中区・西区・南区版【3月27日(木)号】
あいさつをする松澤委員長(中央)

中区 100周年に向け始動 記念事業実行委を設立

 中区は2027年の区制100周年に向け3月13日、記念事業実行委員会の設立総会を実施した。委員ら73人が出席し、規約の承認や役員選出などを行った。

 同実行委員長を務めるのは中区連合町内会長連絡協議会会長の松澤秀夫さん。委員には自治会町内会のほか地元の団体や商店街、企業、学校などから計113人が名を連ねる。また、これからの100年に向けて、地域の誇りの醸成や共生の意識を高めていくことを目指した、記念事業のコンセプト案も発表された。

なかよし広場のイメージ=市提供

野毛山地区 動物園と図書館を改装 4月22日オープン

 横浜市は、野毛山動物園のふれあいコーナーと中央図書館の親子向けフロアを4月22日(火)にリニューアルオープンする。エリア全体でまちづくりを進める「のげやまインクルーシブ構想」の第1弾。誰もが分け隔てなく学び、楽しみ、やすらげるインクルーシブな野毛山地区を目指す。

天候左右されず体験

 野毛山動物園では、モルモットやハツカネズミなどの小動物とふれあえる「なかよし広場(ふれあいコーナー)」に新たに屋根を設置。天候に左右されずに体験ができるようにした。広場近くの屋内休憩棟とトイレ棟も新しくなる。

 市の担当者は「小さいお子様連れに人気のエリア。雨の日や暑い日、寒い日でもより快適に過ごしてもらえるようになった」と話す。

AIで絵本探し

 中央図書館は、喫茶店が入っていたレストランフロア部分の約300平方メートルを未就学児と保護者を対象とした「おやこフロア」に改装。白木の本棚が並び、絵本のほかにおもちゃも置かれ、本を読むだけではなく、休んだり話したりできるようになっている。

 また、AIを活用した絵本推薦システムを導入。子ども向けの端末では、ロボットと連動して楽しく本を探せるようにする。フロアに設置する自動販売機には、紙おむつや液体ミルクを扱う予定だ。同館の担当者は「『赤ちゃんが声を出すので、図書館に行けない』と思っていた方にも安心して来ていただきたい」と話す。

施設間連携も

 リニューアルを機に、野毛山動物園の休憩棟に動物に関する本を設置する。その本に記された二次元コードを読み込むことで、中央図書館の予約状況が分かり、興味を持った本は図書館に寄って借りることができる。「のげやまインクルーシブ構想」で掲げるエリア内の施設間連携の取組の一つだ。

 市は今後も、誰もが利用しやすい施設となるよう、動物園と図書館のバリアフリー化を進める。駅からエリアまで楽しく歩ける工夫をするなど、アクセス環境を良くし、都心臨海部との回遊性向上、横浜全体の魅力向上につなげていくという。また、2028年に医療的ケアを必要とする重症心身障害児者と家族の暮らしを支援する多機能型拠点の開所を目指す。

健常者と障害者が共に活動するダンスサークル「FUNBURGER」を主宰する 永窪 亜希子さん 南区永田台在住 45歳

「できること、全力で」

 ○...健常者と障害者が同じ舞台に立ち踊ることで、ダンスチームの存在意義を確立した。参加の条件は「顔出し、名前出しOK」。「『大丈夫』と信じてついてきてくれたからこそ、沢山の拍手に包まれるような場所を提供したい」と真っすぐに話す。その思いに賛同する仲間や主催者が増え、イベントなど活躍の場も広がってきた。「どうすればもっと知ってもらえるのか」――純粋に、したたかに、考え続ける。

 ○...ジュニアの時から器械体操を習った。日本体育大学進学を機に、競技を離れ、幼稚園児らに教える側へ。「お受験体操を教えたりしました。中には自閉傾向のある子も。様々な経験や人脈を培えた4年だった」。卒業後は倍率の高い教員を避け、高級輸入車販売会社に就職した。

 ○...その後、結婚や出産を経てスポーツジムで働くように。さらに、新店舗の立ち上げの際に館内のホットヨガ施設に関わり、人員配置や運営のノウハウについて学んだ。この経験が自信になり、2012年にキッズダンスサークル「FUNBURGER(ファンバーガー)」を発足。経営は厳しく「向いてない」と悩んだが、不思議と辞めようとは思わなかった。「人に頼ろう」と動き始めたことで、好転。19年には「絶対やりたい」と思っていた障害者のチーム「FUNSTAR」も始めた。

 ○...障害者と一緒に踊ることでキッズダンサーは普通以上に注目を集めることができ、障害のあるダンサーは発表の場が広がる――。「障害を売り物にしていると批判されることもあるが、ウィンウィンの関係だと思う」と揺らぐことはない。踊りで人生を豊かにしてくれればと願う。「これまで色々な人に助けてもらった恩がある。私にできることは全力でやりたい」と前を向く。
表彰盾とお気に入りのロボットの人形を手にする折田さん

平沼小4年折田穣さん アイデアが優秀賞 汎用AIと暮らす社会

 平沼小学校4年生の折田穣(ゆたか)さんが、国立研究開発法人情報通信研究機構が主催する15歳以下を対象とした「イノベーション×サイバーセキュリティ」アイデアコンクールで優秀賞を受賞した。

 折田さんは小学校2年生の秋に3カ月間、家族型ロボットと暮らした経験をもとに「汎用AIと暮らす社会」をテーマに文章を書いた。30年後は1つのことしかできない特化型ではなく、汎用AIが人間と一緒に過ごす世界になると予想。自分で判断して行動できるため、人と同じように会話や行動し家族の一員として扱われる。高齢者社会の支えになる一方で、AIに子どもの世話は任せられないと考えた。子どもの好きなこと、やりたいことは次々に変わり、それはAIには予想できないからだ。折田さんは「『あなたはこうなる』など将来を決めつけられるのは自分も嫌だし、無限の未来の可能性を狭めてしまい危険」と話す。

 小学2年生の時に行ったロボット展を機に、ロボットやAIに強い興味を持った折田さん。現在はどう活用するかに興味があり、本やテレビから情報を学んでいる。「少しだけ手助けして生活の質を上げてくれたり、癒してくれるロボットと一緒に暮らす社会になっていったらいいな」と想像を膨らませる。受賞を受け、「びっくりした。来年もあったら挑戦したい」と話した。

