田市立中学校PTA連合会(中P連/鈴木桜子会長・鶴川中)もその運動に賛同する形で先月から取り組みを始めたという。

 小川高では周知していくため、専用のクリアファイルを配布していく予定といい、宇賀神会長は「ピンクシャツの取り組み・存在を知ってもらえれば。活動に興味持ってもらい、いずれは地域、町田市全体に浸透させていきたい」と話す。

 一方、中P連では今後、会議のレジュメや名札のストラップにピンク色を取り入れるなど、取り組みを進めていくという。鈴木会長は「強制で行うのではなく、日常的にピンクのものを身に着けるなど、個人でできることを進められればと思う。子どもたちに、互いを認め合うことの大切さを伝えていければ」と話している。

悩み複雑化

 SNS上でのトラブルが急増するなど、いじめに関する子どもたちの抱える悩みは以前と比べ、「複雑化しているように感じる」と宇賀神さん。スクールカウンセラーの常駐率が上がるなど、学校・教員によるいじめ防止に関する取り組みが進む一方で、自分のクラスに足を向けることのできない子どもたちが通う保健室が、「満床になっている事例も耳にする」と鈴木さんは指摘する。「子どもたちが発信するSOSに応えるためにも、私たちが学校と地域をつなぎ、支援の力を強めていくことが必要だと考えています」と話している。

ベンチが設置された原町田大通り

原町田大通り、賑わい場に 3月 交流拠点も誕生

 町田駅周辺の中心市街地をつなぐ原町田大通りが3月、変わる。一部分車道が減り、幅が広がった歩道にはベンチや植栽が設置され、出店やイベントの開催を予定。通り沿いには交流拠点がオープンする。事業を進める町田市の担当者は「中心市街地の賑わいや交流を創出するねらい。安心してゆっくり過ごせる空間になれば」としている。

 原町田大通りはJR町田駅前交差点から、町田街道までの約500m。これまでは全て4車線だったが、一部分2車線となり、歩道が拡幅。ベンチや植栽が設置され、そのスペースでは出店やイベントの開催が計画されている。また、昨年6月まで大通り沿いに「まちの案内所」として設けられていた民間交番跡には交流拠点「はっとまちだ」が3月30日(日)、オープンする計画となっている。

 この事業は、市が地元商店会や町内会、駅周辺の事業者などと2016年に策定した「町田市中心市街地まちづくり計画」のプロジェクトのうちの一つとして進められてきたもので、賑わいや交流の創出が目的。社会実験などを実施した結果、整備を進めてきたといい、担当者は「警察とも協議を重ね、交通上支障がないと判断し取り組んできた。市民らが安心してゆっくり過ごせる空間になれば」と話す。

 待望の「道開き」となるが、地元からはさまざまな声があがっている。町田駅周辺の商店会や大型店が名を連ねる町田市中央地区商業振興対策協議会(中対協)の幹事長を務める信田昇利さんは「歓迎している。担当する市などとは中心市街地の盛り上げに関して意見交換しているところ。会として協力していきたい」と話す一方で、「新しくできた歩道スペースで夜などにたむろする人がみられるようになった。ごみを捨てる人もいるようでそのような点などにも目を向けてもらえれば」と指摘する。

 また、大通り近くで店を経営するひとりは「高い家賃を払い、中心市街地で商売する人がいるなか、大通り沿いで催しだからと出店できるようになることに対しては複雑な思いを抱かざるを得ない。そんなことも知ったうえで街の盛り上げを考えてもらえばと思う」と話している。

 30日にははっとまちだのオープンを記念するイベントが開かれる。詳細ははっとのサイトなどで。

「はっとまちだ」って?

 巨大な帽子のような外観で工事中の段階から注目を集めている「はっと」=中面に関連記事。個性的な外観は点在する町田の魅力をつなぎ、渦をまくように上昇し新しい風を起こすきっかけに――という思いでデザインされたという。

 はっとを管理する町田まちづくり公社の鈴木不二人さんは「多くの方の声をいただいた結果、『はっと』するような街の魅力と出会える場になるように、という思いで名称を決めました」と笑顔をみせる。

 はっとは店やイベント情報を発信する場としての機能をもち、テイクアウト店を常設。地元の名産品などが販売されるようになるといい、「はっと外のスペースを貸し出し、ワークショップなどを開いてもらうことも想定している。多くの方に利用してもらえれば」と話している。