中区 こんにちは区長です。

暮らしの知識伝授消費生活推進員

 消費生活の知識やトラブル時の対応を学び、地域へ情報の普及・啓発を行っているのが「消費生活推進員」です。中区では現在50人が「かしこく・楽しく・安心ライフ」をテーマに活動。昨年は区民祭りで「だまされやすさ心理チェック」のブースを出展したり、警察などの団体と連携し、地域の催しや講座で啓発活動を行いました。各地区の活動を紹介する便りを3月に発行したのでぜひご覧ください。

 高齢者をねらった特殊詐欺や屋根などの無料点検商法、若者のネット消費トラブルが増えています。家族や友人には相談できず悩んでいるという声も聞きます。消費生活に関しての悩みは、まずは身近な地域の推進員にご相談を。区としても、必要な情報を推進員とともに発信していきます。

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感謝状を手にする横浜西RCの長谷川会長(左)

横浜西RC 犯罪被害者支援で感謝状 活動団体から

 奉仕団体の横浜西ロータリークラブ(長谷川章範会長)は3月12日、公益社団法人神奈川被害者支援センターから活動支援に対する感謝状を贈呈された。

 同センターは横浜駅西口の「かながわ犯罪被害者サポートステーション」を拠点に、県や県警とともに被害者支援に取り組むほか、県内の中学生・高校生に「いのちの大切さを学ぶ教室」を開催している。同クラブは2005年から継続して活動を支援している。

 この日はクラブの例会に同センターの永野弘幸専務理事が出席し、長谷川会長に感謝状と楯が手渡された。

白バイにまたがる児童

山王台幼稚園 南署が交通安全教室 白バイ乗車体験も

 南区永田山王台の認定こども園「山王台幼稚園」で2月25日、交通安全教室が行われた。

 南警察署署員や白バイ隊員らが訪れ、春から小学生になる年長園児を対象に実施。実際に横断歩道を渡る練習では、最初だけでなく途中でも左右を確認することなどを学んだ。また白バイの乗車体験なども行われた。

 参加園児は「黄色やちかちかしたら、パパとママと走っていたけど、帰ったら渡っちゃいけないことを教えてあげようと思う」「小学生になったら、1人で学校までいける」と感想を話した。

 また、3月6日には全園児を対象とした防犯訓練を実施。園庭や教室で遊んでいる時に不審者が侵入した際の対応などについて、実践した。

※『生成AI』とは、テキスト、画像、音声などを自律的に生成できるAI技術の総称

県内市町村 生成AI 約6割が利用 本紙調査 「業務の時短に効果」

 人工知能(AI)を用いて文章や画像を作成する生成AIが世界的に普及する中、業務に導入する自治体も増えてきている。神奈川県内33市町村のうち、導入済が12市町村で実証実験中を合わせ6割近い19市町村が生成AIを利用していることが、タウンニュース社の独自アンケート調査で明らかになった。

 同調査では1月1日現在の生成AIの導入状況や活用事例、効果、課題などについて県内の33市町村に聞いた。導入済と回答したのは36・3%にあたる12市町村。実証実験中を合わせると19市町村(57・5%)が生成AIを利用していた。

議事録要約などに活用

 利用するすべての自治体が「効果があった」と回答。具体的には「業務の時間短縮」をほぼすべての自治体があげた。

 活用事例として多かったのは「あいさつ文案の作成」「議事録の要約」「企画文書の作成」「アイデア出し」「翻訳」など。さらに、「市長の動画・音声生成AIを使い『市長アバター』を作成し、英語で行政情報や観光情報を発信する」(横須賀市)、「Excel関数、VBAなどのコードの生成」(平塚市)などもあった。横浜市はそのほか、「議会想定問答文案の作成」や「数値予測や行動最適化」もあげた。「今後も研修や活用事例の発信を随時行うとともに、課題解決に向けた検討・調査を行い、より効果的な活用と利用の定着に向けた取組を進めたい」としている。

 課題は、セキュリティー面や生成AIが作成した内容の正確性などに対する懸念のほか、生成AIを使いこなす人材育成や技術習得など、「使う側」の問題が多くあがった。

 未導入の自治体で「検討中」と回答したのは8自治体で、うち3自治体は導入を予定していた。実証実験はしたものの導入には至らなかったのは2自治体。そのうちの1つ大磯町は、「有効なものだとは思っているが、一般的なリスクを鑑みた。事業者の提案をもらいつつ、検討は継続していく」とした。

4自治体「予定なし」

 残る4自治体が検討も導入予定もなかった。

 未導入の自治体はいずれも「業務効率があがる便利な技術」という認識はある一方で、「導入費用」「セキュリティー」「技術面」「利用規約の策定」「専門知識を持つ職員がいない」などをハードルと捉えていた。

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賞状を持つ物部さんと考案したゲーム

南太田小5年物部紗良さん 夏の自由研究で入賞 温暖化テーマにすごろく制作

 南太田小学校5年の物部紗良さんが「第3回Board Game Japanカップ」のジュニアクリエイター部門で入賞した。3月8日にみなとみらいで表彰式が行われた。

 物部さんの受賞作は、夏の自由研究として作ったすごろく「気温あげま戦隊CO2サクゲンジャー」。マスは25℃から始まり、0・5℃ずつ上昇してゴールは40℃になっている。サイコロを振って進むのは、普通のすごろくと同じ。各プレイヤーは配られた「ごみを減らす」「エコバッグを使う」など温暖化防止活動が書かれたカードを使い、記載してある気温分のマスを戻り、ゴールしないようにプレーする。サイコロ2個を使いゴールしてしまいやすくしているのは、「出来るまで何度も遊んでほしい」から。「何度もプレーすればカードを読む機会も増えて、自然に温暖化防止の活動が覚えられると思った」と話す。

 大会の選評では、「『ゴールしてはいけない』というコンセプトがユニーク。気候変動について調べた内容をうまくゲームに落とし込めている」と評価された。

面白さを追求

 物部さんはゲームクリエイターとして活動しており、ゲームの駒の代表格・ミープルを使った「大行列」など、既に商品化されたゲームも。昨年11月にはスキー場を舞台にした「スベルンダー1世」も発売した。