新設される交流拠点「はっとまちだ」の施工を担当した工務店代表を務める 鈴木 亨さん 能ヶ谷在住 77歳

「おもしろそう」が力に

 ○…「おもしろそうだな」。うねりのある波状形の建物に対する第一印象。どのように実現させるのかわくわくした。信頼する店のメンバーらとミーティングを重ね、3次元の図面を2次元へと落とし込み、曲面の多いデザインを手作業によって形にした。「インパクトあるでしょ。銅板でできた屋根の色はこれから変化していく。お楽しみに」。茶目っ気たっぷりに話す。

 ○…要望に合わせた注文住宅を受付け、「ずっとくつろげる」をコンセプトに家づくりにあたっている。希望に耳を傾けつつも、遊び心を忘れないのが鈴木流。お客さんを驚かす工夫を加えてきた。背景にあるのは向上心。きょうはきのうよりも前に進みたいという思いが工夫する楽しさを教えてくれる。「だから、朝令暮改のことが多い、といわれるんです」

 ○…祖父は宮大工、父は建築士として鶴川地区を拠点に活躍していた。3代目として建築に関わるようになり、手作業によるものづくりの魅力を伝えていくことに使命を感じている。そんな思いをもち迎え入れているのが中学生。職業体験の場を提供し、ものを生み出す楽しさを伝授。手を動かし考えることは人を成長させてくれる。職場体験最終日の中学生を見るたびに実感することだ。

 ○…はっとまちだの施工秘話などを盛り込んだ講演会を近く開催する。話したいことは盛りだくさん。当日を待ち遠しく思う。これまでも地域コミュニティを生み出せるように催しを主催してきたが、思うように人が集まらず新しい形を模索中の時でもある。「私の力不足なんですよね」。まだまだ成長過程。各地の建築物を見学するグループに属し、3年前から英会話教室に通う。学び、成長を感じられる日々は楽しい。

広いホールに歌声を響かせたメンバーら

舞台俳優 石井一孝さん下小山田町 老人ホームでコンサート

 セコムグループが運営する有料老人ホーム「コンフォートロイヤルライフ多摩」(下小山田町)で先ごろ、ミュージカル俳優として活躍している石井一孝さんらによるコンサートが開催された。

 帝国劇場での「レ・ミゼラブル」のマリウス役やジャンバルジャン役など、数多くの舞台で主演を務めてきた石井さん。コンサートでは、レ・ミゼラブルの劇中歌ほか、石井さんが歌役を担うディズニーアニメ「アラジン」の『ホール・ニュー・ワールド』などの名曲を披露。ホールいっぱいに響き渡る歌声に、観客の聴き入る姿が見られた。

 石井さんは「一緒に参加してくれた仲間たちと共に歌い、まるで劇場で芝居しているような感覚でした」と話し、「みなさん目を輝かせてトークや歌を聞いてくれていたのがうれしかった。自分の歌がお客さんの希望になればと思います」と笑顔を見せた。また、コンサートを観覧した入居者の1人は、「生きる力になるような、楽しい会でした」と公演の感想を語った。

 同ホームでは、館内で生演奏を楽しんでもらおうと不定期でコンサートを開催中。地域に根ざした施設として地元アーティストの発表の場にもなっているという。

子どもたちが挑戦した放水体験

町田消防署を一般開放 親子連れで賑わう

 町田消防署(黒崎清貴署長)が3月1日、署内の一般開放イベントを開催した。「春の火災予防運動」の期間に合わせて行われたもので、当日は360人にも上る多くの来場者が訪れた。親子連れがポンプ車に乗ったり、放水体験をしたりと、参加者が楽しむ様子が見られた。ポンプ車に乗った親子は「普段は乗ることができない消防車に乗れて面白かった」と話していた。

 また、この日は特別ゲストとして、FC町田ゼルビアのマスコットキャラクターである「ゼルビー」が登場。1日署長を務め、子どもたちと一緒に消防車のまわりで記念撮影を楽しむなど、会場を盛り上げた。