 思いついたゲームをより面白くするため、大人ばかりのゲームの「テストプレー会」に出席することも。自身の考えたゲームにアドバイスを求め、時には辛辣な意見を言われることもあるというが、「直さないと面白くならないなら、どんどん言ってほしい」と言い切る。その後、「すごく良くなったね」と言われるのが「何よりも嬉しい」と笑顔で話した。

「FUNSTAR」メンバーと青山学院横浜英和中のダンス部1年生

障害者と生徒がコラボ 違い認め合い、共生社会へ

 南区を中心に活動する健常者と障害者のダンスチーム「FUNSTAR」が、青山学院横浜英和中学校(南区蒔田町)のダンス部1年生とコラボした。3月16日、綾瀬市で行われた神奈川の強豪マーチングバンド「綾北Mercury winds」の25周年記念演奏会で同じ舞台に立ち、笑顔あふれるパフォーマンスを披露した。

「印象変わった」

 このコラボは同チームを主宰する永窪亜希子さん=人物風土記で紹介=が、母校・横浜英和の小久保光世校長に直接、話を持ちかけたことから始まった。同校の校訓「心を清め 人に仕えよ」にも合致するということで、承諾を得た。永窪さんは「やりたかったこと。縁に恵まれた」と話す。

 パート練習はあったものの、全体練習は本番前日の1日のみ。約30人が参加し、各パートや全体の流れなどを確認した。同校ダンス部の齋藤仁那さんは「実際に接すると明るくて優しくていい人ばかり。『普通と違う人』という印象が変わった」と話す。同チームメンバーでダウン症の新野明日香さん(17)は、「みんな大好き。仲良くなれた」と笑顔を見せた。

 永窪さんは「健常の社会と触れることが、成長にも繋がる。違いを認め合い、自然な形でインクルーシブな社会に向かえば」と話した。

ホールスタッフ等募集 札幌スープカリー「アナンダ」

 食べログカレーEAST百名店2024にも選出された西区の札幌スープカリー「アナンダ」(平沼1の38の2)が【1】店内ホール他全般【2】皿洗い・食材仕込みのスタッフを募集している。年齢不問で完全シフト制。時給は1300円〜(交通費別途)。勤務時間や日数は電話で問い合わせを(柳瀬さん【携帯電話】090・4529・1966)。

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夜桜が彩る幻想的な三溪園=提供

三溪園 夜桜期間に無料送迎バス 金・土・日限定 予約不要

 桜の名所・三溪園=中区本牧三之谷=では、3月28日(金)から4月6日(日)まで開園時間を午後9時まで延長し、「桜ライトアップ」を開催する。期間中の金・土・日曜日には、JR根岸駅と三溪園を結ぶ直通の無料シャトルバスを運行する。

 運行日は3月28日〜30日と、4月4日〜6日。毎時0分・30分発で、根岸駅から三溪園は午後4時30分から8時まで、三溪園から根岸駅は5時から9時まで運行する。予約不要。

 9種類約250本の桜が咲き誇り、関東圏では珍しい岐阜県ゆかりの桜も愛でることができる園内。夜には旧燈明寺三重塔などの歴史的建造物も照らされ、黄金色に光り輝く姿が楽しめる。ライトアップは午後6時頃から9時まで(最終入園は8時30分)。期間中は伝統芸能の猿回しや、老舗日本茶カフェの出店、コラボ商品の販売も行う。

 入園料は大人900円、小中学生200円、横浜市内在住の65歳以上 700円(要身分証)。

グラスボイス 25周年祝う演奏会 約120人が来場

 南区六ツ川などを中心に活動する混声合唱団「グラスボイス」は2月22日、ビエラスタジオ蒔田で創立25周年記念コンサートを開催した。

 プログラムは「グラスボイスの歌」から始まり、第1から第3ステージまでの構成で心に染みる名曲を配した。約120人の観客の前で、さわやかな歌声を披露した。

 指揮を務めた高山雄二さんは観客に感謝を述べ、「これからも市民のため、福祉社会のために精進努力して少しでも貢献していきたい」と話した。

ガイドの成長をサポート

ガイド研修の受講生募集 定員20人、6月14日から

 NPO法人横浜シティガイド協会は6月に開講する「ボランティア・ガイド養成研修」の受講生を募集している。基本と実践的なカリキュラムで、早期ガイドデビューを実現する。

 研修期間は6月14日から12月14日までの全18回(土日開催が基本)。

 対象は徒歩で2〜3時間のボランティア・ガイドを目指し、メールの対応ができる人。定員は20人で、面接の上、受講を決定する。受講料は1万8千円。研修の詳細や申し込みは横浜シティガイド協会ホームページの申込シートから。締め切りは5月25日16時。

 問い合わせは同協会【電話】045・228・7678(平日10時〜16時)。

リレートークを行う女性議員たち

誰もが住みやすいまちに 国際女性デーで啓発

 国際女性デーを記念したイベントが3月17日、横浜市庁舎アトリウムで開催された。誰もが住みやすいまちづくりを目指して実行委員会と横浜市男女共同参画推進協会、横浜市、 横浜市会女性議員有志の共催で行われたもの。

 会の冒頭、集まった約20人の女性議員がステージに登壇し、党派を超えたリレートークを実施。1人ずつマイクを回しながら、子どもの貧困やヤングケアラーなどの社会問題をはじめ、仕事と子育てを両立する苦労や議員になったきっかけなど自らの経験談をふまえながら熱い想いを語った。現在、横浜市会議員は86人中23人が女性議員。副議長で中区選出の福島直子市議によると、過去最多の占有率(26・7%)になったことから今回の企画を実施したという。

 会場では東京パラリンピックの開会式に出演した岩崎花奈絵さんら障害がある人たちのピアノコンサートや女性ユニットのジャズ演奏、女性の住まいの課題を考える講演などが行われた。