 黒崎署長は、「多くの人に来場いただき、盛り上りよかった。今後も一層、地域の火災予防に力を入れていきたい」と話している。

3月22日 能ヶ谷で 交流拠点の誕生ストーリーを紹介

 町田中心市街地の交流を生む場所としてオープンする交流拠点「はっとまちだ」=写真=の設計や施工などの誕生ストーリーを知ることができる催しが3月22日(土)、能ヶ谷で開かれる。

 施工などを担当した鈴木工務店が主催するもので、午後2時から4時まで。同店が保持するかやぶき屋根の民家「可喜庵」(能ヶ谷3―6―22/鶴川駅より徒歩8分程度)が会場で参加無料。定員は25人といい、来場は公共交通機関を利用のうえ。

 参加希望者は同店へ電話【電話】042・735・5771または、メールkakian@suzuki-koumute

n.co.jpで申し込み。詳細は同店のHPで。

 鈴木亨代表取締役=人物風土記で紹介=は「図面や施工写真などの展示もあります。お越しいただければ」と話している。

関東支部大会で入賞した選手ら

バトンスタジオA&B 関東支部大会で入賞 3月 全日本出場へ

 町田市などを拠点に活動しているバトンスタジオA&Bに所属する4人が、先月行われた第50回全日本バトントワーリング選手権大会関東支部大会で入賞を果たした。

 ジュニアのソロストラット部門で谷口南海さん、トゥーバトン部門で小原摩耶さんが今月26日から始まる香川県で開催される全日本選手権への出場が決定した。

 また、一般などで構成されるチーム(10〜30人)が出場するアーティスティックグループという種目では、梶川華蓮さんと佃香里さんが入賞を果たし、世界大会(IBTF)に向けた日本代表選考会への出場権も得た。

 関東支部大会を終え、谷口さんは「今回初めて表彰台に立ち、泣いてしまった。観客席にいた両親もよろこんでくれて、がんばれたと実感した瞬間だった」と振り返る。今回3年連続での全国大会出場となる小原さんは「バトンを落としてしまい、上位に入っているか不安だったが、4位以内に入れてうれしい」と笑顔を見せた。

 一方、梶川さんは「個人でしか大会に出たことがなかったので、バトンの回転の数をチームで合わせたりするのが難しかった」と振り返っている。

 全日本選手権に向けて4人は、「バトンを落とさず技をしっかりと決めて、以前できなかったことをしっかり表現できるようにしたい」と谷口さん。小原さんは「昨年は決勝に行けず悔しい思いをした。自分に足りない部分があったので反省を生かしていきたい」と話した。また、梶川さんは「自分にとっては夢のまた夢の舞台。チームのみんなと息を合わせた演技ができれば」と話している。

 4人の指導にあたる同クラブ代表の高橋あすかさんは「それぞれが力を発揮してくれることを願っている。サポートにあたっていきたい」としている。

折り鶴を準備する55年前の卒業生ら

第一小55年前の卒業生 6年生に折り鶴 「中学でも友だちを大切に」

 中町・町田第一小学校で先ごろ、卒業を前にした6年生108人、一人ひとりの机に折り鶴が置かれていた。卒業生へのおくる言葉がそえられていたもので、登校した児童らは驚いた表情でその折り鶴を手にしたという。

 これは55年前に同校を卒業した当時の6年2組メンバーらが同窓会の開催をきっかけに企画。そのなかの一人、能條敏明さんは「子どもたちの思い出に残ればと思い、学校の協力を得て実施した。これからも友だちを大切に、楽しい中学校生活を送ってもらいたい」と笑顔。同窓会が校内で実施されることを聞いていた児童らからは歓迎するメッセージがあったという。

 能條さんらは55年ぶりに入った6年2組の教室になつかしさで一杯になったといい、「ここから巣立ったのがついきのうのように感じられた。こんな取り組みが町田市内に広がっていけばいいよね」と話している。

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「日本の版画」展 20日から 原町田で

 原町田の町田市立国際版画美術館できょう3月20日(祝)から、版画がおりなした文化交流の物語に焦点をあてた展覧会「日本の版画1200年―受けとめ、交わり、生まれ出る」が始まる。

 日本現存最古の印刷物である無垢浄光大陀羅尼経(むくじょうこうだいだらにきょう)から、仏教版画や絵手本、浮世絵など、約240点が展示される。6月15日(日)まで。その他、詳細は同美術館HPで。

ゼルビア2選手 W杯最終予選へ きょう20日 埼玉で代表戦

 町田市を拠点にするFC町田ゼルビアのゴールキーパー、⾕晃⽣選手とディフェンダーの中山雄太選手が先ごろ、2026年に行われるサッカーワールドカップ・アジア最終予選の日本代表メンバーに選出された。きょう3月20日(木)に埼玉県で行われるバーレーン代表戦、25日(火)のサウジアラビア代表との試合(埼玉県)に参加する。

 谷選手は「選出してもらい、うれしい。今回でワールドカップ出場が決まる⼤事な試合。緊張感をもって戦っていきたい」とコメント。中山選手は「追加招集で参加することになった。ゼルビアでの日常があってこその招集だと思っている。ゼルビアの代表としてプレーし、ワールドカップ本大会出場権獲得に貢献したい」と話している。ゼルビアはJ1リーグ第6節を終えた時点(17日現在)で2位につけている。

刈田さん

大好評 第5段 同郷コンサート開催 兵庫県西宮市編

 福島、香川、横浜、岩手に続き今回は兵庫県西宮市出身の歌手2人とピアニストの3人によるコンサートが4月1日(火)、開催される。

 ソプラノは町田イタリア歌劇団のプリマで平井康三郎声楽コンクール第3位受賞の実力派・刈田享子さん、テノールは東京藝術大学及び大学院修了でオペラ、コンサートに活躍中の二期会会員・谷川佳幸さん、ピアニストは多方面で活躍中の凄腕・阿部智子さんが登壇する。3人の共演は今回が初。日本歌曲、カンツォーネ、オペラアリア、重唱、兵庫県に因んだ歌を披露する。「兵庫県にゆかりある方もそうでない方も是非、素晴らしい演奏をご堪能下さい。ご来場お待ちしております」と主催者。

 町田市民フォーラム3階ホールで2時開演(1時30分開場)。3千円。(問)柴田さん【携帯電話】090・1734・8116へ。

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金山さん

宮原唯奈&金山京介デュオコンサート オペラ界の貴公子半年ぶりに登場

 テノールの金山京介さんが4月3日(木)、半年ぶりに町田のステージに登場する。今回は町田初登場の優秀なソプラノ・宮原唯奈さんとのデュオコンサート。金山さんは著名な演出家宮本亜門氏より「容姿も歌もオペラ界の貴公子」と絶賛されたテノール歌手。宮原さんは東京藝術大学及び大学院修了でコンクール受賞歴もある若手の逸材ソプラノだ。ピアニストは前回の金山さんのコンサートでも演奏を担った若手ピアニスト・角田貴子さんが務める。「多忙な中町田のステージで歌ってくれるお二人の共演はとても貴重です。何卒皆様のご来場心よりお待ちしております。素晴らしいステージをお約束致します」と柴田さん。

 2時開演(1時30分開場)。3千円。町田市民フォーラム3階ホール。問合せは柴田さん【携帯電話】090・1734・8116。

とれたて野菜の直販開催 きょう 大谷里山農園で

 下小山田町の大谷里山農園できょう20日(祝)、里山ごはんマーケットが開催される。同園のリニューアルイベントとして行われるもので、当日は近隣の農園などで採れたばかりの新鮮野菜や、イベントの主催であるNPO法人プラナスが提供する「里山ごはん」の販売も数量限定で行われる。時間は午前10時30分から午後2時30分まで(3時閉園)。

4月から毎週販売会

 また同園では4月から、毎週金曜日にとれたて野菜の販売会を行う。「今回来られない方もぜひ次の機会にお越しください」と主催者。

 問合せは主催者【電話】042・860・1150へ。

展示パネルを見る来場者

女性の健康に関心広げて 町田市役所でパネル展示

 女性特有のがんや食生活など、女性の健康を学ぶパネル展示が3月3日から7日まで、町田市役所1階で催された。町田市健康推進課主催。

 このイベントは、厚労省が定めた「女性の健康週間」(毎年3月1日〜8日)に合わせて開催された。女性が生涯を通じて健康で明るく、充実した日々を自立して過ごすことの総合的な支援を目的としている。

 会場を訪れていた市内在住の山本久美子さんは、「乳がんなど知らないことばかり。勉強になった」と述べた。

 市担当者は、「女性だけでなく男性も多く訪れていた。出来ることから健康づくりに取り組んでもらえたら」と話した。