 国際女性デーは国連が1975年、3月8日を社会や文化、政治面などでの女性の活躍や権利を認識する日として制定。世界中で啓発活動やイベントが行われている。

一面ガラス張りの窓の外に横浜港が広がる。横浜ベイブリッジから山下公園、大さん橋、赤レンガ倉庫まで見渡すことができる

英一番館 横浜港臨むレストラン 50年の歴史に幕、移転へ

 4月から建替えのため休館する神奈川県民ホール。その最上階にあるレストラン「英一番館」が3月31日、現店舗での営業を終了する。5月頭には同じ中区内に移転オープンする予定だが、「横浜港が一望できるレストラン」として、50年間地域に親しまれてきた同店舗との別れを惜しむ声が寄せられている。



 「横浜を象徴するロケーション。こんなに良い景色を見られる場所はほかにはないと思う。海、夜景、グルメと横浜の魅力が詰まった店だった」と山田重雄社長(82)は振り返る。

 最終日が近づくにつれ連日多くの人が来店しており、予約をストップしている日もあるという。「家族との思い出話をされる方も多く、本当に地元の方々に親しまれていたことを実感しました」とスタッフは話す。

地域に愛される店に

 同店は県民ホールができた1975年、近くのシルクホテルが県から依頼を受けて開いたのが始まりだ。元々ホテルマンだった山田社長が取締役を務めたサテライトホテルが3代目のオーナーになり、1998年にホテルがなくなる際、山田社長が買い取って4代目のオーナーになった。

 「近隣の人たちに愛される店に」との思いが強く、ランチはほとんどが1000円台。周辺企業には割引チラシを配布して週に2回、さらに安い価格で提供してきた。地元のコーラスグループの練習や発表場所の支援も10年以上継続して行っている。

 山田社長には「サービスと料理の味はほかに絶対に負けない」という自負がある。10時間じっくり煮込んだ名物のビーフギネスシチューや、完成まで半年をかけたという濃厚な味わいが人気のバスク風チーズケーキは全て自身のアイデアだ。また同店では多くのプロ野球球団のケータリングも手掛け、試合前の選手たちにロッカールームで食事を提供している。その提供料理の一部をワンプレートにした「プレマッチランチ」も同店ならではのメニューだ。

4代目オーナーの思い

 サービス精神と従業員への愛情も深い。飲食店が苦しかったコロナ禍でも、赤字になりながら従業員を誰一人辞めさせなかった。ランチタイムのサラダコーナーや平日10食限定の900円ランチも、お客様に喜んでいただくためと物価高の中も続けてきた。「『社長、安すぎるよ』とよく言われていました。儲けがないから経営者としては失格ですよ。もっとこのロケーションを生かせたのではという悔いもある」とオーナーとしての思いもぽつり。

 「何よりこの景色が見られなくなるのが本当にさみしい。なんとも言えない気持ちですね」

労働プラザ内に移転

 移転先は同じ中区内にあるかながわ労働プラザの9階=寿町。レストランフロアは1・2倍ほど広くなるが宴会場はなく、館内の貸会議室で対応するという。

 5月頭の再オープンを前に「ロケーションに頼れない分、名物料理で集客できるように周知していきたい」と赤羽宏章常務。山田社長は「メニューもサービスも変わらない。移転先の英一番館にもぜひお越しいただけたら」と話している。

印刷から製本まで1冊ずつ手作り

「弘明寺」が舞台の小説 月1マルシェで販売

 毎月第4日曜に弘明寺商店街内で行われるマルシェ「橋の上の、弘明寺市場」の中で、弘明寺を舞台にした小説『今日という日は、私だけの一日』が販売されている。



 人生に疲れたアラサー女性・桜が弘明寺に住む恋人の家に転がり込み、街で時を刻んでいくという物語。大岡川の桜やまちの人々など商店街に実在する店舗も登場し、下町情緒たっぷりに描かれている。

 同作を自己出版した橋葉まんほーるさん(28)も、1年前から商店街内のシェアハウスで暮らす住民の一人。「活気ある商店街。歩いていると街の人が声をかけてくれて、自然と会話が始まる。令和の時代にこんなドラマで見ていたような世界があるんだと驚いた」。弘明寺のまちに魅了され「住んだ証を残したい」と執筆したのが今回の作品だ。「皆さん小説に出ることを快諾してくれた」と感謝しきり。物語の中で繰り広げられるまちの人々との温かい会話のやりとりが現実とリンクする。



 橋葉さんの執筆活動は、文字が書けるようになった年長頃から。小学校高学年では書いた物語を友達に見せていたという。高校時代に一度小説家の夢を諦めたが、大学で生徒同士が論文を添削しあうゼミに入ったことがきっかけで「書くことが好き」という思いが再燃。現在はインタビュー記事やイベントレポートを書いて生活する傍ら、小説や舞台脚本を執筆し創作活動を行う。ペンネームの「まんほーる」は「マンホールの溝に落ちたから」。左足の靭帯を損傷し「医師に一生治らないといわれ、書くことも一生やめないという決意と共に付けました」



 同作を通じて「地元の方に興味を持っていただいたり、弘明寺を知らない方にも『住みたくなった』といってもらえるのが嬉しい」と橋葉さん。

 A6判72頁で1千円。次回マルシェは3月30日(日)13時〜17時。小説に登場するチャイラテが「PEACH COFFEE」で当日限定販売される。

市役所に「SDGsロッカー」 中区・リベルベのパンを販売

 食品ロスの削減を目的にした「SDGsロッカー」が3月11日、横浜市庁舎1階に設置された。消費期限内でありながら廃棄されてしまうパンを割引価格で購入できるロッカー型自動販売機で、「リベルベ」=中区日ノ出町=の商品が購入できる。

 市とコインロッカーの製造販売を行うアルファロッカーシステム=金沢区=、地元のパン店の協力で昨年1月、市営地下鉄関内駅に1台目を設置した。市内ではみなとみらい線馬車道駅やJR根岸駅などにも置かれ、今回で6台目。市は25年度末までに、市内30カ所の設置を目指している。

 価格は780円と1200円の2つで、キャッシュレス決済専用。詰め合わせで定価より4割程安い価格で販売する。入荷は午前中(火曜除く)と夕方(土曜除く)の1日2回。アプリ上で売れ行きを見ながら追加補充しているが、ランチや仕事帰りに買う人も多く、品薄状態が続いている。

 入荷中も続々と購入希望者が訪れ、「いつも売切れだったのでやっと買える」「メディアで話題になっていて気になっていた」という声が次々と聞かれ、SDGsロッカー自体の認知度の高さがうかがえた。

課題解決や店舗PRに期待

 リベルベの神谷昌宏店長は、「閉店まである程度品数を揃えておく必要があり、廃棄が出るのが当たり前になっていた」と、パン業界の課題を説明する。これまでも残ったパンは店内で販売をしていたが、SDGsロッカーが人通りの多い場所に設置されているため、「食品ロス削減はもちろん、結果的に店全体の売上も伸びた」と導入効果を実感。また、新規の顧客開拓として店舗PRにも繋がっているという。

 アルファロッカーシステムでは、「今後も市内外に設置を増やし、SDGsに貢献していきたい」と話し、設置場所近くのパン店に積極的な参加を呼びかけている。

毎年多くの人でにぎわう(提供)

伊勢佐木町7丁目桜まつり 29・30日富士見川公園で グルメや路上ライブも

 伊勢佐木町7丁目町内会・商栄会主催の「桜まつり」が3月29日(土)、30日(日)に富士見川公園(黄金町駅3分・阪東橋駅4分)で行われる。両日午前10時〜午後4時。雨天中止。

 伊勢佐木町7丁目商栄会の店舗が中心となって企画され、各店自慢のグルメや子どもが楽しめる当てくじやゲームなどで賑わう。会場では路上ライブも開催され、フォークソングから着ぐるみのバンド、コーラスまで2日間で12組が出演。「家族みんなで楽しめるイベントです」と主催者。

 また、イベント中は同エリアのシンボルである「一六子育て地蔵尊」が会場に出張し、本部テント内に鎮座するという珍しい企画となっている。

締結式の様子=提供

中消防署 災害時に住居敷地利用 マンションと協定締結

 中消防署(田邊栄久署長)と同消防署山元町消防出張所に隣接するマンションのクリオレミントハウス横濱山手は3月9日、災害時の敷地利用に関する協定を締結した。大地震や洪水などの災害発生時には、同マンションの敷地を同消防署と消防団の車両や職員が集まる際の駐車場所として提供する。

 これまで両者は防災訓練などで連携。大規模災害時の対応について意見交換をしてきた。

 締結式で、同マンション管理組合の松崎恵一理事長は「消防署の隣接マンションということで有事の際にすぐに駆け付けてもらえる安心感がある。中区の防災のため、普段からの恩恵を返す意味でも協力させていただいた」、田邊署長は「今後も意見交換を行い協力体制を確保しながら、マンションの防災対策や地域における災害対応力の強化に努めていきたい」と話した。

横浜市 地域防犯力向上へ補助金 町内会に上限20万円

 横浜市は、住民一人ひとりの防犯意識や地域の防犯力を高めることを目的とした「地域の防犯力向上緊急補助金」制度を4月から開始する。

 対象は、自治会町内会や地区連合町内会が実施する、地域の防犯力向上に向けた公益的な取組。防犯パトロールの実施や活動に必要な物品の購入、防犯啓発グッズの作成・購入、センサーライトや防犯カメラの整備や設置、防犯講座の開催などに対して補助金が支給される。

 補助率は10分の9、上限額は1団体あたり20万円。団体内で取組の内容を決め、実施後に申請、請求する(1団体につき申請は1回)。取組と申請の受付期間は2025年4月1日(火)から10月31日(金)まで。請求書の最終提出期限は12月26日(金)。

 昨今、「闇バイト」による強盗事件などが各地で発生している。自助・共助・公助を組み合わせた社会全体での防犯対策の強化が求められている。市の担当者は「必要な対策は地域ごとに異なる。団体内で話し合い、決めることで、地域の防犯力向上への自主的な活動の推進やコミュニティの活性化につながれば」と話す。

 市のホームページでは、神奈川県警察公式アプリやNPO法人神奈川県防犯セキュリティ協会のホームページなど、取組の参考となる防犯関連情報を紹介している。

 問い合わせは、4月1日から開設する防犯緊急補助金受付センター【フリーダイヤル】045・550・5125まで(土日祝除く午前9時から午後5時)。

3月9日の開幕戦、新しいチャントで選手たちを出迎えるYSCCサポーター

本牧ゆかりの「新応援歌」 YSCCのサポーター

 サッカー・YSCC横浜のサポーターグループ「CELESTE LA 12(セレステ・ラ・ドセ)」では今シーズンから、本牧を代表するミュージシャン、CHIBOW(チーボー)さん率いるバンド「SKA-9」の曲『マイ・ホーム・タウン』をチャント(応援歌)の原曲に採用した。『この声を武器に 唄うぜMY HOME TOWN』の歌詞がスタジアムで選手を後押ししている。

「地域はファミリー」CHIBOWさんの曲で

 「クラブは『地域はファミリー』を掲げていますが、果たして地域にとってYSCCは『ファミリー』と思ってもらえているだろうか」。

 そう語るのはグループ代表の猪股義浩さん。JFL降格を受けて、クラブが再びJリーグに戻るためには成績2位以内のほか、J3時代に達成できなかった平均観客2千人超えが必要となる。サポーターの立場で出来ることとして「応援で地域性を出す」という考えから、新応援歌のコンセプトができていった。

 これまでも先日亡くなったいしだあゆみさんの『ブルー・ライト・ヨコハマ』をチャントに使っていたが「中区本牧にフォーカスした曲を」と、行きつけのメンバーもいる「ブギーカフェ」のオーナー、チーボーさんの曲を採用。メンバーで考えた歌詞は『どんな困難が待ってても やっぱり俺らは お前らが好きさ』など、再起をはかる選手たちへの思いが込められている。録音を聞いたチーボーさんからも「イイネ!」のお墨付きをもらったという。

 「押せ押せの展開にしたいとき、皆の気持ちを声にする意味で歌いたい。初めて来た人が『また次も来たい』と楽しんでもらえる応援ができれば」と猪股さん。12番目の水色の戦士たちも、昇格に向け戦っている。

タッチ決済が利用できる改札の端末=横浜市提供

横浜市営地下鉄 タッチ決済で乗車すると1日最大740円の新サービス

 横浜市交通局は市営地下鉄で3月12日から、クレジットカードなどのタッチ決済を利用すると1日に何回乗車しても請求額が1日最大740円となる新サービスを始めた。東日本・首都圏の鉄道では初導入となる。

 対象はブルーライン・グリーンラインの全40駅。同一のタッチ決済対応のカード(クレジット、デビット、プリペイド)や同カードが設定されたスマートフォンなどを使ったタッチ決済を使うと、どれだけ乗車しても1日の請求額が1日乗車券と同額の最大740円となり、超過分が割引となる。小児運賃や障害者等割引運賃は適用外。

 市営地下鉄では、利便性向上のために昨年12月からクレジットカードなどでのタッチ決済で乗車できるサービスを開始。各駅の自動改札機に設置された専用端末にカードなどをタッチすることで、改札を通過して乗車することができる。

参拝するありあけの関係者

「ありあけ」がベイスターズ必勝祈願 コラボ商品で応援

 株式会社ありあけ=中区山下町=は、プロ野球・横浜DeNAベイスターズを応援しようと、3月25日、伊勢山皇大神宮=西区宮崎町=で「必勝祈願祭」を行い、販売する菓子を奉納した。

 同社はプロ野球開幕の28日から応援キャンペーンをスタートさせる。4月22、23日の阪神戦で開催する「YOKOHAMA GIRLS☆FESTIVAL2025 Supported by ありあけハーバー」へ向け、三浦大輔監督や牧秀悟選手らのトレーディングカードが入ったハーバーやムーンガレットを販売し、購入者に試合のチケットなどをプレゼントする企画を行う。

 25日は同社の堀越隆宏社長らが神社を参拝し、ハーバーなどを奉納した。これまでもベイスターズとのコラボ商品を多数販売しており、堀越社長は昨年の日本一を振り返って「みなさんが心から祝福し、元気になっていくのを感じた」という。昨年は果たせなかったセ・リーグ優勝と2年連続の日本一を願い「今まで以上に喜ばれる商品を提供したい」と述べた。

横浜市役所(資料写真)

横浜市への請求書、オンラインで提出可能に 4月15日から新システム導入

 横浜市は事業者が市に請求書を送る際、オンラインで行えるシステムを4月15日に開始すると発表した。

 対象は市の一般競争入札有資格者名簿に登録された事業者。すでに入札や見積の提出はオンライン化されていたが、請求書は市に持参したり、郵送、Eメールで提出していた。

 システム導入により、市は事業者の事務作業にかかる時間や経費の削減、入金までの期間短縮などの効果が見込まれるとしている。

 詳細な操作方法などは今後、市のサイトで示される見通し。

2024年の啓発デーで活動した協会のメンバーと「スウィンギー」

「自閉スペクトラム症」を知って 横浜市自閉症協会が呼びかけ

4月2日「世界自閉症啓発デー」

 毎年4月2日は国連が定めた「世界自閉症啓発デー」。横浜市内で自閉スペクトラム症の人や保護者の支援、啓発活動などを行っているのが一般社団法人横浜市自閉症協会(事務局・中区、平下和子会長)。当事者支援へ向け、行政に施策提言を行うほか、家族や保護者らが正しい知識を持てるような勉強会を開く。同会は「自閉スペクトラム症の人は珍しくなく、正しい知識を深めてほしい」としている。

 自閉スペクトラム症は、特定の行動に強いこだわりを持ったり、対人関係が苦手など、多様な障害特性がみられる発達障害の一つ。正確な原因は解明されていないが、約20〜40人に1人の割合で存在するというデータもある。外見では判断できず、特性が理解されづらい面もある。

 同会は1979年に県全体の組織から独立する形で「横浜市自閉症児親の会」として発足。2008年に「横浜市自閉症協会」となり、18年に一般社団法人となった。現在は当事者の保護者を中心に約500人の会員がいる。家族や支援者が自閉スペクトラム症について正しい知識を深めるために専門家を招いて勉強会を開くほか、毎年、会員の声をまとめて横浜市や市教育委員会、県などに要望を提出している。同会によると、要望によって市の支援制度が拡充されたこともあるという。

「温かく見守って」

 同会の平下会長は「支援者だけではなく、一般の方にも自閉スペクトラム症を知ってほしい」と話す。例えば、街中で独り言を発しながら歩き回るのは自閉スペクトラム症の特性の一つだが、それを見かけた時に注意したり、止めようとするのは避けてほしいという。森住京子副会長は「独り言を繰り返すことで安心している状態なので、離れた場所から温かく見守ってもらえればうれしい」という。平下会長も「彼らは独自の感覚やこだわりを持ち、得意なこともあれば、苦手なこともある。誤解や偏見がなければ、その個性をもっと活かせるはず。それは私たち全員が、自分らしく生きやすい社会につながることになる」と言葉に力を込める。

正しい情報を

 同会は発足から46年が経過。会員減少や高齢化の課題に直面している。平下会長は「自閉スペクトラム症について、最近はSNSやネットを通して情報を得ている人が多いが、その中には正しくない情報もある。会員には幅広い年代の人がいて、実際に顔を合わせて共通する悩みを語り合っており、関係のある方は一度、活動を見てほしい」と呼びかける。

4月2日、桜木町駅前で啓発活動

 世界自閉症啓発デーの4月2日、同会は午後2時から桜木町駅前広場で自閉スペクトラム症を解説したパンフレットを配布する。中区のマスコットキャラクター「スウィンギー」も参加。また、同日は市役所やよこはまコスモワールドの大観覧車「コスモクロック21」などが自閉スペクトラム症のシンボルカラーであるブルーにライトアップされる予定。

 同会への問い合わせは【電話】045・663・0019(毎週木曜日午前10時30分〜午後1時30分)。

実行委員による会議

横浜市が「二十歳の市民を祝うつどい」実行委員を募集

 横浜市は2026年1月に横浜アリーナで行う「二十歳の市民を祝うつどい」の実行委員を募集している。

 「つどい」は20歳を迎えた市民を祝う成人式にあたるもので、実行委員は企画の立案や式典当日の司会進行などを担う。

 応募資格は2005年4月2日から2006年4月1日までに生まれ、横浜市に住民登録がある人。6月から月1、2回開かれる実行委員会の会議に積極的に出席できることなどが条件。応募は5月6日まで。募集は10人程度で、応募多数の場合は書類選考により決定する。

 今年1月に行われた「つどい」で実行委員を務めたメンバーからは「特別な思い出を作ることができた」「企画を立案し、実行する楽しさが分かった」「達成感が得られた」などの声が出ていた。

 問い合わせは市教育委員会生涯学習文化財課【電話】045・671・3282。

贈呈式に参加した建設業協会と横浜市の関係者

園芸博盛り上げへ 横浜建設業協会がマンホールふた寄贈 マスコット描く 鶴ケ峰駅、瀬谷駅付近に2基設置

 横浜市内の建設業者が加盟する一般社団法人横浜建設業協会(福嶋隆太郎会長)は2027年3月から旧上瀬谷通信施設(米軍施設跡地)で行われる「GREEN×EXPO 2027」(国際園芸博覧会)を盛り上げようと、マスコットキャラクター「トゥンクトゥンク」がデザインされたマンホールふた2基を横浜市に寄贈した。ふたは相鉄線鶴ケ峰駅北口=旭区=と瀬谷駅北口駅前広場=瀬谷区=に設置されている。

 3月24日に市役所で贈呈式があり、同協会から水村初男副会長、松本文明副会長、旭区会の頭山俊男会長、瀬谷区会の武田和親会長らが参加。水村副会長は「協会として、国際的な大イベントに向けて市や関係者と連携して全面的に協力していきたい」と話した。市脱炭素・GREEN×EXPO推進局の堀田和宏局長は「ふたが目立つところに置かれることで機運醸成につながる」と感謝した。

マイクロプラスチックを採取する参加者

横浜ロータリークラブ 海岸でマイクロプラスチック採取

 社会奉仕団体である横浜ロータリークラブ(工藤誠一会長)は3月22日、金沢区の野島公園で海岸の砂地に含まれるマイクロプラスチックの採取を行った。

 マイクロプラスチックは、ペットボトルや食品トレー、発泡スチロールなどが劣化して粒子状になったもの。河川や海洋に漂流し、海洋生物に影響を与えることが懸念されている。

 採取には横浜ロータリークラブから44人が参加したほか、聖光学院インターアクトクラブから50人、横浜西ロータリークラブ、横浜ローターアクトクラブのメンバーも加わった。

 参加者は、海のプラスチックごみ汚染やマイクロプラスチック問題に取り組むNPO法人「海の森・山の森事務局」の豊田直之理事長らから話を聞いた後、指導を受けながら砂地で採取を行った。

 採取したマイクロプラスチックは、聖光学院と同じ学校法人「聖マリア学園」が運営するさゆり幼稚園=中区滝之上=で万華鏡を作る際に材料として使用される予定。

時計を手にする小川さん

川崎市在住・小川雄一さん 商館時計163点を寄贈 横浜開港資料館に

 1859年の横浜開港以降、現在の山下町や山手町一帯に外国人居留地が設けられた。そこで販売されていた商館時計163個を含む関連資料245点が、川崎市在住の小川雄一さん(72)から横浜開港資料館=中区日本大通=に寄贈された。3月14日には同館で感謝状贈呈式が行われた。

 祖父の形見の時計に記されていた刻印に興味を持ち、30代から商館時計の収集を始めた小川さん。今回寄贈された品は、蚤の市や骨董市で約40年かけて収集してきたもので、居留地内で時計を扱っていた12の商館のうち10の商館の時計が含まれる。集めてきた品を今後は調査研究に生かしてほしいと今回寄贈を決めた。

 開港以降、横浜を窓口として多くの西洋文化が入ってきた。特に時計は、72年の改暦後から人々の生活に浸透した文明開化の象徴といえる。外国商館によって輸入され、横浜は販売の中心地。スイス製の時計が圧倒的なシェアを誇っていたという。

 同館の調査研究員の白井拓朗さんは「寄贈していただいた時計を通じて、横浜とスイスとのつながりなど新たな発見があるのでは」と話す。今回寄贈された「小川雄一コレクション」は今年9月に一般公開を予定している。
にぎわうマルシェ

ヨコハマ海洋市民大学 海辺の文化祭 盛大に 卒業生が活動発表

 「海辺の文化祭」が3月20日、象の鼻パークで開催された。ステージでは、トークショーやキッズダンサーによるおさかなダンス、埼玉県の春日部高校生物部の研究成果発表会などが行われた。煮干しの解剖やストーンアートで海の生き物を作るワークショップ、海にまつわるマルシェなども行われ、会場は多くの人でにぎわいを見せた。

 主催する「ヨコハマ海洋市民大学実行委員会」は10年前、横浜の海にアクションを起こしたいと集まった数人のメンバーで立ち上げた。「うみをみる うみからみる うみのなかをみる」の3つの目線で海を学び、行動できる人を増やすことを目的に、年間を通して講座やアクティビティを開催している。年間の延べ受講者数は500〜800人にのぼる。

 今回、活動10年の区切りとして、学んできたことを実践してきた卒業生や実行委員の活動発表の場として企画された。実行委員長の金木伸浩さんは「卒業生の活動継続が重要。こうしたイベントや発信を通して、面白いと思ってくれる新たな人を巻き込んでいけたら」と話した。

地域貢献企業 新たに市内5社 10年表彰は54社

 地域貢献活動に取り組む企業を横浜市などが認定する「横浜型地域貢献企業」の2024年度後期の新規認定企業5社が3月21日に発表された。

 地域貢献企業制度は、企業の持続的な成長や発展を支援する目的で07年に始まったもの。

 後期の新規認定企業は、株式会社アウトソーシングトータルサポート=都筑区=、株式会社錦光園=都筑区=、株式会社新正園=神奈川区=、株式会社ホリプロジェクト=青葉区=、有限会社森田設備=旭区=の5社。各企業は子どもや高齢者の見守り活動、障害者支援、町内会行事への協力などを展開している。これにより、認定企業は481社になった。

 同時に取り組みを10年間継続する「10年表彰企業」の54社も発表された。

千葉修平氏

参院選 維新が千葉氏擁立へ 52歳、喫煙対策など訴える

 日本維新の会は夏の参院選神奈川選挙区(改選定数4)に参議院議員秘書の千葉修平氏(52)を擁立することを決めた。

 千葉氏は八王子市議を1期務め、2003年から松沢成文知事(当時)の秘書となり、松沢氏が参議院議員に転身後も秘書を務める。本紙の取材に「首相公選制の実現や飲食店の禁煙化などの受動喫煙対策を訴えていきたい」としている。

トップインタビュー 「揚げ物油で航空機が飛ぶ世界へ」 合同会社サファイアスカイエナジー 最高執行責任者COO 西村勇毅

 -4月から廃食用油を原料とした国産SAF(持続可能な航空燃料)の供給が開始予定です。

 「始めは会社としてではなく、私1人の調べものからスタートした事業でした。そう考えると感無量です」

 ―SAFの事業を始めたきっかけは。

 「海外をメインに石油精製のエンジニアを15年ほどしていました。2018年に帰国した際、日本の石油製品の需要減少を実感。欧州で進んでいたバイオ由来のものから石油製品の代替品を作る技術なら、自分の知識を生かせるのではと調査を始めました。2020年夏から、石油事業を主力とするコスモ石油(株)、バイオディーゼル製造事業を手掛ける(株)レボインターナショナルと3社でSAFの事業化を検討、22年11月に合同会社を設立しました」

 ―SAFの利点は。

 「従来の燃料に比べてCO2の排出量を約80%削減でき、燃料価値にプラスされる環境価値の面で大きな意味を持ちます。事業が先行する欧州や米国は資源循環に対する政策や制度がありますが、まだ日本は十分でない。持続可能にするためには遠回りでも、市民が声を上げて国を動かすことが必要だと感じます」

 ―家庭や店の廃食用油の提供から、市民が資源循環の促進に直接参加する「Fry to Fly Project」で認知拡大を進めていますね。

 「イベントの企画運営や発信も自分たちで行っています。現在、横浜赤レンガの飲食店やイベントで出た廃食用油の回収を行っていますが、それもスマホで偶然、食のイベントをやることを知って何か絡めないかな、と声をかけたことがきっかけ。参加メンバーからの紹介などもあり、開始時は29だった企業や自治体の参加メンバーは現在200を超えています。事業も最終的には人と人とのつながりですね」

 ―今後の展望は。

 「SAFをみんなが何か聞いたことあるな、というレベルにまでもっていきたいです。国は30年までに国内航空会社が使用する航空燃料の10%をSAFに置き換えることを目標にしています。需要の増加もあり、年間170万㎘が必要。それに対して私たちが供給予定の約3万は小さいかもしれませんが、まずは動き出すことが大事。そこから事業参入に必要な資金や制度をあぶり出すことが、後続のSAFの事業者にも良い影響を与えると思っています」

連載コーナー48 横浜とシュウマイと私 「ネクストブーム”皿シュウマイ”」

令和はシュウマイの時代!その中心は横浜!と断言するシュウマイ研究家が、横浜から「シュウマイ愛」を叫び(語り)ます。あなたの中で閉ざされた「シュウマイ愛」の扉が開くかも?

 横浜市民の方を中心に、ご覧になった方もいるかもしれませんが、2月22日にtvkで放送された『ハマナビ』の「味わう!ハマのシュウマイ愛」番組内で、「ハマのシウマイ」代表格の崎陽軒さんとともに出演させていただきました。その番組内で私が紹介したお店の一つに、横浜・野毛の「焼売スタンドきんぎょ」さんがあります。

 先日、お礼も兼ねて大学時代の知人(つまり40代後半のおっさん軍団)でお店に伺うと、我々とは一線を画すいわゆる「Z世代」のお客さんで賑わい、当たり前のようにシュウマイを楽しんでいる姿がありました。同店はそもそもその世代をターゲットにしていますが、これも番組で紹介した影響かも...と自己満足に浸っていたところ...新メニュー「皿シュウマイ」を発見!実はここ数年、焼売酒場スタイルの店で増加しているシュウマイの次なるトレンド候補なのであります。

 名前通り、皿にシュウマイのあん、その上にシュウマイの皮を被せて、皿ごと蒸しあげたもの。見た目はもちろん、食べ応え、ジューシーさのインパクトがすごく、店側としても包む手間がいらないという長所が(蒸し時間と大型せいろが必要ですが)。

 この元祖と考えられているのは、東京・錦糸町にある超人気町中華「緑町生駒」。今も看板メニューとして人気ですが、ここ数年で東京の数店で見られるようになり、ついに「きんぎょ」さんで神奈川・横浜進出?ぜひお試しを!

本牧市民公園に建つ埋立記念碑

本牧 気まぐれ歴史散歩 88  『埋立記念碑』

 東京湾の海底には、およそ2万年前に東京湾が陸地であった時代に形成された古東京川と呼ばれる海底渓谷があります。現在の南本牧ふ頭の地先あたりから渓谷が深くなり、浦賀水道まで繋がっています。大型船舶は現在も水深が十分な古東京川の上を航行しています。東京湾に注ぐ川からもたらされる森林の栄養分も、古東京川沿いに運ばれてきます。

 本牧には、現在は南本牧ふ頭の土台となった浅瀬の岩礁帯があり、たくさんの海藻が茂っていました。また、その両脇には広くて遠浅な砂浜が広がっていました。本牧の海は栄養分も豊富で、たくさんの魚介類が暮らすことが出来る最良な環境が整っていました。

 江戸時代になると、江戸の人口が急増したため、急速に魚介類の需要が増えました。本牧からも江戸へたくさんの魚介類を出荷するようになり、漁業が産業となりました。明治末になると海苔の養殖方法が確立されたことで、本牧でも海苔養殖が始まりました。本牧の海は海苔養殖にも最適な環境だったので本牧産の海苔は最上級品として販売されました。

 しかし、戦後の経済復興のため、東京湾沿岸は次々に埋め立てられ、巨大なコンビナートと物流拠点になりました。漁師たちは子孫繁栄のためにと、海の埋め立てに合意しました。この記念碑には、当時の漁師たちの心の声が刻まれています。

 記念碑の側にある階段から、大谷戸と呼ばれている崖上に登っていこうと思います。(文/横浜市八聖殿館長 相澤竜次)